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マスカット・ベーリーAの育て方

Vitis 'Muscat Bailey A'公開日: 最終更新日:

マスカット・ベーリーAの育て方の要点

植えどき・種まき
2月
収穫
10月
水やり
庭植えは根付けば不要。鉢は表面が乾いたらたっぷり
置き場所
直射日光

Hapot編集部より

マスカット・ベーリーAは、病気と寒さに強く、生で食べてもおいしい日本生まれの黒ブドウで、欧州系のワイン用品種より雨に強いため、家庭で初めて育てる品種にも向いています。一般的な生食用品種と比べると樹勢が強く、晩生で収穫が9月下旬〜10月と遅い点が違います。

1927年、新潟県上越市の岩の原葡萄園で、「日本のワインブドウの父」と呼ばれる川上善兵衛が、米国系のベーリーと欧州系のマスカット・ハンブルグを交配して生み出しました。2013年には国際ブドウ・ワイン機構(OIV)に品種として登録され、日本の赤ワイン用品種として海外にも知られるようになりました。

粒は黒紫色で、いちごや綿菓子にたとえられる甘い香りを持ち、果肉はやわらかく果汁たっぷりです。棚仕立てでも垣根仕立てでも育ち、鉢植えでも実ります。収穫した房で自家製ワインを造ることは、酒税法で禁じられています。生食やジュース、ジャムで楽しんでください。

マスカット・ベーリーAの姿

分類・基本データ

科
ブドウ科
属
ブドウ属 Vitis
種
マスカット・ベーリーA
別名
ベーリーA、マスカットベーリーA、マスカット・ベリーA、べーりーえー、MBA
原産地
1927年に新潟県上越市の岩の原葡萄園で、川上善兵衛がベーリー(米国系)とマスカット・ハンブルグ(欧州系)を交配して育成した日本生まれの品種です。

マスカット・ベーリーAの育て方の5つのポイント

水やり

庭植えは根付けば不要。鉢は表面が乾いたらたっぷり

日光

直射日光

温度の目安

-15〜35°C程度(寒さに比較的強く、多湿にもある程度耐える)

湿度

40-70%(欧州系品種より多湿に耐える)

土

水はけの良い土(肥沃すぎない土)

マスカット・ベーリーAはどれくらい大きくなる?

大きさの目安

つる性で、棚なら2〜3m四方、垣根なら横3m前後に広がります。鉢植えの行灯仕立てなら高さ1.5m程度です。

成長の速さ

非常に旺盛(つるが年に数m伸びる)

温度の目安(耐寒〜耐暑)

-15〜35°C程度(寒さに比較的強く、多湿にもある程度耐える)

ケアのポイント

肥料

寒肥+収穫後のお礼肥(どちらも控えめ)

成長速度

非常に旺盛(つるが年に数m伸びる)

毒性

実は食用。ただし犬・猫にはブドウ中毒(腎障害)の危険があり、粒・皮・干しブドウとも与えない

強い樹勢を、冬の剪定と房の数で抑えるのが甘い房を採るコツです。雨に比較的強い品種ですが、秋雨の前に袋をかけておくと仕上がりが変わります。

育て方の詳細

苗・株の選び方

良い苗は、枝が鉛筆より太く、芽がふっくらしていること、接ぎ木苗なら接ぎ目がしっかり癒合していること、ポットの底から白い根がのぞいていることの3点で見分けます。ラベルに「マスカット・ベーリーA」と品種名が明記された苗を選びます。

避けたいのは、枝に黒い斑点やこぶ状の膨らみがある苗と、根がポットの中で茶色く乾いている苗です。苗の出回りは秋から春で、植え付け適期の12〜3月に買うと根を傷めずに植えられます。鉢植えなら1〜2年生の接ぎ木苗、庭植えで棚を作るなら2年生の大苗を選ぶと、収穫までの年数を縮められます。

置き場所・日当たり

日当たりと風通しのよい場所を選び、1日6時間以上の日照を確保します。欧州系のワイン用品種より病気に強く、雨よけがなくても育てられるのがマスカット・ベーリーAの強みですが、軒下や簡易屋根の下ならさらに病気が減ります。耐寒性も比較的強く、寒冷地から暖地まで広く栽培されてきました。

