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イチジクの育て方

Ficus carica公開日: 最終更新日:

イチジクの育て方の要点

植えどき・種まき
2〜3月
収穫
8〜10月
水やり
土の表面が乾いたら(実の肥大期は水切れ厳禁)
置き場所
直射日光

Hapot編集部より

イチジクは、2〜3月に苗を植えれば翌年の8〜10月から実を収穫でき、1本で実って剪定も単純な、初めての果樹に最も向く果樹のひとつです。庭がなくても8〜10号鉢でベランダ栽培ができ、樹上で完熟させた実は流通に乗らないため、自家栽培の価値が特に大きい果物でもあります。日本で流通する品種の多くは受粉なしで実る単為結果性で、受粉樹は不要です。苗を植えて1〜2年目から実が付き、3年目には安定して収穫できます。夏果と秋果の2回実るタイプもあり、8〜10月の収穫期は毎朝の見回りが楽しみになります。注意点は3つで、夏の水切れ(実が硬く小さくなる)、株を枯らすカミキリムシの幼虫、白い樹液によるかぶれです。冬に枝を2〜3芽残して切り詰めるだけで翌年の結果枝が揃うため、果樹の剪定に自信がない人でも樹形を保てます。耐寒性は-5°C程度で、関東以西なら庭植え、寒冷地は鉢植えで冬に軒下へ移せば実ります。

イチジクの姿

分類・基本データ

科
クワ科
属
イチジク属 Ficus
種
イチジク
別名
無花果、いちじく、フィグ
原産地
アラビア半島〜地中海原産。世界最古の栽培果樹のひとつで、日本には江戸時代に渡来。

イチジクの育て方の5つのポイント

水やり

土の表面が乾いたら(実の肥大期は水切れ厳禁)

日光

直射日光

温度の目安

-5〜35°C(関東以西で庭植え可)

湿度

40-60%

土

水はけの良い中性〜弱アルカリ性の土

イチジクはどれくらい大きくなる?

大きさの目安

庭植えで3〜4m(剪定で2m台に維持可)。鉢植えなら1.5〜2mでベランダOK。

成長の速さ

速い(翌年から収穫可能な果樹界の俊足)

温度の目安(耐寒〜耐暑)

-5〜35°C(関東以西で庭植え可)

ケアのポイント

肥料

12〜1月の寒肥+6月と収穫後の追肥

成長速度

速い(翌年から収穫可能な果樹界の俊足)

毒性

実は食用。葉や枝の白い樹液は皮膚刺激あり(かぶれ注意)

「冬の剪定で樹形リセット・夏は水を切らさない」だけの明快さ。カミキリムシの見回りだけは習慣にしてください。

育て方の詳細

苗・株の選び方

苗木は、節間が詰まって枝が太いこと、鉢を抜いたときに白い根がよく張っていること、品種名が明記された1〜2年生苗であることの3点を確認します。

避けたいのは、幹に穴やおがくずが出ている苗(カミキリムシの被害)と、細くひょろ長く徒長した苗です。品種は大果で豊産の桝井ドーフィン、甘さ重視の蓬莱柿、鉢向きでコンパクトなセレストが定番で、日本流通品はほぼ1本で実る単為結果性です。苗は落葉期の11〜3月に出回るものが充実しており、購入後は乾かさず早めに植え付けてください。

置き場所・日当たり

1日6時間以上日の当たる場所が甘い実の条件です。生育適温は20-30°Cで暑さには強く、耐寒性は-5°C程度のため関東以西なら庭植えができ、寒冷地は鉢植えにして冬は軒下や室内の窓辺に移します。庭植えは放任で3〜4mになるので、隣家や日照を考えて幹から1.5m以上の余地を取ります。鉢植えは8〜10号以上で高さ2m以下に維持でき、ベランダでも実ります。受粉樹は不要で1本で実り、植え付けから1〜2年で初収穫、3年目で安定します。葉が大きく風で裂けやすいため、強風の通り道は避けてください。失敗例として、南向きのコンクリート床に鉢を直置きして夏に根が高温で傷み、葉が縁から枯れ込むことがあります。鉢を台に載せて床から離し、鉢の西側にすだれを立てて午後の直射を和らげれば、新しい葉から回復します。

