苗・株の選び方
良い株は、窓が透き通って光を通し、葉がぷっくり丸く膨らんでいること、ロゼットの中心が詰まって葉が外へ倒れていないこと、株元の葉が溶けたり黒ずんだりしていないことの3点で見分けます。
避けたいのは、葉が細長く伸びて窓が小さくなった株と、葉が茶色く焼けて窓が濁った株です。前者は暗い場所、後者は強い光で管理されていた可能性があります。同じオブツーサの名前でも、窓の大きさや葉色は株ごとに違うので、写真ではなく実物を見て好みの株を選ぶと満足しやすくなります。
Hapot編集部より
ハオルチア・オブツーサは、ぷっくりした葉の先にある透明な「窓」が光を透かす、軟葉系ハオルチアの代表的な人気種で、室内の明るい窓辺で小さな多肉植物を楽しみたい人に向いています。ハオルチアの仲間全体と比べると、葉が丸く柔らかく窓が大きいこと、硬葉系よりも強い光に弱く、水切れがすぐ窓のしぼみとして表れることが違いです。
「オブツーサ」は園芸店で使われる流通名で、学名では Haworthia cooperi var. truncata などクーペリーの仲間として扱われることが多いものの、分類の扱いは研究者や販売元によって異なります。葉が緑のものに加え、光や寒さで紫を帯びる系統、窓の大きな系統など、さまざまなタイプが同じ名前で並びます。
1つのロゼットは直径3〜5cmほどで、株元から子株を出して群生し、手のひらサイズの鉢で長く楽しめます。水やりのたびに窓のふくらみが変わるので、株の調子が目で見て分かりやすいのも魅力です。

水やり
土が乾いてから2〜3日後(成長期は週1回前後)
日光
間接光
温度の目安
5-30°C
湿度
30-50%
土
多肉植物用土(赤玉土やや多め)
大きさの目安
草丈3〜5cm程度、1つのロゼットの直径は3〜5cmほど。子株を出して群生し、2.5〜3.5号鉢で長く育てられます。
成長の速さ
遅い(子株はよく出る)
温度の目安(耐寒〜耐暑)
5-30°C
肥料
春と秋に月1回薄い液肥
成長速度
遅い(子株はよく出る)
毒性
なし(強い毒性は知られていないとされる)
直射日光を避けた明るい窓辺と、窓のふくらみを見た水やりで、透明感のある姿を保てます。
良い株は、窓が透き通って光を通し、葉がぷっくり丸く膨らんでいること、ロゼットの中心が詰まって葉が外へ倒れていないこと、株元の葉が溶けたり黒ずんだりしていないことの3点で見分けます。
避けたいのは、葉が細長く伸びて窓が小さくなった株と、葉が茶色く焼けて窓が濁った株です。前者は暗い場所、後者は強い光で管理されていた可能性があります。同じオブツーサの名前でも、窓の大きさや葉色は株ごとに違うので、写真ではなく実物を見て好みの株を選ぶと満足しやすくなります。
基本はハオルチアと同じく、レースカーテン越しの明るい窓辺が定位置です。オブツーサは窓が大きいぶん光を取り込みやすく、硬葉系よりも強い光で葉焼けや赤茶けを起こしやすいので、直射日光は朝の短い時間でも避けたほうが無難です。
一方で暗すぎると葉が細長く伸び、窓が小さく丸みのない姿になります。窓のふくらみと透明感が保てる明るさが目安で、窓辺から1m以内に置きます。屋外に出す場合は遮光率50〜60%ほどの寒冷紗の下にします。
よくある失敗は、日当たりを良くしようと南向きの窓辺にじかに置き、葉が茶色く焼けることです。焼けた葉は戻りませんが、明るい日陰に移せば数か月で新しい葉が窓のある姿で育ちます。
水やりのリズムはハオルチアと同じで、成長期は土が乾いてから2〜3日後にたっぷり与えます。オブツーサは葉の水分がそのまま窓の透明感に表れるので、水の状態が見た目で分かりやすい品種です。窓が平らにへこんだり、葉にしわが寄ったりしたら水切れのサインで、与えて2〜3日で窓がふっくら戻ります。
春と秋は週1回前後、夏と冬は月1〜2回が目安です。夏は夕方の涼しい時間、冬は暖かい日の午前中に与えます。ロゼットのすき間に水が残ると傷むので、株元に注ぎます。
よくある失敗は、窓のしぼみを見て冬に何度も水を与え、根腐れさせることです。株元が黒く柔らかくなったら水を止め、鉢から抜いて黒い根を切り、乾かしてから植え直します。
