苗・株の選び方
苞の色艶が良く、つぼみ(次の花芽)が控えている株を選ぶと、購入後も花のリレーが続きます。葉が黄ばんでいる株は根のトラブルを抱えがちなので避けること。株元がぐらつかず、気根がしっかりした株が健康です。
Hapot編集部より
アンスリウムは、ハート形の赤い「花」(正確には仏炎苞という葉の変形)を一年中咲かせ続ける、トロピカルフラワーの代表格です。艶やかな苞は造花と見間違うほどの質感で、一輪あるだけで空間が華やぎます。花もちは驚異的で、一つの苞が1か月以上美しさを保つことも。赤のほか、ピンク・白・緑・チョコ色と品種も豊富です。原産は熱帯アメリカの樹上(着生植物)で、この生い立ちが栽培のヒント:根は空気を好むため「通気性の良い土」が最重要で、過湿が一番の敵です。明るい日陰でよく咲き、直射日光は不要。「花の咲く観葉植物」として、モンステラやポトスの次の一鉢に選べば、緑一色だった窓辺に色が生まれます。
水やり
土の表面が乾いてから2-3日後(週1回程度)
日光
日陰
適温
15-30°C
湿度
60-80%
土
通気性最優先の粗い土(観葉植物用土+パーライト等)
肥料
春〜秋に月1回薄めの液肥
成長速度
中
毒性
全草に毒性あり(シュウ酸カルシウム)。ペット・子どもに注意
苞の色艶が良く、つぼみ(次の花芽)が控えている株を選ぶと、購入後も花のリレーが続きます。葉が黄ばんでいる株は根のトラブルを抱えがちなので避けること。株元がぐらつかず、気根がしっかりした株が健康です。
レースカーテン越しの明るい日陰が最適です。直射日光は葉焼けと苞の色あせを招くため不要ですが、暗すぎると花(苞)が咲かなくなります。「花を咲かせたいなら明るい日陰の上限を狙う」のがコツ。熱帯出身で湿度を好むため、エアコンの風の直撃は避け、可能なら加湿器のある部屋へ。冬は15°C以上を保ってください(13°C以下が続くと株が傷み、花も止まります)。
土の表面が乾いてから2〜3日後にたっぷり、週1回程度が目安です。着生植物のアンスリウムは根が空気を求めるため、常に湿った土では確実に根腐れします。「観葉植物の中でも乾かし気味」の部類と覚えてください。一方で空中湿度は大好物なので、葉水は週2〜3回以上たっぷりと:この「土は乾かし気味、空気はしっとり」のギャップがアンスリウム管理の核心です。冬は水やりをさらに絞り、10日〜2週に1回に。
通気性がすべてです。市販の観葉植物用土にパーライトやバークチップを3割混ぜるか、アンスリウム専用土・洋ラン用のバーク主体用土を使います。普通の培養土だけで植えると数か月で根腐れリスクが高まる、数少ない植物です。鉢は通気性の良い素焼き鉢かスリット鉢が好相性。水苔単用で育てる方法もあり、着生植物らしい管理が楽しめます。
花(苞)が色あせて緑っぽくなったら、花茎を根元から切り取ります。咲き終わりを放置すると次の花芽の立ち上がりが遅れるため、「終わった花は早めに切る」が周年開花のコツ。枯れた葉、古くなった下葉も付け根から取り除きます。樹液にシュウ酸カルシウムを含むため、作業時は手袋を着用してください。
1〜2年に1回、5〜7月に。株元から気根が持ち上がってきたら植え替えサインです。古い土を落とし、傷んだ根を整理して、通気性の良い新しい用土へ。深植えは禁物で、気根の付け根が土の表面に出る高さで植えます。株分けも同時に可能。植え替え後は葉水を多めにして2週間養生させてください。
株分けと茎伏せで増やせます。株分けは植え替え時に、子株を根と気根を付けて切り分けるだけ。茎が伸びて下葉が落ちた古株は、気根の付いた茎を10cmほどに切って水苔に横たえる「茎伏せ」で新芽を出させ、株の若返りと増殖を同時に行えます。適期はいずれも5〜7月。作業時は樹液対策の手袋を忘れずに。
病害虫は比較的少なめです。乾燥期のハダニと、葉裏・葉軸のカイガラムシをチェックし、見つけたらブラシと葉水シャワーで対処を。最大の敵は虫ではなく過湿による根腐れ:葉が黄変して株の勢いが落ちたら、まず土の状態と水やり頻度を疑ってください。通気性の良い土に植え替えるだけで見違えるように回復することが多い植物です。
成長・開花期。植え替え・株分けは5月から。液肥を再開。
開花続く。葉水をたっぷり、土は乾かし気味を維持。
水と肥料を緩め、15°Cを下回る前に暖かい定位置へ。
15°C以上を確保。水は絞り、葉水で湿度だけ保つ。
原因
過湿による根腐れが最多。通気性の悪い土に植わっている場合は特に。
対策
水やりを控え、5〜7月にバークやパーライト主体の通気性の良い土へ植え替えます。着生植物ゆえ「根に空気」が回復の鍵です。
原因
株の体力低下:光量不足・肥料切れ・根詰まり。
対策
明るい日陰の上限へ移動し、春〜秋は月1回の液肥を。1〜2年植え替えていなければ植え替えを。古い花を早めに切ることも次の花を大きくします。
アンスリウムの花言葉は「煩悩」「恋にもだえる心」。ハート形の情熱的な赤い苞に由来します。白は「熱心」、ピンクは「飾らない美しさ」。
赤いハートの苞は「恋愛運・情熱」の象徴とされ、南の方角や寝室・リビングに置くと良縁を招くといわれます。一年中咲き続けることから「絶えない幸運」の意味も。
原因は光不足・株の体力不足・温度不足の順で疑います。①置き場所を「明るい日陰の上限」へ(直射日光の一歩手前まで明るく)、②春〜秋に月1回の液肥で体力を補給、③年間を通して15°C以上を維持、の3点で多くは復活します。終わった花を放置している場合も次の花が遅れるため、色あせた苞は早めにカット。株が古く下葉が落ちて間延びしている場合は、茎伏せ・仕立て直しで若返らせると花付きが戻ります。
病気ではなく、苞の寿命のサインです。アンスリウムの苞は咲き進むと葉緑素が増えて緑がかり、最後は普通の葉のようになって役目を終えます。緑化した苞は観賞価値が下がるだけでなく株の栄養も使うため、花茎ごと根元から切り取りましょう。次の花芽の立ち上がりが早くなります。なお咲き始めから色が薄い場合は光不足や低温の影響なので、環境を見直してください。