苗・株の選び方
良い株は3点で見分けます。細い葉がつるの根元から先までびっしり付いていること、葉に張りがあり産毛がきれいに残っていること、つるの本数が多く鉢の縁から均等に垂れていることです。
避けたいのは、つるの根元側の葉が落ちて茎が見えている株で、暑さや乾燥で弱った経験がある可能性があります。もう一つは葉のつけ根に白い綿状の粒が付いている株で、カイガラムシが入り込んでいます。夏に購入する場合は、店頭で直射日光や高温にさらされていない株を選ぶと安心です。
ホヤ・リネアリスの育て方の要点
Hapot編集部より
ホヤ・リネアリスは、長さ3〜5cmの細い棒状の葉が、柔らかな産毛をまとって細いつるに並び、下へまっすぐ垂れ下がる種類です。肉厚の楕円の葉をもつカルノーサとは姿がまったく違い、つるは自分では巻き付かず、吊り鉢から何本も垂れて柳のような姿になります。原産地はヒマラヤの山地で、ホヤの中では暑さと蒸れに弱く、涼しく湿り気のある環境を好むのが大きな違いです。日本の真夏は苦手で、30°Cを超える閉め切った部屋では葉が落ちやすくなります。一方、葉が細く水を蓄える量が少ないため、カルノーサほど乾燥には強くなく、乾かしすぎも禁物です。花は白い小さな星形で、中心がうっすら黄色を帯び、香りがあるとされます。夏は風通しの良い涼しい場所で管理し、土を乾かしきらないことが長く育てるこつで、ホヤに慣れた人が2株目以降に挑戦するのに向いています。
水やり
土の表面が乾いたら(春秋は週1回程度、夏は涼しい時間に、冬は10日〜2週に1回)
日光
間接光
温度の目安
8-28°C
湿度
50-70%
土
通気と保水のバランスが良い土(観葉植物用土にバークとピートモスを加える)
大きさの目安
つるの長さは室内で30cm〜1m以上。葉は長さ3〜5cm、太さ数mmの細い棒状。3〜5号の吊り鉢で流通します。
成長の速さ
ゆっくり〜中
温度の目安(耐寒〜耐暑)
8-28°C
肥料
4〜6月と9〜10月に月2回の薄い液肥(真夏と冬は不要)
成長速度
ゆっくり〜中
毒性
一般に毒性は低いとされるが、茎や葉を切ると白い乳液が出る。誤食や肌の弱い人の接触は避けるのが無難
ヒマラヤ原産で暑さと蒸れに弱い種類。真夏は閉め切った部屋に置かない。ほかのホヤより乾かしすぎないように管理します。
良い株は3点で見分けます。細い葉がつるの根元から先までびっしり付いていること、葉に張りがあり産毛がきれいに残っていること、つるの本数が多く鉢の縁から均等に垂れていることです。
避けたいのは、つるの根元側の葉が落ちて茎が見えている株で、暑さや乾燥で弱った経験がある可能性があります。もう一つは葉のつけ根に白い綿状の粒が付いている株で、カイガラムシが入り込んでいます。夏に購入する場合は、店頭で直射日光や高温にさらされていない株を選ぶと安心です。
リネアリスで最も大切なのは、夏の暑さと蒸れを避けられる場所を選ぶことです。明るさはほかのホヤと同じくレースカーテン越しの窓辺が目安ですが、真夏の窓際は高温になりやすいため、6〜9月は窓から少し離した風の通る明るい日陰へ移します。エアコンの効いた部屋なら、風が直接当たらない位置で25〜28°C程度を保つと夏越しが楽になります。屋外で管理する場合は、真夏は北側の涼しい軒下が向いています。冬は8°C以上を目安にし、冷え込む窓際からは離します。
よくある失敗は、夏の閉め切った部屋の窓辺に吊るしたまま外出し、つるの葉が一気に落ちることです。夏の留守中はカーテンを閉め、風通しの良い涼しい場所へ移すと防げます。葉が落ちたつるも、茎が緑なら秋に再び葉を出すことがあります。