つるの勢いが強いため、庭植えでは棚なら2〜3m四方、垣根なら横に3m前後の広さが必要です。鉢植えは10号以上の鉢に行灯仕立てで植え、ベランダの日当たりのよい場所に置きます。

よくある失敗は、狭いフェンスに植えて枝が隣家側まで伸び、日陰側の房が色づかないことです。その場合は冬に枝を半分ほどに減らし、房の付く枝を日の当たる面へ誘引し直すと、翌年は色がそろいやすくなります。

水やりの詳細

庭植えは根付いた後は雨任せで構いません。夏に2週間以上雨が降らず、日中に葉がしおれたままのときだけ、朝に株元へたっぷり与えます。鉢植えは表面が乾いたら鉢底から流れるまで与え、粒が膨らむ7〜8月は朝1回、猛暑日は夕方にも土の乾きを確かめます。

マスカット・ベーリーAは収穫が9月下旬〜10月と遅く、秋の長雨の時期に熟すため、色づき始めたら水を控えて、土をいつも湿らせないようにします。水分が多いと粒が水っぽくなり、香りも弱まります。

よくある失敗は、鉢を雨の当たる場所に置いたまま秋雨が続き、糖度が上がらないことです。軒下へ移して1〜2週間乾かし気味に管理すると、収穫までに甘さが戻ることがあります。

最適な土の作り方

水はけのよい土であれば土質を選ばず、肥料分の多い土ではつるばかり伸びるので、元肥は控えめにします。庭植えは直径・深さ50cmほどの植え穴に、掘り上げた土と腐葉土を8対2で混ぜて戻し、水がたまりやすい場所では10〜20cm盛り土をします。鉢植えは市販の果樹用培養土をそのまま使ってよく、自分で配合するなら赤玉土小粒6、腐葉土3、軽石1が目安です。鉢底石は3cmほど敷き、ウォータースペースを2〜3cm残して植えます。

剪定・切り戻し

剪定は落葉後の12〜2月に行います。樹勢が強く、芽2〜3個を残す短梢剪定でも、芽5〜8個を残す長梢剪定でも房が付くので、棚や垣根の形に合わせて選べます。家庭では毎年同じ位置で切れる短梢剪定が分かりやすく、主枝から出た今年の枝を芽2個で切りそろえます。

4〜5月に芽かきをして新梢を1か所1本にし、6月の開花前後に新梢1本に1房を目安に房を減らします。房が大きい場合は、房の上部の小さな枝分かれを取り、先端を少し切り詰めて形を整えます。勢いの強い新梢は、房の先の葉を6〜8枚残して摘心します。

よくある失敗は、樹勢が強いのに房を減らさず、どの房も色づきが悪く酸味が残ることです。翌年は1株の房数を減らし、夏に伸びすぎた枝を切り戻して房に光を当てると、色づきが改善します。

  1. 1

    12〜2月に剪定の準備をする

    落葉後の12〜2月に行います。剪定ばさみ、ノコギリ、癒合剤、手袋を用意し、樹液が動き出す3月より前に作業を終わらせます。

  2. 2

    今年の枝を芽2個で切りそろえる

    短梢剪定では、主枝から出た今年の枝を基部の芽2個を残して切ります。長梢剪定にする場合は、充実した枝を芽5〜8個で切って棚に配置します。

  3. 3

    芽かきで新梢を1本にする

    4〜5月、1か所から2〜3本の芽が出たら勢いのよい1本を残して、ほかは手でかき取ります。残した新梢は棚や支柱へ麻ひもで誘引します。

  4. 4

    房を減らして形を整える

    6月の開花前後に、新梢1本に1房を目安に房を減らします。大きな房は上部の小さな枝分かれを取り、先端を少し切り詰めて形を整えます。

  5. 5

    勢いの強い新梢を摘心する

    房の先の葉を6〜8枚残して新梢の先端を切ります。夏に伸びすぎた枝も切り戻し、房に光が当たるようにすると色づきがよくなります。

植え替え

鉢植えは2年に1回、落葉期の12〜2月に植え替えます。根の張りが旺盛で、鉢底から根が出る、水が染み込みにくい、新梢の伸びが年々弱くなる、といったサインが出たら時期です。古い土を3分の1ほど落として傷んだ根を切り、ひと回り大きい鉢か同じ鉢に新しい土で植え直します。最終的には12号前後の鉢で管理すると、1鉢で数房が安定して実ります。

