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果樹中級者向け

ミカンの育て方

Citrus unshiu公開日: 最終更新日:

ミカンの育て方の要点

植えどき・種まき
3月
収穫
11〜12月
水やり
庭植えは夏の日照り時のみ。鉢は表面が乾いたら
置き場所
直射日光

Hapot編集部より

ミカン(温州みかん)は、柑橘類の中で最も家庭向きで、初めて果樹を育てる人でも庭植え・鉢植えのどちらでも実らせやすい冬の果樹です。他の柑橘類との違いは、耐寒性が-5°C程度と柑橘の中では高く関東以西で庭植えできること、種がなく皮が手でむけること、トゲがほぼ無く収穫で手を傷めないことで、レモンやユズより扱いやすい品種といえます。1本で実り受粉樹は不要、常緑で目隠しにもなります。1〜2年生の接ぎ木苗を植えて3〜4年で初収穫が目安で、11〜12月に皮が全体に色づき、へたの周りまで橙色になったら収穫のサインです。管理の柱は7〜8月の摘果で隔年結果を防ぐことと、3月の軽い剪定、年3回の施肥の3つです。鉢植えなら寒冷地でも冬に取り込んで育てられ、自家産の完熟みかんを皮の香りごと味わえるのは育てた人だけの楽しみです。

ミカンの姿

分類・基本データ

科
ミカン科
属
ミカン属 Citrus
種
ミカン
別名
温州みかん、みかん、蜜柑、うんしゅうみかん
原産地
中国伝来の柑橘から鹿児島で生まれた日本原産品種。種なしの突然変異が世界に広まりました。

ミカンの育て方の5つのポイント

水やり

庭植えは夏の日照り時のみ。鉢は表面が乾いたら

日光

直射日光

温度の目安

-5〜35°C(温暖地向き。寒冷地は鉢植えで)

湿度

40-60%

土

水はけの良い肥沃な土

ミカンはどれくらい大きくなる?

大きさの目安

放任で3〜4m、管理して2〜2.5m。鉢植えなら1.5m前後で結実可能。

成長の速さ

中(苗から3〜4年で結実)

温度の目安(耐寒〜耐暑)

-5〜35°C(温暖地向き。寒冷地は鉢植えで)

ケアのポイント

肥料

3月・6月・10月の年3回(柑橘は肥料好き)

成長速度

中(苗から3〜4年で結実)

毒性

実は食用

「摘果で毎年ならす」「3月に剪定」「年3回の肥料」の3本柱。アゲハの幼虫パトロールは春〜秋の日課です。

育て方の詳細

苗・株の選び方

良い苗木は、接ぎ木部がしっかり癒合して段差が滑らかな1〜2年生苗、葉が濃い緑で落ちておらず新芽が出ている苗、ポットの底から白い根が見える苗の3点で選びます。

避けたいのは、接ぎ木テープが食い込んで幹がくびれている苗と、葉にかさぶた状の斑点(かいよう病)がある苗です。品種は収穫期で選び、極早生(9〜10月)、早生(11月)、中生・晩生(12月〜)と続きます。家庭では味の評価が高い早生系(宮川早生など)が定番で、寒めの地域ほど早生系が安全です。

置き場所・日当たり

日当たりの良い、北風の当たらない場所が理想です。日照は糖度に直結するため1日6時間以上を確保し、建物の南側など冬の寒風を避けられる場所なら関東以西で安定して越冬します。耐寒性は-5°C程度で、幼木は特に寒さに弱いため植え付け後2〜3年の冬は不織布やコモ巻きで防寒します。鉢植えは10号以上にすると移動でき、寒冷地やベランダでも「冬は軒下や室内の窓辺へ」の運用で実らせられます。1本で実り受粉樹は不要、初収穫は植え付けから3〜4年が目安です。失敗例として、北向きの寒風が抜ける場所に植えて冬に葉が落ちる株がありますが、春に落葉した枝を整理して防風ネットを張れば、夏までに新葉が出て回復します。

