苗・株の選び方
良い株は、葉の縁がしっかり反り返り、ロゼットが詰まっていること、葉の色が銀色がかった青緑で粉ののりが均一なこと、株元に子株が育ち始めていることの3点で見分けます。
避けたいのは、葉が平らに伸びて反り返りが弱い株と、葉のくぼみに茶色い斑点や黒い傷がある株です。前者は日照不足で育った株、後者は水がたまって傷んだ株の可能性があります。購入は3〜5月か9〜10月が適期で、子株付きの株なら株分けですぐ増やせます。
エケベリア・トップシータービーの育て方の要点
Hapot編集部より
エケベリア・トップシータービーは、葉の縁が上向きに反り返り、葉先が中心へ向かってカールする独特の形が目を引く品種で、エケベリアを初めて育てる人にも向いています。一般的なエケベリアとの違いは、ロゼットが開いた花のように動きのある姿になることと、丈夫で子株や葉挿しで増やしやすいことです。
メキシコ原産のエケベリア・ルンヨニー(Echeveria runyonii)から生まれた園芸品種とされ、葉は銀色がかった青緑色で、うっすらと白い粉をまといます。ロゼットは直径15cm前後まで育ち、株元から子株を出して群生していきます。夏の終わりから秋にかけて、長い花茎の先にオレンジ色を帯びた花を咲かせることが多いとされます。
暑さ寒さに比較的強く、日なたと乾かし気味の水やりを守れば失敗の少ない品種です。ただし反り返った葉は水がたまりやすい形なので、水は株元に注ぎます。名前の Topsy Turvy は英語で「さかさま」「あべこべ」を意味します。

水やり
土が乾いてから数日後(春秋は7〜10日に1回)
日光
直射日光
温度の目安
5-35°C(0°C近くまで耐えるとされる)
湿度
30-50%
土
多肉植物用土
大きさの目安
草丈5〜15cm程度、ロゼットの直径は15cm前後。子株を出して群生し、3.5〜5号鉢が扱いやすい大きさです。
成長の速さ
やや遅い(子株はよく出る)
温度の目安(耐寒〜耐暑)
5-35°C(0°C近くまで耐えるとされる)
肥料
春と秋に月1回薄い液肥
成長速度
やや遅い(子株はよく出る)
毒性
強い毒性は知られていないとされる。観賞用として扱い、口にしない
よく日に当てるほど葉の反り返りがはっきり出ます。水は葉のくぼみにためず、株元の土に注ぎます。
良い株は、葉の縁がしっかり反り返り、ロゼットが詰まっていること、葉の色が銀色がかった青緑で粉ののりが均一なこと、株元に子株が育ち始めていることの3点で見分けます。
避けたいのは、葉が平らに伸びて反り返りが弱い株と、葉のくぼみに茶色い斑点や黒い傷がある株です。前者は日照不足で育った株、後者は水がたまって傷んだ株の可能性があります。購入は3〜5月か9〜10月が適期で、子株付きの株なら株分けですぐ増やせます。
基本はエケベリアと同じく、日当たりと風通しのよい屋外の軒下が向いています。トップシータービーで大事なのは、光が足りるかどうかで葉の反り返りの強さが変わることです。日照が不足すると葉が平らに伸びて、ふつうのエケベリアのような姿に近づいてしまいます。春と秋は1日4〜5時間以上、直射日光に当てます。
夏は比較的暑さに耐える品種ですが、7〜8月は遮光30%ほどで西日を避けると葉焼けを防げます。冬は0°C近くまで耐えるとされますが、霜に当たると葉が傷むので、霜の予報が出た夜は軒下の奥か室内へ移します。
よくある失敗は、室内の窓辺だけで育てて葉のカールが弱くなることです。春に屋外の日なたへ1〜2週間かけて慣らすと、新しく出る葉から反り返った姿に戻ります。
水やりの基本はエケベリアと同じで、土が乾いてから数日後に鉢底から流れるまで与えます。トップシータービーは葉がとい状に反り返っているため、上から水をかけると葉のくぼみやロゼットの中心に水が残ります。細口の水差しで株元の土に注ぎ、葉にかかった水はティッシュで吸い取ります。
春と秋の成長期は7〜10日に1回、夏は2〜3週間に1回を夕方に、冬は月1回を目安にします。丈夫で葉に水をよく蓄えるため、少しの水切れでは傷みません。
よくある失敗は、雨ざらしで葉のくぼみに水がたまり、真夏の日差しで蒸れて葉に茶色い斑点が出ることです。傷んだ葉は付け根から外し、以後は雨の当たらない場所に置けば、新しい葉はきれいに育ちます。
