苗・株の選び方
良い苗は、株元から太い枝が3本以上立ち上がっていること、葉が大きく色が濃いこと、ポットの底から白い根がのぞいていることの3点で見分けます。花付きの株を買う場合は、花房が緑から白に変わり始めたものを選ぶと長く楽しめます。
避けたいのは、枝が細く花房の重さで倒れている株と、葉に白い粉や黒い斑点がある株です。アナベルには花がピンクの近縁品種もあり、ラベルで品種名を確かめます。購入適期は花付き株が出回る5〜7月と、苗木が並ぶ11〜3月です。
アナベルの育て方の要点
Hapot編集部より
アナベルは、剪定の時期を気にせず毎年咲かせやすい、初心者向けのアジサイです。一般的なアジサイとの一番の違いは、その年に伸びた枝に花を付ける「新枝咲き」であることで、冬から早春に枝を短く切り戻しても、6〜7月にはきちんと花が咲きます。花色は土の酸度で変わらず、咲き始めのライムグリーンから純白へ、咲き終わりに向けて再び淡い緑へと移り変わります。
北米東部原産のアメリカノリノキ(Hydrangea arborescens)から見つかった園芸品種で、米国イリノイ州のアナという町の近くで見つかったことが名前の由来とされます。直径20〜30cmにもなる丸い手まり形の花房は、小さな装飾花が数百も集まったもので、切り花やドライフラワーにも人気です。
寒さにとても強く、北海道など寒冷地の庭でも育てやすいのも魅力です。一方で花房が大きく重いため、雨の後に枝が倒れやすい点は、植え場所と支柱で補います。

水やり
鉢は表面が乾いたらたっぷり、真夏は朝夕。庭植えは晴天が続くときだけ
日光
半日陰
温度の目安
-20-30°C(寒さに非常に強い)
湿度
50-70%
土
水もちと水はけのよい腐葉土入りの土(酸度調整は不要)
大きさの目安
地植えで高さ1〜1.5m、株幅1m前後。花房は直径20〜30cmになります。鉢植えは冬の剪定で高さ50〜80cmに保てます。
成長の速さ
速い(春に1m前後まで新しい枝を伸ばす)
温度の目安(耐寒〜耐暑)
-20-30°C(寒さに非常に強い)
肥料
2月の寒肥と、芽が伸びる4月・花後の7月に緩効性肥料
成長速度
速い(春に1m前後まで新しい枝を伸ばす)
毒性
アジサイの仲間として全草に有毒成分を含むとされる。犬・猫・子どもが口にしないよう注意
冬に好きな高さで切ってよく、花色の調整もいらないのがアナベルの気楽さです。大きな花房で枝が倒れやすいので、春のうちに支柱やリング支柱を立てておきます。
良い苗は、株元から太い枝が3本以上立ち上がっていること、葉が大きく色が濃いこと、ポットの底から白い根がのぞいていることの3点で見分けます。花付きの株を買う場合は、花房が緑から白に変わり始めたものを選ぶと長く楽しめます。
避けたいのは、枝が細く花房の重さで倒れている株と、葉に白い粉や黒い斑点がある株です。アナベルには花がピンクの近縁品種もあり、ラベルで品種名を確かめます。購入適期は花付き株が出回る5〜7月と、苗木が並ぶ11〜3月です。
基本の置き場所はアジサイと同じく半日陰ですが、アナベルは日なたへの適応力が高く、1日5〜6時間日が当たる場所でもよく咲きます。日照が多いほど枝が太く締まり、花房を支えやすくなります。ただし真夏の西日が長く当たる場所では、乾きが早く葉が焼けやすいので、株元をバークチップなどで覆って乾燥を和らげます。
耐寒性は-20°C程度まであるとされ、寒冷地でも防寒なしで冬を越せます。株は地下で横に広がって幹の数が増えるため、庭植えなら株間1m以上を見込みます。
よくある失敗は、日陰の奥に植えて枝が細く伸び、雨のたびに花房ごと地面に倒れることです。秋に日当たりのよい場所へ移すか、次の冬に枝を高めに切って太い枝を残すと、翌年は倒れにくくなります。
アジサイの仲間らしく水を好み、大きな葉と花房から水分が抜けやすいので、開花期と真夏の水切れに注意します。鉢植えは土の表面が乾いたら鉢底から流れるまで与え、7〜8月は朝夕2回が目安です。庭植えは根付けば雨任せでよく、晴天が1週間以上続くときだけ朝に株元へたっぷり与えます。
日なたに植えた株ほど乾きが早いので、水やりの回数は置き場所に合わせて調整します。花房に上から水をかけると重みで枝が倒れやすいため、水は花にかけず株元に注ぐのがアナベルのコツです。