水やりの詳細

庭植えは根付いた後は降雨で足り、夏に1週間以上雨がない時にたっぷり与える程度です。ただし7〜8月の極端な乾燥は実の肥大不足と落果の原因になるため、雨の少ない年は意識して補水します。逆に9月以降の色づき期に水分が多すぎると味がぼやけるため、収穫前は控えめが甘さのコツです。鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷりが基本で、夏は毎日確認し、冬は週1回程度に減らします。失敗例として、鉢植えを真夏に2〜3日水切れさせ、葉が内側に丸まって幼果がぽろぽろ落ちることがあります。すぐに鉢底から流れるまで与え、半日陰に1週間置いて回復させれば、残った実は肥大を続けます。

最適な土の作り方

水はけの良い肥沃な土を好みます。植え付けは3月中旬〜4月の春植えが基本で、秋植えは温暖地に限ります。庭植えは直径・深さ50cmの植え穴を掘り、掘り上げた土に堆肥を3割混ぜて戻し、接ぎ木部を地表に出して浅めに植え支柱を添えます。鉢植えは市販の柑橘用か果樹用培養土でよく、赤玉土6:腐葉土3:軽石1でも作れます。鉢底石を3cm敷き、鉢の縁から3cm下まで土を入れて水のスペースを残してください。植え付け後は3月・6月・10月の年3回施肥します。

剪定・切り戻し

適期は3月の芽吹き前です。柑橘は葉の量が翌年の実を左右するため切りすぎは禁物で、混み合った枝、枯れ枝、内向きの枝を間引き、真上に強く伸びる徒長枝を元から抜く整理が中心です。全体の2割以下の軽剪定に留め、主枝の先端を毎年少しずつ詰めて樹高2〜2.5mに保つと収穫や摘果、防寒が楽になります。夏の作業は7〜8月の摘果で、葉25〜30枚に1果を目安に小玉や傷果を落として隔年結果を防ぎます。失敗例として、3月に枝を半分近く切り、その年の花がほとんど咲かないことがあります。翌年まで剪定を休み、年3回の施肥で葉を増やせば、2年目には花芽が戻ります。夏以降の強剪定も翌年の花芽を失うので避けてください。

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    冬剪定の時期と道具を準備する

    3月の芽吹き前に行います。よく切れる剪定ばさみ、太枝用のノコギリ、癒合剤、手袋を用意します。柑橘は葉の量が翌年の実を左右するので、全体の2割以下の軽剪定に留めます。

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    枯れ枝と内向きの枝を間引く

    枯れ枝は黒点病の温床なので付け根から切り取ります。混み合った枝や内側に向かって伸びる枝を間引き、木の中心まで日と風が通るようにします。

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    徒長枝を元から抜き樹高を詰める

    真上に強く伸びる徒長枝は元から切り取ります。主枝の先端は毎年少しずつ詰めて樹高2〜2.5mに保ち、太い切り口には癒合剤を塗ってください。

  4. 4

    夏に生理落果後の摘果をする

    7〜8月、生理落果が落ち着いてから葉25〜30枚に1果を目安に摘果します。小玉、傷果、込み合った実、枝の先端の実から優先して摘み取ります。

  5. 5

    作業後は施肥と点検を続ける

    3月の剪定後は春肥を与え、日当たりの良い場所で管理します。摘果後は乾燥が続けば補水し、10月に秋肥を与えます。週1回はアゲハ幼虫とエカキムシを点検してください。

植え替え

鉢植えは2年に1回、3〜4月に一回り大きな鉢へ鉢増しします。根詰まりすると葉が黄化して実付きが落ちるため、鉢底から根が出たり水の染み込みが遅くなったりしたら合図です。根鉢の肩と底を軽くほぐし、傷んだ根を切って新しい柑橘用培養土で植え替え、最終的には10号以上で管理すると収量が安定します。庭植えの苗木は3月中旬〜4月に植え付け、初収穫は3〜4年後が目安です。1本で実り受粉樹は不要です。失敗例として、根鉢を大きく崩して植え替え、春の新芽が出ずに葉が落ちることがあります。肥料を止めて半日陰に移し、土が乾いたら与える管理で1〜2か月待つと、遅れて芽が動き出します。植え替え直後の施肥は避けてください。