水やりの詳細

鉢植えは土の表面が乾いたら鉢底から流れるまでたっぷり与え、夏の実の肥大期(7〜9月)は朝夕2回が目安です。イチジクの実は水分で膨らむため、この時期の水切れは実が硬く小さくなり、ひどいと未熟のまま落ちます。一方で熟し始めた実に大雨や過剰な水やりが続くと、実が割れて味がぼやけるため、色づいてからはやや控えめにします。肥大期はたっぷり、熟期は控えめという切り替えが甘さを決めます。庭植えは根付けば夏に1週間以上雨がないときだけ株元にたっぷり与えれば十分です。冬は落葉して休眠するため、鉢植えは土が乾いてから2〜3日後に与える程度に減らします。失敗例として、8月に2日水を切らして実がしぼみ、葉がしおれることがあります。すぐにたっぷり与えて半日陰に移せば葉は翌日に戻り、しぼんだ実は落ちても、その後に付く実は正常に育ちます。

最適な土の作り方

水はけの良い中性から弱アルカリ性の土を好みます。庭植えは植え付けの2週間前に直径と深さ50cmの穴を掘り、掘り上げた土に堆肥10Lと苦土石灰100gを混ぜて埋め戻し、周りより少し高く植えます。鉢植えは果樹用培養土か、赤玉土6、腐葉土3、軽石1に苦土石灰をひと握り混ぜたもので、鉢底石を3cm敷きます。酸性土壌では生育が鈍るため、庭植えは2〜3年に1回、冬に株元へ苦土石灰をまいてください。水はけが悪い庭は、穴の底に軽石を5cmほど入れてから植えると根腐れを防げます。

剪定・切り戻し

剪定の適期は落葉期の12〜2月で、清潔な剪定ばさみと手袋を使います。多くの家庭品種は秋果型で、春に伸びた新梢に実が付くため、冬に各枝を2〜3芽残して切り詰めると翌年の結果枝が揃います。夏果も採る兼用種は夏果が前年枝の先端に付くため、切り詰めは枝の半分程度にとどめます。樹形は枝を横に広げる開心形か一文字仕立てが管理しやすく、高さ2m以内に保つと収穫やカミキリムシの点検が楽になります。生育期は5〜6月に1か所から複数出た新梢を1本に芽かきし、混み合う枝を間引いて風通しを確保します。収穫は8〜10月で、実が下を向き、皮が品種本来の色に染まって触ると柔らかくなった朝に採ります。失敗例として、3月以降に太い枝を切って樹液が止まらず枝先が枯れ込むことがあります。切り口を癒合剤で覆い、その年は切り戻しをやめて新梢を伸ばせば翌年には回復します。

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    冬剪定の時期と道具を準備する

    落葉後の12〜2月に行います。清潔な剪定ばさみ、太い枝用のノコギリ、癒合剤、手袋を用意し、樹液で手がかぶれないよう長袖で作業します。

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    枯れ枝と混み合う枝を元から切る

    枯れた枝、内側に向かう枝、交差する枝を付け根から切り取り、樹の内部まで日が入るようにします。カミキリムシの穴が見つかった枝はここで処置します。

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    残す枝を2〜3芽残して切り詰める

    秋果型は今年伸びた枝を2〜3芽残して切り詰め、春に伸びる新梢を結果枝にします。夏果も採る兼用種は枝の半分程度にとどめ、先端の夏果の芽を残します。

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    切り口に癒合剤を塗る

    直径1cm以上の切り口には癒合剤を塗って乾燥と病原菌の侵入を防ぎます。太い枝を切った年は樹勢が乱れやすいので、切る量は全体の3分の1までにします。

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    5〜6月に芽かきで新梢を整理する

    春に1か所から複数の新梢が出たら勢いの良い1本を残して他をかき取り、風通しを確保します。株元から出るひこばえも早めに元から取り除きます。

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    剪定後は寒肥と水やりで管理する

    冬剪定の後は株元に堆肥と油かすを寒肥として施し、鉢植えは土が乾いて2〜3日後に水を与えます。切った枝は挿し木に回し、道具はよく洗ってから片付けてください。

植え替え

植え付けの適期は落葉期の11〜3月で、厳寒期の1月は避けます。1〜2年生の苗を用意し、鉢植えは8号以上、庭植えは深さ50cmの植え穴に浅めに植えて支柱を添え、たっぷり水を与えます。植え付けから1〜2年で初収穫、3年目で安定して実ります。受粉樹は不要で1本で結実します。鉢植えは根の伸びが速く、1〜2年に1回、2〜3月に鉢増しをします。根鉢の肩と底を3分の1ほどほぐし、傷んだ根を切って一回り大きな鉢へ移し、最終的に10号以上にします。同じ鉢を使う場合は根を3分の1整理して新しい土で植え直します。根詰まりすると実が小さくなり、夏に水切れしやすくなります。失敗例として、3年間植え替えずに葉が黄ばんで実が付かなくなることがありますが、春に根を整理して鉢増しし、1か月後から肥料を再開すれば、その年の秋果から実付きが戻ります。

