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観葉植物中級者向け

ホヤ・ベラの育て方

Hoya lanceolata subsp. bella(Hoya bella)公開日: 最終更新日:

ホヤ・ベラの育て方の要点

水やり
土の表面が乾いたら(春〜秋は週1〜2回、冬は10日に1回程度)
置き場所
間接光
冬越し
10°C 以上を保つ

Hapot編集部より

ホヤ・ベラは、長さ2〜3cmの小さな槍形の葉を細い枝にたくさん付け、つるではなく枝垂れるように広がる小型のホヤです。カルノーサのように太いつるを長く伸ばすことはなく、吊り鉢から枝が垂れて、こんもりとした株姿になります。根が細く少ないため、ホヤの中では乾燥にも過湿にも敏感で、カルノーサよりこまめな水管理が必要なのが違いです。花はホヤの中でも特に美しいといわれ、白い小さな星形の花の中心に赤紫の副花冠がのり、甘い香りを放ちます。花は枝先などに数輪〜十数輪が下向きに集まって咲き、春から夏にかけて楽しめます。寒さには比較的弱く、冬は10°C以上を保つと安心です。乾ききる前に水を与え、夏の高温と冬の寒さを避けるのが育て方の中心で、ホヤの中では中級者向けです。小さな葉と繊細な花を、窓辺の吊り鉢で楽しみたい人に向いています。

分類・基本データ

科
キョウチクトウ科
属
サクララン属 Hoya
種
ホヤ・ベラ lanceolata subsp. bella
別名
ホヤ・ベラ、ミニホヤ、ベラ
原産地
ヒマラヤ周辺からミャンマーなどの山地に分布し、湿り気のある森林で樹木の幹や枝に着生して育ちます。

ホヤ・ベラの育て方の5つのポイント

水やり

土の表面が乾いたら(春〜秋は週1〜2回、冬は10日に1回程度)

日光

間接光

温度の目安

10-28°C

湿度

50-70%

土

通気が良く適度に保水する土(観葉植物用土にバーク・ピートモスを加える)

ホヤ・ベラはどれくらい大きくなる?

大きさの目安

枝の長さは室内で20〜50cm。葉は長さ2〜3cmの槍形。3〜5号の吊り鉢や浅鉢で流通します。

成長の速さ

中

温度の目安(耐寒〜耐暑)

10-28°C

ケアのポイント

肥料

4〜9月に月2回の薄い液肥(真夏は控えめ)

成長速度

中

毒性

一般に毒性は低いとされるが、茎や葉を切ると白い乳液が出る。誤食や肌の弱い人の接触は避けるのが無難

根が細く水の過不足に敏感な小型種。土を乾ききらせない。冬は10°C以上を保ち、花は下から見上げられる吊り鉢で楽しみます。

育て方の詳細

苗・株の選び方

良い株は3点で見分けます。小さな葉が枝の根元から先までびっしり付いていること、葉が濃い緑で張りがあること、枝の先に新しい芽やつぼみが見えることです。つぼみ付きの株を選ぶと、その年の花を楽しめます。

避けたいのは、枝の根元側の葉が落ちて茎が見えている株で、水の過不足や寒さで弱った経験がある可能性があります。もう一つは葉の付け根に白い綿状の粒が付いている株です。つぼみ付きの株は、持ち帰ったあと置き場所を何度も変えないようにすると、つぼみが落ちにくくなります。

置き場所・日当たり

基本はホヤと同じで、レースカーテン越しの明るい窓辺が向いています。ベラは夏の高温と冬の寒さの両方に弱めなので、季節ごとに置き場所を調整します。春と秋は東向きの窓辺の明るい場所、夏は30°Cを超えない風通しの良い明るい日陰、冬は10°C以上を保てる部屋の窓辺が目安です。花が下向きに咲くため、目の高さより上に吊るすと花の中心の赤紫がよく見えます。暖房やエアコンの風が直接当たる場所は、細い葉が乾いて落ちる原因になるので避けます。

よくある失敗は、冬に窓際の冷え込む場所に吊るし、小さな葉がぱらぱらと落ちることです。夜は窓から1m以上離すか、暖かい部屋の中ほどへ移すと防げます。落葉した枝も、茎が緑なら春に芽を出します。

