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カキの育て方

Diospyros kaki公開日: 最終更新日:

カキの育て方の要点

植えどき・種まき
2月
収穫
10〜11月
水やり
庭植えは基本不要。鉢は表面が乾いたら
置き場所
直射日光

Hapot編集部より

カキは、接ぎ木苗なら植え付けから3〜4年で実り始め、病害虫の見回りと夏の摘果さえ続けられる人なら、庭でも10号以上の鉢でも長く付き合える日本の秋を代表する家庭果樹です。桃栗三年柿八年と歌われるのは種から育てた場合の話で、苗木からなら待つ年数はずっと短くなります。富有や次郎などの甘柿は1本でも実る品種が多く、受粉樹は必須ではありませんが、禅寺丸などの受粉樹が近くにあると実付きが安定します。樹上で完熟した甘柿の味は市販品とは別物で、渋柿を選べば干し柿づくりも楽しめます。管理の要点は3つで、成り年と裏年を繰り返す隔年結果を7月の摘果で平準化すること、実らせすぎないこと、冬剪定で樹の高さを2.5〜3mに抑えることです。耐寒性は-10°C程度と強く、甘柿は年平均気温13°C以上の温暖地で渋が抜けやすく、寒冷地では渋柿品種を選ぶのが伝統的な正解です。剪定に強く寿命も長いため、孫の代まで実る木になります。

カキの姿

分類・基本データ

科
カキノキ科
属
カキノキ属 Diospyros
種
カキ
別名
柿、かき、富有柿、次郎柿、渋柿
原産地
東アジア原産。日本で品種文化が花開き、KAKIの名で世界に知られます。

カキの育て方の5つのポイント

水やり

庭植えは基本不要。鉢は表面が乾いたら

日光

直射日光

温度の目安

-10〜35°C(甘柿の栽培適地は年平均13°C以上の温暖地)

湿度

40-60%

土

保水力のある肥沃な土

カキはどれくらい大きくなる?

大きさの目安

放任で5m超。低樹高栽培で2.5〜3mに管理するのが家庭流。鉢植えも可。

成長の速さ

中(接ぎ木苗で3〜4年から結実)

温度の目安(耐寒〜耐暑)

-10〜35°C(甘柿の栽培適地は年平均13°C以上の温暖地)

ケアのポイント

肥料

12〜1月の寒肥+7月と収穫後の追肥

成長速度

中(接ぎ木苗で3〜4年から結実)

毒性

実は食用

「7月の摘果」が毎年実らせる最大の秘訣。隔年結果は樹の性格ではなく、実らせすぎのツケです。

育て方の詳細

苗・株の選び方

良い苗木は、接ぎ木部分がしっかり癒合して段差が滑らかなこと、幹の直径が1cm以上で節間が詰まっていること、鉢を抜いたときに太い根が傷んでいないことの3点で選びます。

避けたいのは、接ぎ木部分から台木の芽が出ている苗と、幹に穴やおがくずのような粉が付いた苗です。温暖地でそのまま食べるなら完全甘柿の富有、次郎、太秋、寒冷地や干し柿目的なら渋柿の平核無、市田柿、蜂屋を選び、品種によっては禅寺丸などの受粉樹があると実付きが安定します。

置き場所・日当たり

1日6時間以上日の当たる場所に植えます。日照不足は甘柿の渋抜け不良と花芽の減少に直結します。放任すると樹高5mを超えるため、収穫と管理を考えて低く横に広げる樹形を最初から意識し、隣家や建物から2m以上離します。甘柿は温暖地向きで、年平均気温13°C以上の地域なら庭植えで甘くなり、寒冷地では渋が抜けないため渋柿品種を干し柿用に育てます。耐寒性は-10°C程度あります。鉢植えは10号以上の深鉢で高さ2m以内に維持でき、ベランダでも実りますが、水切れしやすいため夏の管理が要になります。失敗例として、建物の北側の半日陰に植えて、実は付くのに渋が残ることがあります。周囲の枝を整理して日を入れるか、若木なら落葉期に日なたへ移植すれば、翌年以降の実から甘さが戻ります。