リネアリスは葉が細く水を蓄える量が少ないため、ホヤの中では乾かしすぎに弱い種類です。土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまで与えます。目安は春と秋が週1回、真夏は乾き具合を見て朝か夕方の涼しい時間に与え、冬は10日〜2週に1回程度にします。ただし常に湿っていると根腐れするので、受け皿の水は必ず捨てます。空気の乾燥も苦手で、春と秋は霧吹きで葉に軽く葉水を与えると調子が良くなります。真夏の日中の葉水は蒸れの原因になるので、夕方以降の涼しい時間に行います。
よくある失敗は、カルノーサと同じつもりで土を乾ききらせ、細い葉がしぼんで落ちることです。土の乾きが早い素焼き鉢の場合は、乾き具合をこまめに確かめてください。
根は細く過湿にも乾燥にも敏感なため、通気と保水のバランスを取った土にします。市販の観葉植物用土に、洋ラン用のバークを2割、ピートモスかヤシ殻チップを1割ほど混ぜるのが手軽です。自分で配合するなら、赤玉土(小粒)4、バーク3、腐葉土2、パーライト1が目安です。鉢底には鉢底石を2cm敷き、元肥はごく少量にします。軽石だけの乾きすぎる土は、リネアリスには水切れを起こしやすいため向きません。吊り鉢はプラ鉢など乾きすぎない素材が扱いやすく、鉢底穴のない容器は避けます。
リネアリスはつるを長く垂らして楽しむ種類なので、基本的には切らずに伸ばします。剪定は、葉が落ちて茎だけになったつるや、枯れて茶色くなったつるを根元近くで切る整理が中心です。作業は涼しくなり始めた9〜10月か、春の4〜5月に行い、真夏は株に負担をかけないよう避けます。花が咲き終わった軸はホヤ全般と同じく残しておきます。つるが長くなりすぎて床に届く場合は、先端を節の少し上で切って長さを整え、切ったつるは挿し木に使えます。
よくある失敗は、夏に葉が落ちたつるを枯れたと思って全部切ってしまうことです。茎が緑で張りがあれば生きているので、秋まで待つと新しい葉が出ることがあります。茶色く乾いたつるだけを切ってください。
時期と道具を用意する
4〜5月か9〜10月に行い、真夏は避けます。清潔なハサミと手袋を用意し、花が咲いた軸の位置を確かめます。
枯れたつるを見分ける
茶色く乾いて折れやすいつるだけを選びます。葉が落ちていても茎が緑で張りのあるつるは生きているので残します。
根元近くで切る
枯れたつるは株元近くの節の上で切ります。長すぎるつるは先端を節の少し上で切って長さを整えます。
切ったつるを挿し足す
元気な部分は挿し穂にして同じ鉢の縁に挿し足すと、株元のボリュームが戻ります。作業後は涼しい明るい場所に置きます。
植え替えは2年に1回程度、春の4〜5月か秋の9月に行います。リネアリスは暑さに弱いため、ほかのホヤの適期である真夏は避けるのが安全です。鉢底から根が出る、水がしみ込みにくい、土の乾きが極端に早い、が植え替えのサインです。つるが長く絡まりやすいので、作業前につるを数本ずつまとめて、ほどけないようにしておきます。株を抜いたら古い土を軽く落とし、黒く傷んだ根だけを切って、一回り(直径3cm)大きい鉢に植えます。植え替え後は明るい日陰で1〜2週間養生し、肥料は1か月後から再開します。
よくある失敗は、真夏に植え替えて根が回復せず、つるの葉が次々に落ちることです。その場合は涼しい日陰に移し、秋まで静かに管理します。
時期と道具をそろえる
4〜5月か9月に、2年に1回程度行います。一回り大きい鉢、バークを混ぜた土、鉢底石、清潔なハサミ、ひもを用意します。