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    植え付けの時期と道具をそろえる

    3月中旬〜4月に行います。1〜2年生の接ぎ木苗、堆肥、スコップ、支柱、麻ひも、鉢植えなら10号鉢と柑橘用培養土、鉢底石を用意し、南向きで北風の当たらない場所を決めておきます。

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    植え穴を掘って土を整える

    庭植えは直径・深さ50cmの穴を掘り、掘り上げた土に堆肥を3割混ぜて戻します。鉢植えは鉢底石を3cm敷き、柑橘用培養土を鉢の3分の1ほど入れておきます。

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    接ぎ木部を出して浅めに植える

    根鉢の肩と底を軽くほぐし、接ぎ木部が地表より上に出る高さで置いて土を寄せます。深植えは幹の腐れと生育不良の元になるため避け、株元を軽く押さえて固定します。

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    支柱を立てて枝を軽く整える

    支柱を立てて麻ひもで緩く結び、風で根がぐらつかないようにします。植え付け時に付いていた花や幼果は摘み取り、1年目は樹を育てることに専念させます。

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    水を与えて防寒と施肥を続ける

    株元にたっぷり水を与え、活着までの1か月は土が乾いたら与えます。6月から年3回の施肥を始め、植え付け後2〜3年の冬は不織布で防寒して、3〜4年後の初収穫を待ちます。

増やし方

品種の維持には接ぎ木が必要で、カラタチ台木への切り接ぎ(3〜4月)か芽接ぎ(8〜9月)が一般的です。家庭では台木の入手と技術の面から、1〜2年生の接ぎ木苗の購入が現実的で、3〜4年で初収穫が狙えます。挑戦する場合は、3月に前年枝を芽2個付きの5cmに切った穂木を、台木の切り込みに形成層を合わせて差し込み、接ぎ木テープで固定します。4〜6週間で芽が動けば成功です。種からの実生は結実まで10年前後かかり性質も変わるため観察用と割り切ります。失敗例として、形成層がずれて穂木が枯れることがありますが、台木は生きているので、翌年に位置を変えて接ぎ直せます。活着後は支柱を添えて風で外れないよう守ってください。

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    接ぎ木の時期と道具を準備する

    切り接ぎは3〜4月に行います。カラタチの台木(1〜2年生)、前年枝の穂木、よく切れる接ぎ木ナイフ、接ぎ木テープ、癒合剤を用意します。家庭では苗木購入の方が確実です。

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    穂木を芽2個付きに切る

    充実した前年枝を、芽が2個付くよう5cmほどに切ります。下端は片面を2cmほど斜めに削ぎ、反対側も薄く削いで、形成層(皮のすぐ内側の緑の層)を露出させます。

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    台木を切って穂木を差し込む

    台木を地際から10cmで切り、切り口の縁に深さ2cmの縦の切り込みを入れます。穂木の削いだ面を内側にして差し込み、台木と穂木の形成層をぴったり合わせます。

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    テープで固定して乾燥を防ぐ

    接ぎ木テープで接合部をしっかり巻いて固定し、穂木の上端に癒合剤を塗って乾燥を防ぎます。強風や雨が当たらない明るい日陰に置きます。

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    活着後は支柱で守り管理する

    4〜6週間で穂木の芽が動けば成功です。台木から出る芽はすべてかき取り、伸びた新梢に支柱を添えて風で外れないよう守ります。テープは秋に外し、翌春に定植してください。

病害虫対策

春〜秋の最頻出はアゲハチョウの幼虫で、若葉を丸坊主にするため幼木のうちは見つけ次第捕殺します(成木なら多少は許容できます)。次いでカイガラムシとすす病のセットは冬のマシン油散布が有効で、ハダニ、葉に白い線を描くミカンハモグリガ(エカキムシ)は夏秋の新芽を守ります。病気はかいよう病(葉や実にかさぶた)と黒点病が代表で、風通しの良い剪定と枯れ枝の除去で予防します。実が近づいたらカラスやヒヨドリ対策のネットを張ってください。失敗例として、植え付け1年目の幼木がアゲハ幼虫に葉をすべて食べられることがありますが、幼虫を取り除いて水と液肥を与えれば、2〜3週間で新芽が出て回復します。週1回の葉の点検を習慣にしてください。

