苗・株の選び方
軟葉系なら窓の透明感が高く、葉がぷっくりと膨らんでハリのある株を選びます。葉がしなびて薄い株は根が傷んでいる可能性があります。ロゼットの中心がぎゅっと詰まり、葉が外側に開きすぎていないことも健康のサインです。株元を見て、下葉が茶色く溶けていないか、用土がジメジメと過湿になっていないかを確認しましょう。子株付きの株はお得で、株分けの楽しみもあります。購入適期は成長期の3〜5月と9〜11月。真夏の店頭で日に当たって赤茶けた株は避けるのが無難です。
Hapot編集部より
ハオルチア(Haworthia)は、葉の先端にある半透明の「窓」が宝石のように光を透かす、ツルボラン科の多肉植物です。南アフリカの岩陰や低木の根元など、強い直射日光が遮られる場所に自生するため、多肉植物としては珍しく室内の明るい窓辺で無理なく育てられます。ぷっくりした透明感が魅力のオブツーサに代表される軟葉系と、シャープな葉姿の十二の巻などの硬葉系に大きく分かれ、手のひらサイズでコレクションできる奥深さも人気の理由です。成長がゆっくりで姿が乱れにくく、水やりも月2〜3回で済むので、日当たりに自信のないマンション住まいの方や、デスクや出窓で小さな緑を楽しみたい方に最適です。子株がよく出るため、株分けで増やす楽しみも味わえます。

水やり
土が乾いてから(月2-3回)
日光
間接光
適温
5-30°C
湿度
30-50%
土
多肉植物用土(やや保水性あり)
肥料
春と秋に月1回薄い液肥
成長速度
遅い
毒性
なし
軟葉系なら窓の透明感が高く、葉がぷっくりと膨らんでハリのある株を選びます。葉がしなびて薄い株は根が傷んでいる可能性があります。ロゼットの中心がぎゅっと詰まり、葉が外側に開きすぎていないことも健康のサインです。株元を見て、下葉が茶色く溶けていないか、用土がジメジメと過湿になっていないかを確認しましょう。子株付きの株はお得で、株分けの楽しみもあります。購入適期は成長期の3〜5月と9〜11月。真夏の店頭で日に当たって赤茶けた株は避けるのが無難です。
「明るい日陰」がベストという、多肉植物の中では珍しい半日陰好きです。原産地では岩陰や草の根元に半分埋まって育つため、直射日光は葉焼けや赤茶けの原因になります。レースカーテン越しの窓辺など、柔らかい光の入る室内が最適で、「室内でも育てやすい多肉」の代表格。ただし暗すぎると徒長してロゼットが開いてしまいます。オブツーサなど透明な「窓」を持つ品種は、適度な光で管理すると窓の透明感が増し、キラキラと宝石のような姿になります。
春と秋の成長期は、土が完全に乾いてから2〜3日後にたっぷりと(週1回〜10日に1回程度)。夏と冬は休眠気味になるため月1〜2回に減らします。エケベリアなどより水を好む傾向があり、極端に断水すると葉のハリと窓の透明感が失われます。葉がしぼみ気味になったら水不足のサイン。逆に過湿は根腐れの元なので、メリハリのある水やりを心がけてください。ロゼットの中心に水を溜めないよう株元に注ぐのがコツです。
剪定は不要です。手入れは枯れた下葉を取り除く程度:カラカラに乾いた外側の葉をピンセットでそっと外します。枯れ葉を放置すると蒸れやカイガラムシの温床になります。花茎が伸びてきたら(春に細長い花茎を出します)、観賞するもよし、株の体力温存のため早めに根元からカットするもよし。花茎を切っても株にダメージはありません。
1〜2年に1回、3〜4月か9〜10月に。根が鉢いっぱいに回る・下葉の枯れが早い・水の染み込みが悪い、が植え替えサインです。ハオルチアは太い根(牛蒡根)を持つため、深めの鉢が向いています。植え替え時は黒く傷んだ根を整理し、多肉植物用土で植え付けて1週間後から水やり再開。健康な太根を残せば、植え替え後の立ち上がりが早くなります。
株分けが最も簡単で確実です。親株の周りに子株がどんどん増えるので、植え替え時に根を付けて外し、独立させるだけ。葉挿しも可能ですが、エケベリアより成功率が低く時間もかかるため、まずは株分けから。根のない子株を外した場合は、切り口を数日乾かしてから土に置けば発根します。適期は春と秋。オブツーサなどの人気品種も株分けでどんどん増やせます。
病害虫は少なめですが、コナカイガラムシ(白い綿状の虫)が葉の隙間や根に付くことがあります。葉の間はピンセットで除去、根に付く「サボテンネコナカイガラムシ」は植え替え時に根をチェックし、付いていたら根を洗って乾かしてから植え直します。あとは蒸れ対策がすべて:風通しの良い置き場所、枯れ葉の除去、夏の休眠期の断水気味管理で、大きなトラブルなく育てられます。