つるをまとめて株を抜く
長いつるを数本ずつまとめて軽くひもで留め、絡まないようにします。鉢を倒して縁を叩き、株元を持って抜きます。
根を整理して植える
古い土を軽く落とし、黒く柔らかい根だけを切ります。鉢底石を敷いて元と同じ深さに植え、すき間に土を入れます。
涼しい日陰で養生する
水を与えて明るい日陰の涼しい場所に1〜2週間置きます。つるのひもを外し、肥料は1か月後から再開します。
挿し木で増やせ、適期は暑さが落ち着く9〜10月か、春の4〜6月です。つるを2〜3節、長さ10cm前後で切り、土に埋まる部分の細い葉を外して、切り口の乳液を水で洗い流します。湿らせた挿し木用土かバーク入りの土に、節が埋まるように挿します。リネアリスは乾燥に弱いので、鉢ごと透明な袋をふんわりかけるか、湿度の高い場所に置くと発根しやすくなり、1か月前後で根が出ます。数本まとめて挿すと、早くボリュームのある吊り鉢になります。
よくある失敗は、真夏に挿し木をして挿し穂が蒸れて黒く傷むことです。挿し木は気温25°C前後の時期を選び、袋をかける場合は1日1回空気を入れ替えます。
時期と道具を用意する
適期は9〜10月か4〜6月です。清潔なハサミ、挿し木用土かバーク入りの土、小鉢、透明な袋を用意します。
つるを切って下葉を外す
つるを2〜3節、長さ10cm前後で切ります。土に埋まる部分の細い葉を外し、切り口の乳液を水で洗い流します。
数本まとめて挿す
湿らせた用土に、節が埋まるように数本まとめて挿します。鉢ごと透明な袋をふんわりかけて湿度を保ちます。
換気しながら発根を待つ
明るい日陰に置き、袋は1日1回開けて空気を入れ替えます。1か月前後で発根したら袋を外し、通常の管理にします。
注意したいのはカイガラムシとハダニです。細い葉と産毛の間にコナカイガラムシが付くと見つけにくく、白い綿状のかたまりや葉のべたつきで気づくことが多いです。見つけたら綿棒やピンセットで取り除き、多い場合は殺虫剤を散布します。ハダニは乾燥した時期に葉が白っぽくかすれるのが目印で、夕方の葉水で予防します。夏の高温多湿では、つるの内側が蒸れて葉が黒く傷むことがあり、風通しの確保が予防になります。アブラムシは春の新芽に付くことがあります。
よくある失敗は、葉が落ちる原因を害虫と思い込んで薬剤をかけ続けることです。夏に葉が落ちる場合は、まず暑さと蒸れを疑い、涼しい場所へ移すのが先です。
生育が始まる時期です。水は土の表面が乾いたら週1回、4月から月2回の薄い液肥を与えます。置き場所はレース越しの明るい窓辺です。植え替えや挿し木は4〜5月に済ませておくと、夏までに根が落ち着きます。新芽のアブラムシに注意します。
最も気をつける季節です。30°Cを超える場所は避け、風の通る涼しい明るい日陰で管理し、7〜8月は肥料を止めます。水は朝か夕方の涼しい時間に与え、蒸れて葉が黒くなる、乾きすぎて葉が落ちる、の両方に注意します。
涼しくなって再び生育する時期です。水は土の表面が乾いたら週1回、9〜10月は月2回の薄い液肥を再開します。花が咲きやすい時期で、挿し木や植え替えの適期でもあります。最低気温が10°Cを下回る前に室内へ取り込みます。
8°C以上を保ち、水は10日〜2週に1回、土の表面が乾いてから与え、肥料は止めます。日中は窓辺で光に当て、夜は冷え込む窓際から離します。暖房で乾燥しやすいので加湿器で湿度を補い、ハダニと低温期の過湿に注意します。
原因
暑さと蒸れ。ヒマラヤの涼しい山地に自生する種類で、30°Cを超える閉め切った部屋が続くと葉を落とす。
対策