よくある失敗は、花の時期に鉢を乾かして花房がぐったり垂れることです。夕方に鉢ごとバケツの水に20分ほど浸けると、多くは翌朝までに持ち直します。
アナベルは土の酸度で花色が変わらないため、青やピンクのための酸度調整は不要で、水もちと水はけを両立した土を用意すれば十分です。鉢植えは赤玉土小粒6、腐葉土4の配合か、市販の花木用培養土をそのまま使い、鉢底石を2〜3cm敷きます。
庭植えは直径・深さとも40cmほどの穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土や堆肥を3割ほど混ぜ込みます。元肥には緩効性肥料をひとつかみ入れます。根が浅く広がるので、植え付け後に株元を腐葉土やバークチップで5cmほど覆うと、夏の乾燥を和らげられます。
アナベルは新枝咲きなので、落葉後の11〜3月なら、どの高さで切っても翌年の花芽を落とす心配がありません。剪定の高さで花の付き方が変わり、地際から2〜3節残して低く切ると枝数が減って花房が大きくなり、長めに残すと花房は小さめでも数が増えます。
大きな花房で倒れやすい株は、地面から30〜50cmほどの高さで切り、太い枝を残すと倒れにくくなります。細い枝や枯れ枝は付け根から間引きます。花が咲き終わったら、花房の下で早めに切ると、秋に小ぶりな花が再び咲くことがあるとされます。
よくある失敗は、一般的なアジサイと同じように花後に軽く切るだけで済ませ、株が年々高く広がって中が蒸れることです。冬に全体を思い切って切り戻せば、春には新しい枝が勢いよく伸びて株がまとまります。
11〜3月に道具を用意する
落葉後の11〜3月に行います。剪定ばさみ、太い幹用のノコギリ、手袋を用意し、芽が大きく動き出す前に作業を終えます。
切る高さを決める
大きな花房なら地際から2〜3節、倒れにくくしたいなら30〜50cm、花数を増やしたいなら長めと、目的に合わせて高さを決めます。
芽の上で切りそろえる
決めた高さにある芽のすぐ上で切ります。新枝咲きなので、どの位置で切っても春に伸びる新しい枝に花が付きます。
細い枝と枯れ枝を間引く
鉛筆より細い枝や枯れた枝は付け根から切り取ります。残す枝の数を絞ると、1本ずつが太くなって花房を支えやすくなります。
春に支柱を立てる
芽が伸び始める3〜4月に、リング支柱などで株を囲っておきます。開花期の雨で花房が重くなっても倒れにくくなります。
鉢植えは2年に1回、落葉期の11〜3月に一回り大きな鉢へ植え替えます。アナベルは地下で根が横に広がり幹の数が増えるので、鉢の中が根でいっぱいになると水切れしやすくなります。冬の剪定と同じ時期に行えば、地上部が小さい分だけ作業もしやすくなります。根鉢の外側を3分の1ほどほぐし、古い根を整理して植え直します。
庭植えへの植え付けも11〜3月が適期で、厳寒期の凍結する日は避けます。成長が速く、2〜3年で株幅が1m前後に広がるため、壁や通路から50cm以上離して植えます。
よくある失敗は、小さな鉢のまま夏を迎え、毎日しおれては回復することを繰り返して花房が小さくなることです。その年は花後に液肥を与えて株を休ませ、冬に必ず植え替えます。
11〜3月に鉢と用土を用意する
落葉期の11〜3月に行います。一回り大きな鉢、赤玉土と腐葉土を混ぜた土か花木用培養土、鉢底石、剪定ばさみ、手袋を用意します。
先に枝を切り戻す
植え替えの前に、好きな高さで枝を切り戻しておくと作業が楽になります。新枝咲きなので、この時期に切っても翌年の花に影響しません。
根鉢の外側をほぐす
株を鉢から抜き、根鉢の外側を3分の1ほどほぐします。黒く傷んだ根や長く巻いた根を切り、白い根を残します。
新しい土で植え直す
鉢底石を2〜3cm敷いて土を入れ、元の高さに株を据えます。隙間に土を足して棒で軽く突き、根の間まで土を行き渡らせます。
たっぷり水を与えて春を待つ
鉢底から流れるまで水を与え、寒風の当たらない場所に置きます。冬は土が乾いてから控えめに与え、3月の芽吹きを待ちます。
アナベルは挿し木と株分けの両方で増やせます。挿し木は6〜7月に、花の付いていない今年の枝を2節で切って挿す方法が一般的で、1か月ほどで発根します。新枝咲きなので、挿し木した株は翌年から花が付きやすいのも特徴です。
