苗・株の選び方
良い苗は、葉の切れ込みがはっきりしていて色が濃く、厚みがあること、幹が太く株元がぐらつかないこと、枝先に充実した芽が付いていることの3点で見分けます。花付きの株を選ぶなら、花房がまっすぐ立ち上がっているものが元気な証拠です。
避けたいのは、鉢の土が常に湿っていて下葉が黄色くなっている株と、幹に白や茶色の殻のようなカイガラムシが付いている株です。一重と八重で花の印象が大きく違うので、品種名を確かめて選びます。購入適期は花付き株が出回る5〜6月と、苗木が並ぶ秋から冬です。
カシワバアジサイの育て方の要点
Hapot編集部より
カシワバアジサイは、初夏の白い円錐形の花と秋の紅葉の両方を楽しめる、乾燥にもやや強いアジサイで、一年を通して見どころのある庭木を探している人に向いています。一般的なアジサイとの違いは、柏(カシワ)の葉に似た深い切れ込みのある大きな葉と、手まり形ではなく長さ20〜30cmの三角すい形に咲く花房です。花色は白で、土の酸度では変わらず、咲き進むと淡いピンクや緑を帯びます。
北米南東部原産の落葉低木で、学名の quercifolia も「ナラ(オーク)の葉のような」という意味です。秋には葉が赤や赤紫に色づき、冬には茶色の樹皮が薄くはがれる幹も見どころになります。
剪定の考え方は一般的なアジサイと同じ旧枝咲きで、花後すぐに済ませるのが基本です。花びらが重なる八重咲きの「スノーフレーク」や、一重の「スノークイーン」などの品種が出回っています。

水やり
鉢は表面が乾いたらたっぷり。庭植えは根付けばほぼ雨任せ
日光
半日陰
温度の目安
-15-30°C(寒さに強いが、寒冷地では花芽が傷むことがある)
湿度
40-70%
土
水はけのよい腐葉土入りの土(過湿を嫌う)
大きさの目安
地植えで高さ1〜2m、株幅1.5m前後。花房は長さ20〜30cmの円錐形です。鉢植えは高さ60cm〜1mに収まります。
成長の速さ
普通(年に20〜40cm伸びる)
温度の目安(耐寒〜耐暑)
-15-30°C(寒さに強いが、寒冷地では花芽が傷むことがある)
肥料
2月の寒肥と花後の7月に緩効性肥料を少量
成長速度
普通(年に20〜40cm伸びる)
毒性
アジサイの仲間として全草に有毒成分を含むとされる。犬・猫・子どもが口にしないよう注意
剪定は花後すぐ、遅くとも7月中に済ませるのが基本です。紅葉をきれいに見せるには、午前中から昼過ぎまで日が当たる場所が向いています。
良い苗は、葉の切れ込みがはっきりしていて色が濃く、厚みがあること、幹が太く株元がぐらつかないこと、枝先に充実した芽が付いていることの3点で見分けます。花付きの株を選ぶなら、花房がまっすぐ立ち上がっているものが元気な証拠です。
避けたいのは、鉢の土が常に湿っていて下葉が黄色くなっている株と、幹に白や茶色の殻のようなカイガラムシが付いている株です。一重と八重で花の印象が大きく違うので、品種名を確かめて選びます。購入適期は花付き株が出回る5〜6月と、苗木が並ぶ秋から冬です。
カシワバアジサイは一般的なアジサイより日差しに強く、半日陰から、午後に日陰になる日なたまで植えられます。日当たりがよいほど花付きがよく、秋の紅葉も鮮やかな赤に色づきます。暗い日陰では葉は茂っても花が少なく、紅葉も黄色っぽく終わりがちです。
株は高さ1〜2m、横にも1.5m前後に広がり、大きな葉が重なるので、庭植えなら株間を1.5mほど取ります。耐寒性は-15°C程度とされますが、寒冷地では冬の寒風で枝先の花芽が傷むことがあるため、北風の当たらない場所を選びます。
よくある失敗は、水はけの悪い低い場所に植えて、梅雨に根が傷み葉が黄色く落ちることです。土を盛って高植えにし直すか、鉢に移して乾きやすい用土で管理すると回復します。
カシワバアジサイは、アジサイの仲間の中では乾燥にやや強く、反対に過湿を嫌うのが違いです。鉢植えは土の表面が乾いてから鉢底から流れるまで与え、真夏も夕方に土を触って乾いていれば追加する程度で足ります。庭植えは根付けばほぼ雨任せで、真夏に晴天が10日以上続くときだけ朝に与えます。
