苗・株の選び方
良い株は、節ごとに3〜4枚の葉が輪になってそろっていること、葉が厚く張りがあって押してもへこまないこと、株元から何本ものつるが出て鉢の土が見えにくいことの3点で見分けます。
避けたいのは、つるの途中で葉が抜けて茎だけになった株と、株元の茎が黒ずんだり細くくびれたりしている株です。前者は光不足か根の傷み、後者は茎腐れの始まりの可能性があります。吊り鉢で売られている株は目線より高い位置にあるので、下ろしてもらって株元まで確かめてから選びます。
Hapot編集部より
ペペロミア・ホープは、低く株立ちになる多くのペペロミアと違い、茎が横や下へ伸びてつるのように垂れ下がる品種です。丸い小さな葉が節ごとに3〜4枚ずつ輪になって付くのも大きな違いで、棚の上や吊り鉢から垂らす飾り方が似合います。中南米のペペロミア2種の交配から生まれたとされ、直径1.5〜2cmほどの肉厚の葉には、うっすらと縦の筋が入ります。つるの長さは30cm前後、よく育った株では50cmほどになります。葉に水をため込むので乾燥にはよく耐え、水やりは10日〜2週に1回で足りますが、細い茎が土に触れる株元は蒸れると傷みやすいのが弱点です。伸び方は穏やかで、頻繁な剪定がいらないのも魅力です。冬は10°C以上を保ち、土を湿らせたままにしないことの2点を守れば、初心者でも長く楽しめます。ペペロミアの仲間はペットに安全とされる種が多く、猫や犬のいる家の吊り鉢としてもよく選ばれます。

水やり
土が乾いて2〜3日後(10日〜2週に1回)
日光
間接光
温度の目安
10-30°C
湿度
40-60%
土
多肉植物用土と観葉植物用土を半々に混ぜた水はけの良い土
大きさの目安
草丈5〜10cm、つるの長さ30cm前後(大株で50cmほど)。2.5〜4号鉢や吊り鉢が主な流通サイズです。
成長の速さ
ゆっくり(つるは1年に10〜20cmほど)
温度の目安(耐寒〜耐暑)
10-30°C
肥料
5〜9月に月1回、規定より薄めた液肥
成長速度
ゆっくり(つるは1年に10〜20cmほど)
毒性
ペットにも安全とされる(ペペロミアの主な流通種はASPCAの無毒リストに掲載)
水やりの合図は葉の張りで見ます。指で軽くつまんで少し柔らかく感じたら与えどきで、つるの先の葉が落ちるときは株元の傷みを疑います。
良い株は、節ごとに3〜4枚の葉が輪になってそろっていること、葉が厚く張りがあって押してもへこまないこと、株元から何本ものつるが出て鉢の土が見えにくいことの3点で見分けます。
避けたいのは、つるの途中で葉が抜けて茎だけになった株と、株元の茎が黒ずんだり細くくびれたりしている株です。前者は光不足か根の傷み、後者は茎腐れの始まりの可能性があります。吊り鉢で売られている株は目線より高い位置にあるので、下ろしてもらって株元まで確かめてから選びます。
基本はペペロミアと同じで、レース越しのやわらかい光を好みます。ホープで変わるのは飾る高さです。吊り鉢や高い棚に置くことが多く、天井近くは床付近より夏に2〜3°C高く、空気も乾きやすくなります。目安は東か北の窓から1m前後、照明の熱やエアコンの風が当たらない位置です。つるの先は光の来る側へ伸びるので、月1回、鉢を90度回すと全体に葉がそろいます。冬は10°C以上を保ち、夜は窓から50cm以上離してください。
よくある失敗は、窓側のつるばかり伸びて、反対側の株元が透けて見えるほどまばらになることです。鉢を回して光の向きを変え、長いつるを切って株元の空いた場所に挿し直せば、2〜3か月で密な姿に戻ります。
基本はペペロミアと同じく乾かし気味に育てます。ホープの葉は厚く、垂れる種類の中でも水をため込む力が強いとされるため、土が乾いてからさらに待つ余裕があります。春から秋は土が乾いて2〜3日後、10日〜2週に1回が目安です。与えどきは葉の張りで判断し、葉が少し柔らかくなって内側へ軽く反ってきたら水を与えます。吊り鉢は一度下ろして流しで与え、鉢底から水が切れてから戻すと、垂れたつるに水滴が残りません。冬は月1〜2回、暖かい日の昼に少量にします。
よくある失敗は、土に触れている茎を湿ったままにすることで、株元の茎が茶色く細くくびれ、その先のつるがまとめてしおれます。気づいたら水を止めて土を乾かし、元気なつるの先を切って挿し木で株を更新してください。