株分けは、株元から地下茎で増えた幹を利用する方法で、落葉期の11〜3月に、根の付いた幹をスコップで切り離して植え替えます。親株から離れた位置に出た幹を選ぶと、親株を傷めずに済みます。
よくある失敗は、根の少ない細い幹を切り分けて、春に芽が出ないまま枯れることです。株分けでは根がしっかり付いた幹を2〜3本まとめて分け、植え付け後は土を乾かさないように管理します。
6〜7月に挿し穂を用意する
適期は6〜7月です。清潔なはさみ、赤玉土小粒を入れた鉢、水を入れた容器を用意し、花の付いていない今年の枝を選びます。
2節で切って葉を減らす
枝を2節分の長さで切り、下の節の葉を取ります。上の葉は半分に切って、挿し穂から水分が抜けすぎないようにします。
水揚げしてから挿す
切り口を1時間ほど水に浸けてから、湿らせた赤玉土に下の節が埋まる深さで挿します。周りの土を軽く押さえて安定させます。
明るい日陰で乾かさない
直射日光の当たらない明るい日陰に置き、土の表面を乾かさないように管理します。1か月ほどで発根し、新しい葉が動き始めます。
冬に株分けでも増やせる
11〜3月には、株元から出た根付きの幹を2〜3本まとめて切り離し、別の鉢や庭に植える株分けでも増やせます。
アナベルは病害虫が比較的少ない品種ですが、春の新芽のアブラムシ、乾燥した夏のハダニ、梅雨のうどんこ病には注意します。アブラムシは見つけしだい水で洗い流し、ハダニは週2〜3回の葉水で予防します。うどんこ病は株が混み合うと出やすいので、冬の剪定で細い枝を間引いて風通しを確保します。
梅雨時は、雨に濡れた白い花房に茶色い斑点が出る灰色かび病が起こることがあります。傷んだ花房は早めに切り取り、株元の落ち葉も片付けます。カミキリムシの幼虫が古い幹に入ることもあるので、株元の木くずにも気を配ります。
よくある失敗は、梅雨に花房が茶色く傷んでから気づくことです。傷んだ部分は戻らないので花房ごと切り、残りの花は早めに切ってドライフラワーにすると無駄がありません。
3〜4月に芽が動き出したら、倒れ防止の支柱を早めに立てます。水は土が乾いたらたっぷり与え、4月に緩効性肥料を施します。置き場所は日なたから半日陰で、伸び始めた新芽に付くアブラムシを見回ります。
6〜7月に白い花が咲きます。鉢は朝夕2回の水やりが目安で、花房には水をかけません。花後の7月に肥料を与え、雨の後に倒れた枝は支柱に結び直します。乾燥でハダニが出やすいので葉裏に葉水をします。
花房は淡い緑から茶色へ変わり、そのまま残して秋色を楽しめます。秋は剪定の心配がないので、ドライフラワー用に切ってもよい時期です。水は土が乾いたら与え、肥料は控えます。日当たりのよい場所で株を充実させます。
落葉したら11〜3月に好きな高さで切り戻し、2月に寒肥を施します。寒さに強いので防寒は不要で、鉢の水やりは土が乾いてから控えめにします。凍結で鉢が割れないよう、寒冷地では素焼き鉢を避けます。
原因
直径20〜30cmの大きな花房が雨を含んで重くなり、細い枝では支えきれなくなっています。日陰で枝が細く伸びた株や、冬に低く切りすぎた株で起こりやすくなります。
対策
倒れた枝は支柱やひもで起こします。次の冬は地面から30〜50cmの高さで切って太い枝を残し、春の芽吹きの頃にリング支柱で株を囲います。水やりは花房にかけず株元に注ぎます。
原因
アナベルの花は咲き始めがライムグリーンで、白くなるまで1〜2週間かかります。咲き終わりに再び緑に戻るのも品種の性質です。日照が極端に少ない場合も白さが弱くなります。
対策
咲き始めの緑は正常なので、そのまま白くなるのを待ちます。長く緑のままなら、翌年は1日4〜5時間以上日が当たる場所に移します。咲き終わりの緑の花房はドライフラワーに向きます。
原因
細い枝が多すぎて養分が分散しているか、根詰まりや肥料不足で株が弱っています。
対策
冬の剪定で細い枝を付け根から間引き、残す枝の数を絞ります。鉢植えは11〜3月に一回り大きな鉢へ植え替え、2月の寒肥と4月の追肥を与えます。
原因
梅雨の雨で白い花房が濡れ続け、灰色かび病が出たか、花房に雨がたまって傷んでいます。
対策