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    時期と道具をそろえる

    植え付けと鉢増しは落葉期の11〜3月(1月の厳寒期は避ける)に行います。8〜10号の鉢、果樹用培養土、鉢底石、苦土石灰、剪定ばさみ、手袋、支柱を用意します。

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    鉢底石と土を入れて準備する

    鉢底石を3cm敷き、果樹用培養土に苦土石灰をひと握り混ぜて鉢の3分の1まで入れます。庭植えは深さ50cmの穴に堆肥10Lと苦土石灰100gを混ぜて埋め戻します。

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    根鉢をほぐし傷んだ根を切る

    手袋を着けて苗を鉢から抜き、根鉢の肩と底を3分の1ほどほぐします。黒く傷んだ根や長く伸びすぎた根をハサミで切り、白い根は残します。

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    浅めに植えて支柱を立てる

    根鉢の上面が土の表面と同じ高さになるよう浅めに置き、周りに土を詰めて割り箸で突いて隙間をなくします。支柱を立てて幹を麻ひもで緩く結びます。

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    水を与えて芽吹きを待つ

    鉢底から流れるまでたっぷり水を与え、鉢植えは軒下の日当たりに置きます。芽吹くまでは土が乾いてから水を与え、肥料は芽吹き1か月後の5月から始めてください。

増やし方

挿し木で簡単に増やせ、成功率は果樹の中でも高い部類です。適期は2〜3月で、冬剪定で出た前年枝のうち鉛筆ほどの太さのものを15〜20cmに切り、上下を間違えないよう芽が上向きになる向きで、赤玉土か挿し木用土を入れた3〜4号ポットに3分の2ほど挿します。明るい日陰で土を乾かさないよう管理すると、4〜6週間で発根して新芽が伸びます。ポットで1年育て、翌春に定植すれば2〜3年後に実る若木になります。受粉樹は不要なので、1本増やせばそのまま実ります。接ぎ木や取り木も可能ですが、家庭では挿し木で十分です。失敗例として、切り口を乾かさず挿して腐ることがあります。切り口を1〜2時間乾かしてから挿し直し、水は土の表面が乾いてから与えるようにすれば、残りの穂木で発根が見込めます。

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    挿し木の時期と道具を準備する

    適期は2〜3月で、冬剪定で出た前年枝を使います。清潔な剪定ばさみ、赤玉土か挿し木用土、3〜4号ポット、ラベル、手袋を用意し、樹液に触れないようにします。

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    鉛筆の太さの枝を15〜20cmに切る

    鉛筆ほどの太さで芽が2〜3個付いた枝を選び、15〜20cmに切ります。下の切り口は芽のすぐ下で斜めに、上は芽の1cm上で水平に切り、上下が分かるよう印を付けます。

