苗・株の選び方
編み込み株を選ぶ場合は、編まれた幹の1本1本に張りがあり、へこみやシワ、黒ずみがないかを必ず確認しましょう。編み込みの中の1本だけが枯れている株も流通しているので、幹を軽く押して柔らかい部分がないかチェックします。葉は濃い緑でつやがあり、垂れていないものが健康です。株元がぐらつかず、土から幹がまっすぐ立っているかも見てください。実生(種から育てた)株は株元がぷっくり膨らみ、挿し木株はまっすぐな幹が目印。成長期の5〜7月に買うと、その後の植え替えや剪定がスムーズです。
Hapot編集部より
パキラ(Pachira aquatica)は、中南米の熱帯地域を原産とするアオイ科の観葉植物です。手のひらを広げたような5〜7枚の小葉と、編み込み仕立てやぽってりとした朴(ぼく)仕立ての幹が特徴で、「発財樹」「マネーツリー」の名で世界中で親しまれる縁起物。幹に水分を蓄える性質があるため乾燥に強く、水やりを多少忘れても持ちこたえてくれる、初心者に最もすすめやすい観葉植物のひとつです。耐陰性もあり、卓上の小鉢からシンボルツリーになる大鉢まで幅広いサイズが手頃な価格で手に入ります。生命力が強く、剪定で丸坊主にしても新芽を吹き返すため、樹形づくりの自由度が高いのも魅力。開店祝いや新築祝いの定番ギフトであり、デスクに緑が欲しいオフィスワーカーから一人暮らしの方、家族のリビングまで、あらゆるシーンにフィットする万能選手です。
水やり
土が乾いてから2-3日後(週1回程度)
日光
間接光
適温
10-30°C
湿度
40-60%
土
水はけの良い土
肥料
春〜秋に月1回
成長速度
中
毒性
なし
編み込み株を選ぶ場合は、編まれた幹の1本1本に張りがあり、へこみやシワ、黒ずみがないかを必ず確認しましょう。編み込みの中の1本だけが枯れている株も流通しているので、幹を軽く押して柔らかい部分がないかチェックします。葉は濃い緑でつやがあり、垂れていないものが健康です。株元がぐらつかず、土から幹がまっすぐ立っているかも見てください。実生(種から育てた)株は株元がぷっくり膨らみ、挿し木株はまっすぐな幹が目印。成長期の5〜7月に買うと、その後の植え替えや剪定がスムーズです。
明るい間接光の場所が最適です。レースカーテン越しの窓辺、または窓から1〜2mの明るい位置へ。耐陰性があり多少暗くても育ちますが、光不足では新芽がひょろひょろと間延びし、幹の太い姿とのバランスが崩れていきます。真夏の直射日光は葉焼けの原因になるため遮光を。寒さには比較的強い(耐寒目安5〜10°C)ものの、冬の窓際の冷気と暖房の直風はどちらも葉を傷めるので、置き位置を一歩内側にずらすのがコツです。
「土が乾いてから2〜3日後」というやや乾かし気味の管理が合っています。幹に水分を蓄えられるため乾燥には強く、失敗のほとんどは水のやりすぎによる根腐れです。春〜秋は週1回程度、土の中まで乾いたのを確認してからたっぷりと。冬は成長が止まるため10日〜2週に1回まで減らします。編み込み仕立ての株は幹の間に水が溜まると腐りの原因になるので、株元の土に直接注いでください。葉水は年間を通して行うと葉のツヤ維持とハダニ予防に効果的です。
成長が速く樹形が乱れやすいため、5〜7月の剪定で整えます。基本は「幹や枝の成長点の上でカット」で、切った位置の下から新芽が出ます。パキラは幹のどこで切っても芽吹く「胴吹き」の力が強く、大胆に主幹を好みの高さで切り戻しても1か月ほどで新芽が展開。徒長した枝、内向きの枝、混み合った部分を抜くと風通しも改善します。剪定で出た枝は挿し木に使えます。
1〜2年に1回、5〜7月に一回り大きな鉢へ。鉢底から根が出る、水の染み込みが遅い、成長が明らかに鈍る、が植え替えサインです。根鉢を軽くほぐして古い土を1/3落とし、水はけの良い土(観葉植物用土+パーライト2割)で植え付けます。編み込み株は根も絡み合っているため無理にほぐさず、外周だけ整理すればOK。植え替え後2週間は半日陰で養生し、肥料は1か月後から再開します。
挿し木で増やせます。適期は5〜7月。①剪定した枝を10〜15cmに切る、②下葉を取り、大きい葉は半分にカットして蒸散を抑える、③切り口を斜めに整えて挿し木用土に挿す、④明るい日陰で土を乾かさず管理、で1か月前後で発根します。水挿しでも発根しますが、土への活着はやや不安定なので土挿しが確実。なお挿し木株の幹は実生株のように根元が膨らまず、まっすぐな樹形に育ちます。種から育てる実生は幹の膨らみが出る本来の姿を楽しめます。
ハダニ・カイガラムシ・アブラムシに注意します。ハダニは乾燥した室内で葉裏に発生し、かすれたような葉色になるのがサイン。こまめな葉水で予防し、発生初期ならシャワーで洗い流せます。カイガラムシは幹や葉の付け根に付着し、ベタつきで気づくことが多いです。ブラシで除去し、幼虫期なら薬剤も有効。新芽に付くアブラムシは見つけ次第駆除を。風通しの確保と月1回の葉チェックで、どの害虫も初期対応で抑えられます。