多肉植物用土と観葉植物用土を半々に混ぜた、乾きの早い土が向きます。自分で配合するなら赤玉土(小粒)4、鹿沼土(小粒)2、腐葉土2、パーライト2が目安です。ホープは根が細く浅く張るため、鉢は深さの浅い平鉢や3〜4号の吊り鉢が扱いやすく、鉢底石は1cmほどで足ります。吊り鉢にする場合は軽さを優先し、パーライトを3割に増やします。元肥は入れなくてもよく、生育期の薄い液肥だけで十分に育ちます。株元の表土に化粧砂利を厚く敷くと乾きが遅れるので避けます。
ホープの剪定は、つるの長さをそろえることと、株元を茂らせることが目的です。適期は5〜8月で、つるが鉢の高さの2倍ほどに伸びたら、輪になった葉の段のすぐ上で切ります。切った位置の下から1〜2本の脇芽が出て、つるの本数が増えます。株元の葉が少ないときは、切ったつるを5〜7cmに分けて同じ鉢の空いた場所に挿すと、密な株に仕立て直せます。葉が落ちて茎だけになった区間には新しい葉が出にくいため、付け根から切り取ります。
よくある失敗は、垂れたつるを手で持ち上げながら作業し、細い茎を途中で折ってしまうことです。鉢を台の上に置いてつるを広げてから切ると折れにくくなります。折れたつるも挿し木に回せば無駄になりません。
時期と道具を準備する
切り戻しは5〜8月に行います。先の細い清潔なハサミと、鉢を置く台を用意し、つるを台の上に広げて全体の長さを確かめます。
長すぎるつるを選ぶ
鉢の高さの2倍を超えたつると、葉が落ちて茎だけになったつるを選びます。窓側に偏って伸びたつるも候補にします。
葉の段のすぐ上で切る
輪になった葉の段の5mmほど上で切ります。茎だけになった区間は付け根から切り取り、切ったつるは挿し木用に取っておきます。
株元に挿して管理する
切ったつるを5〜7cmに分けて株元の空いた場所に挿し、明るい日陰に置きます。3〜4週間は肥料を控え、水は土が乾いてから与えます。
植え替えは2年に1回、5〜7月が目安です。ホープは葉やつるの量に比べて根が少なく、根鉢も小さいため、毎年の植え替えは必要ありません。鉢底から根がのぞく、水がしみ込みにくい、つるの伸びが止まった、のいずれかが合図です。鉢は一回り(直径3cm)大きな浅めのものを選び、垂れたつるは新聞紙でゆるく包んでまとめてから作業すると、葉が落ちにくくなります。植え替え直後に肥料を与えないでください。肥料は1か月後、新しい葉が動いてから薄めの液肥で始めます。
よくある失敗は、つるをつかんで株を引き抜き、株元の茎ごと根が切れることです。鉢の側面を押して土をゆるめ、株元を指で支えて抜いてください。根が切れてしまった株も、元気なつるを挿し木にすれば再生できます。
時期と道具をそろえる
5〜7月の暖かい日に行います。直径3cm大きい浅めの鉢、水はけの良い土、鉢底石、新聞紙、清潔なハサミを用意し、3〜4日前から水を止めておきます。
つるを包んでまとめる
垂れたつるを新聞紙でゆるく包み、鉢の上でまとめます。葉が落ちやすいので、つるを強く握ったり引っ張ったりしないでください。
株元を支えて抜く
鉢の側面を押して土をゆるめ、株元を指で支えながら鉢を逆さにして抜きます。根鉢は崩さず、黒く傷んだ根だけをハサミで切ります。
元の高さで植え付ける
鉢底石を1cm敷いて土を入れ、株元の茎が埋まらない元の高さで植えます。株元の空いた場所があれば、切ったつるをここで挿しておきます。
1週間は水を控える
植え付け後は水を与えずに明るい日陰へ置き、1週間後に土が乾いていれば与えます。肥料は1か月後から薄めの液肥で再開します。
つるの挿し木がもっとも確実で、水挿しでも土挿しでも根付きます。適期は5〜8月です。つるの先端を葉の段が2〜3段付いた5〜8cmで切り、一番下の段の葉を外して、その節を1〜2cmの深さで土に挿します。ホープは節から根が出やすく、気温20〜25°Cなら2〜4週間で発根します。つるを鉢の土の上に寝かせ、節をU字のピンで留めておくと、親株とつながったまま根が出て、そのまま株元を増やせます。葉1枚を挿す葉挿しもできるとされますが、子株が出るまで2〜3か月かかるため、つるを使うほうが早く増えます。
よくある失敗は、切り口を湿った土に深く挿しすぎて茎が腐ることです。腐った挿し穂は抜いて傷んだ部分を切り、半日乾かしてから浅く挿し直します。