水やりの詳細

ベラは着生植物で根がごく細く、からからに乾かすと小葉を落とし、びしょびしょが続くと根先から腐るという、水加減にうるさい一面があります。指で触って表土がさらっと乾いていたら、たっぷり潅水が合図です。肉厚な葉に水を溜めるカルノーサとは違い、中まで乾くのを待つ必要はありません。暖かい季節は週1〜2回、寒い季節は10日おき程度が目安で、鉢皿に残った水はその都度空けます。花芽が膨らむ時期に水を切らすと、せっかくのつぼみが黄ばんで落ちてしまいます。

よくある失敗は、カルノーサと同じく乾かし気味に管理して、小さな葉が次々に落ちることです。葉が落ち始めたら土の乾き具合を見直し、表面が乾いたら早めに与えるリズムに変えます。

最適な土の作り方

根が細いので、通気を確保しつつ、適度に水を保つ土にします。市販の観葉植物用土に、洋ラン用のバークを2割、ピートモスかヤシ殻チップを1割混ぜるのが手軽です。自分で配合するなら赤玉土(小粒)3、バーク3、ピートモス2、パーライト2が目安です。ベラは石灰分を好まないとされるため、苦土石灰などを加える必要はありません。鉢底には鉢底石を薄く敷き、元肥はごく少量にします。根の量に合わせて鉢は小さめの浅鉢か吊り鉢を選び、大きすぎる鉢や鉢底穴のない容器は避けます。

剪定・切り戻し

ベラは枝が垂れて自然にまとまるため、剪定は伸びすぎた枝の先端を軽く整える程度で十分です。作業は花後の7〜8月か、春の4〜5月に行い、長すぎる枝や葉の落ちた枝を節の少し上で切ります。先端を切ると脇芽が出て、株がよりこんもりとします。ホヤ全般と同じく、花が咲き終わった軸はすぐには切らず、自然に枯れて落ちるのを待ちます。枯れて茶色くなった軸だけを取り除けば十分です。

よくある失敗は、こんもりさせようと強く切り詰め、花の付く枝まで減らしてしまうことです。一度に切るのは全体の3分の1までにとどめ、切った枝は挿し木に回すと、株を増やしながら形を整えられます。

  1. 1

    時期と道具を用意する

    花後の7〜8月か、4〜5月に行います。清潔なハサミと手袋を用意し、花が咲いた軸の位置を確かめます。

  2. 2

    切る枝を選ぶ

    長く伸びすぎた枝や、葉が落ちて茎だけになった枝を選びます。一度に切るのは全体の3分の1までにします。

  3. 3

    節の上で枝先を切る

    選んだ枝を節の5mmほど上で切ります。先端を切ると節から脇芽が出て、株がこんもりします。

  4. 4

    切った枝を挿し足す

    切った枝は挿し穂にして同じ鉢の縁に挿し足すと、株元のボリュームが増えます。作業後は明るい日陰に置きます。

植え替え

植え替えは2年に1回程度、4〜6月に行います。ベラは根が細く少ないため、根を大きく崩すと回復に時間がかかります。鉢底から根が出る、水がしみ込みにくい、土が古くなって乾きにくい、がサインです。株を抜いたら、根鉢は崩さず表面と底の古い土を軽く落とす程度にし、黒く傷んだ根だけを切って、同じか一回り大きい浅鉢に植えます。植え替え後は明るい日陰で1〜2週間養生し、土の表面が乾いたら水を与えます。肥料は1か月後から再開します。

よくある失敗は、根鉢を大きくほぐして根を傷め、植え替え後に葉が大量に落ちることです。その場合は明るい日陰で湿度を高めに保ち、新芽が動くまで肥料を控えて待ちます。

  1. 1

    時期と道具をそろえる

    4〜6月に、2年に1回程度行います。同じか一回り大きい浅鉢、バークとピートモスを混ぜた土、鉢底石、清潔なハサミを用意します。

  2. 2

    株をそっと抜く

    鉢の縁を軽く叩き、枝を手で束ねて株元を持ち、そっと抜きます。根鉢は崩さず、表面と底の古い土だけを軽く落とします。

  3. 3

    傷んだ根だけを切って植える

    黒く柔らかい根だけを切り、鉢底石を薄く敷いた鉢に元と同じ深さで植えます。すき間に土を入れて軽く押さえます。

  4. 4

    明るい日陰で湿度を保つ

    水を与えて明るい日陰に1〜2週間置き、葉水で湿度を保ちます。新芽が動いたら元の場所へ戻し、肥料は1か月後から再開します。

増やし方

殖やし方は枝挿しが一般的で、5〜6月か9月が狙い目です。若い枝の先から5〜8cm、節を2〜3個含むように切り取り、土に沈める側の小葉をむしって、にじむ白い樹液を流水ですすぎます。ピートモスを混ぜた湿った用土に浅く差し込み、全体を透明なカップや袋で覆って空中湿度を高めると、1か月前後で白い根が伸びてきます。細い枝は1本では頼りないので、3〜5本を寄せて挿すと見栄えのする鉢に仕上がります。根付いたら覆いを数日かけて外し、室内の空気に慣らします。