年間カレンダー

1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
開花
肥料
手入れ
手入れの内容
  • 3月剪定・春肥・植え付け適期
  • 5月開花・アゲハ幼虫パトロール開始
  • 7月摘果1回目(葉25-30枚に1果)
  • 8月摘果仕上げ・乾燥時は補水
  • 11月収穫開始・鳥よけネット
  • 12月収穫・お礼肥・幼木の防寒

季節ごとの管理

春の管理

3月に軽い剪定と春肥、植え付けや鉢増しを行います。水は庭植えなら不要、鉢は乾いたらたっぷり。5月の白い花の頃からアゲハの幼虫が付くので週1回点検します。置き場所は日当たりの良い南側で、遅霜の心配がある地域は幼木に不織布を掛けてください。

夏の管理

6月に夏肥を与え、生理落果が落ち着く7〜8月に葉25〜30枚に1果の目安で摘果します。乾燥が続けば庭植えもたっぷり補水し、鉢は毎日確認します。日当たりの良い場所で管理し、新芽に白い線を描くエカキムシと水切れによる落果に注意してください。

秋の管理

10月に秋肥を与え、色づき始めたら水を控えて糖度を乗せます。鉢は雨に当てすぎないよう軒下へ。日当たりを確保し、実が橙色になり始めたらカラスやヒヨドリよけのネットを張ります。カイガラムシが増える時期なので枝の分かれ目を点検してください。

冬の管理

11〜12月に皮が全体に色づいた実から収穫し、収穫後にお礼肥を与えます。水は庭植えなら不要、鉢は週1回程度。幼木は不織布やコモで防寒し、鉢植えは軒下か室内の窓辺へ。寒風で葉が落ちる寒害と、カイガラムシ対策のマシン油散布を忘れないでください。

10月の作業をくわしく知りたいときは秋の植え替えの記事も参考になります。

よくあるトラブルと対策

葉が食べられ、大きな緑の幼虫がいる

原因

アゲハチョウの幼虫です。5〜10月に成虫が新芽に産卵し、若齢のうちは鳥の糞に似た黒白の姿、育つと緑色になって若葉を一気に食べます。幼木は葉を失うと生育が大きく遅れます。

対策

見つけ次第、割り箸などで捕殺します。幼木は週1回、葉裏と新芽を点検して卵の段階で取り除きます。成木なら多少の食害は許容でき、丸坊主にされた幼木も水と液肥で2〜3週間で新芽が出ます。

実の皮が汚れたり黒い点が付いたりする

原因

黒点病の可能性が高いです。枯れ枝に付いた病原菌が雨で飛び散り、実や葉に細かな黒い点を作ります。味には影響しませんが、見た目が悪くなります。

対策

枯れ枝は病原の温床なので、3月の剪定と生育中の見回りで見つけ次第切り取ります。風通しの良い樹形に整え、梅雨前に予防散布をすると発生が減ります。

ミカンの実が夏に次々と落ちる

原因

6〜7月の生理落果は樹が実の数を調整する自然な現象です。ただし7〜8月に落ちる場合は水切れ、肥料切れ、隔年結果の成り年で実が多すぎたことが原因になります。

対策

6月中の落果は様子を見ます。7月以降は乾燥が続けばたっぷり補水し、6月の夏肥を忘れずに与えます。葉25〜30枚に1果を目安に摘果して、残す実に養分を集中させてください。

葉や枝がベタベタして黒いすすのようになる

原因

カイガラムシの排泄物にすす病のカビが繁殖しています。風通しの悪い枝の分かれ目にカイガラムシが付き、その甘い排泄物に黒いカビが広がって光合成を妨げます。

対策

カイガラムシは歯ブラシでこすり落とし、混み合った枝を整理して風通しを良くします。冬の12〜2月にマシン油乳剤を散布すると越冬中の虫を減らせ、翌年のすす病もほぼ止まります。