水やりの詳細

庭植えは根付けば降雨で基本足りますが、注意すべきは夏の乾燥です。7〜9月の実の肥大期に1週間以上雨がないときは、株元に10L以上をたっぷり与えます。この時期の極端な水切れは実がぽろぽろ落ちる生理落果の引き金になります。鉢植えは土の表面が乾いたら鉢底から流れるまで与え、夏は朝夕2回が目安で、実の肥大期は特に切らさないでください。乾燥しやすい痩せ地では株元に腐葉土やワラを5cm敷くマルチングが有効です。冬は落葉して休眠するため、鉢植えは土が乾いて2〜3日後に与える程度に減らし、庭植えは不要です。失敗例として、鉢植えを8月に2日水切れさせ、葉がしおれて小さな実が一斉に落ちることがあります。すぐにたっぷり与えて半日陰に移し、以後は朝夕2回に戻せば残った実は正常に肥大し、翌年は実付きも戻ります。

最適な土の作り方

保水力と肥沃さを兼ねた土を好みます。庭植えは植え付けの2週間前に直径と深さ60cmの穴を掘り、掘り上げた土に堆肥15Lと苦土石灰100gを混ぜて埋め戻し、接ぎ木部分を土に埋めないよう浅めに植えて支柱を添えます。鉢植えは市販の果樹用培養土で十分で、自分で配合するなら赤玉土6、腐葉土3、鹿沼土1に緩効性肥料を混ぜ、10号以上の深鉢に鉢底石を3cm敷きます。乾燥しやすい痩せ地では株元に腐葉土やワラを敷くマルチングをして保水力を補います。

剪定・切り戻し

剪定の適期は落葉期の12〜2月で、剪定ばさみとノコギリを使います。カキの花芽は今年伸びた枝の先端付近に付くため、すべての枝先を切り詰めると翌年の花がなくなります。基本は、混み合った枝と徒長枝を付け根から抜く間引き剪定で、高さを抑えたい主枝だけ分岐点で切り返します。脚立で届く2.5〜3mで芯を止めると、収穫も摘果も楽になります。真上に伸びる夏の徒長枝は6〜7月に元から除去します。摘果は7月に1枝1果、葉20〜25枚に1果を目安に行い、隔年結果を防ぎます。収穫は10〜11月で、実全体がヘタの近くまで色づいたら軸をハサミで切ります。失敗例として、冬に枝先を一律に切り詰めて翌年ほとんど花が咲かないことがあります。その年は摘果を省いて樹を休ませ、次の冬から間引き中心に切り替えれば、2年目には花芽が枝先に戻ります。