市販の多肉植物用土をそのまま使って構いません。自分で配合する場合は赤玉土小粒5、軽石3、鹿沼土2が目安で、トップシータービーは丈夫なので、腐葉土を1割ほど混ぜて保水性を少し持たせても育ちます。株が子株を出して横に広がるため、鉢は深さより口径のある3.5〜5号の素焼き鉢や平鉢が向いています。鉢底石を1〜2cm敷き、植え付けは乾いた土で行います。子株を株分けして小鉢に植えるときも同じ配合の土を使い、2.5〜3号鉢に植えます。
トップシータービーは株元から子株がよく出て、数年で鉢いっぱいに群生します。剪定の中心は、混み合った子株の整理と枯れた下葉の除去です。子株同士が押し合うと葉の反り返りがつぶれて形が崩れるので、3〜4月か9〜10月に、外側の子株を付け根から外して風の通り道を作ります。
夏の終わりから秋に伸びる花茎は、花を楽しんだら付け根近くで切ります。古い株で茎が伸びて倒れてきたら、ロゼットの3〜5cm下で胴切りし、頭を挿し木にして仕立て直します。
よくある失敗は、群生したまま梅雨を迎えて株の内側が蒸れ、子株が黒く腐ることです。腐った子株は早めに取り除き、残った株元を風通しのよい日陰で乾かします。
3〜4月か9〜10月に準備する
子株の整理は成長期に行います。ピンセット、清潔なハサミ、外した子株を並べるトレイを用意し、土が乾いた日に作業します。
枯れた下葉を取り除く
株元でカラカラに乾いた下葉をピンセットで外します。子株のすき間の枯れ葉も取り、虫の隠れ場所をなくします。
混み合った子株を間引く
子株同士が押し合って葉の反り返りがつぶれている部分は、外側の子株を付け根から外して風の通り道を作ります。
花茎と伸びた茎を整える
咲き終わった花茎は付け根近くで切ります。茎が伸びて倒れた古株は、ロゼットの3〜5cm下で胴切りして頭を挿し木にします。
作業後は日なたで管理する
整理後は雨の当たらない日なたに置き、水は土が乾いてから株元に注ぎます。外した子株は乾かしてから挿して増やせます。
植え替えは1〜2年に1回、3〜4月か9〜10月に行います。子株が鉢の縁まで広がった、水が土にしみ込みにくい、鉢底から根が出ているのがサインです。トップシータービーは根の張りが旺盛で、エケベリアの仲間の中でも根詰まりしやすい品種です。
株を抜いたら古い土を半分ほど落とし、黒い根を切ります。子株が多い場合は、このとき株分けして別々の鉢に植えると管理しやすくなります。植え付け後は1週間ほど水を控え、明るい日陰で根を落ち着かせてから日なたへ戻します。
よくある失敗は、鉢増しを続けて大きすぎる鉢になり、土が乾かずに根腐れすることです。鉢の大きさは株の直径より2〜3cm大きい程度にとどめます。
3〜4月か9〜10月に準備する
1〜2年に1回行います。株の直径より2〜3cm大きい素焼き鉢か平鉢、多肉植物用土、鉢底石、清潔なハサミを用意し、数日前から水を切ります。
鉢から抜いて土を半分落とす
株元を持って鉢から抜き、古い土を半分ほど落とします。根が鉢の形に固まっている場合は、指で底の根を軽くほぐします。
黒い根を切り子株を分ける
黒く傷んだ根を切り、子株が多い場合は根付きで外して別の鉢に分けます。外した子株の切り口は2〜3日乾かします。
乾いた土で浅めに植える
鉢底石を敷き、乾いた用土で株を植えます。反り返った下葉が土に埋まらない高さにし、子株の間に風が通る隙間を残します。
1週間後から水やりを再開する
明るい日陰で1週間ほど水を控え、根を落ち着かせます。その後は株元に水を注ぎ、日なたへ少しずつ戻します。
トップシータービーは子株の株分け、葉挿し、胴切りのどれでも増やしやすい品種です。いちばん手軽なのは株元の子株を外す方法で、直径3cmほどに育った子株を付け根からねじり取り、切り口を2〜3日乾かしてから乾いた土に挿します。
葉挿しは3〜5月と9〜10月が適期で、反り返った葉は付け根が細いので、左右に揺らしてていねいに外します。2〜3週間で根と芽が出てきます。葉の形は子株や葉挿しの株にもほぼ受け継がれますが、小さいうちは反り返りが弱く、株が育つにつれてはっきりしてきます。
よくある失敗は、真夏に子株を外して切り口が乾く前に腐らせることです。株分けは涼しい時期に行い、腐った子株は捨てて健康な葉で葉挿しをやり直します。
3〜5月か9〜10月に準備する
株分けの適期は春と秋です。乾いた多肉植物用土を入れた小鉢、清潔なナイフ、ピンセットを用意し、真夏と真冬は避けます。
