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フィカスの育て方

Ficus spp.最終更新日:

Hapot編集部より

フィカスは、クワ科イチジク属(フィカス属)の観葉植物の総称で、「ゴムの木の仲間」として親しまれています。熱帯を中心に800種以上あり、厚みのある葉と丈夫さ、シンボルツリーになる存在感で観葉植物の定番です。当サイトでは7品種を掲載しています。大きなハート形の葉で成長が速いフィカス・ウンベラータ(寒さにやや弱く15°C以上が目安)、ライム色の斑が明るく丈夫なフィカス・アルテシマ、白い葉脈と丸い葉が特徴で丈夫なフィカス・ベンガレンシス、小さな葉がこんもり茂り環境変化で落葉しやすいフィカス・ベンジャミン、柏のような大葉で存在感抜群のカシワバゴムノキ、厚い濃緑の葉で最も丈夫なゴムの木、クリーム色の斑とピンクの新芽が華やかなフィカス・ティネケです。同じ仲間にガジュマルもあります。育て方は共通で、明るい間接光に置き、土が乾いたらたっぷり水を与え、5〜9月に剪定や植え替えを行います。このページでは品種の選び方と、フィカスに共通する育て方をまとめます。

分類・基本データ

クワ科
フィカス属 Ficus
フィカス
別名
フィカスの仲間、ゴムの木の仲間、ゴムノキ、Ficus
原産地
熱帯〜亜熱帯のアジア・アフリカ・オセアニアに広く分布。原産地では気根を下ろして数十mの大木になる種も多い仲間です。

フィカスの育て方の5つのポイント

水やり

土の表面が乾いたら(週1回程度)

日光

間接光

適温

10-30°C

湿度

40-60%

水はけの良い観葉植物用土

フィカスはどれくらい大きくなる?

大きさの目安

室内で30cm〜2m超。卓上サイズからシンボルツリーまで幅広く、品種によって成長の速さが異なります。

成長の速さ

中〜速い(品種による)

生育適温

10-30°C

ケアのポイント

肥料

春〜秋に月1回緩効性肥料

成長速度

中〜速い(品種による)

毒性

樹液(ラテックス)で皮膚がかぶれることがある。ペットにも有毒

明るい間接光と「乾いたらたっぷり」が共通の基本。置き場所を頻繁に変えると落葉します。剪定時の白い樹液に注意し、冬は10°C以上(ウンベラータは15°C以上)を保ちます。

育て方の詳細

苗・株の選び方

まず置き場所の明るさで絞りましょう。レースカーテン越しの明るい部屋なら、どの品種も育てられます。やや暗めの部屋なら、緑葉で耐陰性の高いゴムの木やベンガレンシスが無難で、斑入りのアルテシマやティネケは暗いと斑が薄れます。初めてなら最も丈夫なゴムの木か、乾燥に強く落葉の少ないアルテシマ・ベンガレンシスがおすすめです。部屋の主役になるシンボルツリーが欲しいなら、大きな葉のウンベラータやカシワバゴムノキ。ただしどちらも環境変化に敏感で、ウンベラータは冬15°C以上が必要です。小さな葉が茂る樹形が好みならベンジャミンですが、置き場所を変えると落葉しやすいので定位置を決めてから迎えてください。コンパクトに楽しみたいなら、ティネケや小型のカシワバゴムノキ'バンビーノ'が向いています。株選びはどの品種も共通で、葉に艶とハリがあり、幹が太く節間の詰まったもの、下葉が極端に少なくないものを選びましょう。

置き場所・日当たり

フィカスに共通する定位置は、レースカーテン越しの明るい窓辺です。耐陰性はある程度ありますが、暗い場所では葉が落ちたり、斑入り品種は斑がぼやけたりします。真夏の直射日光は葉焼けの原因になるので、南向きの窓では50cm以上離すかレース越しに。冬は10°C以上を保ち、窓際の夜間冷気とエアコンの直風を避けてください。ウンベラータは寒さにやや弱いため15°C以上が安心です。フィカスは環境変化で落葉しやすい仲間なので、置き場所は一度決めたら動かさないのが基本です。

水やりの詳細

土の表面が乾いたら鉢底から流れるまでたっぷり、が全品種共通の基本です。春〜秋は週1回、真夏は週2回が目安。葉が厚く乾燥には強い一方、過湿は根腐れと落葉の原因になるため「乾いてから与える」を徹底します。冬は成長が止まるので10日〜2週に1回に減らし、暖かい日の午前中に与えてください。受け皿の水は必ず捨てます。年間を通じて葉水を行うと、ハダニ予防と葉の艶維持に効果的です。