市販の多肉植物用土がそのまま使えます。オブツーサはハオルチアの中でも水を好むほうなので、自分で配合するなら赤玉土小粒5、軽石3、鹿沼土2のように、赤玉土をやや多めにして適度な保水性を持たせます。太い根がまっすぐ下に伸びるため、深さのある2.5〜3.5号のプラ鉢や駄温鉢が向いています。鉢底石を1〜2cm敷き、表面に細かい化粧砂を敷くと窓に泥はねが付きません。元肥は入れず、春と秋の成長期に薄い液肥を月1回与えれば十分に育ちます。
オブツーサは剪定の必要がほとんどない多肉植物で、手入れは枯れた外葉と花茎の整理が中心です。株元から子株が増えて群生すると、内側の古い葉が乾いて茶色くなるので、カラカラに乾いたものだけをピンセットで抜き取ります。
春に伸びる20〜30cmほどの細い花茎は、株を充実させたいときは早めに切ります。群生株では花茎が何本も上がるので、全部咲かせると株が疲れて窓の張りが落ちることがあります。
よくある失敗は、子株が鉢いっぱいに詰まったまま夏を迎え、内側が蒸れて子株が溶けることです。溶けた部分は根元から取り除き、秋の植え替えで子株を外して株数を減らすと、風が通って元気な姿に戻ります。
通年、乾いた日に道具を用意する
枯れ葉の整理は通年行えます。先の細いピンセットと清潔なハサミを用意し、土が乾いているときに作業します。
乾いた外葉を抜き取る
群生した株の内側や外側で、カラカラに乾いた葉だけをピンセットで抜き取ります。まだ柔らかい葉は無理に引っ張りません。
春の花茎を早めに切る
4〜5月に伸びる細い花茎は、株を充実させたいときは早めに付け根近くで切ります。群生株では何本も上がるので数を減らします。
溶けた子株を取り除く
夏に内側の子株が溶けていたら、根元から取り除いて乾かします。秋の植え替えで子株を外し、株数を減らして風を通します。
植え替えは1〜2年に1回、3〜4月か9〜10月に行います。オブツーサは子株で鉢がすぐいっぱいになるため、株がはみ出してきたら株分けを兼ねて植え替えます。株を抜いて古い土を落とし、黒くスカスカの根を取り除いて、白く張りのある太い根を残します。
群生した株を植え付けるときは、子株同士の間に軽く隙間を作り、ロゼットの下の葉が土に埋まらない高さにします。植え付け後は1週間ほど水を控え、明るい日陰で休ませます。
よくある失敗は、大株にしたくて大きな鉢に植え、土が乾かず根腐れすることです。鉢は株の直径より1〜2cm大きい程度にとどめ、大きく育てるなら植え替えのたびに鉢を少しずつ大きくします。
3〜4月か9〜10月に準備する
1〜2年に1回行います。深さのある2.5〜3.5号鉢、多肉植物用土、鉢底石、化粧砂、ピンセット、清潔なハサミを用意します。
群生した株を鉢から抜く
土が乾いた状態で、株元を軽く押さえて鉢から抜きます。柔らかい葉は折れやすいので、葉ではなく根鉢を持ちます。
古い土と傷んだ根を整理する
古い土を落とし、黒くスカスカになった根を取り除きます。白く張りのある太い根は残し、子株が多ければここで外します。
葉が埋まらない高さで植える
鉢底石を敷いて用土を入れ、根をまっすぐ下に伸ばして植えます。下の葉が土に埋まらない高さにし、表面に化粧砂を敷きます。
1週間後に水やりを再開する
植え付け後は明るい日陰で1週間ほど水を控えます。その後、土が乾いてから2〜3日後に株元へたっぷり与えます。
オブツーサは株元から出る子株を外して増やすのが確実です。適期は3〜4月と9〜10月で、子株が親株の3分の1ほどの大きさになり、自分の根を持ってから外します。根付きの子株はすぐ小鉢に植え、根のない子株は切り口を2〜3日乾かしてから乾いた土に挿します。
葉挿しもできますが、付け根まできれいに外した葉でも発根まで1〜2か月かかり、成功率は株分けより低くなります。窓の大きな系統など、ほかの株と見比べて残したい特徴があるときは、その株の子株を優先して増やします。
よくある失敗は、小さすぎる子株を無理に外して根が出ないまま枯らすことです。外した子株が育たない場合は、次の植え替えまで親株に付けたまま育ててから外します。
3〜4月か9〜10月に準備する
株分けは植え替えと同時に行います。乾いた多肉植物用土を入れた小鉢、清潔なナイフ、ピンセット、系統名を書くラベルを用意します。
親株の3分の1ほどの子株を選ぶ
親株を鉢から抜き、親株の3分の1ほどに育って自分の根を持つ子株を選びます。小さすぎる子株は親株に付けたまま残します。
子株を根ごと外す