庭植えの植え付けも12〜3月で、接ぎ木苗なら接ぎ目を地表より上に出して植えます。初収穫は植え付けから3年目が目安です。

よくある失敗は、植え替え直後に強い肥料を与えて根を傷め、春の芽吹きがそろわないことです。肥料を取り除いて水だけで管理し、芽が伸びて葉が開いてから少量の追肥を始めます。

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    落葉期に鉢と土を準備する

    12〜2月に行います。ひと回り大きい鉢か同じ鉢、果樹用培養土、鉢底石、行灯支柱、剪定ばさみを用意し、作業前日は水やりを控えて土を乾かします。

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    株を抜いて古い土を落とす

    鉢の縁をたたいて株を抜き、根鉢の外側の土を3分の1ほどほぐして落とします。黒く傷んだ根と、底でぐるぐる巻いた根を切り取ります。

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    新しい土で植え直す

    鉢底石を3cm敷き、新しい土を入れて株を据えます。接ぎ木苗は接ぎ目が土に埋まらない高さにし、ウォータースペースを2〜3cm残して土を足します。

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    行灯支柱につるを巻き直す

    冬剪定を済ませた主枝を行灯支柱に沿わせ、麻ひもで数か所を緩く留めます。房の付く新梢が日の当たる面に出るよう、向きを整えます。

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    水を与えて芽吹きまで待つ

    鉢底から流れるまで水を与え、日当たりのよい軒下に置きます。肥料は芽が伸びて葉が開いてから与え、それまでは土が乾いたら水だけを与えます。

増やし方

マスカット・ベーリーAは挿し木で発根しやすく、家庭でも増やしやすい品種です。適期は2〜3月で、冬剪定で出た充実した枝を芽2〜3個付きの15cmほどに切り、半日ほど水を吸わせてから、上の芽1個が出る深さで挿し木用土に挿します。明るい日陰で土を乾かさずに管理すると、1か月前後で芽が伸び、秋には30cm前後の苗に育ちます。挿し木苗は実が付くまで3〜4年かかるため、早く収穫したい場合は接ぎ木苗を購入します。

よくある失敗は、挿し穂を冬の間に乾かしてしまい、芽が動かないことです。剪定した枝は湿らせた新聞紙で包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保管し、2〜3月に挿すと発根しやすくなります。

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    剪定枝を挿し穂に取っておく

    12〜2月の冬剪定で出た充実した枝を選び、湿らせた新聞紙で包んでポリ袋に入れ、2〜3月の挿し木まで冷蔵庫で保管します。

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    芽2〜3個付きで15cmに切る

    下側は芽のすぐ下で斜めに、上側は芽の2cmほど上で水平に切ります。切り口の形を変えておくと、挿すときに上下を取り違えません。

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    水に浸けてから用土に挿す

    切り口を半日ほど水に浸けて吸水させ、赤玉土小粒などの清潔な用土に、上の芽1個が出る深さで挿します。挿した後はたっぷり水を与えます。

  4. 4

    明るい日陰で管理する

    直射日光を避けた明るい場所に置き、土の表面を乾かさないようにします。1か月前後で芽が伸び始めますが、根が回るまでは植え替えずに待ちます。

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    秋か翌春に鉢上げする

    秋に苗が30cm前後に育ち、鉢底から根が見えたら1本ずつ鉢に上げます。結実まで3〜4年かかるので、焦らず主枝を太らせることを優先します。

病害虫対策

米国系の血を引くため、べと病や黒とう病には欧州系品種より強いとされますが、収穫が遅い分、秋雨の時期に熟す房が晩腐病にかかりやすくなります。予防は6月の袋かけと、落ち葉・巻きひげ・罹病した房を残さない冬の清掃が基本で、発生が多い年はブドウに登録のある薬剤をラベルどおりに使います。

害虫はコガネムシ類の葉の食害、ブドウスカシバの枝への食入、熟期のスズメバチとカラスに注意します。甘い香りが強く、袋の上から鳥につつかれることもあるので、収穫前は防鳥ネットを併用します。

よくある失敗は、9月に色づいた房が、収穫直前に粒の表面からオレンジ色の粒々を出して腐ることです。これは晩腐病で、腐った房をすぐに取り除いて処分し、翌年は袋かけを梅雨入り前に済ませます。