時期と道具を準備する
適期は5〜8月です。清潔なハサミ、水はけの良い土を入れた小鉢か親株の鉢、霧吹きを用意します。葉に張りのある元気なつるを選びます。
つるを5〜8cmで切る
葉の段が2〜3段付くように、つるの先端を5〜8cmで切ります。一番下の段の葉を付け根から外し、節を出しておきます。
切り口を半日乾かす
切った挿し穂を風通しの良い日陰に置き、切り口を半日ほど乾かします。水挿しにする場合は、節だけが水に浸かる深さにします。
節を浅く挿す
軽く湿らせた土に、外した節が隠れる1〜2cmの深さで挿します。深く挿すと茎が腐りやすいので、倒れる場合はピンで支えます。
発根まで明るい日陰で待つ
直射日光を避け、土の表面が乾いたら霧吹きで湿らせます。20〜25°Cなら2〜4週間で根付き、新しい葉が開いたら通常の管理に移ります。
注意する害虫はハダニとコナカイガラムシで、ホープでは輪になった葉の付け根と、茎が重なり合う株元に潜みやすい傾向があります。吊り鉢は目線より高く、葉裏の白いかすれに気づくのが遅れがちなので、月1回は鉢を下ろして葉裏と節を確認します。ハダニは霧吹きで葉裏を洗い流し、コナカイガラムシは綿棒にアルコールを含ませて拭き取ります。病気では、株元の茎が水を含んで黒くなる茎腐れが最も多く、梅雨から夏の蒸れで出やすくなります。予防は株元の風通しで、土の上に重なったつるを整理しておくことです。
よくある失敗は、株元の黒ずみを古い茎だと思って放置し、数日で鉢全体のつるがしおれることです。黒い部分より上の元気なつるを切って挿し木にし、傷んだ株は土ごと処分します。
気温が15°Cを超えたら、水やりを10日〜2週に1回に戻し、5月から薄めの液肥を月1回与えます。置き場所はレース越しの明るい窓辺へ。冬の間に間延びしたつるは5月に切り戻し、切ったつるは株元に挿して密度を補います。
水は土が乾いて2〜3日後の涼しい朝に、株元へ与えます。液肥は月1回続けます。吊り鉢は天井近くに熱がこもるため、30°Cを超える日は低い位置へ下ろします。梅雨と真夏は株の上から水をかけないでください。茎腐れが出やすい時期です。
水やりを2週に1回へ減らし、液肥は9月で終えます。日差しが弱まるので、置き場所を窓に少し近づけます。最低気温が12°Cを下回る前に、室内の暖かい場所へ移します。夏に増えたハダニが残っていないか、葉裏と節を確認します。
水は月1〜2回、土が乾いて1週間ほどたってから、暖かい日の昼に少量与えます。肥料は止めます。10°C以上の明るい室内に置き、窓際の冷気から離します。冷えでつるの葉がぽろぽろ落ちたら、水を止めて暖かい場所へ移します。
原因
株元の茎腐れ。土に触れている細い茎が、梅雨や夏の蒸れ、冬の過湿で傷み、その先のつるに水が届かなくなる。
対策
株元が黒く柔らかければ、上の元気なつるを5〜8cmで切って挿し木にします。傷んだ株は土ごと処分し、新しい鉢では株の上から水をかけず、株元の土に与えます。
原因
10°C前後の冷えか、湿った土による根の傷み。株が弱ると、輪になった葉の付け根が外れやすくなる。
対策
暖かい部屋の内側へ移し、土が乾くまで水を止めます。茎が硬く緑色なら春に新しい葉が出ます。落ちた葉や元気なつるは挿し木にしておくと保険になります。
原因
古い茎から新しい芽が出にくい性質と、光不足による徒長。窓側にだけ光が当たると片側がまばらになる。
対策
5〜8月に長いつるを5〜7cmずつ切り、株元の空いた土に挿し直します。月1回鉢を90度回し、レース越しの明るい場所に置くと、密な姿に戻ります。
原因
水不足。葉にためた水を使い切ると、厚い葉がしぼんで反る。土が湿っているのに起きる場合は根の傷み。
対策
土が乾いていれば鉢底から流れるまで与え、1〜2日で張りが戻るか確かめます。湿っている場合は水を止めて土を乾かし、株元の茎の状態を確認します。
原因
直射日光や照明の熱による葉焼け。吊り鉢を窓の上部や照明の近くに掛けると起こりやすい。
対策
レース越しの光が届く位置へ移し、照明からは30cm以上離します。焼けた葉は戻らないため付け根から取り、新しい葉がきれいに開けば回復しています。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。

