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キンカンの育て方

Citrus japonica(Fortunella 属とされることもある)最終更新日:

Hapot編集部より

キンカンは、柑橘類の中でも木が小さくまとまり、8〜10号の鉢植えでも毎年実を付けやすい、ベランダ果樹の入門に向いた植物です。他の柑橘との違いは、実を皮ごと食べることにあり、皮が甘く果肉は酸味があるため、丸ごとかじると甘さと酸っぱさが一度に広がります。耐寒性は-5°C程度と柑橘の中では強めで、関東以西の平地なら庭植えでも冬を越せます。1本で実り受粉樹は不要で、2〜3年生の接ぎ木苗なら植え付けの翌年から実が付くこともあります。花は7〜9月に2〜3回に分けて咲き、最初の7月ごろに咲く一番花の実が最も大きく育ち、12〜2月に橙色に熟して収穫期を迎えます。管理の要点は、8〜9月の摘果で実の数を調整して隔年結果を防ぐこと、3月の軽い剪定、年3回の施肥、そして春から秋のアゲハの幼虫対策です。種の少ない品種の「ぷちまる」や、生食向きのネイハキンカンが家庭向きで、冬に自分で摘んだ実を甘露煮にする楽しみもあります。

キンカンの姿

分類・基本データ

科
ミカン科
属
ミカン属 Citrus(キンカン属 Fortunella とする分類もある)
種
キンカン
別名
金柑、きんかん、ネイハキンカン、寧波金柑、ぷちまる、長実金柑
原産地
中国南部原産。日本には江戸時代に中国から伝わったとされ、宮崎県や鹿児島県が主な産地です。

キンカンの育て方の5つのポイント

水やり

鉢植えは土の表面が乾いたら(夏は毎日確認、冬は週1回程度)

日光

直射日光

温度の目安

-5〜35°C(耐寒性は柑橘の中では強め。寒冷地は鉢植えで)

湿度

40-60%

土

水はけの良い柑橘用または果樹用培養土

キンカンはどれくらい大きくなる?

大きさの目安

鉢植えで1m前後、庭植えで2〜3m。6〜10号鉢で結実します。

成長の速さ

中(接ぎ木苗から1〜3年で結実)

温度の目安(耐寒〜耐暑)

-5〜35°C(耐寒性は柑橘の中では強め。寒冷地は鉢植えで)

ケアのポイント

肥料

3月・6月・10月の年3回

成長速度

中(接ぎ木苗から1〜3年で結実)

毒性

実は皮ごと食用。犬や猫が葉や皮を多く食べると嘔吐などの恐れがあるとされる

「8〜9月の摘果」「3月の軽い剪定」「年3回の肥料」の3本柱。7〜9月の開花期と実が育つ時期は水切れさせないこと、春から秋はアゲハの幼虫を週1回点検することが実を守るコツです。

育て方の詳細

苗・株の選び方

良い苗木は3点で見分けます。接ぎ木部がなめらかにつながり段差や割れがないこと、葉が濃い緑で艶があり落ちていないこと、枝が3本以上バランスよく出ていることです。実付きの鉢植えなら、実の色が均一で葉が十分残っている株を選びます。

避けたいのは、接ぎ木テープが幹に食い込んでくびれている苗と、葉裏や枝にカイガラムシや黒いすす病が付いている苗です。生で食べるなら、種が少ない「ぷちまる」や、皮の甘いネイハキンカンが向いています。

置き場所・日当たり

日当たりと風通しの良い屋外で育てます。日照は花付きと実の甘さに直結するため、1日6時間以上日の当たる南向きのベランダや庭が理想です。耐寒性は-5°C程度と柑橘の中では強めですが、寒風に当たり続けると葉が落ち、実が付いたまま冬を越すため、霜で実が傷むこともあります。鉢植えは冬だけ北風の当たらない軒下や壁際に寄せ、最低気温が-5°Cを下回る地域では日の当たる室内の窓辺に取り込みます。室内に入れた場合も、暖房の風が当たらない10°C以下の涼しい場所が向き、3月になったら屋外に戻します。

よくある失敗は、日当たりの悪い北側のベランダに置いて枝ばかり伸び、花がほとんど咲かないことです。南向きの場所に移し、混み合った枝を3月に間引いて木の内側まで日を入れると、その夏から花数が戻ります。

