苗・株の選び方
良い株は、どの葉にも細かいフリルがしっかり入っていること、株の中心から巻いた新しい葉が出ていること、株全体が丸くこんもりまとまっていることの3点で見分けます。
避けたいのは、フリルのない平らな葉が混じっている株と、株の中心が黒っぽく傷んでいる株です。前者は親の姿に戻りかけた株、後者は蒸れで中心が弱った株の可能性があります。株を真上からのぞき込み、中心の状態を確かめてから選びます。葉の間に枯れた小葉が多くたまっている株も、蒸れやすいので避けます。
ネフロレピス・フラッフィーラッフルの育て方の要点
Hapot編集部より
ネフロレピス・フラッフィーラッフルは、小葉がさらに細かく裂けて縮れ、葉全体がレースのフリルのように見えるコンパクトな品種です。基本のネフロレピスとの違いは、剣形の小葉が細かく切れ込んで波打つことと、葉が短めで硬く、垂れずに斜め上へ立ち上がることの2点です。名前の「フラッフィー」はふわふわ、「ラッフル」はひだ飾りの意味で、その名のとおり株全体がこんもりと丸く茂ります。高さ30cm前後にまとまるので、テーブルや棚の上に置ける大きさです。葉が細かく密な分、株の中心に湿気がこもりやすく、水は株元の土に注ぐのが基本です。細かな葉先は乾いた風で茶色くなりやすいため、エアコンの風が当たらない場所を選びます。ときどき親のセイヨウタマシダに近い、切れ込みのない平らな葉が出ることがあり、見つけたら早めに取り除くとフリルの姿を保てます。ペットに無毒とされ、小さな子どものいる部屋にも置けます。

水やり
土の表面が乾き始めたら株元にたっぷり(春〜秋は2〜3日に1回が目安)。冬は表面が乾いて1〜2日後
日光
間接光
温度の目安
10-30°C(冬は8°C以上を保つ)
湿度
50-70%
土
水はけの良さを重視した観葉植物用土
大きさの目安
室内の鉢植えで高さ20〜40cm、幅30〜50cm。葉は短めでこんもりまとまり、3〜5号鉢での流通が中心です。
成長の速さ
ふつう(葉が密に重なりながら株が丸く大きくなる)
温度の目安(耐寒〜耐暑)
10-30°C(冬は8°C以上を保つ)
肥料
5〜9月に月1回、薄めの液肥
成長速度
ふつう(葉が密に重なりながら株が丸く大きくなる)
毒性
ペットにも安全とされる(ネフロレピスの仲間はASPCAの無毒リストに掲載)
フリルのない平らな葉が出たら、株元から切り取ります。放っておくと勢いの強い平らな葉が増え、フラッフィーラッフルらしい姿が崩れていきます。
良い株は、どの葉にも細かいフリルがしっかり入っていること、株の中心から巻いた新しい葉が出ていること、株全体が丸くこんもりまとまっていることの3点で見分けます。
避けたいのは、フリルのない平らな葉が混じっている株と、株の中心が黒っぽく傷んでいる株です。前者は親の姿に戻りかけた株、後者は蒸れで中心が弱った株の可能性があります。株を真上からのぞき込み、中心の状態を確かめてから選びます。葉の間に枯れた小葉が多くたまっている株も、蒸れやすいので避けます。
基本はネフロレピスと同じで、直射日光の当たらない明るい日陰に置きます。フラッフィーラッフルで気をつけたいのは、細かく裂けた葉先が乾いた風で真っ先に傷むことです。エアコンや扇風機、窓を開けたときの風の通り道を避け、空気の動きが穏やかな場所を選びます。光が弱いとフリルが浅くなり、葉色も薄くなるので、レースカーテン越しの窓から1mほどが目安です。冬は8°C以上を保ちます。
よくある失敗は、こんもりした姿を見せようとテーブルの中央に置き、エアコンの風を受けて葉先が茶色く縮れることです。風が直接当たらないことを最優先に場所を決めます。傷んだ葉は付け根から切れば、新しい葉で形が戻ります。
葉が密に茂るので、上から水をかけず、葉をよけて株元の土に注ぎます。春から秋は表面が乾き始めたら2〜3日に1回、鉢底から流れるまで与えます。細かいフリルの間に水が残ると、株の中心が蒸れて黒く傷む原因になります。葉水も葉の表面を軽く湿らせる程度にし、夕方以降は避けて、午前中に行います。冬は表面が乾いて1〜2日後に与えます。
よくある失敗は、夜に株の上から水をかけることで、中心の新しい葉が黒く溶けるように傷みます。黒い部分を付け根から取り除き、水やりを株元だけに改めて風通しの良い場所に置けば、外側から新しい葉が伸びてきます。
ほかのネフロレピスより水はけを重視した土にします。株の中心が蒸れやすい品種なので、根の周りも湿りすぎない配合が向いています。市販の観葉植物用土にパーライトか軽石の小粒を1〜2割足すのが手軽です。配合するなら赤玉土(小粒)4、腐葉土3、パーライト2、ピートモス1が目安です。鉢底石は2cmほど敷き、鉢は通気の良い素焼き鉢かスリット鉢も選べます。株元を高めに植えられるよう、土は鉢の縁から2cm下までにとどめ、水がたまるすき間を残します。