直径3cmほどの子株を選ぶ
株元から出た子株のうち、直径3cmほどに育ち、葉の反り返りが見え始めたものを選びます。小さすぎる子株は親株に残します。
付け根からねじって外す
子株の付け根を持ち、ゆっくりねじるようにして外します。外れにくい場合は、清潔なナイフで付け根を切り分けます。
切り口を2〜3日乾かす
外した子株は風通しのよい日陰に置き、切り口を2〜3日乾かします。乾かさずに植えると切り口から腐ることがあります。
乾いた土に挿して根付かせる
乾いた土に浅く挿し、1週間ほどしてから水を与え始めます。明るい日陰で根付いたら、日なたに慣らして育てます。
丈夫な品種ですが、葉のくぼみと子株のすき間にコナカイガラムシやアブラムシが入り込みやすいのが特徴です。群生した株の内側は見落としやすいので、月1回は子株をかき分けて確認します。見つけた虫は綿棒や筆で取り除き、数が多いときは土に混ぜる浸透移行性の殺虫剤をラベルどおりに使います。
病気では、梅雨から夏の蒸れによる腐れと、雨ざらしの葉に出る黒い斑点に注意します。雨よけと子株の間引きで風を通すことが最大の予防です。
よくある失敗は、子株の陰に虫が増えて株元がべたつき、すす病で黒くなることです。株を抜いて水で洗い流し、傷んだ子株を整理してから新しい土に植え直します。
成長期です。水は土が乾いてから7〜10日に1回、株元に注ぎます。月1回薄い液肥を与え、日なたで葉の反り返りをはっきりさせます。植え替えと子株の株分けはこの時期が適期です。冬越しした株は1〜2週間かけて日差しに慣らします。
暑さには比較的強いものの、梅雨から夏は雨よけをして、7〜8月は遮光30%ほどで西日を避けます。水は2〜3週間に1回、夕方に与え、肥料は止めます。群生した株の内側が蒸れて子株が腐りやすいので、混み合った部分を間引きます。
9〜10月は再び成長期で、水やりを7〜10日に1回に戻し、薄い液肥を月1回与えます。花茎が伸びて花が咲くことが多い時期です。よく日に当てると葉色が締まり、反り返りも強く出ます。株分けや葉挿しもでき、秋雨は雨よけで避けます。
休眠期です。水は月1回、暖かい日の午前中に株元へ与え、肥料は与えません。0°C近くまで耐えるとされますが、霜の降りる夜は軒下の奥か室内の窓辺へ移します。暖かく暗い室内では葉が平らに伸びるため、昼は日に当てます。
原因
日照不足です。トップシータービーの反り返った葉は、光が足りないと平らに伸びて普通のエケベリアに近い姿になります。
対策
春と秋は1日4〜5時間以上直射日光の当たる場所へ、1〜2週間かけて慣らしながら移します。新しく出る葉から反り返った形に戻ります。
原因
反り返った葉のくぼみに雨や水やりの水がたまり、日差しで蒸れて傷んだものです。
対策
傷んだ葉は付け根から外します。水は細口の水差しで株元の土に注ぎ、葉にかかった水はティッシュで吸い取り、雨の当たらない場所に置きます。
原因
子株が混み合って株の内側に風が通らず、梅雨から夏に蒸れたためです。
対策
腐った子株を根元から取り除き、株元を風通しのよい日陰で乾かします。春か秋に外側の子株を間引き、混み合いを解消します。
原因
子株のすき間に増えたコナカイガラムシやアブラムシの排せつ物に、すす病のカビが生えたものです。
対策
株を鉢から抜いて水で洗い流し、傷んだ子株を整理して新しい土に植え直します。再発する場合は浸透移行性の殺虫剤を土に混ぜます。
原因
根詰まりです。トップシータービーは根の張りが旺盛で、1〜2年植え替えないと鉢の中が根でいっぱいになります。
対策
3〜4月か9〜10月に鉢から抜き、古い土を半分ほど落として黒い根を切り、株の直径より2〜3cm大きい鉢に植え替えます。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。
品種独自の花言葉は定められていないとされ、エケベリアの仲間の花言葉として「優美」「たくましさ」「穏やか」が挙げられます。名前の Topsy Turvy は英語で「さかさま」を意味し、葉が反り返る姿から付けられたといわれます。子株を次々に出す丈夫さは「たくましさ」にぴったりです。
風水では、葉を放射状に広げるエケベリアは周りに気を広げ、人間関係を活発にするとされます。トップシータービーのように葉先が中心へ向かってカールする形は、良い気を内側に集めてたくわえる姿に見立てられることもあります。日当たりのよい南から西の窓辺やベランダが向いています。