葉に白い線がくねくねと描かれている

原因

ミカンハモグリガ(エカキムシ)の幼虫が葉の内部を食べ進んだ跡です。夏から秋の新芽に多く発生し、被害葉は縮れて光合成の能力が落ちます。

対策

被害の少ないうちは線の先端にいる幼虫を指でつぶします。夏秋の新芽が伸びる時期に防虫ネットで覆うか、新芽の展開期に薬剤散布をして守ります。成木なら春の芽を優先し、夏芽は摘み取っても構いません。

ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。

ミカンの花言葉・風水

花言葉

ミカンの花言葉は「純潔」「花嫁の喜び」「親愛」とされます。初夏に咲く白く香り高い花が、ヨーロッパで花嫁の髪飾りやブーケに使われてきた歴史に由来するといわれます。実が家族で分け合う冬の果物として親しまれてきたことから、親愛の意味も添えられたとされます。

風水・縁起

実る柑橘は「金運と子孫繁栄」の象徴とされ、橙(だいだい)が「代々」に通じる縁起から、正月飾りにも用いられてきました。風水では、庭の南から南東に植えると家運が実るとされ、鉢植えを玄関の外に置くと良い気を招くといわれます。実を分け合うと福が広がるとされます。

ミカンのよくある質問

Qミカンの実が今年はたくさん、翌年はゼロ。安定させるには?回答を見る
A

柑橘の宿命である「隔年結果」で、対策は成り年の摘果です。7〜8月に葉25〜30枚に1果を目安として、小玉や傷果、込み合った実を摘み取り、樹の負担を平準化します。裏年には花を多く残す逆の調整も有効です。加えて3月・6月・10月の年3回の施肥と、収穫後のお礼肥で樹勢を保つこと、収穫を遅らせすぎないことも鍵です。数年続ければ毎年ほどほどに実る理想のサイクルに乗ります。

Qミカンの実が酸っぱいです。甘くするには?回答を見る
A

糖度を上げる要素は「日照・水控え・摘果・完熟」の4つです。日当たりを妨げる枝を3月の剪定で整理し、色づき始める9月以降は水やりを控えめにして、雨の多い年は株元にマルチシートで雨よけをします。摘果で1果あたりの葉数を確保し、収穫は急がず皮全体が色づく完熟まで待ちます。若木の実はそもそも酸が強い傾向があり、樹齢とともに味が乗ります。収穫後1〜2週間貯蔵して酸を抜く方法も産地の知恵として使えます。

Qミカンは苗木を植えてから何年で実がなりますか?受粉樹は必要ですか?回答を見る
A

1〜2年生の接ぎ木苗なら、植え付けから3〜4年で初収穫が目安です。温州みかんは1本で実り、受粉樹は不要です。むしろ近くに他の柑橘があると受粉して種が入ることがあるため、種なしを保ちたい場合は離して植えます。植え付け後2年は花が咲いても摘み取って樹を育てることを優先すると、3年目以降の収量が安定します。種から育てた実生は10年前後かかるので、苗木購入が近道です。

Qミカンの葉が黄色くなって落ちます。回答を見る
A

原因は時期で見分けます。冬から早春の黄変と落葉は寒風や低温による寒害が多く、春に新葉が出れば回復するので、防風ネットや不織布で守り、3月に春肥を与えます。夏の黄変は水切れか肥料切れが多く、鉢植えなら根詰まりも疑い、3〜4月に鉢増しをします。葉脈だけ緑で葉の間が黄色い場合はマグネシウム不足のことがあり、苦土入りの肥料で改善します。いずれも回復には1〜2か月かかるので、原因を取り除いて待ってください。

Q鉢植えのミカンは冬に室内へ入れるべきですか?回答を見る
A

最低気温が-5°Cを下回る地域や、寒風の強いベランダでは軒下か室内の窓辺へ移すのが安全です。関東以西の平地なら軒下で十分越冬します。室内に入れる場合は暖房の風が直接当たらない、日中に日が差す窓辺に置き、水は土の表面が乾いてから2〜3日後に与える控えめの管理にします。暖かい室内に長く置くと春の花芽が付きにくくなるため、3月になったら日中は外に出して寒さに慣らしてください。

柑橘のほかの品種

柑橘 としてまとめている他の品種です。

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この記事について

執筆: Hapot編集部

植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。

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