最適な土の作り方

市販の観葉植物用土か、赤玉土6:腐葉土3:パーライト1の水はけの良い配合で。鉢底石をしっかり敷きます。大きく育つ品種が多いので、最初から安定感のある重めの鉢を選ぶと、成長後の倒伏を防げます。

剪定・切り戻し

適期は5〜9月。上へ伸びる主幹を好みの高さで切ると、切り口の下の節から2〜3本の枝が吹いて樹形が作れます。ベンジャミンなど枝の多い品種は、混み合った枝を付け根から間引いて風通しを確保します。斑入り品種で緑一色の枝が出たら、斑を保つために付け根から切り取ってください。切り口から白い樹液が出るため、手袋を着用し、ティッシュで押さえて止めます。床に垂れるとシミになるので新聞紙で養生を。

植え替え

1〜2年に1回、5〜8月に一回り大きな鉢へ。鉢底から根が出る・水の染み込みが遅い・成長が鈍る、が植え替えのサインです。根鉢を軽くほぐし、黒く傷んだ根を整理して植え付けます。フィカスは成長が速く根詰まりしやすいので、放置すると水が行き渡らず下葉が落ちる原因になります。植え替え後2週間は明るい日陰で養生し、肥料は控えます。

増やし方

挿し木と取り木で増やせます。挿し木は5〜8月、剪定した枝を10cmほどに切り、大きな葉は半分にカットして蒸散を抑え、樹液を洗い流してから挿し木用土へ。1〜2か月で発根します。斑入り品種は斑入りの枝を挿せば斑が受け継がれます。太い幹から確実に株を作るなら、樹皮を環状に剥いで湿らせた水苔を巻く取り木が失敗の少ない方法です。ウンベラータやゴムの木は水挿しでも発根します。

病害虫対策

ハダニとカイガラムシに注意します。ハダニは乾燥した室内で葉裏に発生し、葉がかすれて艶を失います。葉水と月1回の葉拭きが最良の予防です。カイガラムシは枝の分かれ目や葉の付け根に付き、ベタつき(甘露)で気づくことが多いので、見つけ次第歯ブラシで除去を。風通しを確保し、葉の裏を定期的に確認すればほぼ防げます。

年間カレンダー

1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
肥料
手入れ
手入れの内容
  • 5植え替え・剪定・肥料開始
  • 6挿し木・取り木
  • 7葉拭き・葉水でハダニ予防
  • 8葉焼け注意・水切れ注意
  • 9秋の整枝・冬の置き場所の検討

季節ごとの管理

春の管理

成長再開。肥料を開始し、植え替え・剪定は5月から。

夏の管理

成長期。水やりと葉水を増やし、直射日光は避ける。

秋の管理

水・肥料を徐々に減らし、冷え込む前に冬の定位置へ。

冬の管理

10°C以上(ウンベラータは15°C以上)を確保し、乾かし気味に。葉拭きは継続。

よくあるトラブルと対策

購入直後や置き場所を変えた直後に葉が次々と落ちる

原因

環境変化への適応反応。フィカスは光・温度・風の変化に敏感で、古い葉を落として新しい環境に合った葉に入れ替えようとする。ウンベラータ・ベンジャミン・カシワバゴムノキで特に起こりやすい。

対策

置き場所を固定し、動かさずに管理を続けます。水やりは土が乾いてからにとどめ、肥料も控えて養生を。枝先が緑で弾力があれば株は健在で、1〜2か月で新芽が展開します。

葉が落ちる」の原因の見分け方と対処を詳しく

剪定や葉を折った際に出た白い液で手がかゆくなった・赤くなった

原因

フィカス属に共通する白い樹液(ラテックス)による接触性皮膚炎。体質によってはかぶれや発疹が出る。

対策

すぐに石けんと流水で洗い流します。作業時は手袋を着用し、切り口はティッシュで押さえて樹液を止めてください。目や口に入らないよう注意し、床は新聞紙で養生を。犬や猫が葉をかじらないよう手の届かない場所に置きます。

葉がかすれたように白っぽくなり、艶がなくなった。葉裏に細かい点や糸がある

原因

ハダニ。乾燥した室内で葉裏に発生し、汁を吸って葉の色を抜く。エアコンの効いた部屋で秋冬に多い。

対策

葉の表裏をシャワーで洗い流し、以後は葉水を習慣にします。多発時は殺ダニ剤を散布し、1週間おきに2〜3回繰り返して卵から孵った個体も駆除を。月1回の葉拭きが最良の予防です。

虫がついた」の原因の見分け方と対処を詳しく

下の葉から黄色くなって落ち、土がいつまでも湿っている

原因

水のやりすぎによる根腐れ、または冬の低温(10°C以下、ウンベラータは15°C以下)。フィカスは葉が厚く乾燥には強い一方、過湿には弱い。

対策

土の表面が乾いてから与えるリズムに戻し、受け皿の水は必ず捨てます。冬は水を10日〜2週に1回に減らし、暖かい場所へ。根が黒く傷んでいる場合は傷んだ根を取り除いて新しい土に植え替え、2週間ほど明るい日陰で養生してください。