多くは日照不足が原因です。トップシータービーの反り返った葉は、よく日に当てて締まった株ほどはっきり出て、光が足りないと葉が平らに伸びて普通のエケベリアに近い姿になります。春と秋は1日4〜5時間以上直射日光に当て、室内で育てていた株は1〜2週間かけて屋外の日なたに慣らしてください。すでに平らに伸びた葉は戻りませんが、中心から出る新しい葉から反り返った形に戻ります。
葉の形が違い、トップシータービーは葉の縁が上向きに反り返ります。原種のエケベリア・ルンヨニーは、へら形の平たい葉を広げるロゼットです。トップシータービーはそのルンヨニーから生まれた園芸品種とされ、葉が縦に折れたように反り、先が中心へ向かってカールします。葉色はどちらも銀色がかった青緑で、育て方はほぼ同じです。ラベルが「ルンヨニー」だけの株は、葉の反り返りの有無で見分けます。
いちばん簡単なのは、株元から出る子株を外す方法です。直径3cmほどに育った子株を3〜5月か9〜10月に付け根からねじり取り、切り口を2〜3日乾かしてから乾いた土に挿します。葉挿しも成功しやすく、付け根からていねいに外した葉を土の上に置くと、2〜3週間で根と芽が出ます。子株や葉挿しの株は小さいうちは反り返りが弱く、育つにつれてはっきりしてきます。真夏の株分けは腐りやすいので避けてください。
春と秋は7〜10日に1回、夏は2〜3週間に1回、冬は月1回が目安です。どの季節も土が乾いてから数日待ち、鉢底から流れるまで与えます。トップシータービーは葉がとい状に反り返っているため、上から水をかけるとくぼみに水が残り、夏の日差しで蒸れて茶色い斑点の原因になります。細口の水差しで株元の土に注ぎ、葉に付いた水はティッシュで吸い取ってください。夏は夕方、冬は暖かい日の午前中に与えます。
関東の平野部なら、霜の当たらない軒下で冬越しできることが多いです。トップシータービーは0°C近くまで耐えるとされる丈夫な品種ですが、霜や凍結に当たると葉が傷みます。霜の予報が出た夜は軒下の奥か室内の窓辺へ移し、水は月1回、暖かい日の午前中に控えめに与えます。寒冷地では室内の明るい窓辺で冬越しさせ、暗い場所では葉が平らに伸びるので、晴れた日中はなるべく日に当ててください。
夏の終わりから秋にかけて咲くことが多いとされます。春に咲くエケベリアが多いなか、トップシータービーはやや遅い時期に長い花茎を伸ばし、先端にオレンジ色を帯びた花をいくつも付けます。丈夫な品種なので、元気な株なら咲かせても問題ありません。花が終わったら花茎を付け根近くで切り、株元の風通しを確保します。花茎が上がらないのは株が若いか日照不足のことが多く、よく日に当てた充実した株ほど咲きやすくなります。
初めてならトップシータービーのほうが育てやすい品種です。トップシータービーは暑さ寒さに比較的強く、子株や葉挿しでよく増えるため、図鑑では初心者向けとしています。ラウイは白い粉が厚く美しい反面、触れると粉が取れ、夏の蒸れにも弱いので、雨よけと遮光50%前後の夏越しに慣れた中級者向けです。トップシータービーで水やりと日当たりの感覚をつかんでから、ラウイに進むと失敗が少なくなります。
エケベリア としてまとめている他の品種です。
エケベリア・トップシータービーの季節の作業や、土・鉢・肥料の選び方をくわしく解説した記事です。

多肉植物の育て方
多肉植物の育て方の基本を、春秋型・夏型・冬型の生育型別に解説。季節ごとの水やりの頻度、置き場所、冬に室内へ入れる温度の目安、土の配合、徒長と根腐れの対処までまとめ、図鑑の多肉植物・サボテン16種を生育型で一覧にしています。

秋の植え替え
秋は多肉植物や草花、果樹の植え替え・植え付けに向く一方、観葉植物は春まで待つのが基本です。秋の適期の目安、植物タイプ別の可否、根の扱い方と植え替え後の管理を解説します。

冬の防寒対策
霜よけ(不織布)、マルチング、鉢の置き場所、北風よけの4つの防寒の方法と、始める時期の目安、冬の水やりを解説。図鑑の庭木・果樹・多肉植物を耐えられる最低温度で一覧にしています。
11月の作業と、エケベリア・トップシータービーの手入れで迷ったときに役立つページです。
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。