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    切り口を乾かしてから土に挿す

    切り口を1〜2時間乾かし、湿らせた用土に芽が上向きになるよう3分の2ほど挿します。乾かさずに挿すと腐りやすいので、この工程は省かないでください。

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    明るい日陰で発根を待つ

    明るい日陰に置き、土の表面が乾いたら水を与えます。4〜6週間で発根して新芽が伸びるので、それまで動かさず、ビニール袋を被せると湿度が保てます。

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    新芽が伸びたら日なたへ移して育てる

    新芽が5cmほど伸びたら徐々に日当たりに慣らし、1か月後から薄めの液肥を月2回与えます。ポットで1年育て、翌春に定植すれば2〜3年後に実る若木になります。

病害虫対策

最大の敵はカミキリムシ(テッポウムシ)です。幼虫が幹の中を食い進み、放置すると2〜3年で株が枯れます。株元や枝の分かれ目におがくず状の粉(フラス)が出ていたら侵入のサインで、穴に細い針金を差し込んで幼虫を刺すか、専用の殺虫剤を注入して穴を癒合剤で塞ぎます。成虫は6〜8月に現れるので、見つけ次第捕殺し、株元の雑草を刈って産卵場所を減らします。熟した実はショウジョウバエ、アザミウマ、鳥、スズメバチに狙われるため、収穫適期を逃さず、防鳥ネットを掛けます。病気は梅雨時のさび病(葉裏に橙色の粉)と、実の疫病が出ることがあり、混み合う枝を間引いて風通しを良くすると予防できます。失敗例として、フラスに気づかず翌年に片側の枝が枯れることがあります。枯れ枝を切り、残った穴に薬剤を注入して幹を保護材で巻けば、健全な側の枝から樹勢が戻ることが多いです。

年間カレンダー

1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
肥料
手入れ
手入れの内容
  • 1月冬剪定(2-3芽残し)・寒肥
  • 2月挿し木・植え替え・植え付け
  • 3月植え付け完了・芽吹きを待つ
  • 6月追肥・カミキリムシ成虫の捕殺開始
  • 8月収穫開始・朝夕の水やり・フラスチェック
  • 9月収穫最盛・防鳥対策
  • 10月収穫終盤・お礼肥

季節ごとの管理

春の管理

3月に植え付けと鉢増しを済ませ、芽吹き後は土が乾いたらたっぷり水を与えます。肥料は5月に緩効性肥料を株元にひと握り。日当たりの良い場所に置き、5〜6月に混み合う新梢を1本に芽かきします。遅霜で新芽が傷むことがあるので、寒の戻りには不織布を掛けてください。

夏の管理

実の肥大期で、鉢植えは朝夕2回の水やりが目安です。6月に追肥を1回与え、以後は控えます。日当たりの良い場所に置きますが、鉢は床から離して根の高温を防ぎます。カミキリムシの成虫が出る季節なので、株元のフラスと成虫の見回りを週1回続けてください。

秋の管理

8〜10月が収穫の本番です。実が下を向いて皮が色づき、柔らかくなった朝に採ります。色づいてからの水はやや控えめにして実割れを防ぎ、収穫後にお礼肥を与えます。日当たりの良い場所を保ちつつ、防鳥ネットで鳥とスズメバチを防いでください。

冬の管理

落葉後の12〜2月に剪定し、各枝を2〜3芽残して切り詰めます。寒肥は12〜1月に堆肥と油かすを株元へ。水は鉢植えのみ、土が乾いて2〜3日後に与えます。鉢は軒下へ移し、-5°C以下になる地域は幹に防寒材を巻いて枝先の枯れ込みを防いでください。

10月の作業をくわしく知りたいときは秋の植え替えの記事も参考になります。

よくあるトラブルと対策

株元におがくず状の粉が落ちている

原因

カミキリムシ(テッポウムシ)の幼虫が幹の中を食い進んでいるサイン。6〜8月に成虫が株元付近に産卵し、孵化した幼虫が2〜3年かけて幹を空洞にする。

対策

粉の出ている穴を探し、細い針金を差し込んで幼虫を刺すか、専用の殺虫剤を穴に注入して癒合剤で塞ぎます。以後は月2回株元を点検し、6〜8月は成虫を捕殺してください。

実が熟す前に鳥や虫に食べられる

原因

完熟直前の実は香りが強く、ヒヨドリやカラス、スズメバチ、ショウジョウバエを引き寄せる。収穫が1日遅れると先を越されやすい。

対策

8〜10月は毎朝見回り、実が下を向いて柔らかくなった時点で採ります。防鳥ネットを木全体に掛け、特に守りたい実は1つずつ排水穴を開けたビニール袋や果実袋で覆ってください。

夏に実がしぼんで硬いまま落ちた

原因

7〜9月の実の肥大期の水切れ。イチジクの実は水分で膨らむため、鉢植えで1〜2日水を切らすと実が硬く小さくなり、未熟のまま落ちる。

対策

すぐにたっぷり水を与え、以後は朝夕2回の水やりを守ります。鉢を床から離し、西日をすだれで和らげると土の乾きが緩やかになります。落ちた実は戻りませんが、その後に付く実は正常に育ちます。