葉が厚く大きいため、真夏の午後に一時的にしおれても、夕方に回復するなら水不足ではありません。慌てて水を増やすより、朝に土の乾きを確かめてから与えるほうが根を傷めません。
よくある失敗は、一般的なアジサイと同じつもりで受け皿に水を溜め、根腐れで下葉から黄色くなることです。受け皿の水を捨て、土が乾くまで水やりを控えると持ち直すことがあります。
カシワバアジサイは水はけのよさを最優先にした土で育てます。鉢植えは赤玉土小粒5、腐葉土3、軽石か鹿沼土2の配合が目安で、鉢底石を3cmほど敷きます。市販の花木用培養土を使う場合は、軽石を2割ほど混ぜて水はけを高めます。
庭植えは粘土質なら腐葉土と軽石を混ぜ込み、周囲より10〜20cm高く盛って植えます。花色は土の酸度で変わらないので、酸度調整は必要ありません。元肥は緩効性肥料を少量にとどめ、肥えすぎた土は避けます。株元のマルチングは薄めにして、土が乾きやすい状態を保ちます。
カシワバアジサイは前年に伸びた枝の先に花芽を付ける旧枝咲きで、花後すぐ、遅くとも7月中に剪定を終えます。8月以降は枝先で翌年の花芽が育つため、秋や冬に枝先を切り詰めると翌年咲かなくなります。
株が自然に整いやすいので、毎年強く切る必要はありません。花房の下の1〜2節で花がらを切り、高くなりすぎた枝や混み合った枝だけを付け根から間引きます。株を小さくしたい年は、花後に古い幹を地際から1〜2本切って新しい幹に更新します。紅葉した花房を秋まで残したい場合は、その枝は翌年の花を諦めるか、ドライフラワー用に早めに切ります。
よくある失敗は、紅葉を楽しんだ後の冬に全体を刈り込み、翌年ほとんど咲かないことです。その年は剪定せずに枝を伸ばせば、翌年には花が戻ります。
花後すぐに道具を用意する
花が終わった直後から7月中に行います。清潔な剪定ばさみと、古い幹を切るノコギリを用意します。8月以降は花芽を落とすので切りません。
花房の下1〜2節で花がらを切る
咲き終わった花房を、その下の1〜2節の位置で切り取ります。下に残った芽から伸びる枝に、翌年の花芽が付きます。
高すぎる枝と混み枝を間引く
高く伸びすぎた枝や、内側で交差する枝を付け根から間引きます。株の中に風が通ると、うどんこ病やカイガラムシが減ります。
古い幹を地際で更新する
株を小さくしたい年は、太く古くなった幹を地際から1〜2本切り、若い幹に更新します。一度に切るのは全体の3分の1までにします。
秋冬は枝先を切らない
8月以降は枝先で翌年の花芽が育つので、枝先を切り詰めません。冬に行うのは枯れ枝の整理と、カイガラムシの除去だけにします。
鉢植えは2〜3年に1回、落葉期の11〜3月か、花後すぐの7月に植え替えます。成長は一般的なアジサイよりゆるやかで、根詰まりまでに時間がかかります。一回り大きな鉢を選び、根鉢の外側を軽くほぐして、黒く傷んだ根だけを切ります。過湿を嫌うので、鉢は深すぎず、通気性のある素焼き鉢やスリット鉢が向いています。
庭植えの植え付けは11〜3月が適期です。根を広げる場所が限られると大きな葉を支えきれないため、地植えにするなら植え穴を根鉢の2倍に掘って土を改良します。
よくある失敗は、大きすぎる鉢に植え替えて土が乾かず、根が傷んで葉先から茶色くなることです。その場合は一回り小さな鉢に植え直し、水やりを控えめにして回復を待ちます。
11〜3月か7月に道具を用意する
落葉期の11〜3月か花後すぐの7月に行います。一回り大きな素焼き鉢かスリット鉢、赤玉土・腐葉土・軽石、鉢底石、はさみを用意します。
株を抜いて根を確かめる
株を鉢から抜き、根鉢の外側を軽くほぐします。黒く傷んだ根やにおいのある根は切り取り、白く張りのある根を残します。
水はけのよい土で植える
鉢底石を3cm敷き、赤玉土5、腐葉土3、軽石2の土を入れて元の高さに株を据えます。深植えにすると根が傷みやすいので避けます。
水を与えて半日陰で休ませる
鉢底から流れるまで水を与え、1〜2週間は半日陰で休ませます。その後は土が乾いてから水を与え、受け皿の水は捨てます。
カシワバアジサイは6〜7月の挿し木か、春の取り木で増やせます。挿し木は今年伸びた花の付いていない枝を2節で切り、葉を半分に切って赤玉土に挿し、明るい日陰で土を乾かさなければ1か月半ほどで発根します。葉が大きいので、挿し穂の葉はほかのアジサイより小さめに切り詰めます。