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    冬剪定の時期と道具を準備する

    適期は落葉後の12〜2月です。清潔な剪定ばさみ、太い枝用のノコギリ、癒合剤、脚立、手袋を用意し、晴れた日に作業します。

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    枯れ枝と混み枝を付け根から抜く

    枯れた枝、内側に向かう枝、交差する枝、真上に伸びる徒長枝を付け根から切り取ります。カキは間引き剪定が基本で、枝先を一律に切り詰めません。

  3. 3

    高さを抑える主枝だけ切り返す

    脚立で届く2.5〜3mを目安に、高さを抑えたい主枝だけ分岐点で切り返します。残す枝の先端には翌年の花芽が付くので切らずに残します。

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    太い切り口に癒合剤を塗る

    直径2cm以上の切り口には癒合剤を塗り、腐朽菌の侵入を防ぎます。一度に切る量は全体の3分の1までにして樹勢の乱れを防ぎます。

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    7月に摘果して実の数を絞る

    6月の生理落果が落ち着いた7月に、1枝1果、葉20〜25枚に1果を目安に、小さい実や傷んだ実、上向きの実を落とします。隔年結果を防ぐ最重要作業です。

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    剪定後は寒肥と落ち葉清掃で管理する

    冬剪定の後は株元に堆肥と油かすを寒肥として施し、落ち葉をすべて集めて処分します。鉢植えは土が乾いて2〜3日後に水を与えてください。

植え替え

植え付けの適期は落葉期の11〜3月で、1月は避けます。1〜2年生の接ぎ木苗を、鉢植えは10号以上の深鉢、庭植えは深さ60cmの植え穴に浅めに植えて支柱を添えます。接ぎ木苗なら植え付けから3〜4年で初収穫、5〜6年で安定します。受粉樹があると実付きが安定します。鉢植えは2年に1回、落葉期に一回り大きな鉢へ移します。カキは直根性で細い根が少ないため、根鉢はあまり崩さず、傷んだ根だけを切って丁寧に扱います。鉢が15号を超えたら、根を4分の1整理して同じ鉢に新しい土で植え直します。庭植えの移植は幼木のうちに限られます。失敗例として、深植えで接ぎ木部分が土に埋まり、台木から芽が出て品種の枝が弱ることがあります。台木の芽をすべてかき取り、株元の土を取り除いて接ぎ木部分を露出させれば、品種側の枝に勢いが戻ります。

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    植え付けの時期と道具を準備する

    適期は落葉期の11〜3月で、1月の厳寒期は避けます。1〜2年生の接ぎ木苗、10号以上の深鉢か直径60cmの植え穴、果樹用培養土、鉢底石、支柱を用意します。

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    植え穴と用土を準備する

    庭植えは2週間前に直径と深さ60cmの穴を掘り、堆肥15Lと苦土石灰100gを混ぜて埋め戻します。鉢植えは鉢底石を3cm敷いて培養土を3分の1入れます。

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    根を軽く整理して浅めに置く

    傷んだ根だけを切り、根鉢は崩しすぎないようにします。接ぎ木部分が土に埋まらない高さに置き、周りに土を詰めて割り箸で突いて隙間をなくします。

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    支柱を立てて水を与える

    支柱を立てて幹を麻ひもで緩く結び、鉢底から流れるまで水を与えます。庭植えは株元に水鉢を作り、10L以上の水をゆっくり注ぎます。

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    芽吹きまで乾かさずに管理する

    植え付け後は土が乾いたら水を与え、芽吹くまで肥料は与えません。5月以降に緩効性肥料を少量置き、3〜4年目の初収穫を待ちます。

増やし方

品種の味を受け継ぐには接ぎ木が必要です。種から育てると渋柿に戻ることが多く、結実まで7〜8年かかります。家庭では3〜4月に、冬剪定で採って冷蔵庫で保存した前年枝を穂木にし、2年生の実生台木に切り接ぎします。穂木は芽を2〜3個付けて5〜6cmに切り、台木の切り込みに形成層を合わせて差し込み、接ぎ木テープで固定して穂木の切り口に癒合剤を塗ります。活着率は5〜7割程度で、1か月ほどで芽が動けば成功です。難易度は高めなので、確実なのは苗木の購入で、1〜2年生の接ぎ木苗なら3〜4年で初収穫が狙えます。挿し木は発根率が低く一般的ではありません。失敗例として、穂木を乾かしたまま接いで芽が動かないことがあります。穂木は採取後すぐに湿らせた新聞紙で包んで冷蔵し、接ぐ直前に切り口を新しくすれば、翌年の再挑戦で活着が見込めます。

