苗・株の選び方
葉柄が太くまっすぐ立ち、葉に艶のある株を選びましょう。花を楽しみたいならレギネ(中型・花付き実績のある株)、大きな葉のインパクト重視ならオーガスタを。徒長してひょろひょろの株は光不足で育てられたサインなので避けるのが無難です。
Hapot編集部より
ストレリチアは、バナナに似た大きな葉をすっと立ち上げる、リゾートホテルのような空気をまとった観葉植物です。和名は「極楽鳥花(ゴクラクチョウカ)」:鮮やかなオレンジと青の花が飛び立つ鳥のように見えることに由来し、切り花としても高級花材の定番です。観葉として人気なのは、花も楽しめるレギネと、大型で葉を楽しむオーガスタ(ニコライ)の2系統。どちらも見た目の優雅さに反して性質は非常にタフで、乾燥に強く、多少の日陰にも寒さ(5°C程度)にも耐えます。「南国風の大型グリーンが欲しい、でも枯らしたくない」という願いに応える、シンボルツリーの実力派です。
水やり
土がしっかり乾いたら(週1回程度)
日光
直射日光
適温
5-30°C
湿度
40-60%
土
水はけの良い観葉植物用土
肥料
春〜秋に月1回緩効性肥料
成長速度
中
毒性
ペットが食べると中毒の恐れ(嘔吐など)
葉柄が太くまっすぐ立ち、葉に艶のある株を選びましょう。花を楽しみたいならレギネ(中型・花付き実績のある株)、大きな葉のインパクト重視ならオーガスタを。徒長してひょろひょろの株は光不足で育てられたサインなので避けるのが無難です。
日当たりの良い場所が大好きです。室内では最も明るい窓辺、春〜秋は屋外の日なたに出すと、葉柄がしっかり締まった立ち姿になります。日照不足では葉柄がひょろひょろと徒長して倒れやすくなり、レギネの場合は花も咲きません。耐陰性はあるため明るい日陰でも維持はできますが、「美しく育てるなら日光」と考えてください。耐寒性は観葉植物としては高めの5°C程度:関東以西の温暖地では軒下越冬の例もありますが、霜に当てると葉が傷むため、冬は室内の窓辺が安心です。
太くゴボウのような根に水を蓄えるため、乾燥には非常に強い植物です。土の表面だけでなく中までしっかり乾いてから、鉢底から流れるまでたっぷりと:春秋で週1回、夏は週2回、冬は2週に1回が目安です。水のやりすぎは根腐れの元で、ストレリチアを弱らせる原因のほぼすべてが過湿。「乾かし気味でちょうど良い」と覚えてください。大きな葉はホコリが積もりやすいので、葉水と月1回の葉拭きで艶を保ちましょう。
赤玉土6:腐葉土3:軽石またはパーライト1の水はけの良い配合が適します。市販の観葉植物用土に軽石2割追加でもOK。太い根がよく張るため、深さのあるしっかりした鉢を選び、大型株は倒れ防止に重い陶器鉢が実用的です。
剪定は「古葉の切り取り」だけで十分です。外側の古い葉が黄変したり傷んだりしたら、葉柄の付け根からハサミで切り取ります。葉が横に広がりすぎて場所を取る場合も、外側の葉から間引けばコンパクトに保てます。葉の縁が裂けるのは、原産地の強風を受け流すための自然な性質(バナナの葉と同じ)なので、病気と勘違いして切る必要はありません。
2年に1回、5〜8月に。太い根が鉢の中でぎっしり張り、鉢が変形する・鉢底から根がはみ出す・水が染み込まない、が植え替えサインです。根は太く見た目より丈夫なので、絡んだ根鉢は多少ほぐしても問題ありません。一回り大きく深い鉢へ植え替えを。株が大きくなりすぎて困る場合は、株分けを兼ねると管理サイズに戻せます。
株分けが基本です。植え替え時に、株元から複数立ち上がっている芽を2〜3芽ずつのブロックに分け、太い根を付けてナイフで切り分けます。切り口は殺菌剤を塗るか半日乾かしてから植え付けを。適期は5〜7月。種まきも可能ですが、レギネの開花サイズまで4〜5年かかるため、実用的には株分け一択です。
病害虫には非常に強く、大きなトラブルはまれです。稀にカイガラムシが葉裏や葉柄に付くので、見つけたらブラシで除去を。乾燥期はハダニも稀に発生しますが、葉水で予防できます。注意すべきはむしろ過湿による根腐れと、冬の霜による葉傷みの2点:「乾かし気味・霜に当てない」だけ守れば、何年も手がかからない優等生です。
成長開始。肥料を開始し、植え替え・株分けは5月から。屋外組は日光浴開始。
成長期。日光をたっぷり、水は土が乾いてから。レギネは花芽の充実期。
水・肥料を減らし、霜の前に室内の明るい窓辺へ。
5°C以上を確保。乾かし気味に管理。レギネは冬〜春が開花期。
原因
日照不足による徒長。ストレリチアは見た目以上に強い光を必要とする。
対策
最も明るい窓辺か屋外の日なたへ移動。倒れる葉柄は支柱で支えつつ、新しい葉が短く締まって出てくれば環境改善のサインです。徒長した古い葉は株元から切って更新します。
原因
水不足のサイン。太い根の貯水を使い切ると葉を巻いて蒸散を抑えようとする。
対策
鉢底から流れるまでたっぷり水を与えれば1〜2日で開きます。頻発する場合は根詰まりで保水力が落ちている可能性が高いため、5〜8月に一回り大きな鉢へ植え替えを。
ストレリチアの花言葉は「輝かしい未来」「気取った恋」。鳥が飛び立つような華やかな花姿に由来し、開店祝いや門出の贈り物として大人気です。
鳥が羽ばたく姿の花と上に伸びる葉は「発展・飛躍」の象徴とされ、仕事運を高める植物の代表格。玄関やオフィスに置いて成功を呼び込む使い方が定番です。
咲くのは主にレギネ系で、①株の成熟(株分け後や若い株は数年かかる)、②十分な日光、③適度な株の締まり、の3条件が必要です。最も多い原因は日照不足:春〜秋は屋外の日なたか最も明るい窓辺で管理してください。また鉢に余裕がありすぎると葉ばかり茂るため、やや根詰まり気味のほうが花芽が付きやすい傾向があります。条件が揃えば冬〜春に、オレンジと青の極楽鳥の花が楽しめます。なお大型のオーガスタは室内サイズではほぼ開花しません。
同じストレリチア属の別種です。レギネ(S. reginae)は高さ1m前後の中型で、極楽鳥の花を咲かせる「花も楽しむ」種。オーガスタ(S. nicolai)は3m級に育つ大型で、バナナのような幅広の葉を楽しむ「葉のインパクト」の種です。育て方はほぼ共通ですが、オーガスタは成長が速く場所を取るため、置き場所の天井高と相談を。小さな部屋ならレギネ、吹き抜けや広いリビングならオーガスタが定石です。
病気ではなく、ストレリチアの正常な性質です。原産地の強い海風を受け流すため、葉は葉脈に沿って裂けやすくできています(バナナの葉と同じ仕組み)。室内でも扇風機の風・人の往来・移動の際の接触で自然に裂けます。裂けた葉も光合成は問題なく行うので、切る必要はありません。見た目が気になる場合は、風の通り道を避けた場所に置くと新しい葉の裂けを減らせます。