フラッフィーラッフルの剪定は、傷んだ葉の整理と、フリルのない平らな葉の除去の2つです。5〜9月に、茶色くなった葉や中心で蒸れて黒くなった葉を、葉柄の付け根で切ります。細かい葉の間に枯れた小葉がたまりやすいので、ときどき指で株をやさしくほぐして落とします。平らな葉は勢いが強く、放置すると株を占めていくため、見つけたら早めに付け根から切り取ります。
よくある失敗は、フリルの先の小さな傷みをひとつずつ切り、時間をかけた割に株が乱れることです。傷みの多い葉は葉ごと付け根で切るほうが、こんもりした形を保てます。
時期と道具を準備する
5〜9月が適期です。先の細い清潔なハサミを用意し、株を真上からのぞいて、傷んだ葉と平らな葉の位置を確かめます。
平らな葉を付け根で切る
フリルのない平らな葉は、葉柄を株元までたどって付け根で切ります。勢いが強いので、見つけたらすぐ取り除きます。
傷んだ葉は葉ごと切る
茶色い葉や中心で黒くなった葉は、細かく切らずに葉ごと付け根で切ります。そのほうがこんもりした形が保てます。
株をほぐして乾かす
指で葉の付け根をやさしくほぐし、たまった枯れた小葉を落とします。作業後は風の当たらない明るい場所で葉を乾かします。
植え替えは2年に1回、5〜7月が目安です。株が横に丸く広がり、鉢の縁から葉があふれて土が見えなくなってきたら合図です。フリルの葉は折れやすいので、植え替えの前に新聞紙で株全体をふんわり包んでから作業します。根鉢の外側を3分の1ほどほぐし、黒い根を切って一回り大きな鉢に植え付けます。株元を深く埋めると中心が蒸れやすいので、元と同じ高さに植えます。
よくある失敗は、株元を土に埋めすぎて、植え替えから数週間で中心の葉が黒く傷むことです。深植えに気づいたら、株元の土を指で少しかき出して、根茎の上が見える程度に戻します。
時期と道具を準備する
5〜7月の晴れた日に行います。一回り大きな鉢、パーライトを足した土、鉢底石、新聞紙、清潔なハサミを用意します。
株を新聞紙で包む
折れやすいフリルの葉を守るため、株全体を新聞紙でふんわり包みます。そのまま鉢の縁をたたき、株元を支えて抜きます。
根鉢をほぐして根を整理する
根鉢の外側を3分の1ほどほぐし、黒く傷んだ根を切ります。株元にたまった枯れた小葉も、このときに取り除きます。
元と同じ高さに植える
鉢底石を敷いて土を入れ、株元が深く埋まらないよう元と同じ高さで植えます。水は葉にかけず、株元から鉢底へ流れるまで与えます。
風の穏やかな日陰で休ませる
新聞紙を外し、2週間ほど風の当たらない明るい日陰に置きます。新しいフリルの葉が出てきたら、元の場所に戻します。
増やし方は株分けとランナーで、胞子からは同じ姿になりにくいとされます。5〜7月が適期です。株分けでは、根茎を葉が5〜6枚以上のまとまりで手で割り、小鉢に植え付けます。ランナーは鉢の縁から出ることが多いので、先の芽を湿った土にピンで留め、2〜4週間で根が出たら切り離します。
よくある失敗は、ランナーから育った子株の中から、フリルのない平らな葉ばかり出る株を残してしまうことです。子株は葉が数枚出た時点でフリルの入り方を確かめ、平らな葉ばかりの株は親の姿に戻った可能性があるので、増やす候補から外します。
時期と道具をそろえる
5〜7月に行います。清潔なナイフ、小鉢、水はけの良い土、ランナーを留めるU字の針金を用意します。
根茎を手で割る
株を鉢から抜き、葉が5〜6枚以上と根が付くまとまりに根茎を手で割ります。平らな葉が多い部分は分ける株から外します。
ランナーを土に留める
鉢の縁から伸びた芽付きのランナーを、湿らせた土を入れた小鉢の上に置き、針金で留めます。親株とはつないだままにします。
根が出たら切り離す
2〜4週間で根が出たら、親株側のランナーを切ります。分けた株は株元に水を与え、葉にはかけないようにします。
フリルの入り方を確かめる
新しい葉が数枚出たら、フリルが入っているか確かめます。平らな葉ばかりの株は親の姿に戻った可能性があるので外します。
細かく密な葉の間はカイガラムシやコナカイガラムシが隠れやすく、見つけにくいことがこの品種の弱点です。月に1回は株をそっと開いて、葉柄の付け根に白い綿や茶色い粒がないか確かめます。見つけたら綿棒でこすり取り、数が多ければ薬剤を使います。乾燥した部屋ではハダニも付き、フリルの色がくすんで見えるのが合図です。
よくある失敗は、害虫対策で株全体に薬剤や水をかけ続け、中心が蒸れて黒く傷むことです。散布は午前中に行い、終わったら風通しの良い場所で葉を乾かします。夕方の散布は、乾き切らないまま夜を迎えて中心を傷めるので避けます。