年間カレンダー

1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
開花
肥料
手入れ
手入れの内容
  • 1月短梢剪定・寒肥
  • 2月植え付け・植え替え・挿し木
  • 4月芽かき・新梢の誘引
  • 6月房を減らして整える・袋かけ
  • 7月新梢の摘心・鉢の水切れ注意
  • 9月色づいたら水を控える・防鳥ネット
  • 10月収穫・お礼肥

季節ごとの管理

春の管理

4〜5月に芽かきをして新梢を1か所1本にし、棚や支柱へ誘引します。肥料は寒肥が効いているので追加しません。庭植えは水やり不要、鉢は乾いたら与えます。日なたに置き、新芽を食べるコガネムシやアブラムシを見回ります。

夏の管理

6月の開花前後に房を減らし、房の形を整えたら袋をかけます。鉢は朝1回の水やりが目安で、肥料は与えません。風通しのよい日なたで管理し、伸びすぎた新梢を摘心します。葉裏の白いカビ(べと病)を見つけたら葉を取り除きます。

秋の管理

9月下旬〜10月に、粒が黒紫に色づき香りが立った房から収穫します。色づいたら水を控え、鉢は秋雨の当たらない軒下へ。収穫後にお礼肥を控えめに与えます。熟期は晩腐病と鳥の食害に注意します。

冬の管理

12〜2月に短梢剪定と寒肥を済ませます。鉢は月2〜3回の水やり、庭植えは不要です。寒さに強いので防寒は不要ですが、落ち葉と巻きひげは集めて処分し、病気の持ち越しを防ぎます。植え付けと植え替えの適期です。

11月の作業をくわしく知りたいときは冬の防寒対策や鉢植えで育てる果樹の記事も参考になります。

よくあるトラブルと対策

熟す直前の粒にオレンジ色の粒々が出て腐る

原因

晩腐病です。幼果期に雨で感染し、糖度が上がる熟期に発症します。マスカット・ベーリーAは熟期が秋雨と重なるため、袋をかけていない房で被害が出やすくなります。

対策

腐った房はすぐに取り除いて処分し、周りの房への広がりを防ぎます。翌年は梅雨入り前に袋をかけ、冬に巻きひげや罹病した房を残さず片付けます。

色づきがまだらで黒紫にならない

原因

房の付けすぎか日照不足です。樹勢が強い品種なので、枝葉が茂りすぎると房に日が当たらず、房数が多いと1房あたりの養分も不足します。

対策

収穫を少し遅らせて色づきを待ち、翌年は新梢1本に1房を目安に房を減らします。夏に伸びすぎた新梢を摘心・切り戻しして、房に光が当たるようにします。

つるばかり伸びて房が付かない

原因

肥料の与えすぎか、剪定不足による枝の徒長です。マスカット・ベーリーAは樹勢が強く、窒素が多いと花芽ができにくくなります。

対策

肥料を止め、冬に芽2〜3個を残す短梢剪定で枝を整理します。春は芽かきで新梢を1か所1本にし、水やりも乾いてから与える管理に切り替えます。

葉が網目状に食べられて穴だらけになる

原因

コガネムシ類の成虫による食害です。6〜8月に飛来し、葉脈を残して葉を食べるため、被害が進むと光合成が落ちて房の甘さにも影響します。

対策

朝の動きが鈍い時間に枝を揺らして下に落とし、捕殺します。被害が多い年は防虫ネットで覆い、鉢植えは土の中の幼虫による根の食害もあわせて確かめます。

葉の表が黄色くなり、裏に白いカビが出る

原因

べと病です。マスカット・ベーリーAは比較的かかりにくい品種ですが、長雨や風通しの悪い環境では発生します。

対策

病気の葉を取り除き、混み合った新梢を整理して風を通します。鉢植えは軒下へ移し、広がるようならブドウに登録のある薬剤をラベルどおりに使います。

ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。

マスカット・ベーリーAの花言葉・風水

花言葉

ブドウの仲間の花言葉として「陶酔」「思いやり」「人間愛」などが挙げられます。マスカット・ベーリーAは、雪深い新潟で川上善兵衛が日本の気候に合うブドウを求めて交配を重ねた末に生まれた品種で、日本の人々のために品種を残そうとした取り組みは「人間愛」の花言葉にもよく重なります。品種独自の花言葉は、特にないとされます。

