苗・株の選び方
葉が肉厚でパンとハリがあり、緑色が濃い株を選びます。葉が薄く内側に丸まっている株は水切れか根の不調、葉の間隔が間延びしてヒョロヒョロした株は日光不足で育った徒長株です。株元を持って軽く揺らし、グラつかずどっしりしているかを確認しましょう。下葉の付け根が茶色く溶けていないかも要チェックです。食用や薬用に使いたい場合は、農薬使用の有無を販売店に確認すると安心です。購入適期は成長期に入る4〜6月。子株付きの株なら、植え替え時に株分けしてすぐ増やせるのでお得です。
Hapot編集部より
アロエ・ベラ(Aloe vera)は、肉厚な葉にたっぷりのジェル状の葉肉をたくわえる、ツルボラン科の多肉植物です。原産はアラビア半島周辺とされ、古代エジプトの時代から「医者いらず」として親しまれてきた世界で最も有名な薬用植物のひとつです。葉肉は化粧水やアロエヨーグルトの原料としておなじみで、家庭でも食用や保湿に活用できる実用性が最大の魅力です。乾燥に非常に強く病害虫もほとんど付かないため、水やりを忘れがちな方でも失敗しにくく、初心者に自信を付けてくれる一鉢です。日光が大好きなので、日当たりの良いベランダや南向きの窓辺がある住まいに向きます。子株が次々と出て株分けで簡単に増やせるので、育てた株を家族や友人に分ける楽しみも味わえます。

水やり
土が完全に乾いてから(月2-3回)
日光
直射日光
適温
10-35°C
湿度
30-50%
土
多肉植物用土
肥料
春〜秋に月1回
成長速度
中
毒性
食用(外皮は下剤作用あり)
葉が肉厚でパンとハリがあり、緑色が濃い株を選びます。葉が薄く内側に丸まっている株は水切れか根の不調、葉の間隔が間延びしてヒョロヒョロした株は日光不足で育った徒長株です。株元を持って軽く揺らし、グラつかずどっしりしているかを確認しましょう。下葉の付け根が茶色く溶けていないかも要チェックです。食用や薬用に使いたい場合は、農薬使用の有無を販売店に確認すると安心です。購入適期は成長期に入る4〜6月。子株付きの株なら、植え替え時に株分けしてすぐ増やせるのでお得です。
日当たりの良い場所が大好きです。春〜秋は屋外の日なた、または室内で最も明るい窓辺へ。日光をしっかり浴びた株は葉が肉厚に締まり、活用できるジェル質もたっぷり育ちます。日照不足では葉が細く薄くなり、株が開いて倒れやすくなります。耐寒性はやや低め(5°C程度まで)なので、霜の降りる地域では冬は室内の窓辺へ。梅雨の長雨は蒸れの原因になるため、屋外組は雨の当たらない軒下が定位置です。
「乾いてから、たっぷり」のメリハリ型です。春〜秋は土が完全に乾いてから2〜3日後に鉢底から流れるまで与え、頻度にして10日〜2週に1回程度。冬は月1回以下に減らすか、5°C近い環境なら断水します。分厚い葉に水を蓄えているため、多少の放置ではびくともしません。枯らす原因はほぼ水のやりすぎ一択。葉がしぼんで薄くなってきたら水不足のサインなので、そのときだけしっかり与えれば十分です。
剪定は不要です。手入れは、外側の古い葉が枯れてきたら株元から切り取る程度。葉を収穫して活用する場合も同じ要領で、外側の充実した下葉から順に、株元近くをナイフでカットします。一度に取るのは2〜3枚までにして株の体力を守りましょう。切り口はそのまま乾かせば自然に塞がります。
2年に1回程度、4〜6月か9〜10月に。子株が増えて鉢が窮屈になる・株がぐらつく・土の水はけが悪くなる、が植え替えサインです。植え替え前1週間は水を切り、乾いた状態で作業を。多肉植物用土か、赤玉土6:腐葉土2:軽石2の水はけ重視の配合で植え付け、1週間後から水やりを再開します。大株は深めのしっかりした鉢に植えると倒れにくくなります。
株分け(子株外し)が簡単で確実です。親株の周りに出た子株が10cmほどに育ったら、植え替えのタイミングで根を付けて切り離し、切り口を2〜3日乾かしてから植え付けます。根のない子株でも、乾かしてから土に挿しておけば1か月ほどで発根。どんどん子株が出るので、数年で鉢が増えていく楽しみ(と置き場所問題)があります。適期は春と秋です。
病害虫には非常に強く、大きなトラブルはまれです。稀にカイガラムシが葉の隙間に付くので、見つけたらこすり落とします。注意すべきは冬の凍結(葉の内部が凍って溶けると組織が崩れます)と、過湿による根腐れの2点。「寒さと水のやりすぎから守る」だけで、何年も元気に付き合える丈夫な植物です。
成長期。植え替えと株分けの適期。屋外に出す場合は徐々に日光に慣らして。
旺盛に成長。水やりは月2-3回。高温に強いですが、夏の直射日光で葉焼けすることも。
水やりを減らし始めます。10月頃から室内に取り込む準備を。
10°C以上を保てる室内で管理。水やりは月1回程度に。
