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アジサイの種類一覧|4品種の違いと選び方

アジサイは、梅雨の頃に装飾花を集めた花房を咲かせるアジサイ属の落葉低木です。図鑑には、手まり咲きの「アジサイ」、その原種で日本の海辺に自生する「ガクアジサイ」、北米生まれの「アナベル」と「カシワバアジサイ」の4種を掲載しています。種類による一番大きな違いは剪定の時期で、アナベルだけがその年の枝に花を付ける新枝咲きのため冬に強く切っても咲き、ほかの3種は花後すぐ、遅くとも7月中に剪定を済ませます。土の酸度で花色が青やピンクに変わるのも、アジサイとガクアジサイだけの性質です。ここでは花の形、剪定、寒さへの強さ、花色を一覧で比べ、庭やベランダの条件に合う選び方をまとめました。

このページで比べているアジサイの種類(4品種):アジサイ、アナベル、ガクアジサイ、カシワバアジサイ。ほかにヤマアジサイ、ミナヅキ(水無月)、ライムライトなど7品種も紹介しています。

アジサイとは

アジサイの基本情報
分類アジサイ科アジサイ属(Hydrangea)
原産地アジサイとガクアジサイは日本、アナベルとカシワバアジサイは北米
開花期5〜7月(図鑑の4種)
剪定時期アナベルは11〜3月、ほかの3種は花後すぐ〜7月中
寒さへの強さアナベル-20°C程度、カシワバアジサイ-15°C程度、アジサイとガクアジサイ-5°C程度
毒性4種とも全草に有毒成分を含むとされる

アジサイ属は、日本を含む東アジアと南北アメリカに分布する落葉低木やつる植物の仲間です。花に見える部分の多くは、萼が大きくなった装飾花で、本来の花は中心の小さな両性花です。

日本のガクアジサイから、装飾花が花房全体を覆う手まり咲きのアジサイが生まれ、ヨーロッパで改良されて西洋アジサイ(ハイドランジア)として広まりました。北米からは、白い手まり咲きのアナベルや、円錐形の花と紅葉が美しいカシワバアジサイが日本に入り、庭木として定着しています。

共通するのは、水を好み、半日陰から明るい場所でよく育つことです。種類ごとの違いは、花芽を付ける枝(新枝か旧枝か)と、土の酸度で花色が変わるかどうかで、ここを押さえると剪定や土作りで迷わなくなります。

アジサイの品種を比較

横にスクロールすると、ほかの項目も比べられます

アジサイの品種ごとの写真・大きさ・難易度・日当たり・水やり・温度の比較
品種大きさの目安難易度日当たり水やり冬の最低温度
アジサイの種類「アジサイ」の鉢植えの写真アジサイ鉢植えで30-80cm、地植えでは1-2mほどに育ちます。アナベルは地植えで1.5m前後、ヤマアジサイはコンパクトで1m以下に収まります。中級者向け半日陰毎日たっぷり(特に夏場は朝夕2回)-5°C 以上
アジサイの種類「アナベル」の鉢植えの写真アナベル地植えで高さ1〜1.5m、株幅1m前後。花房は直径20〜30cmになります。鉢植えは冬の剪定で高さ50〜80cmに保てます。初心者向け半日陰鉢は表面が乾いたらたっぷり、真夏は朝夕。庭植えは晴天が続くときだけ-20°C 以上
アジサイの種類「ガクアジサイ」の鉢植えの写真ガクアジサイ地植えで高さ1〜2m、株幅1〜1.5m。鉢植えでは50cm〜1mほどに収まります。花房は直径15〜20cmほどです。中級者向け半日陰鉢は表面が乾いたらたっぷり、真夏は朝夕。庭植えは晴天が続くときだけ-5°C 以上
アジサイの種類「カシワバアジサイ」の鉢植えの写真カシワバアジサイ地植えで高さ1〜2m、株幅1.5m前後。花房は長さ20〜30cmの円錐形です。鉢植えは高さ60cm〜1mに収まります。初心者向け半日陰鉢は表面が乾いたらたっぷり。庭植えは根付けばほぼ雨任せ-15°C 以上

条件別のおすすめ

冬に冷える部屋なら

冬の最低温度の目安が -20°C と、この仲間の中で寒さに強い品種です。

初めて育てるなら

難易度が「初心者向け」の品種です。

アジサイの選び方

剪定で失敗したくないならアナベル

アナベルは新枝咲きなので、落葉後の11〜3月にどの高さで切っても翌年の花が咲きます。アジサイ、ガクアジサイ、カシワバアジサイは前年の枝に花芽を付ける旧枝咲きで、8月以降に枝先を切ると翌年咲かなくなります。剪定の時期を気にせず毎年咲かせたいなら、アナベルが4種の中で最も育てやすい種類です。