水やりの詳細

鉢植えは土の表面が乾いたら、鉢底から流れるまでたっぷり与えます。春と秋は2〜3日に1回、夏は毎日、冬は週1回程度が目安で、夏の晴れた日は朝夕2回必要になることもあります。特に7〜9月は花が咲き、小さな実が育つ時期で、水切れすると花や幼果がまとめて落ちるので注意します。庭植えは根付いた後は降雨で足りますが、夏に1週間以上雨がなければたっぷり補水します。実が色づく11月以降は水をやや控えめにすると味が締まります。受け皿の水は毎回捨ててください。

よくある失敗は、真夏に2日水切れさせて葉が内側に丸まり、幼果がぽろぽろ落ちることです。すぐに鉢底から流れるまで与え、半日陰に3〜4日置いて回復させます。残った実は育ち続け、遅れて咲く二番花や三番花の実でも収穫が狙えます。

最適な土の作り方

市販の柑橘用または果樹用培養土がそのまま使えます。自分で配合するなら赤玉土6、腐葉土3、軽石1の割合で、水はけと水もちを両立させます。鉢底には鉢底石を3cmほど敷き、鉢の縁から3cm下まで土を入れて水やりのスペースを残します。元肥として緩効性肥料を規定量混ぜます。苗木の植え付けは3月中旬〜4月が適期で、接ぎ木部が土に埋まらない高さに植え、支柱を添えます。最終的には8〜10号鉢で管理すると実付きが安定します。

剪定・切り戻し

剪定の適期は収穫が終わった3月です。キンカンは春に伸びた新しい枝に夏の花が咲くため、春の芽吹き前に枝を短く切り詰めすぎると花が減ります。混み合った枝、枯れ枝、内向きの枝、真上に勢いよく伸びる徒長枝を付け根から間引くことを中心にし、全体の2割以下の軽い剪定に留めます。鉢植えは樹高1m前後、庭植えは2m前後に抑えると、摘果や収穫、防寒が楽になります。夏の作業は摘果で、8〜9月に葉8〜10枚に1果を目安に小さな実や傷のある実を落とし、9月以降に咲いた遅い花の実は冬までに熟しにくいので摘み取ります。

よくある失敗は、3月に枝を半分近く切り戻し、その夏に花がほとんど咲かないことです。翌年は剪定を休み、年3回の施肥で枝葉を増やせば、次の夏には花が戻ります。

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    剪定の時期と道具を用意する

    収穫が終わった3月に行います。剪定ばさみ、太い枝用のノコギリ、癒合剤、手袋を用意します。春の枝に夏の花が咲くため、全体の2割以下の軽い剪定に留めます。

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    枯れ枝と内向きの枝を間引く

    枯れ枝、内側に向かって伸びる枝、交差して混み合った枝を付け根から切り取ります。木の内側まで日が入り、風が通る状態を目指します。

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    徒長枝を抜いて樹高を整える

    真上に勢いよく伸びる徒長枝は付け根から切ります。鉢植えは樹高1m前後、庭植えは2m前後を目安に、高すぎる枝を外向きの枝の上で切り戻します。

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    夏に摘果で実の数を調整する

    8〜9月に葉8〜10枚に1果を目安に、小さな実や傷のある実を摘みます。9月以降に咲いた遅い花の実は冬までに熟しにくいので早めに取ります。

植え替え

鉢植えは2年に1回、3月下旬〜4月に一回り大きな鉢へ植え替えます。鉢底から根が出ている、水が染み込みにくい、葉が黄色っぽく実付きが落ちたといった様子が合図です。根鉢の肩と底を軽くほぐし、黒く傷んだ根を切り取って新しい柑橘用培養土で植え直します。最終的に8〜10号鉢に達したら、それ以上大きくせず、根鉢の周りを3cmほど削って同じ鉢に植え直す方法でサイズを保てます。植え替え後は水をたっぷり与え、1週間ほど半日陰で休ませ、肥料は1か月後から再開します。

よくある失敗は、根鉢を大きく崩して植え替え、春の新芽が出ずに葉が落ちることです。肥料は与えずに半日陰で土が乾いたら水を与える管理を続けると、1〜2か月で遅れて芽が動き出します。