よくある失敗は、挿し穂を乾燥した場所に置いて葉がしおれ、発根前に枯らすことです。挿し木中は湿度を高めに保つのがベラでは特に大切で、袋の中が蒸れないよう1日1回換気します。

  1. 1

    時期と道具を用意する

    適期は5〜6月か9月です。清潔なハサミ、挿し木用土かピートモス入りの土、小鉢、透明な袋を用意します。

  2. 2

    枝先を切って下葉を外す

    枝の先端を2〜3節、長さ5〜8cmで切ります。下の節の葉を外し、切り口の乳液を水で洗い流します。

  3. 3

    数本まとめて挿す

    湿らせた用土に、節が埋まるように数本まとめて挿します。鉢ごと透明な袋をふんわりかけて湿度を保ちます。

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    換気しながら発根を待つ

    明るい日陰に置き、袋は1日1回開けて換気します。3〜5週間で発根したら袋を少しずつ外して慣らします。

病害虫対策

ベラで被害が目立つのは、つぼみに群がるアブラムシです。花房の柄に緑や黒の小さな虫が密集すると、汁を吸われたつぼみが黄ばんで開かずに落ちます。見つけたら指でつまむか、弱い水流で洗い落とします。細かい枝が込み合う株の内側には、白い綿をまとったコナカイガラムシが入り込みやすく、アルコールを含ませた綿棒で拭い取ります。冬の乾いた部屋ではハダニが葉裏に付き、小さな葉が色あせて落ちます。病害で多いのは、鉢の中が湿ったまま冷えたときの根腐れです。

よくある失敗は、つぼみが落ちる原因を水やりだけと考え、アブラムシの被害を見落とすことです。つぼみが落ちたら、まずつぼみの付け根と新芽に虫がいないかを確かめてください。

年間カレンダー

1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
開花
肥料
手入れ
手入れの内容
  • 4月液肥開始・植え替え
  • 5月つぼみの時期は動かさない・挿し木
  • 6月開花を楽しむ・アブラムシ確認
  • 7月花後の枝先の整理・明るい日陰へ
  • 8月暑さと蒸れ対策・朝の水やり
  • 9月挿し木・液肥を続ける
  • 10月肥料終了・室内へ取り込み

季節ごとの管理

春の管理

枝先に小さな花芽がふくらむ季節です。用土の表面が白っぽくなったら週1〜2回潅水し、4月から2週おきに薄めた液体肥料を。花芽を見つけたら鉢の向きを変えないのが鉄則です。鉢替えは4〜6月に、つぼみに付くアブラムシにも目を配ります。

夏の管理

開花期から夏越しの時期です。30°Cを超えない風通しの良い明るい日陰へ移し、水は朝の涼しい時間に与えます。肥料は真夏は控えめにします。花後は軸を残して枝先を軽く整え、蒸れとカイガラムシに注意します。

秋の管理

枝を挿して株を増やすのに向いた季節です。潅水は表土が乾くたびに週1回ほど、追肥は9月いっぱいで終えます。夜の気温が12°Cを切る予報が出たら、屋外に吊るしていた鉢は家の中へ。運び込む前に、細い枝の分かれ目に虫が潜んでいないか確かめます。

冬の管理

室温は最低でも10°Cをキープし、追肥はお休みします。潅水は表土が乾いてから10日おき程度。夜間は窓ガラスから1m以上離し、昼は日の入る位置へ。エアコンの乾いた風で小さな葉がこぼれやすいので霧吹きを欠かさず、根腐れとハダニを防ぎます。