原因
直射日光による葉焼け
対策
半日陰に移動し、徐々に日光に慣らす
原因
根腐れ
対策
腐った根を除去し、乾燥させてから植え直す
アロエの花言葉は「健康」「万能」「信頼」です。火傷や肌荒れの手当てに使われ「医者いらず」と呼ばれてきた薬効への信頼から、そのまま「健康」「万能」という花言葉が付きました。古代エジプトの女王クレオパトラが美容に用いたという伝承も知られます。健康を願う花言葉から、長寿のお祝いや新築祝いの贈り物にも好まれます。
風水では、アロエは葉の縁に小さなトゲを持つことから「邪気を払う」植物とされ、悪い気の侵入を防ぐ窓辺やベランダ、家の鬼門(北東)に置くと良いといわれます。一方で上向きに伸びる剣状の葉は「陽の気」を放ち、活力や健康運を高めるともされます。サボテンほどトゲが鋭くないため扱いやすいですが、リラックスしたい寝室や、人を迎え入れる玄関の正面は避けたほうが無難とされます。「医者いらず」の異名どおり健康運との結びつきが強い植物なので、家族が集まるリビングの明るい窓辺に置き、元気に育てることが何よりの開運につながります。
アロエ・ベラの透明な葉肉(ゲル部分)は食べられます。外側の緑の皮と、皮のすぐ内側の黄色い汁(アロインを含む)には強い下剤作用があるため、皮を厚めにむいて透明部分だけを使うのが鉄則です。昔から庭先で育てられてきたキダチアロエは葉が細くて苦味が強く、主に外用や薬用向きで、食用にはゲルが厚くて苦味の少ないアロエ・ベラが適しています。食べる際はよく洗い、刻んでヨーグルトやはちみつ漬けに。妊娠中の方や小さなお子さんは摂取を避けてください。初めて使う場合は少量から試し、農薬を使った株は食用にしないでください。
葉のしわと厚みの減少は、葉にたくわえた水分を使い切りつつある「水切れ」のサインです。アロエは乾燥に強い反面、限界を超えると葉が薄くなり、内側に丸まってきます。土が完全に乾いているのを確認し、鉢底から流れ出るまでたっぷり水を与えれば、数日〜1週間でハリが戻ります。冬の休眠中はある程度のしわは正常なので、3月以降の水やり再開で回復します。注意したいのは、土が湿っているのにしわが寄るケースで、これは根が傷んで水を吸えていない可能性があります。その場合は鉢から抜いて根を確認し、傷んだ根を整理してから植え直してください。
アロエ・ベラの耐寒性の目安は5°C前後までで、霜と凍結には耐えられません。キダチアロエより寒さに弱いため、関東以西の平野部でも冬の屋外放置は危険です。最低気温が10°Cを下回る10月下旬〜11月には室内の日当たりの良い窓辺へ取り込みましょう。室内では暖房の風が直接当たらない場所に置き、水やりは月1回程度に控えます。乾かし気味に管理すると細胞内の濃度が上がり、耐寒性が少し高まります。夜間の窓際は外気並みに冷えることがあるので、寒波の夜だけ窓から1mほど離すか、段ボールをはさむと安心です。
収穫するのは一番外側(下側)の、よく育った古い葉からです。株の中心の若い葉は成長点に近く、切ると株が弱ります。清潔なナイフかハサミで、葉の付け根のできるだけ株元に近い位置から切り取ります。中途半端に葉の途中で切ると、残った部分は再生せず枯れ込むだけなので、1枚を根元から使い切るのが基本です。切り口から黄色い汁が出るので、立てて数分置いて汁を切ってから調理や手当てに使います。収穫の目安は1株から月に1〜2枚程度にとどめ、葉の数が10枚を切るような若い株からの収穫は控えると、株が衰えません。
本来は上向きに立つ葉が外側へ大きく開いて垂れるのは、主に日光不足のサインです。光が足りないと葉が光を求めて水平方向に開き、組織も軟弱になって自重を支えられなくなります。室内なら最も明るい南向きの窓辺へ移し、春〜秋はベランダに出して日に当てましょう。ただし急な直射日光は葉焼けするので、1〜2週間かけて徐々に慣らします。一度垂れた葉は完全には戻りませんが、新しく出る葉は立ち上がって育ちます。なお、水のやりすぎで株全体が膨らみすぎて開くケースもあるため、土が乾く前に水やりしていないかも合わせて見直してください。
咲きます。アロエ・ベラは株が十分成熟すると、初夏を中心に株の中心から50cm〜1mほどの花茎を伸ばし、黄色い筒状の花を穂状に咲かせます。ただし日本の鉢植えでは開花は珍しく、数年以上育てた大株で、日光をたっぷり浴びて冬も適切に休眠した株でないと咲きにくいです。ちなみに冬に赤橙色の花を咲かせるのは別種のキダチアロエで、こちらは暖地の露地で毎年よく開花します。アロエ・ベラの花を目指すなら、春〜秋は屋外でしっかり日に当て、大きめの鉢でのびのび育て、成長期に月1回薄い液肥を与えて株を充実させましょう。咲いたら株の体力消耗を防ぐため、花後は花茎を根元から切り取ります。