子株の付け根を持ってゆっくりねじり、根を付けたまま外します。外れにくいときはナイフで親株との境目を切ります。
根のない子株は2〜3日乾かす
根が付いていない子株は、切り口を日陰で2〜3日乾かします。根付きの子株はそのまま小鉢へ植え付けます。
明るい日陰で根付かせる
植え付け後は1週間ほど水を控え、レースカーテン越しの明るい場所に置きます。1か月ほどで根付き、窓がふっくらしてきます。
病害虫はハオルチアの仲間と同じで少なめですが、オブツーサは葉が柔らかく群生するため、株の内側にコナカイガラムシが入り込みやすい品種です。白い綿や、葉の付け根の白い粉のようなものを見つけたら、綿棒や筆で取り除きます。根に付くネコナカイガラムシは、植え替えのときに根の白い粉で気づくので、根を洗って2〜3日乾かしてから植え直します。
病気では、夏の蒸れと冬の過湿による腐れに注意します。休眠期に霧吹きで葉を湿らせる管理は避けます。
よくある失敗は、窓の透明感を出そうと葉に霧吹きを続け、すき間に水が残って葉が黒く腐ることです。腐った葉を外して乾かし、水は株元の土に与えます。
成長期です。土が乾いて2〜3日後に、週1回前後たっぷり水を与え、薄い液肥を月1回与えます。窓がふっくら膨らむ季節で、植え替えと子株の株分けの適期です。急に日の当たる場所へ移すと赤茶けるので、置き場所はレースカーテン越しのままにします。
半休眠期です。水は月1〜2回、夕方に控えめに与え、肥料は止めます。30°Cを超える窓辺から離し、エアコンの効いた明るい室内か風の通る日陰へ移します。群生株の内側が蒸れて子株が溶けやすい時期なので、枯れ葉を取り風を通します。
9月から成長期に戻り、水やりを週1回前後に増やして10月まで月1回薄い液肥を与えます。株分けと植え替えができます。涼しくなると光や寒さで葉が紫を帯びる系統もありますが、病気ではありません。光は秋もレースカーテン越しにします。
休眠期です。室温5°C以上の明るい窓辺に置き、夜は冷える窓際から50cmほど離します。水は月1回、暖かい日の午前中に控えめに与え、肥料は与えません。寒さと過湿が重なると根腐れし、窓が濁って葉がしぼむのが初期のサインです。
原因
水不足です。オブツーサは葉の水分が窓の見た目に表れやすく、成長期に水が切れると窓が平らになります。根が傷んで吸水できない場合も同じ症状になります。
対策
土が乾いていれば株元にたっぷり与えます。2〜3日で戻らなければ鉢から抜き、黒い根を整理して植え直します。
原因
直射日光による葉焼けです。窓が大きいオブツーサは、硬葉系よりも強い光で傷みやすい品種です。
対策
レースカーテン越しの明るい日陰へ移します。焼けた葉は戻りませんが、数か月で新しい葉が窓のある姿で育ちます。
原因
子株が鉢いっぱいに詰まり、夏に株の内側が蒸れたためです。霧吹きで葉を湿らせ続けた場合にも起こります。
対策
溶けた子株を根元から取り除いて乾かします。秋の植え替えで子株を外して株数を減らし、水は株元の土に与えます。
原因
光不足です。部屋の奥や北向きの暗い場所では、葉が光を求めて伸び、丸みと窓が失われます。
対策
窓辺から1m以内の明るい場所か、植物育成ライトの下へ移します。伸びた葉は戻らないので、新しい葉が締まって出るのを待ちます。
原因
強めの光や寒さに対する反応で、紫を帯びやすい系統で特に見られます。病気ではありません。
対策
窓が透き通って葉がふっくらしていれば、そのままで構いません。茶色く焼けて窓が濁る場合は、光を弱めた場所へ移します。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。
オブツーサ独自の花言葉は特に定められていないとされ、ハオルチアの仲間として「小さな愛」「明晰」が挙げられます。光を透かす透明な窓を持つオブツーサには、澄んだ印象の「明晰」がよく似合います。小さな粒が寄り添って群生する姿からは「小さな愛」が連想されます。
風水では、丸く肉厚な葉を持つ多肉植物は気を和らげ、たくわえる存在とされます。光を透かすオブツーサの窓は、良い気を取り込む象徴に見立てられることもあり、東から南東の明るい窓辺が向くといわれます。トゲがないので、寝室やデスクの近くにも置きやすい植物です。