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    接ぎ木の時期と道具を準備する

    適期は3〜4月です。冬剪定で採って冷蔵保存した前年枝の穂木、2年生の実生台木、よく切れるナイフ、接ぎ木テープ、癒合剤を用意します。

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    穂木を芽2〜3個で切る

    穂木は芽を2〜3個付けて5〜6cmに切り、下端を2cmほどくさび形に削ります。削った面が乾かないよう、切ったらすぐに接ぎます。

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    台木に切り込みを入れて差し込む

    台木を地際から10cmで切り、切り口の縁に縦2〜3cmの切り込みを入れます。穂木の削り面を差し込み、台木と穂木の形成層を片側で合わせます。

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    テープで固定して癒合剤を塗る

    接いだ部分を接ぎ木テープでしっかり巻いて固定し、穂木の上の切り口に癒合剤を塗って乾燥を防ぎます。ラベルに品種名と日付を書きます。

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    明るい日陰で活着を待つ

    風の当たらない明るい日陰に置き、土を乾かさないようにします。1か月ほどで穂木の芽が動けば成功で、台木から出る芽はすべてかき取ってください。

病害虫対策

二大病害は落葉病と炭疽病です。落葉病は秋に葉へ黒い斑点が出て早期に落葉し、実も熟せず落ちます。炭疽病は実に黒いへこみができます。予防は落ち葉と落果の徹底清掃で越冬菌を断ち、6〜7月に予防散布を2回行うと効果的です。害虫はヘタムシ(カキノヘタムシガ)が最重要で、幼虫が実のヘタから食入して落果させるため、6月と8月の防除適期に薬剤を散布し、冬に粗皮を削って越冬幼虫を減らします。カイガラムシは冬にマシン油乳剤を散布し、イラガの幼虫は7〜9月に枝ごと取り除きます。熟期の鳥とスズメバチには早めの収穫と防鳥ネットで対抗します。失敗例として、落ち葉を放置して翌年も落葉病が広がり、実が半分落ちることがあります。冬に落ち葉をすべて集めて処分し、翌年6月から予防散布を始めれば、2年目には発生が目に見えて減ります。

年間カレンダー

1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
開花
肥料
手入れ
手入れの内容
  • 1月冬剪定(間引き中心)・寒肥・落ち葉清掃
  • 2月苗の植え付け・マシン油散布(カイガラムシ)
  • 6月ヘタムシ防除1回目・徒長枝の除去
  • 7月摘果(1枝1果)・追肥
  • 10月収穫開始・鳥対策
  • 11月収穫終盤・渋柿は干し柿づくりへ
  • 12月剪定開始・お礼肥

季節ごとの管理

春の管理

新梢が伸びて5月に開花します。水は庭植えなら不要で、鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷり与えます。肥料は与えず、寒肥の効きに任せます。日当たりの良い場所に置き、新梢のアブラムシと6月の生理落果がヘタムシの被害でないかを確認してください。

夏の管理

7月の摘果が最重要作業で、1枝1果を目安に残します。水は庭植えでも1週間以上雨がなければたっぷり与え、鉢植えは朝夕2回です。7月に緩効性肥料を追肥します。日なたで育て、6月と8月はヘタムシの防除、7〜9月はイラガの幼虫に注意してください。

秋の管理

10〜11月に収穫します。実全体がヘタの近くまで色づいたら、ヘタの上の軸をハサミで切ります。収穫後にお礼肥を与え、水は鉢植えのみ土が乾いたら与えます。日当たりを保ち、鳥は防鳥ネットで防ぎ、落葉病の落ち葉は集めて処分してください。

冬の管理

12〜2月に剪定し、混み枝と徒長枝を付け根から抜きます。寒肥は12〜1月に堆肥と油かすを株元へ与えます。水は鉢植えのみ土が乾いて2〜3日後に与えます。落ち葉の清掃で落葉病を予防し、2月にマシン油乳剤でカイガラムシを防ぎます。

10月の作業をくわしく知りたいときは秋の植え替えの記事も参考になります。

よくあるトラブルと対策

秋、葉に黒い斑点が出て早々に落葉した

原因

落葉病(円星落葉病、角斑落葉病)です。早期に落葉すると実も熟せず落ちます。

対策

落ち葉は病原菌の越冬場所なので、すべて集めて処分します。翌年は6〜7月に予防散布を2回行うと効果的で、数年続けると発生が目に見えて減ります。

実のヘタ付近から食い荒らされて落果する

原因

カキノヘタムシガ(ヘタムシ)の幼虫が実のヘタから食入しています。

対策

落果は放置せず拾って処分し、幼虫の連鎖を断ちます。防除適期は6月と8月で、この2回の薬剤散布で被害を大幅に減らせます。冬の粗皮削りで越冬幼虫を減らすのも伝統の対策です。

花は咲くのに実が付かない、翌年ほとんど咲かない

原因

隔年結果か、冬剪定で花芽の付く枝先を切り詰めすぎたことが原因です。

対策

成り年は7月に1枝1果へ摘果して樹の負担を一定にします。冬剪定は混み枝を付け根から抜く間引き中心にし、枝先を一律に切り詰めないようにすれば2年目に花芽が戻ります。