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    時期と道具をそろえる

    3月下旬〜4月に、2年に1回行います。一回り大きな鉢、柑橘用培養土、鉢底石、剪定ばさみ、手袋を用意します。キンカンは枝にトゲがある品種もあるので手袋は必須です。

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    鉢から株を抜く

    鉢を横に倒し、縁を軽く叩きながら株元を持って抜きます。根が鉢に張り付いて抜けない場合は、鉢と根鉢の間にヘラを差し込んで一周させます。

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    根鉢をほぐし傷んだ根を切る

    根鉢の肩と底を手で軽くほぐし、黒く柔らかくなった根や長く巻いた根を切り取ります。根鉢は全体の3分の1以上崩さないようにします。

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    接ぎ木部を出して植え付ける

    鉢底石を3cm敷いて土を入れ、接ぎ木部が土に埋まらない高さで株を据えます。隙間に土を入れて割り箸で突き、鉢の縁から3cm下まで土を入れます。

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    水を与えて半日陰で休ませる

    鉢底から流れるまで水を与え、1週間ほど半日陰で休ませてから日なたに戻します。肥料は1か月後から与え、植え替え直後の施肥は避けます。

増やし方

家庭では2〜3年生の接ぎ木苗を買うのが確実で、早ければ植え付けの翌年から実が付きます。自分で増やす場合はカラタチを台木にした接ぎ木が一般的で、適期は3〜4月の切り接ぎです。前年に伸びた充実した枝を芽2個付きの5cmほどに切った穂木を、台木の切り込みに形成層を合わせて差し込み、接ぎ木テープで固定すると、4〜6週間で芽が動けば成功です。挿し木も6〜7月に新しい枝を10cmに切って挿せば発根しますが、実が付くまで年数がかかります。種から育てた実生は実が付くまで数年以上かかり、性質も親と変わることがあります。

よくある失敗は、穂木と台木の形成層がずれて穂木が乾いて枯れることです。台木が生きていれば、翌春に位置を変えて接ぎ直せます。

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    接ぎ木の時期と道具を準備する

    切り接ぎは3〜4月に行います。カラタチの台木、前年に伸びた充実した枝、接ぎ木ナイフ、接ぎ木テープ、癒合剤を用意します。確実なのは接ぎ木苗の購入です。

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    穂木を芽2個付きに切る

    前年枝を芽が2個付くよう5cmほどに切ります。下端の片面を2cmほど斜めに削ぎ、反対側も薄く削いで、皮のすぐ内側の緑の層(形成層)を出します。

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    台木に切り込みを入れて差し込む

    台木を地際から10cmで切り、切り口の縁に深さ2cmの縦の切り込みを入れます。穂木を差し込み、台木と穂木の形成層を片側だけでもぴったり合わせます。

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    テープで固定して乾燥を防ぐ

    接ぎ木テープで接合部をしっかり巻き、穂木の上端に癒合剤を塗ります。雨と強風が当たらない明るい日陰に置き、台木から出る芽はかき取ります。

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    活着を確認して育てる

    4〜6週間で穂木の芽が動けば成功です。伸びた枝に支柱を添えて風で外れないよう守り、テープは秋に外します。翌春に一回り大きな鉢へ植え替えます。

病害虫対策

春から秋に最も多いのはアゲハチョウの幼虫で、新芽や若葉を食べ、幼木なら数日で丸坊主にすることがあります。4〜10月は週1回、新芽と葉裏を点検し、卵や幼虫を見つけ次第割り箸で取り除きます。夏から秋の新芽には葉に白い線を描くミカンハモグリガ(エカキムシ)、枝や葉にはカイガラムシとアブラムシが付き、カイガラムシの排せつ物から黒いすす病が広がります。カイガラムシは歯ブラシでこすり落とし、冬にマシン油乳剤を散布すると数が減ります。実が色づいたら鳥よけのネットを掛けます。

よくある失敗は、2週間ほど点検を忘れて幼木の葉をほとんど食べられることです。幼虫を取り除き、水と液肥を与えて日なたで管理すれば、2〜3週間で新芽が出て回復します。

年間カレンダー

1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
開花
肥料
手入れ
手入れの内容
  • 1月収穫・寒風と霜の対策
  • 2月収穫の終わり・冬の防寒
  • 3月剪定・春肥・植え付け・植え替え
  • 4月植え替え・アゲハ幼虫の点検開始
  • 6月夏肥・水切れ注意
  • 7月一番花の開花・水切れ注意
  • 8月二番花の開花・摘果開始
  • 9月摘果仕上げ・遅い花の実を摘む
  • 10月秋肥・カイガラムシの点検
  • 12月収穫開始・鉢は軒下へ