傷んだ花房は早めに切り取って処分します。残りの花は切ってドライフラワーにすると無駄がありません。新枝咲きなので、花房を切っても翌年の花には影響しません。
原因
アナベルは地下で根が横に広がり、株元から新しい幹を次々に出して株が大きくなる性質があります。
対策
広がりすぎた場合は、11〜3月に外側に出た根付きの幹をスコップで切り離します。切り離した幹は株分けとして別の場所に植えられます。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。
アナベルの花言葉には「ひたむきな愛」が挙げられます。咲き始めの緑から純白、そして再び緑へと色を移しながら、長い期間ひとつの花房を咲かせ続ける姿にちなむとされます。アジサイ全体の花言葉「移り気」とは異なり、白い花色から「寛容」も添えられます。
白い花は風水で浄化とリセットを表す色とされ、アナベルの大きな白い花房は、玄関や西側の庭に置くと気持ちを整えてくれるといわれます。緑から白へと移る花色は新しい始まりの象徴とされ、引っ越しや新生活の記念樹として植えるのもよいとされます。
落葉後の11〜3月に、好きな高さで切って大丈夫です。アナベルはその年に伸びた枝に花を付ける新枝咲きなので、一般的なアジサイのように花芽を切り落とす心配がありません。大きな花を咲かせたいなら地際から2〜3節残して低く、花数を増やしたいなら長めに残します。花房の重さで倒れやすい株は、地面から30〜50cmで切って太い枝を残すと倒れにくくなります。
一番の違いは、新枝咲きで冬に強く切っても咲くことです。一般的なアジサイは前年の枝に花芽を付けるため剪定は7月中に限られますが、アナベルは11〜3月の落葉期に切り戻せます。北米原産のアメリカノリノキの品種で、花色は土の酸度で変わらず、緑から白、再び緑へと移ります。寒さにも強く、-20°C程度まで耐えるとされます。
アナベルの花色は、土の酸度を変えても青やピンクにはなりません。青やピンクに変わるのは、主に日本のアジサイ(Hydrangea macrophylla)の仲間の性質です。アナベルは咲き始めのライムグリーンから純白へ、咲き終わりに再び淡い緑へと移る花色を楽しむ品種です。ピンクの花が欲しい場合は、アメリカノリノキのピンク花の品種を選ぶ必要があります。
冬の剪定を高めにして太い枝を残し、春のうちに支柱を立てるのが効果的です。アナベルの花房は直径20〜30cmと大きく、雨を含むと重みで枝が倒れやすくなります。地面から30〜50cmの高さで切ると枝が太くなり、日当たりのよい場所に植えると枝が締まります。芽が伸び始める3〜4月にリング支柱で株全体を囲い、花房には上から水をかけないようにします。
日照不足か、細い枝ばかりで株が充実していないことが主な原因です。新枝咲きのアナベルは、冬の剪定時期で花芽を落とすことはほとんどありません。日陰では枝が細く伸びて花が付きにくくなるため、1日4〜5時間以上日が当たる場所が目安です。植え替えをせず根詰まりした鉢や、肥料が足りない株も花が減ります。2月の寒肥と4月の追肥を与え、細い枝を間引いて太い枝に養分を集めます。
花房が白から淡い緑に変わり、触ると少し紙のような手触りになった7〜9月が切りどきです。咲きたての白い花房は水分が多く、乾かすと縮れやすくなります。晴れた日に茎を20〜30cm付けて切り、葉を取って、風通しのよい日の当たらない室内に逆さに吊るして2〜3週間乾かします。アナベルは新枝咲きなので、花房を切っても翌年の花には影響しません。
育てられます。アナベルはアジサイの仲間の中でも特に寒さに強い品種です。北米東部原産のアメリカノリノキの品種で、-20°C程度まで耐えるとされ、防寒なしで冬を越せます。新枝咲きなので、寒さで枝先が傷んでも春に伸びた新しい枝に花が咲きます。寒冷地では、凍結で割れやすい素焼き鉢を避け、庭植えにすると管理が楽になります。
アジサイ としてまとめている他の品種です。
アナベルの季節の作業や、土・鉢・肥料の選び方をくわしく解説した記事です。
11月の作業と、アナベルの手入れで迷ったときに役立つページです。
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。