成長期の始まり。月1回の施肥を開始。植え替えは5月頃が最適。
水やりの頻度を少し上げますが、過湿は禁物。風通しの良い場所で管理。
肥料を減らし、水やりの間隔を徐々に空けます。
水やりは月2回程度に減らします。10°C以上を保てる場所で管理。落葉しても春に新芽が出ます。
原因
根腐れ(水のやりすぎ)
対策
腐った部分を切り取り、乾燥させてから新しい土に植え替え
原因
水不足または根詰まり
対策
土の状態を確認し、水やりか植え替えで対応
パキラの花言葉は「快活」「勝利」です。「快活」は、つややかな葉を四方に広げて勢いよく育つ、明るく元気な姿に由来します。「勝利」は、過酷な環境でも枯れにくい強い生命力から付けられたといわれます。前向きな花言葉と「発財樹」の縁起の良さが相まって、開店・開業祝い、就職や昇進のお祝い、受験生への贈り物としても人気があります。
パキラは風水で「金運を呼ぶ木」とされ、中華圏では「発財樹」の名で商売繁盛の縁起物として店先に飾られてきました。5枚の小葉が手のひらのように開く姿が「お金を招く」とされ、尖った葉先が放つ「陽の気」は活力や集中力を高めるといわれます。金運なら西や北の方角、仕事運・勉強運ならデスクや書斎に置くのがおすすめ。玄関に置けば外から良い気を呼び込み、悪い気を払うともされます。リビングでは人が集まる場所のそばに置くと家庭運が活性化するといわれています。
成長して上部の幹が編み目から飛び出してきたら、無理のない範囲で柔らかい若い部分を編み足し、麻ひもやビニールタイで先端を緩く結んでおきます。木質化して硬くなった部分は無理に編むと折れたり傷んだりするので、そのまま自然な姿として楽しむ判断も大切です。また、編み込みがきつすぎると成長した幹同士が締め付け合って一部が枯れることがあります。結束バンドなどで強く固定されている株は、食い込む前に緩めてあげましょう。編み込みの1本が枯れた場合は、根元から切り取れば残りの幹は問題なく育ちます。
パキラは強剪定に非常に強く、葉を全て落として幹だけにする「丸坊主」にしても、5〜6月の適期に行えば1ヶ月ほどで新芽が吹きます。幹の表面をよく見ると、葉が付いていた痕の上に小さな点のような「成長点」があり、切り口に近い成長点から優先的に芽が出ます。好みの高さの成長点の1〜2cm上で切るのがコツです。切り戻し後は葉がないぶん水の消費が減るため、水やりを控えめにして根腐れを防ぎましょう。明るく暖かい場所に置くと芽吹きが早まります。
実生株は種から育てた株で、株元が徳利のようにぷっくり膨らむのが特徴。この膨らみに水分を蓄えるため乾燥に強く、将来太い幹に育つ可能性があります。環境が整えば開花の可能性があるのも実生株だけです。一方、挿し木株は枝を挿して増やした株で、幹はまっすぐ均一な太さになり、株元は膨らみません。流通する編み込みパキラの多くは挿し木株です。値段は実生株がやや高めですが、どっしりした樹形を長く楽しみたいなら実生株、手頃に始めたいなら挿し木株と、目的で選ぶとよいでしょう。
育てられます。パキラは根が丈夫でハイドロカルチャーとの相性が良く、土を使わないので清潔で虫が湧きにくく、キッチンやオフィスのデスクにも置きやすくなります。始めるなら小さめの株を選び、根の土をよく洗い落としてからハイドロボールに植え付けます。水は容器の底から5分の1程度を保ち、完全になくなってから2〜3日後に足すのがコツ。常に満水にすると根腐れします。月1回程度、ハイドロ用の液肥とイオン交換樹脂剤や根腐れ防止剤(ゼオライトなど)を活用すると長持ちします。適期は5〜7月です。
原産地では長い雄しべが花火のように広がる白〜クリーム色の大きな花を咲かせますが、開花するのは実生株が成熟した場合に限られ、挿し木株はほとんど咲きません。日本の室内栽培での開花はかなり珍しく、地植えできる沖縄などでの報告が中心です。寿命については明確な限界はなく、室内でも10年、20年と育て続けられる長寿の植物です。長く健康に保つには、2年に1回の植え替えと、樹形が乱れたときの切り戻しで株を若返らせることがポイントになります。
サイズを維持するポイントは3つあります。第一に、毎年5〜6月に伸びた枝を切り戻し、樹冠を希望のサイズに整えること。第二に、植え替え時に一回り大きな鉢にせず、根鉢の外側と底の根を3分の1ほど整理して同じ鉢に植え直すこと。これで根の量と地上部のバランスが保たれます。第三に、肥料を控えめにすること。成長を緩やかにしたい場合は施肥を年1〜2回の緩効性肥料のみに減らしても問題ありません。日光は必要なので、暗い場所に置いて成長を止める方法は徒長を招くため避けましょう。