ペペロミア・ホープは、明るい室内で数年育った株なら、春から夏にかけてつるの先から細い花穂を伸ばすことがあります。毎年必ず咲くほどではなく、株の充実しだいと考えておくとよいでしょう。
穂は鉛筆の芯ほどの太さで長さ3〜6cmほど、淡い黄緑色をしています。輪になった葉の中心から上向きに立ち、丸い葉の連なりの中でアンテナのように見えるのが面白いところです。花びらや目立つ香りはありません。穂が茶色く乾いてきたら、つるを傷めないよう穂の付け根だけを切り取ります。
ペペロミアの仲間の花言葉は「かわいらしさ」「艶やか」です。丸く小さな葉が段になって連なるホープの姿は、とくに「かわいらしさ」の印象によく重なります。品種名の「ホープ」は希望という意味で、その響きから新生活や門出の贈り物に選ばれることもあります。
風水では、丸い葉は角のない穏やかな気を生み、人間関係を和らげるとされます。ホープのように葉が下へ垂れる植物は、高ぶった気を落ち着かせるといわれ、寝室や仕事机の上の棚から垂らす置き方が向くとされます。葉の厚みを「蓄え」に見立て、金運と結び付ける考え方もあります。
多くは冬の冷えか、土が湿ったままの状態が原因です。ホープは10°Cを下回る窓際や、乾かないまま冷えた土の中で根が傷むと、つるの先の葉から落とし始めます。まず株元の茎を確認し、硬く緑色なら水を止めて暖かい場所へ移せば、春に新しい葉が出ます。茎が黒く柔らかい場合は、元気なつるを切って挿し木で株を作り直します。成長期でも、植え替えや移動でつるを強く揺らすと古い葉が落ちることがあるので、扱いはやさしくします。
切ったつるを株元に挿し直せば戻せます。ホープは古い茎の途中から新しい芽が出にくく、つるの先ばかりが伸びるため、年数がたつと株元がまばらになりがちです。5〜8月に長いつるを5〜7cmずつに切り、下の段の葉を外して、株元の空いた土に1〜2cmの深さで挿してください。2〜4週間で根付き、2〜3か月で密な姿になります。あわせてレース越しの明るい場所に置くと、節の間が詰まった締まったつるが伸びます。
ペペロミアの仲間はペットに安全とされる種が多く、ホープも置きやすい植物です。米国動物虐待防止協会(ASPCA)の無毒リストにはペペロミアの主な流通種が載っており、サトイモ科の観葉植物のような強い毒の心配は少ないとされます。ただし、交配種のホープそのものが個別に調べられているわけではなく、食べてよいという意味でもありません。垂れたつるは猫がじゃれて引っ張りやすいので、吊り鉢は手の届かない高さに掛けると安心です。
節ごとに葉が3〜4枚の輪になって付くかどうかが一番の目印です。ホープの葉は直径1.5〜2cmの丸形で厚みがあり、一つの節から数枚がまとまって出ます。同じく垂れるプロストラータは葉が5〜10mmほどと小さく、表面に亀の甲羅のような模様が入ります。ロツンディフォリアも丸葉ですが、ホープより葉がひと回り小さい1cm前後で、葉が節ごとにまとまらず、つるに沿って並びます。テトラフィラの名で売られている株の中にも、ホープと同じものが含まれることがあります。
土が乾き切っているなら、水不足の可能性が高いです。ホープの葉は水を使い切ると、表面にしわが寄って内側へ反るように丸まります。鉢底から流れるまで水を与えれば、1〜2日で張りが戻ります。一方、土が湿っているのに同じ症状が出るときは、根が傷んで水を吸えていない状態なので、水を足さずに土を乾かしてください。強い日差しに当たったあとにも葉が反ることがあるため、置き場所がレース越しになっているかもあわせて確かめます。
ペペロミア としてまとめている他の品種です。
| 品種 | 大きさの目安 | 難易度 | 水やり |
|---|---|---|---|
| ペペロミア・ホープ(本記事) | 草丈5〜10cm、つるの長さ30cm前後(大株で50cmほど)。2.5〜4号鉢や吊り鉢が主な流通サイズです。 | 初心者向け | 土が乾いて2〜3日後(10日〜2週に1回) |
| ペペロミア | 10〜30cm程度の小型。2.5〜4号鉢の卓上サイズが中心で、垂れるタイプはハンギングにも。 | 初心者向け | 土がしっかり乾いてから(10日〜2週に1回) |
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。