季節ごとの管理

春の管理

3月に剪定と春肥、植え付けや植え替えを行います。鉢植えは土が乾いたら2〜3日に1回水を与え、日当たりの良い場所に置きます。新芽が伸び始める4月からアゲハの幼虫とアブラムシが付くので、週1回は新芽を点検してください。

夏の管理

6月に夏肥を与えます。7〜9月に2〜3回花が咲き、水切れで花や幼果が落ちやすいので、鉢植えは毎日水を確認します。日なたで管理し、8〜9月に葉8〜10枚に1果を目安に摘果します。エカキムシとアゲハの幼虫が多い時期です。

秋の管理

10月に秋肥を与えます。実が緑から黄色へ色づき始めたら、水はやや控えめにして味を締めます。日当たりの良い場所を保ち、遅れて咲いた花の小さな実は摘み取ります。カイガラムシが増える時期なので、枝の分かれ目を点検してください。

冬の管理

12〜2月に橙色に熟した実から収穫します。水は鉢植えで週1回程度、肥料は与えません。鉢植えは北風の当たらない軒下へ寄せ、-5°Cを下回る地域は室内の涼しい窓辺へ移します。寒風による落葉と、霜による実の傷みに注意します。

よくあるトラブルと対策

キンカンの花は咲くのに実がならない

原因

7〜9月の水切れや肥料切れで、花や幼果が育たずに落ちていることが多いです。花が少ない場合は、日照不足や3月の切りすぎで、花の咲く春の枝が減っていることが考えられます。

対策

夏は鉢植えの水やりを毎日確認し、6月の夏肥を与えます。1日6時間以上日が当たる場所に置き、剪定は混み合った枝の間引き程度に留めると、翌夏から花と実が増えます。

「花が咲かない」の原因の見分け方と対処を詳しく

小さな実が次々に落ちる

原因

花のあとの生理落果は木が実の数を調整する自然な現象です。ただし落ちる量が多い場合は、夏の水切れ、肥料切れ、実の付けすぎによる負担が重なっています。

対策

土の表面が乾いたらたっぷり与え、夏は毎日確認します。6月の夏肥を忘れずに与え、8〜9月に葉8〜10枚に1果を目安に摘果して、残す実に養分を集中させます。

葉が食べられ、緑色の大きな幼虫がいる

原因

アゲハチョウの幼虫です。4〜10月に成虫が柑橘の新芽に卵を産み、若い幼虫は鳥のふんに似た黒と白の姿、育つと緑色になって若葉を一気に食べます。

対策

見つけ次第、割り箸などで取り除きます。週1回は新芽と葉裏を点検し、卵の段階で取り除くと被害を抑えられます。食べられた木も水と液肥を与えれば2〜3週間で新芽が出ます。

「虫がついた」の原因の見分け方と対処を詳しく

新しい葉に白いくねくねした線ができる

原因

ミカンハモグリガ(エカキムシ)の幼虫が葉の中を食べ進んだ跡です。夏から秋に伸びる新芽に発生しやすく、葉が縮れて光合成の効率が落ちます。

対策

被害を受けた葉は元に戻らないので、ひどい葉だけ取り除きます。夏から秋に伸びる勢いの強い新芽は発生源になりやすいので、実付きに必要ない枝は早めに摘むと被害が減ります。

「葉が落ちる」の原因の見分け方と対処を詳しく

葉や枝が黒いすすで覆われる

原因

すす病です。カイガラムシやアブラムシの排せつ物にカビが生えたもので、枝の分かれ目や葉裏に白や茶色の小さな虫が付いていることが多いです。

対策

カイガラムシは歯ブラシでこすり落とし、黒い汚れは湿らせた布で拭き取ります。冬の12〜2月にマシン油乳剤を散布すると数が減ります。枝を間引いて風通しを良くすると再発を防げます。