風通しの良い涼しい明るい日陰へ移し、水は朝か夕方に与えます。茎が緑で張りがあれば生きているので、切らずに秋まで待ちます。
原因
水切れか空気の乾燥。葉が細く水を蓄える量が少ないため、カルノーサより乾かしすぎに弱い。
対策
土の表面が乾いたら早めに水を与えるリズムに変えます。春と秋、冬の暖房期は葉水で湿度を補います。
原因
光不足。暗い場所ではつるが細く伸び、葉の間隔が開いて寂しい姿になる。
対策
春と秋はレースカーテン越しの明るい窓辺に置き、夏だけ涼しい日陰へ移します。間延びしたつるは秋に切って挿し木にし、鉢に挿し足します。
原因
長く垂れたつるが密集し、夏の高温多湿で内側が蒸れている。
対策
傷んだつるを根元近くで切り取り、残ったつるの間に風が通るようにします。真夏の日中の葉水は控え、夕方以降に軽く与えます。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。
ホヤ全体の花言葉として「人生の門出」「同感」が知られています。リネアリスは白い小さな花が垂れたつるの先に集まって咲き、控えめで清楚な印象から、落ち着いた雰囲気の贈り物として選ばれることもあります。
風水では、下に向かって垂れる植物は高ぶった気を落ち着かせるとされ、柳のように細いつるが垂れるリネアリスは、寝室や書斎などくつろぎたい場所に向くといわれます。風通しの良い明るい窓辺に吊るすと、生育にも合っています。
暑さと蒸れが原因のことが多いです。リネアリスはヒマラヤの涼しい山地に自生するため、30°Cを超える閉め切った部屋が続くと葉を落とします。風通しの良い涼しい明るい日陰へ移し、水は朝か夕方の涼しい時間に与えてください。茎が緑で張りがあれば生きているので、切らずに秋まで待つと新しい葉が出ることがあります。茶色く乾いたつるだけを根元近くで切り取ります。
夏の管理と水やりが大きく違います。カルノーサは暑さに比較的強く乾燥にもよく耐えますが、リネアリスは暑さと蒸れに弱く、葉が細いため乾かしすぎにも弱い種類です。夏は涼しい場所で管理し、土の表面が乾いたら早めに水を与えます。また植え替えや挿し木の適期も、真夏を避けた春か秋になります。明るい場所を好むこと、花柄を残すことは同じです。
夏の終わりから秋にかけて咲くことが多いとされます。垂れたつるの先の方に、白い小さな星形の花が数輪〜十数輪集まって咲き、中心はうっすら黄色を帯びます。香りがあるとされ、カルノーサの花よりずっと小さく繊細です。株が成熟するまで数年かかることが多いので、夏を涼しく越させ、つるを長く伸ばすことが開花への近道です。咲き終わった軸は残しておきます。
光が足りないか、暑さで弱っているサインです。暗い場所ではつるが細く伸び、葉の間隔が開いて寂しい姿になります。春と秋はレースカーテン越しの明るい窓辺に置き、夏だけ涼しい日陰へ移す、という季節ごとの移動が効果的です。間延びしたつるは秋に切り戻して挿し木にし、鉢に挿し足すと株元のボリュームを取り戻せます。
春と秋、冬の暖房期には葉水が効果的です。リネアリスは湿り気のある環境を好み、空気が乾くと葉先が傷んだりハダニが付いたりしやすくなります。霧吹きで葉全体を軽く湿らせる程度にし、つるの内側に水が溜まらないようにします。ただし真夏の日中の葉水は蒸れの原因になるので、夏は夕方以降に軽く与えるか、風通しの確保を優先してください。
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執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。