実が甘くならず渋が残る

原因

日照不足か、地域の気温が甘柿の栽培適地に届いていないことが原因です。年平均気温13°C以下では甘柿でも渋が残ります。

対策

周囲の枝を整理して日を入れ、鉢植えは日なたへ移します。寒冷地で毎年渋が残るなら、干し柿や焼酎による渋抜きで楽しむか、渋柿品種に切り替えるのが確実です。

葉裏に緑色のとげのある幼虫がいて触ると激しく痛む

原因

イラガの幼虫です。7〜9月に葉裏に集団で付き、とげに触れると強い痛みと腫れが出ます。

対策

素手で触らず、幼虫の付いた葉や枝ごと切り取って袋に密封して処分します。冬に枝に付く卵形の繭を見つけて取り除くと翌年の発生を減らせます。

ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。

カキの花言葉・風水

花言葉

カキの花言葉は「恵み」「自然美」「広大な自然の中で私を永遠に眠らせて」とされます。秋にたわわに実る姿と紅葉の美しさが人の暮らしへの恵みと重ねられ、実を落とし葉を散らして大地に還る様子から自然との一体を表す言葉が生まれたといわれます。

風水・縁起

たわわに実るカキは「豊穣と長寿」の象徴とされ、古くから屋敷内に植えられてきました。収穫のとき実を一つ木に残す木守り柿の風習は、自然への感謝と翌年の豊作祈願とされます。家の南から東側に植えると、実りの気を家に呼び込むといわれます。

カキのよくある質問

Qカキが去年は大豊作だったのに、今年はほとんど実りません。回答を見る
A

隔年結果です。カキは実らせすぎた年に樹が消耗し、翌年の花芽を作る力を失って裏年になります。対策は成り年の7月の摘果で、1枝に1果、葉20〜25枚に1果を目安に、小さい実、傷んだ実、上向きの実を落として樹の負担を毎年一定に保ちます。今年の裏年は樹の休養年と割り切り、剪定と施肥で体力を回復させれば、来年から摘果込みの安定したサイクルに乗せられます。

Qカキの実が6月頃、ぽろぽろ落ちてしまいます。回答を見る
A

6月の落果は生理落果という自然の間引きで、ある程度は正常です。樹が養える数に自分で調整しています。ただし大量に落ちる場合は、落ちた実のヘタ側に虫の穴がないかを確認し、あればヘタムシの食入なので6月と8月に防除します。穴がなければ夏の乾燥や肥料切れによる樹勢低下、日照不足を疑います。落果した実は放置せず拾って処分すると、ヘタムシの温床を断てて翌年の予防になります。

Q渋柿の渋を抜く方法を教えてください。回答を見る
A

家庭でできる定番は3つです。干し柿は皮をむいて紐で吊るし2〜3週間干す方法で、カビ防止に熱湯へ5秒くぐらせるのが伝統の技です。アルコール抜きはヘタに35度の焼酎を付けてポリ袋で密封し、1〜2週間置きます。冷凍抜きは丸ごと凍らせて解凍するとシャーベットのように食べられます。いずれも渋の元の可溶性タンニンが不溶化して甘さだけが残る仕組みで、寒冷地で渋が残った甘柿にも同じ方法が使えます。

Qカキは1本だけで実りますか。受粉樹は必要ですか。回答を見る
A

富有、次郎、平核無など家庭でよく植えられる品種は、受粉なしでも実る性質があるため1本で実ります。ただし受粉しないと種のない実になり、品種によっては生理落果が増えて収量が不安定になるため、禅寺丸や筆柿などの雄花が咲く受粉樹が近くにあると実付きが安定します。太秋や西村早生のように受粉樹があった方が良い品種もあるので、苗を買うときにラベルの自家結実性の表示を確認してください。

Qカキの収穫のタイミングはどう見分けますか。回答を見る
A

実全体がヘタの近くまで品種本来の色に染まり、表面に艶が出た頃が適期で、甘柿は10月中旬〜11月、渋柿はやや遅れます。ヘタの周りが青いうちは未熟で甘みが乗っていません。収穫は晴れた日にヘタの上の軸をハサミで切り、実を引っ張らないようにします。干し柿用の渋柿は、軸をT字に残して切ると紐が掛けやすくなります。鳥やスズメバチが集まり始めたら熟した合図なので、早めに収穫してください。

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この記事について

執筆: Hapot編集部

植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。

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