風水・縁起

房がたわわに実るブドウは、豊かさと子孫繁栄の象徴とされます。風水では、深い紫色は気品や落ち着きを表す色とされ、黒紫に熟すマスカット・ベーリーAの房は、実りの秋に家庭運を高める縁起物とされます。棚を東から南東に置くと、発展の気が入るといわれます。

マスカット・ベーリーAのよくある質問

Qマスカット・ベーリーAで自家製ワインを造ってもいいですか?回答を見る
A

造ってはいけません。マスカット・ベーリーAは赤ワインの原料として有名ですが、日本では免許なしにアルコール分1%以上の酒類を造ることが酒税法で禁じられています。自分で飲むだけで販売しない場合でも違反になります。家庭で収穫した房は、甘い香りを生かして生で食べるか、ジュースやジャム、干しブドウにして楽しんでください。ワインの味を知りたいときは、市販のマスカット・ベーリーAのワインを飲み比べるのが近道です。

Qマスカット・ベーリーAは生で食べてもおいしいですか?回答を見る
A

おいしく食べられます。マスカット・ベーリーAはもともと生食とワインの両方に使える品種として育成され、秋には直売所などで生食用の房も並びます。粒は黒紫色で果汁が多く、いちごのような甘い香りがあります。皮は口に残りやすいので、皮をむいて食べるのが一般的です。家庭で育てた房は種ありになりますが、木の上で完熟まで待てるので、香りの強さは家庭栽培ならではです。

Qマスカット・ベーリーAの収穫時期はいつですか?回答を見る
A

関東の平野部では9月下旬〜10月が目安です。巨峰やデラウェアより遅く熟す晩生の品種で、粒が黒紫色に色づいてからしばらく待つと、酸味が抜けて甘さが乗ります。房の先端の粒を食べて、酸味が気にならなければ収穫どきです。色づきだけで判断すると酸っぱいことがあるので注意します。熟期は秋雨と重なるため、袋をかけたまま待ち、鉢植えは軒下に置いて水を控えます。

Qマスカット・ベーリーAは初心者でも育てられますか?回答を見る
A

ブドウの中では育てやすい部類です。米国系の血を引くため、べと病や黒とう病に比較的強く、耐寒性もあるので、欧州系のワイン用品種より雨の多い日本で失敗しにくいとされます。ただし樹勢が強く、放っておくとつるが伸びて房が色づかないため、冬の短梢剪定と、6月に新梢1本に1房へ減らす作業は欠かせません。熟期の晩腐病を防ぐ袋かけも行えば、植え付けから3年目に収穫が見込めます。

Qマスカット・ベーリーAは鉢植えでも実りますか?回答を見る
A

10号以上の鉢なら実ります。行灯仕立てにして、冬に芽2個を残す短梢剪定で樹を小さく保てば、ベランダでも数房の収穫が見込めます。樹勢が強く根詰まりしやすいので、2年に1回、落葉期の12〜2月に植え替えます。鉢は秋雨の時期に軒下へ移せるので、晩腐病の予防にも有利です。夏は水切れで葉が落ちないよう、7〜8月は朝1回の水やりを習慣にしてください。

Qマスカット・ベーリーAと巨峰の違いは何ですか?回答を見る
A

粒の大きさと熟期、香りが違います。巨峰は大粒で8月下旬〜9月に熟すのに対し、マスカット・ベーリーAは巨峰より小ぶりな中粒で、9月下旬〜10月に熟す晩生の品種です。香りは、いちごや綿菓子にたとえられる甘い香りがマスカット・ベーリーAの特徴です。家庭栽培では、マスカット・ベーリーAのほうが病気と寒さに比較的強く、雨よけがなくても育てやすいとされます。生食とワインの両方に使える点も、巨峰との違いです。

Qマスカット・ベーリーAは寒い地域でも育てられますか?回答を見る
A

寒冷地でも育てられる品種です。雪の多い新潟で育成された経緯のとおり耐寒性が比較的強く、東北などでも栽培されています。ただし晩生のため、秋の訪れが早い地域では十分に熟す前に気温が下がることがあります。寒冷地では日当たりのよい南向きの壁際に植え、房の数を少なめにして熟すのを早めるのがコツです。冬の防寒は基本的に不要ですが、鉢植えは寒風の当たらない場所に置きます。

ブドウのほかの品種

ブドウ としてまとめている他の品種です。

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この記事について

執筆: Hapot編集部

植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。

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