成長期。植え替え・株分けの適期。薄い液肥を月1回。
半休眠期。水やりを控え、風通しの良い明るい日陰で管理。
再び成長期。水やりと施肥を再開。
休眠期。水やりを月1回に減らし、5°C以上で管理。
原因
直射日光による葉焼け
対策
直射日光を避け、明るい日陰に移動
原因
過湿による根腐れ
対策
傷んだ根を切り、乾燥させてから植え直す
ハオルチアの花言葉は「小さな愛」「明晰」です。手のひらに収まる小さな株姿と、春に細い花茎の先へ控えめに咲かせる白い小花から「小さな愛」が、光を透かす透明な窓のクリアな美しさから「明晰」が連想されたといわれます。ひかえめながら知的な印象の花言葉で、勉強や仕事を頑張る人への贈り物にも選ばれます。
風水では、ハオルチアのような丸く肉厚な葉を持つ多肉植物は「気を和らげ、蓄える」存在とされ、金運や家庭運を育てるといわれます。トゲがないため攻撃的な気を持たず、寝室や子ども部屋にも安心して置ける点がサボテンとの大きな違いです。光を透かす窓は「良い気を取り込む」象徴ともされ、東〜南東の窓辺と相性が良いとされます。ただし直射日光は葉焼けの原因になるため、レースカーテン越しの柔らかい光が当たる場所に。暗すぎる玄関やトイレでは徒長して透明感が失われるので避けましょう。
主な原因は「強すぎる光」と「水不足」です。直射日光や強い光に長く当たると、株が身を守るために赤紫〜茶色っぽく色づき、窓の透明感が落ちます。レースカーテン越しの明るい日陰に移し、数か月かけて新しい葉が育つと透明感が戻ります。また、水切れで葉の水分が減ると窓がしぼんで曇ったように見えます。成長期は土が乾いたらたっぷり与えてください。逆に真っ青で間延びしている場合は光不足なので、置き場所の明るさを一段階上げます。光と水のバランスが取れた株は、窓がみずみずしく輝きます。
基本の管理は共通ですが、光の許容量が異なります。オブツーサなどの軟葉系は特に強光に弱く、レースカーテン越し程度の柔らかい光が適しています。十二の巻などの硬葉系は比較的光に強く、午前中だけ日が当たる窓辺でも元気に育ちますが、それでも真夏の直射日光は葉焼けします。水やりはどちらも土が乾いたらたっぷりが基本で、軟葉系のほうが水切れすると窓のしぼみとして現れやすいぶん、変化に気づきやすいです。初心者には丈夫な硬葉系から始めて、慣れたら軟葉系に進むのがおすすめです。
子株が親株の3分の1程度(直径2〜3cm)に育ち、自分の根を持ち始めた頃が外しどきです。適期は成長期の3〜5月か9〜10月。植え替えを兼ねて株全体を鉢から抜き、土を落としてから子株を手でゆっくりねじるように外します。根が付いていればそのまま小鉢に植え付け、根がない場合は切り口を2〜3日乾かしてから乾いた土に置き、発根を待ちます。植え付け後は1週間ほど水やりを控え、明るい日陰で養生させてください。小さすぎる子株は失敗しやすいので、慌てず育ててから外すのが確実です。
育てられます。ハオルチアは多肉植物の中でも必要光量が少なく、植物育成LEDライトとの相性が良い代表種です。目安として株から20〜40cm程度の距離で1日8〜12時間照射すれば、窓のない部屋でも形を保って育ちます。デスクライト型の育成ライトなら手軽に始められます。注意点は近づけすぎによる葉焼けと、点けっぱなしによる徒長ならぬ「休みなし」のストレスで、タイマーで昼夜のリズムを作ることが大切です。普通の室内照明だけでは光量が足りず、徐々に葉が開いて間延びするので、専用ライトを使いましょう。
それは花茎です。ハオルチアは春(品種により秋)に30cm前後の細い花茎を伸ばし、先端に白い筒状の小花をまばらに咲かせます。病気や徒長ではないのでご安心ください。ただし開花には養分を使うため、株の充実を優先するなら5cmほど伸びた段階で根元近くからハサミで切って構いません。花を楽しんだ場合は、咲き終わったら花茎が枯れてから引き抜くか切り取ります。なお、ハオルチアは自家受粉しにくいため、種を採るには別株の花粉が必要です。花が咲くのは株が成熟して元気な証拠でもあります。
傷んだ根は積極的に整理して問題ありません。ハオルチアの根は太いゴボウ状で、数年で古い根が黒く空洞化して水を吸えなくなります。植え替え時(2年に1回、春か秋)に土を落とし、黒くスカスカした根や干からびた根は付け根から取り除き、白くハリのある太い根だけを残します。根を多く切った場合は切り口を1〜2日乾かしてから植え付け、水やりは3〜5日後から再開します。健康な太根まで切りすぎると回復に時間がかかるので、あくまで「死んだ根の掃除」と考えてください。根の更新で株の吸水力が戻り、窓の透明感も増します。