水を2〜3日に1回に戻し、5月から薄い液肥を月1回与えます。冬に出た平らな葉や傷んだ葉はここで整理し、植え替えは5月以降に。窓から1mほどの明るい日陰に置き、新しいフリルの葉を育てます。
水は朝に株元へ与え、夜の水やりは避けます。液肥は月1回続けます。蒸れを防ぐため、風が直接当たらない範囲で空気の動く場所に置きます。冷房の吹き出し口からは2m以上離し、葉水は午前中だけにします。
水の間隔を3〜4日に1回へ広げ、液肥は9月で止めます。最低気温が10°Cを下回る前に室内へ。夏に蒸れて黒くなった葉を付け根から取り除き、株の中心に光が届くようにして冬を迎えます。
水は表面が乾いて1〜2日後、午前中に株元へ与えます。肥料は与えません。8°C以上の明るい場所に置き、暖房の温風が当たる場所は避けてください。乾燥で葉先が縮れるときは、加湿器で湿度を補います。
原因
細かく密な葉の間に水がこもった蒸れ。夜の水やりや、上からの葉水で起きやすい。
対策
黒い部分を付け根から取り除き、水は葉をよけて株元の土に注ぎます。葉水は午前中だけにし、風が直接当たらない範囲で空気の動く場所に置きます。
原因
親にあたるセイヨウタマシダの性質が戻ったとされる葉。勢いが強く、放置すると増える。
対策
見つけたら葉柄の付け根で切り取ります。平らな葉ばかり出る子株は、増やす候補から外します。
原因
エアコンや扇風機など、乾いた風が当たること。細かく裂けた葉先は乾燥の影響が真っ先に出る。
対策
風の通り道から外れた場所へ移し、傷みの多い葉は葉ごと付け根で切ります。冬は加湿器で湿度を補います。
原因
カイガラムシやコナカイガラムシ。密な葉の間に隠れて見つけにくい。
対策
株をそっと開いて綿棒でこすり取ります。数が多ければ薬剤を午前中に散布し、終わったら風通しの良い場所で葉を乾かします。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。
シダの仲間の花言葉は「魅惑」「誠実」などとされます。フラッフィーラッフルは花を咲かせませんが、レースのように縮れた葉の華やかさが「魅惑」の言葉によく合い、やわらかな見た目から女性への贈り物に選ばれることがあります。
風水では、こんもりと丸く茂る植物は角のない穏やかな気を生むとされ、人の集まるリビングやダイニングに向くといわれます。細かく波打つ葉は、空間のとがった印象をやわらげるとされ、角の多い家具のそばに置くと全体の調和がとれるという考え方もあります。
見つけたら、その葉を付け根から切り取ってください。フラッフィーラッフルは、親にあたるセイヨウタマシダの性質が戻り、切れ込みのない平らな葉を出すことがあるとされます。平らな葉は勢いが強く、放っておくと株の中で数を増やし、フリルの姿が崩れていきます。早めに取り除けば、残ったフリルの葉に栄養が回ります。平らな葉ばかりの子株は、増やす候補から外しておきます。
葉の間にこもった湿気による蒸れが主な原因です。フラッフィーラッフルは細かい葉が密に重なるため、上から水や葉水をかけると中心に水が残り、新しい葉から黒く傷みます。黒い部分は回復しないので付け根から取り除き、以後は葉をよけて株元の土に水を注いでください。葉水は午前中だけにし、風が直接当たらない範囲で空気の動く場所に置くと再発を防げます。
葉の形と株の大きさがまったく違います。ボストンファーンは剣形の小葉が並ぶ長い葉が弓なりに垂れ、吊り鉢で大きく育つ品種です。フラッフィーラッフルは小葉が細かく裂けて縮れ、短めの葉が斜め上に立って、高さ30cm前後のこんもりした株になります。同じセイヨウタマシダの園芸品種なので基本の育て方は共通ですが、フラッフィーラッフルは蒸れに弱く、水を株元に与える点が異なります。
ネフロレピスの中では少し気をつかう品種ですが、要点は2つだけです。ひとつは風を当てないことで、細かい葉先は乾いた風ですぐ茶色くなります。もうひとつは株の中心を蒸らさないことで、水は株元の土に注ぎ、夜の葉水を避けます。この2点を守れば、水やりの頻度や置き場所はほかのネフロレピスとほとんど変わりません。最初の1株として育てることもできます。
株を軽く傾けて、指でやさしくほぐしながら落とすのが手軽です。フラッフィーラッフルは葉が密に重なるため、枯れた小葉が株の内側にたまりやすく、そのままにすると蒸れや害虫の隠れ場所になります。月に1回ほど、鉢を斜めに持って葉の付け根をほぐし、落ちた小葉を取り除きます。枯れた小葉が目立つ葉は、葉ごと付け根から切ったほうが早く整います。
ネフロレピス としてまとめている他の品種です。
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執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。