取り木は、地面近くの枝を4〜5月に曲げて土に埋め、U字ピンで固定しておく方法で、秋に根が出たら親株から切り離します。挿し木より時間はかかりますが、失敗が少ない方法です。
よくある失敗は、葉を大きいまま残して挿し穂がしおれ、そのまま枯れることです。しおれた挿し穂は葉をさらに小さく切り、ビニール袋をかぶせて湿度を保つと持ち直すことがあります。
6〜7月に挿し穂を用意する
適期は6〜7月です。清潔なはさみ、赤玉土小粒を入れた鉢、水を入れた容器を用意し、花の付いていない今年の枝を選びます。
葉を小さく切り詰める
枝を2節で切り、下の節の葉を取ります。上の葉は大きいので3分の1ほどまで切り詰め、挿し穂からの水分の蒸発を抑えます。
水揚げして挿す
切り口を1時間ほど水に浸けてから、湿らせた赤玉土に下の節が埋まる深さで挿します。周りの土を押さえて挿し穂を安定させます。
明るい日陰で1か月半待つ
直射日光の当たらない明るい日陰に置き、土を乾かさないようにします。1か月半ほどで発根し、翌春に一回り大きな鉢へ移します。
取り木なら4〜5月に枝を埋める
地面近くの枝を4〜5月に曲げて土に埋め、U字ピンで固定します。秋に根が出ていれば親株から切り離して植え付けます。
カシワバアジサイは病害虫に比較的強い品種ですが、最も多いトラブルは過湿による根腐れです。梅雨の長雨で水が溜まる場所では、下葉が黄色く落ちたり枝先がしおれたりします。水はけを改善し、鉢は雨の当たりにくい場所に移します。
害虫では、春の新芽に付くアブラムシ、乾燥期の葉裏のハダニ、幹に付くカイガラムシに注意します。カイガラムシは冬の落葉期に歯ブラシでこすり落とすと見つけやすく、株も傷めません。風通しが悪いと葉に白い粉が出るうどんこ病が出ることがあるので、混み合った枝は花後に間引きます。
よくある失敗は、夏の葉が茶色くなったのを病気と思い込んで薬剤をまくことです。多くは西日による葉焼けか根の傷みなので、置き場所と水やりをまず見直します。
芽吹いた新芽にアブラムシが付きやすいので見回ります。水は土の表面が乾いてから与え、過湿にしないことを優先します。肥料は寒肥で足りるので追加しません。日当たりのよい半日陰で、5月にはつぼみが上がってきます。
6〜7月に三角すい形の白い花が咲きます。花後すぐ、遅くとも7月中に剪定し、お礼肥を少量与えます。鉢は土の乾きを見て水を与え、受け皿の水は捨てます。強い西日で葉焼けすることがあるので、午後は日陰になる場所が理想です。
葉が赤や赤紫に色づく紅葉の季節で、日によく当てるほど色が鮮やかになります。枝先では翌年の花芽が育っているので剪定はしません。水は土が乾いたら与え、肥料は与えません。乾燥でハダニが出ることがあります。
落葉後は茶色い樹皮がはがれる幹を楽しめます。2月に寒肥を施し、水は鉢の土が乾いてから控えめに与えます。枝先の花芽を切らないよう、冬の作業は枯れ枝の整理だけにします。寒冷地では北風を避け、カイガラムシを落とします。
原因
8月以降や冬に枝先を切り、翌年の花芽を切り落としています。暗い日陰や、植え付けから1〜2年の若い株でも花が少なくなります。
対策
剪定は花後すぐ、遅くとも7月中に済ませ、秋冬は枯れ枝の整理だけにします。午前中から昼過ぎまで日が当たる場所に植えると、花付きがよくなります。
原因
水はけの悪い土や受け皿の水で根が傷む、過湿による根腐れです。カシワバアジサイはアジサイの仲間の中でも過湿を嫌います。
対策
受け皿の水を捨て、土が乾くまで水やりを控えます。庭植えは土を盛って高植えにし直し、鉢植えは軽石や鹿沼土を混ぜた水はけのよい土に植え替えます。
原因
日照不足か、夏の西日による葉焼けや水切れで、秋を迎える前に葉が傷んでいます。
対策
秋に日がよく当たる場所に植え、真夏は午後に日陰になるようにします。秋の肥料は控えると、赤や赤紫に色づきやすくなります。
原因
カシワバアジサイは、成長とともに古い樹皮が薄くはがれる性質があり、病気ではありません。冬の落葉期に特に目立ちます。
対策