「虫がついた」の原因の見分け方と対処を詳しく

冬に葉が黄色くなって落ちる

原因

寒風や低温による寒害が多い原因です。耐寒性は柑橘の中では強めですが、北風に当たり続けたり-5°Cを下回ったりすると、葉が傷んで落ちます。

対策

鉢植えは北風の当たらない軒下や壁際へ移し、寒い地域は室内の涼しい窓辺へ取り込みます。落ちた葉は戻りませんが、3月に春肥を与えれば春の新芽で回復します。

「葉が黄色くなる」の原因の見分け方と対処を詳しく

ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。

キンカンの花言葉・風水

花言葉

キンカンの花言葉は「感謝」「思い出」などとされます。夏に白く香りのよい小花を咲かせ、冬に黄金色の実を付けて人々に分け与えてきたことや、喉をいたわる冬の家庭の味として世代を越えて親しまれてきたことに由来するといわれます。

風水・縁起

キンカンは「金の柑」と書き、黄金色の実がたくさん実ることから金運の象徴とされます。中国の広東地方などでは、実の付いた鉢植えを旧正月に飾る縁起物として扱う習慣があります。風水では、実の付いた鉢を西や玄関に置くと金運を招くといわれます。

キンカンのよくある質問

Qキンカンの実がならないのはなぜですか?回答を見る
A

日照不足、剪定のしすぎ、木の若さの3つが主な原因です。キンカンは春に伸びた枝に夏の花が咲くため、3月に枝を強く切り詰めると花が減ります。剪定は混み合った枝の間引き程度に留め、1日6時間以上日の当たる場所に置いてください。実生の木は実が付くまで数年以上かかることもあります。花は咲くのに実が残らない場合は、7〜9月の水切れや肥料切れが考えられるので、夏の水やりと6月の夏肥を見直します。

Qキンカンの実が落ちてしまいます。回答を見る
A

花のあとに小さな実が落ちるのは、木が養える数に調整する生理落果で、ある程度は自然な現象です。ただし落ちる量が多い場合は、夏の水切れか肥料切れが原因のことが多く、鉢植えでは特に7〜9月の水切れに注意します。土の表面が乾いたらたっぷり与え、6月の夏肥を忘れずに与えてください。冬に熟した実が落ちる場合は寒風や霜による傷みが考えられるので、軒下や壁際に移すと落果が減ります。

Qキンカンの実を甘くするにはどうすればいいですか?回答を見る
A

日当たり、摘果、完熟収穫の3点が効きます。1日6時間以上日の当たる場所に置き、8〜9月に葉8〜10枚に1果を目安に摘果して、残す実に養分を集めます。収穫は急がず、皮全体が濃い橙色になってから、12〜2月の間で遅めに摘むと甘みが増します。色づき始めた秋以降は水をやや控えると味が締まります。キンカンは皮が甘く果肉が酸っぱいので、皮ごと食べるとバランスよく味わえます。

Qキンカンにアゲハの幼虫がつきました。どうすればいいですか?回答を見る
A

見つけ次第、割り箸などで取り除くのが確実です。アゲハチョウは4〜10月に柑橘の新芽に卵を産み、幼虫は小さいうちは鳥のふんに似た黒と白の姿、育つと緑色になって若葉を大量に食べます。鉢植えや幼木は葉を失うと実付きに影響するため、週1回は新芽と葉裏を見て卵の段階で取ると被害を抑えられます。防虫ネットを掛ける方法も有効です。食べられた木も水と肥料を与えれば2〜3週間で新芽が出ます。

Qキンカンが隔年でしか実らないのはなぜですか?回答を見る
A

実がたくさん付いた年に木が疲れ、翌年の花が減る隔年結果という現象です。キンカンは実の数が多くなりやすいため、成り年に摘果をしないと起こりやすくなります。8〜9月に葉8〜10枚に1果を目安に、小さな実や傷のある実、9月以降に咲いた遅い花の実を摘み取ってください。あわせて3月・6月・10月の施肥で樹勢を保ち、収穫を2月中に終えて木を休ませると、毎年ほどほどに実るようになります。

Qキンカンは皮ごと食べられますか?種はどうしますか?回答を見る
A

キンカンは皮ごと食べる果物です。皮に甘みと香りがあり、果肉は酸っぱいので、よく洗ってから丸ごと食べると両方の味が楽しめます。ネイハキンカンなどには種が数個入るので、気になる場合は口から出すか、半分に切って竹串で取り除きます。甘露煮やはちみつ漬けにするのも定番の食べ方です。種がほとんどない「ぷちまる」という品種もあり、生で食べる用途にはこちらが向いています。

キンカンを育てながら、あわせて使いたい

この記事について

執筆: Hapot編集部

植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。

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