葉が黄色くなる」の原因の見分け方と対処を詳しく

ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。

フィカスの花言葉・風水

花言葉

フィカス(ゴムの木の仲間)の花言葉は「永久の幸せ」「長寿」。長く枯れない厚い葉と丈夫さに由来し、開店祝いや新築祝いの贈り物として定番です。

風水・縁起

丸みのある葉のフィカスは「調和」と「リラックス」の象徴とされ、リビングに置くと家族運や人間関係運を整えるといわれます。上に向かって伸びる樹形は「陽の気」を強め、玄関に置くと良い気を呼び込む植物として人気です。

フィカスのよくある質問

Qフィカスで一番育てやすい品種はどれですか?回答を見る
A

最も丈夫なのはゴムの木(フィカス・エラスティカ)です。厚い葉で乾燥に強く、耐陰性もあり、多少の水やり忘れにも耐えます。次いでアルテシマとベンガレンシスが扱いやすく、どちらも環境変化による落葉が少なめです。ウンベラータ・ベンジャミン・カシワバゴムノキは人気が高い一方で、置き場所の変化や寒さで落葉しやすいため、置き場所を固定できる方向けです。

Qフィカスの葉が落ちるのはなぜですか?回答を見る
A

最も多い原因は環境変化です。購入直後や置き場所を変えた直後に落葉するのは、新しい環境に合わせて葉を入れ替える反応で、置き場所を固定すれば1〜2か月で落ち着きます。次に多いのが水のやりすぎによる根傷みと冬の低温です。土が乾いてから水を与え、冬は10°C以上(ウンベラータは15°C以上)を保ってください。枝先が緑で弾力があれば株は健在です。

Qフィカスの白い樹液は危険ですか?回答を見る
A

フィカス属に共通する白い樹液(ラテックス)は、体質によって皮膚のかぶれや発疹を起こすことがあります。剪定や植え替えの際は手袋を着用し、付いた場合はすぐに石けんと流水で洗い流してください。目や口に入らないよう注意が必要です。犬や猫が葉をかじると嘔吐などの中毒症状を起こすことがあるため、ペットの手の届かない場所に置きましょう。

Qゴムの木とフィカスは同じものですか?回答を見る
A

「ゴムの木」は、狭い意味ではフィカス・エラスティカ(インドゴムノキ)とその品種を指し、広い意味ではフィカス属全体の呼び名として使われます。フィカスはクワ科イチジク属の学名で、ウンベラータやベンジャミン、ガジュマルも同じ仲間です。園芸店で「ゴムの木の仲間」と書かれていれば、フィカス属のどれかだと考えて差し支えありません。

フィカスの品種一覧

フィカス としてまとめている他の品種です。

品種大きさの目安難易度水やり
フィカス(本記事)室内で30cm〜2m超。卓上サイズからシンボルツリーまで幅広く、品種によって成長の速さが異なります。初心者向け土の表面が乾いたら(週1回程度)
カシワバゴムノキ室内で50cm〜2m超。バンビーノは30〜80cmのコンパクトサイズ。中級者向け土の表面が乾いたら(週1回程度)
ゴムの木室内で50cm〜2m超。原産地では30mの巨木になる潜在力の持ち主。初心者向け土の表面が乾いたら(週1回程度)
フィカス・アルテシマ室内で50cm〜2m超。5〜10号鉢のシンボルツリーサイズが主流で、成長はやや速め。初心者向け土の表面が乾いたら(週1回程度)
フィカス・ウンベラータ室内の鉢植えでは高さ1〜2mのサイズが主流。6号鉢の卓上サイズから10号鉢の大型まで流通しています。成長が早く、環境が合えば1年で30〜50cm伸びることもあるため、天井高に合わせた剪定で樹高をコントロールします。中級者向け土の表面が乾いたら(週1-2回)
フィカス・ティネケ室内で50cm〜2m。斑入りのため緑葉のゴムの木より成長はやや控えめ。初心者向け土の表面が乾いたら(週1回程度)
フィカス・ベンガレンシス室内で50cm〜2m。曲がり仕立ての5〜10号鉢が人気。成長はゆっくりで樹形が長持ちします。初心者向け土の表面が乾いたら(週1回程度)
フィカス・ベンジャミン室内で30cm〜2m。卓上の小鉢から三つ編み仕立ての大鉢まで、あらゆるサイズで流通。初心者向け土の表面が乾いたら(週1-2回)

フィカスを育てながら、あわせて使いたい