青やピンクの花色を楽しむならアジサイかガクアジサイ

土の酸度で花色が変わるのは、アジサイとガクアジサイです。酸性の土では青、中性から弱アルカリ性の土ではピンクに咲き、鹿沼土や苦土石灰で色を寄せられます。アナベルとカシワバアジサイは白い花で、土の酸度を変えても青やピンクにはなりません。

秋の紅葉まで楽しむならカシワバアジサイ

カシワバアジサイは、6〜7月の円錐形の白い花に加え、秋には柏に似た大きな葉が赤や赤紫に紅葉し、冬は樹皮がはがれる幹も見どころになります。一年を通して庭の主役になる花木を探しているなら向いています。日当たりがよいほど紅葉が鮮やかになります。

寒い地域で育てるなら

最も寒さに強いのはアナベルで、-20°C程度まで耐えるとされ、北海道などの寒冷地でも防寒なしで冬を越せます。カシワバアジサイは-15°C程度が目安です。アジサイとガクアジサイは-5°C程度が目安で、寒冷地では冬の寒風で枝先の花芽が傷みやすいため、鉢を軒下へ移すか北風の当たらない場所に植えます。

海に近い庭や風の当たる場所ならガクアジサイ

ガクアジサイは関東南部から伊豆諸島などの海岸に自生してきた原種で、厚く光沢のある葉が潮風や強い日差しに耐えます。海辺の砂地は水もちが悪いので、植え穴に堆肥や腐葉土を多めに混ぜて植えます。

日当たりのよい庭ならアナベルかカシワバアジサイ

アジサイとガクアジサイは、午前中だけ日が当たる半日陰が理想です。アナベルは1日5〜6時間日が当たる場所でもよく咲き、カシワバアジサイも午後に日陰になる場所なら日なたで育ちます。どちらも日当たりがよいほど枝が締まり、花付きがよくなります。

ベランダの鉢植えや母の日の鉢なら

母の日の鉢花として出回るのは、ほとんどが手まり咲きのアジサイです。鉢植えでは30〜80cmに収まり、花後すぐに一回り大きな鉢へ植え替えれば毎年咲かせられます。カシワバアジサイは過湿を嫌うので、鉢植えにするなら軽石を混ぜた水はけのよい土と、受け皿の水を捨てる管理が欠かせません。

犬や猫、小さな子どもがいる家では

アジサイの仲間は、4種とも全草に有毒成分を含むとされます。犬や猫が口にすると嘔吐や下痢を起こすおそれがあり、人でも料理の飾りに使った葉による食中毒の例があります。庭では柵で囲い、鉢は手の届かない場所に置き、葉を料理に添えるのは避けます。

似た品種の見分け方

花房の形で見分ける

手まりのように丸く装飾花が全体を覆うのがアジサイとアナベル、中心の小さな両性花の周りだけを装飾花が囲むのがガクアジサイ、長さ20〜30cmの三角すい形に咲くのがカシワバアジサイです。アナベルの花房は直径20〜30cmと大きく、咲き始めは緑で、白へと変わります。

葉の形で見分ける

カシワバアジサイの葉は、柏やナラの葉のように深い切れ込みが入るので、花のない時期でもすぐに見分けられます。ガクアジサイの葉は厚く光沢が強く、アジサイも同じ系統の大きな卵形の葉です。アナベルの葉は薄めで光沢が少なく、丸みのある卵形です。

花色の変わり方で見分ける

同じ株でも植えた土で青やピンクに変わるのはアジサイとガクアジサイです。アナベルは緑から白、再び淡い緑へ、カシワバアジサイは白から淡いピンクや緑を帯びる変化で、土の酸度とは関係ありません。

ガクアジサイとヤマアジサイの違い

どちらも額縁のような花を咲かせますが、ガクアジサイの葉は厚く大きく光沢があり、株は高さ1〜2mに育ちます。ヤマアジサイは山地の沢沿いに自生し、葉は薄く細長めで光沢がほとんどなく、株は1m以下に収まることが多い種類です。

品種ごとの特徴

品種に共通する水やり・置き場所・植え替えの方法はアジサイの育て方にまとめています。

そのほかのアジサイの品種

図鑑にまだ個別のページがないアジサイの品種です(7品種)。見た目の特徴と、図鑑の品種との違い、流通量の目安を紹介します。

ヤマアジサイ

日本の山地の沢沿いなどに自生するアジサイの仲間(Hydrangea serrata)で、額縁のような小ぶりの花を咲かせます。株は1m以下に収まることが多く、鉢植えにも向きます。「紅(くれない)」や「七段花」など、地域ごとに見つかった品種が数多くあります。