「オブツーサ」は流通名で、学名の扱いは一つに決まっていません。園芸店では Haworthia cooperi var. truncata などクーペリーの仲間として扱われることが多いものの、ハオルチアは研究者によって種や変種の分け方が大きく異なり、販売元によって表記もまちまちです。また、窓の大きさや葉色が違うさまざまな系統が同じ名前で売られています。育て方はどの系統でもほぼ共通なので、名前より窓の透明感と株の締まりを見て選んでください。
多くは強めの光や寒さに対する反応で、病気ではありません。オブツーサには、光や寒さで葉が紫を帯びやすい系統があり、秋から冬や、明るい窓辺に移したあとによく見られます。葉がふっくらして窓が透き通っていれば問題ありません。ただし、葉が茶色く焼けて窓が濁っているときは光が強すぎるので、レースカーテン越しの場所へ移してください。紫色が出やすい系統は「紫オブツーサ」などの名前で売られていることもあります。
春と秋は週1回前後、夏と冬は月1〜2回が目安です。成長期は土が乾いてから2〜3日後に、鉢底から流れるまでたっぷり与えます。オブツーサは葉の水分が窓の見た目に表れやすく、窓が平らにへこんだり葉にしわが寄ったりしたら水切れのサインです。与えて2〜3日で窓がふっくら戻ります。夏は夕方の涼しい時間、冬は暖かい日の午前中に与え、ロゼットのすき間に水を残さないよう株元に注いでください。
30°Cを超える窓辺から離し、水を月1〜2回に減らして風を通すことです。オブツーサは夏に成長がゆっくりになる半休眠期に入り、締め切った部屋の窓辺では蒸れて根腐れしやすくなります。エアコンの効いた明るい室内か、風の通る日陰に置き、水は夕方に控えめに与えて肥料は止めます。群生した株は内側の子株が溶けやすいので、枯れた外葉を取り除いて株元に風を通してください。
株元から出る子株を外す株分けが確実です。適期は3〜4月と9〜10月で、子株が親株の3分の1ほどに育ち、自分の根を持ってから植え替えのときに外します。根付きの子株はすぐ小鉢に植え、根のない子株は切り口を2〜3日乾かしてから乾いた土に挿します。葉挿しもできますが、発根まで1〜2か月かかり成功率は低めです。窓の大きな株など特徴を残したいときは、その株の子株を育てて増やしてください。
オブツーサは透明な窓のある柔らかい葉の軟葉系、十二の巻は白い縞の入った硬い葉の硬葉系です。オブツーサは強い光で葉焼けしやすく、レースカーテン越しの明るい窓辺が定位置です。十二の巻は光と乾燥に強く、春と秋は東向きの窓辺で朝の日に当てても育ちます。水はオブツーサが成長期に週1回前後、十二の巻は10日に1回前後が目安です。初めてなら丈夫な十二の巻、窓の輝きを楽しみたいならオブツーサを選びます。
レースカーテン越しの光が入る窓辺から1m以内が目安です。オブツーサは窓が大きく光を取り込みやすいため、直射日光では葉焼けを起こし、暗すぎると葉が細長く伸びて窓が小さくなります。南向きの窓ならカーテン越しに、東向きなら窓辺に置くと適度な明るさになります。夏は30°Cを超える窓辺を避け、冬は室温5°C以上を保ち、夜は冷える窓際から50cmほど離してください。窓のない部屋では植物育成ライトを使います。
ハオルチア としてまとめている他の品種です。
ハオルチア・オブツーサの季節の作業や、土・鉢・肥料の選び方をくわしく解説した記事です。

多肉植物の育て方
多肉植物の育て方の基本を、春秋型・夏型・冬型の生育型別に解説。季節ごとの水やりの頻度、置き場所、冬に室内へ入れる温度の目安、土の配合、徒長と根腐れの対処までまとめ、図鑑の多肉植物・サボテン16種を生育型で一覧にしています。

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秋は多肉植物や草花、果樹の植え替え・植え付けに向く一方、観葉植物は春まで待つのが基本です。秋の適期の目安、植物タイプ別の可否、根の扱い方と植え替え後の管理を解説します。

冬の防寒対策
霜よけ(不織布)、マルチング、鉢の置き場所、北風よけの4つの防寒の方法と、始める時期の目安、冬の水やりを解説。図鑑の庭木・果樹・多肉植物を耐えられる最低温度で一覧にしています。
11月の作業と、ハオルチア・オブツーサの手入れで迷ったときに役立つページです。
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。