熟しかけの実が割れてしまう

原因

色づいてから大雨や過剰な水やりが続き、果肉が急に膨らんで皮が追いつかずに裂ける。肥大期と同じ量の水を与え続けたときに起きやすい。

対策

色づき始めたら水をやや控えめにし、鉢植えは雨の当たらない軒下へ移します。割れた実は早めに収穫して食べ、雨が続く時期は株元にマルチを敷いて土の水分の急変を防いでください。

冬の剪定後に枝先が枯れ込んだ

原因

3月以降の樹液が動き出す時期に太い枝を切り、切り口から樹液が流れ続けて枝が弱った。または切り口を保護せず、寒風で乾燥した。

対策

切り口を癒合剤で覆い、枯れた部分は生きている芽の上で切り直します。剪定は落葉期の12〜2月に済ませ、太い枝を切ったときは必ず癒合剤を塗ってください。

ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。

イチジクの花言葉・風水

花言葉

イチジクの花言葉は「子宝に恵まれる」「実りある恋」「裕福」とされます。実の内側に無数の小さな花を抱き、外からは花が見えないまま実る独特の構造(無花果の名の由来)が、多産や豊かさの象徴とされたことに由来するといわれます。

風水・縁起

多くの実を付けるイチジクは「子孫繁栄と財の実り」の象徴とされ、庭に植えると家運が豊かになるといわれます。一方で大きく茂るため、家の南側の日照を塞がない配置が吉とされます。鉢植えをベランダの明るい場所に置くと、実りの気を呼び込むとされます。

イチジクのよくある質問

Qイチジクの実が付くのに、大きくならずに落ちてしまいます。回答を見る
A

幼木のうちはよくある現象で、株の体力が枝葉の成長に使われて実まで回らないのが主因です。植え付けから2〜3年は木を育てる期間と割り切り、実は少数に摘果すると残りが育ちます。成木での実落ちは、夏の水切れ、日照不足、肥料切れ、カミキリムシ被害による株の弱りの順に確認してください。特に鉢植えの8月の水切れは実落ちに直結するため、朝夕2回の水やりを守ることが最も効果的です。

Qイチジクの収穫のベストタイミングはいつですか。回答を見る
A

実が下を向き、皮が品種本来の色に染まり、触ると柔らかく、お尻の目が開いて蜜がにじむ頃が完熟の合図です。イチジクは収穫後に追熟しないため、樹上で完熟させることが絶対条件です。ただし完熟果は鳥やスズメバチ、ショウジョウバエとの争奪戦になるので、8〜10月は毎朝見回って先に採ります。もぎ取ると付け根から白い樹液が出るため、かぶれやすい人は手袋を使ってください。採った実は冷蔵で2〜3日が目安です。

Qイチジクのカミキリムシ対策を詳しく教えてください。回答を見る
A

フラスを見たら即対応することが株を守る鍵です。株元や幹の分かれ目におがくず状の粉が落ちていないか月2回は点検し、穴を見つけたら細い針金を差し込んで幼虫を刺すか、ノズル付きの専用殺虫剤を注入して穴を癒合剤で塞ぎます。予防は6〜8月に成虫を見つけ次第捕殺すること、株元の雑草を刈って産卵場所を減らすこと、幹に防虫ネットや保護材を巻くことの3点です。これを守れば株を枯らされる事態はほぼ防げます。

Qイチジクは1本だけで実りますか。受粉は必要ですか。回答を見る
A

日本で流通する品種のほとんどは受粉なしで実る単為結果性なので、1本で実り、受粉樹も人工授粉も不要です。桝井ドーフィン、蓬莱柿、バナーネ、セレストなど家庭向け品種はいずれもこの性質を持ちます。例外は小型のイチジクコバチによる受粉が必要なスミルナ系で、日本ではほぼ流通していません。実が付かない場合は受粉ではなく、樹齢が若い、日照不足、冬の剪定で結果枝を切りすぎた、のいずれかを疑ってください。

Qイチジクの樹液で手がかぶれました。どうすればいいですか。回答を見る
A

すぐに流水と石けんでよく洗い流してください。イチジクの葉や枝、実の付け根から出る白い樹液には皮膚を刺激する成分が含まれ、付いたまま日光に当たるとかゆみや赤みが強く出ることがあります。症状が続く場合は皮膚科に相談してください。予防は、剪定や収穫のときに手袋と長袖を着け、樹液が付いた手で顔や目を触らないことです。実を採るときは付け根を軽くひねると樹液の出る量が少なくて済みます。

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この記事について

執筆: Hapot編集部

植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。

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