ミナヅキ(水無月)

ノリウツギ(Hydrangea paniculata)の園芸品種で、円錐形の白い花房が7〜8月に咲きます。アナベルと同じく新枝咲きで、冬に剪定しても咲きます。咲き進むと淡いピンクに色づき、ドライフラワーにも向きます。

ライムライト

ノリウツギの園芸品種で、ライムグリーンから白に変わる円錐形の大きな花房が特徴です。新枝咲きで寒さにも強く、海外では庭植えの定番品種として知られます。

インヴィンシベル スピリット

アナベルと同じアメリカノリノキ(Hydrangea arborescens)から生まれた、ピンクの花を咲かせる品種です。新枝咲きで、育て方はアナベルとほぼ同じです。

エンドレスサマー

前年の枝と、その年に伸びた枝の両方に花を付ける性質を持つアジサイ(Hydrangea macrophylla)の品種です。剪定の時期を逃しても咲きやすく、初夏から秋まで繰り返し咲くとされます。

墨田の花火

ガクアジサイの園芸品種で、八重の装飾花が花火のように広がって咲きます。育て方はガクアジサイと同じで、花後すぐ、遅くとも7月中に剪定します。

ツルアジサイ

日本の山地に自生するつる性のアジサイの仲間(Hydrangea petiolaris)で、気根で木や岩に張り付いて登り、初夏に白い額縁のような花を咲かせます。庭では壁面やフェンスを覆う植物として使われます。

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出典: アジサイの種類一覧|アナベル・カシワバアジサイ・ガクアジサイなど4種の違いと見分け方(写真付き)(Hapot)https://hapot.jp/plants/types/hydrangea

アジサイの種類についてよくある質問

アナベルと普通のアジサイの違いは?

一番の違いは花芽の付き方です。アナベルはその年に伸びた枝に花を付ける新枝咲きで、11〜3月の落葉期に強く切っても咲きますが、普通のアジサイは前年の枝に花芽を付ける旧枝咲きで、剪定は花後すぐ、遅くとも7月中に済ませます。アナベルは北米原産のアメリカノリノキの品種で、花色は緑から白へ移り、土の酸度では変わりません。寒さにも強く、-20°C程度まで耐えるとされます。

ガクアジサイとアジサイの違いは?

花の形が違い、ガクアジサイは中心の小さな両性花の周りだけを装飾花が囲む額縁のような咲き方、アジサイは装飾花が花房全体を覆う手まり咲きです。ガクアジサイは日本の海岸に自生する原種で、手まり咲きのアジサイはここから生まれたとされます。剪定は花後すぐ〜7月中、土の酸度で花色が青やピンクに変わる点は共通です。

カシワバアジサイとアナベルの違いは?

どちらも北米原産で白い花を咲かせますが、花の形と剪定時期が違います。カシワバアジサイは三角すい形の花房と柏に似た切れ込みのある葉を持ち、秋には紅葉します。前年の枝に咲く旧枝咲きなので、剪定は花後すぐ、遅くとも7月中です。アナベルは丸い手まり形の花房で、新枝咲きのため11〜3月に強く切っても咲きます。

初心者に育てやすいアジサイの種類は?

剪定の時期で失敗しにくいアナベルが最も育てやすい種類です。新枝咲きなので冬にどの高さで切っても咲き、寒さにも強く、花色の調整も要りません。カシワバアジサイも病害虫が少なく乾燥にやや強いので初心者向けですが、剪定は花後すぐの7月中に限られます。青やピンクの花色を楽しみたいなら、アジサイかガクアジサイを選び、7月中の剪定と夏の水切れ対策を守ります。

寒冷地で育てやすいアジサイの種類は?

アナベルが最も向いていて、-20°C程度まで耐えるとされ、防寒なしで冬を越せます。新枝咲きなので、寒さで枝先が傷んでも春に伸びた枝に花が咲きます。カシワバアジサイは-15°C程度が目安で、寒風で枝先の花芽が傷むことがあるため北風を避けて植えます。アジサイとガクアジサイは-5°C程度が目安なので、寒冷地では冬に鉢を軒下へ移します。

花の色が土で変わるアジサイの種類は?

図鑑の4種では、アジサイとガクアジサイの花色が土の酸度で変わります。酸性の土では青、中性から弱アルカリ性の土ではピンクに咲き、青には鹿沼土や酸度未調整のピートモス、ピンクには苦土石灰を混ぜて寄せます。アナベルとカシワバアジサイは白い花で、土の酸度を変えても青やピンクにはなりません。アジサイやガクアジサイでも、白花の品種は色がほとんど変わりません。