10月の作業をくわしく知りたいときは観葉植物の冬越しや秋の植え替えの記事も参考になります。

よくあるトラブルと対策

つぼみが咲く前に落ちる

原因

つぼみの時期の水切れ、置き場所や鉢の向きの変更、つぼみに付いたアブラムシのいずれか。

対策

土の表面が乾いたら早めに水を与え、つぼみが付いたら同じ場所・同じ向きのまま管理します。つぼみの付け根にアブラムシがいれば洗い流します。

小さな葉がぱらぱら落ちる

原因

乾かしすぎ、10°Cを下回る寒さ、暖房の風による乾燥、または過湿による根腐れ。

対策

土の乾き具合と置き場所を確かめ、乾いていれば早めに水を、寒い場所なら暖かい部屋へ移します。土が湿っているのに落ちる場合は水を控えて根を確認します。

植え替え後に葉が大量に落ちた

原因

根鉢を大きく崩して、細く少ない根を傷めた。ベラは根のダメージから回復するのに時間がかかる。

対策

明るい日陰で葉水を与えて湿度を高めに保ち、新芽が動くまで肥料を控えて待ちます。次回からは根鉢を崩さずに植え替えます。

ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。

ホヤ・ベラの花言葉・風水

花言葉

ホヤ全体の花言葉として「人生の門出」「同感」が知られています。ベラは白い花の中心に赤紫の星がのる姿が宝石細工のようだといわれ、名前のベラ(美しい)にふさわしい花として、門出を祝う贈り物に選ばれることもあります。

風水・縁起

風水では、小さく丸みのある葉や白い花は穏やかな気をもたらすとされ、ベラは寝室や玄関など落ち着きたい場所に向く植物として紹介されます。枝が垂れる姿は気を鎮めるといわれ、明るい窓辺の高い位置に吊るす飾り方が生育にも合っています。

ホヤ・ベラのよくある質問

Qホヤ・ベラのつぼみが咲く前に落ちてしまいます。回答を見る
A

水切れ、置き場所の移動、アブラムシのどれかが原因のことが多いです。ベラはつぼみの時期に土を乾かしすぎるとつぼみを落とします。また、つぼみが付いてから鉢の向きや場所を変えると、光の向きの変化でつぼみが落ちやすくなります。土の表面が乾いたら早めに水を与え、つぼみが付いたら同じ場所で動かさずに管理してください。つぼみの付け根にアブラムシがいないかも確かめます。

Qホヤ・ベラとカルノーサの育て方の違いは?回答を見る
A

水やりの頻度と温度管理が違います。カルノーサは土の中まで乾いてから水を与えますが、ベラは根が細く乾燥に弱いため、土の表面が乾いたら早めに与えます。また寒さに弱めで、冬は10°C以上を保つと安心です。株の形も違い、ベラは太いつるを伸ばさず、細い枝が垂れてこんもりまとまります。明るい窓辺に置くことや、花後の軸を残すことは共通です。

Qベラの葉がぱらぱら落ちます。回答を見る
A

乾燥、寒さ、根の傷みのいずれかが考えられます。土が乾ききっていたなら水切れなので、表面が乾いたら早めに与えるリズムに変えます。冬の窓際など10°Cを下回る場所に置いていた場合は、暖かい場所へ移します。土が湿っているのに葉が落ちる場合は根腐れの可能性があり、水を控えて土を乾かし、改善しなければ傷んだ根を切って植え替えます。暖房の風が当たる場所も葉が落ちる原因です。

Qホヤ・ベラの花の香りは強いですか?回答を見る
A

甘い香りがありますが、カルノーサほど強くないと感じる人が多いです。白い星形の花の中心に赤紫の副花冠がのり、数輪〜十数輪が下向きに集まって咲きます。香りは夕方から夜に強まるとされます。花は下向きに咲くので、目の高さより上に吊るすと花の中心の色と香りをよく楽しめます。蜜が垂れることがあるため、下に家具を置かない場所が向いています。

Qベラを大きくこんもりさせるには?回答を見る
A

枝先を軽く摘み、挿し穂を鉢に挿し足すのが効果的です。4〜5月か花後に、伸びた枝の先端を1〜2節切ると、節から脇芽が出て枝数が増えます。切った枝は挿し木にして同じ鉢の縁に挿し足すと、株元のボリュームも増えます。一度に強く切ると花の付く枝が減るので、全体の3分の1までにとどめます。明るさが足りないと枝が間延びするので、置き場所も見直してください。

ホヤのほかの品種

ホヤ としてまとめている他の品種です。

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10月の季節の作業と、ホヤ・ベラの手入れで迷いやすいところに合わせて選んでいます。

この記事について

執筆: Hapot編集部

植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。

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