はがれた樹皮はそのままで構いません。冬の見どころの一つとして楽しめます。幹に白や茶色の殻のような虫が付いている場合はカイガラムシなので、歯ブラシでこすり落とします。
原因
カイガラムシです。風通しの悪い株や、混み合った枝で発生しやすくなります。
対策
冬の落葉期に歯ブラシでこすり落とします。混み合った枝は花後の剪定で間引き、株の中に風を通して発生を減らします。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。
カシワバアジサイの花言葉には「慈愛」「汚れなき心」が挙げられます。白く長い花房が、汚れのない清らかさを感じさせることにちなむとされます。初夏の白い花から秋の紅葉まで長く庭を彩る姿が、周りを包み込む慈愛のイメージにも重なります。
大きく広がる葉は風水で気を集めて受け止めるとされ、カシワバアジサイは庭の東側に植えると家の成長や発展を後押しするといわれます。白い花は浄化、秋の赤い紅葉は活力を表す色とされ、季節ごとに異なる気を取り入れられる庭木と考えられています。
花後すぐ、遅くとも7月中に剪定を終えます。カシワバアジサイは一般的なアジサイと同じ旧枝咲きで、夏から秋にかけて枝先で翌年の花芽が育つため、8月以降や冬に枝先を切ると翌年咲かなくなります。花がらは花房の下1〜2節で切り、高くなりすぎた枝や混み合った枝は付け根から間引きます。株が自然に整いやすいので、毎年強く切る必要はありません。
葉の形、花房の形、紅葉の3点が大きな違いです。カシワバアジサイは柏に似た切れ込みのある大きな葉を持ち、花は長さ20〜30cmの円錐形に咲きます。秋には葉が赤や赤紫に紅葉し、一般的なアジサイにはない見どころになります。北米南東部原産で、花色は白く土の酸度で変わりません。乾燥にやや強く過湿を嫌う点も、水を好む一般的なアジサイとの違いです。
多くは剪定の時期が遅く、翌年の花芽を切り落としたことが原因です。カシワバアジサイは旧枝咲きなので、8月以降や冬に枝先を切り詰めると花が咲きません。ほかに、暗い日陰で株が充実していない場合や、植え付けから1〜2年の若い株でも花が少なくなります。剪定は花後すぐ7月中に済ませ、午前中から昼過ぎまで日が当たる場所に植えると、翌年から花が戻りやすくなります。
秋によく日に当て、窒素の多い肥料を控えるのがコツです。カシワバアジサイの葉は、日当たりのよい場所ほど鮮やかな赤や赤紫に色づき、日陰では黄色っぽく終わりがちです。秋の肥料は与えず、昼夜の寒暖差がある場所ほど色が深まるとされます。夏に西日で葉が焼けると紅葉の前に傷むため、真夏は午後に日陰になる場所が理想です。
午後に日陰になる場所なら、日なたでも元気に育ちます。カシワバアジサイは一般的なアジサイより日差しに強く、日当たりがよいほど花付きと紅葉がよくなります。ただし真夏の西日が一日中当たる場所では葉焼けしやすいので、庭の東側や、午後に建物の影になる場所を選びます。日なたでは鉢の乾きが早くなるので、夏は朝に土の乾きを確かめて水を与えます。
スノーフレークは装飾花が重なる八重咲き、スノークイーンは一重咲きの品種です。スノーフレークは花房が長く垂れ下がるように咲き、豪華な印象になります。スノークイーンは花房がまっすぐ立ち上がりやすく、すっきりとした姿です。どちらも花色は白で、咲き進むと淡いピンクや緑を帯び、秋の紅葉も楽しめます。育て方と剪定時期は同じで、花後すぐ7月中に剪定します。
8〜10号以上の鉢なら育てられます。カシワバアジサイは地植えで高さ1〜2mになりますが、鉢植えでは60cm〜1mほどに収まります。過湿を嫌うので、赤玉土に軽石や鹿沼土を2割ほど混ぜた水はけのよい土を使い、受け皿の水は捨てます。植え替えは2〜3年に1回、落葉期の11〜3月か花後の7月が目安です。鉢植えでも秋の紅葉は楽しめます。
アジサイ としてまとめている他の品種です。
カシワバアジサイの季節の作業や、土・鉢・肥料の選び方をくわしく解説した記事です。
11月の作業と、カシワバアジサイの手入れで迷ったときに役立つページです。
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。