苗・株の選び方
良い株は、葉がまっすぐ立ち上がり、外へ倒れていないこと、丸い小葉が葉の根元から先端まですき間なく付いていること、株元から新しい葉が出ていることの3点で見分けます。
避けたいのは、葉が四方に倒れて中心が開いた株と、小葉がまばらに抜けた株です。前者は光不足で育った株、後者は水切れを経験した株の可能性があります。葉の先が二股に分かれている株は品種らしさがよく出ているので、選ぶ楽しみのひとつになります。根元がぐらつかないかも軽く確かめます。
ネフロレピス・ダッフィーの育て方の要点
Hapot編集部より
ネフロレピス・ダッフィーは、直径1cmほどの丸い小葉がビーズのように連なる、すっと上に伸びる細身のネフロレピスです。基本のネフロレピスとの違いは、剣形ではなく丸い小葉であることと、葉が垂れずに上へ立ち上がり、株の幅が広がりにくいことの2点です。日本にも自生するタマシダ(Nephrolepis cordifolia)の園芸品種とされ、葉の先が二股に分かれることがあるのも、この品種ならではの特徴です。細い葉が直立して並ぶので、棚の上や窓辺のすき間など、横幅を取れない場所にも置けます。タマシダの系統らしく、セイヨウタマシダの品種より寒さにやや強いとされ、暖かい地域では5°C前後でも葉を保つことがあります。小葉が小さく乾きの影響が葉先に出にくいので、シダの入門にも向きます。一方で光が不足すると葉がひょろひょろと倒れやすく、明るさだけはしっかり確保したい品種です。

水やり
土の表面が乾いたらたっぷり(春〜秋は3〜4日に1回が目安)。冬は表面が乾いて2〜3日後
日光
間接光
温度の目安
5-30°C(タマシダ系で寒さにやや強いとされる)
湿度
40-70%
土
水はけの良い観葉植物用土
大きさの目安
室内の鉢植えで高さ30〜60cm。葉は直立して幅は30cm前後に収まり、3〜5号鉢での流通が中心です。
成長の速さ
ふつう(春〜秋に新しい葉が次々と立ち上がる)
温度の目安(耐寒〜耐暑)
5-30°C(タマシダ系で寒さにやや強いとされる)
肥料
5〜9月に月1回、薄めの液肥
成長速度
ふつう(春〜秋に新しい葉が次々と立ち上がる)
毒性
ペットへの毒性の報告は特にない(ネフロレピスの仲間はASPCAの無毒リストに掲載)
葉が外へ倒れてきたら、光が足りていない合図です。窓に近づけると、次に出る葉からまっすぐ立ち上がります。
良い株は、葉がまっすぐ立ち上がり、外へ倒れていないこと、丸い小葉が葉の根元から先端まですき間なく付いていること、株元から新しい葉が出ていることの3点で見分けます。
避けたいのは、葉が四方に倒れて中心が開いた株と、小葉がまばらに抜けた株です。前者は光不足で育った株、後者は水切れを経験した株の可能性があります。葉の先が二股に分かれている株は品種らしさがよく出ているので、選ぶ楽しみのひとつになります。根元がぐらつかないかも軽く確かめます。
基本はネフロレピスと同じく明るい日陰ですが、ダッフィーはほかの品種より少し明るめを好みます。目安はレースカーテン越しの窓辺から50cm〜1mです。光が弱いと、細い葉柄が自分の重さを支えきれずに外へ倒れ、株が割れたように見えてしまいます。葉がまっすぐ立っているかどうかを明るさのものさしにします。寒さには比較的強いものの、葉を傷めないためには冬も5°C以上が安心です。
よくある失敗は、細身で場所を取らないからと、窓のない廊下や棚の奥に置くことです。数か月で葉が倒れて株元がすかすかになります。倒れた葉は戻らないので付け根で切り、明るい場所へ移して新しい葉が立つのを待ちます。
小葉が小さく厚みがあるので、ネフロレピスの中では乾きにやや強い品種です。春から秋は土の表面が乾いたら、3〜4日に1回を目安に鉢底から流れるまで与えます。根鉢が乾き切る前に与える点はほかの品種と同じですが、毎日湿らせ続ける必要はありません。冬は表面が乾いてから2〜3日待ち、午前中に与えます。葉水は乾燥する季節に2日に1回ほどで足ります。
よくある失敗は、ボストンファーンと同じ感覚で毎日水を与え、土が常に湿ったままになることです。株元の葉が黄色くなったら過湿の合図で、受け皿の水を捨て、土の表面がしっかり乾くまで次の水を待てば持ち直します。
水はけを重視した、ややさらりとした土が向きます。市販の観葉植物用土をそのまま使ってかまいません。配合するなら赤玉土(小粒)5、腐葉土3、パーライト2が目安で、ほかのネフロレピスよりピートモスを控えめにします。鉢底石は2cmほど敷きます。鉢は直立する株の重心が高くなるので、軽いプラスチック鉢より、やや重みのある陶器鉢のほうが倒れにくくなります。元肥は少量で足ります。植え替えのときに古い土を半分ほど入れ替えると、水はけが戻ります。
ダッフィーは葉が上に伸びるため、倒れた葉と茶色くなった葉を株元で切るだけで形が整います。5〜9月に、外へ倒れて戻らない葉、小葉が抜けて葉軸だけになった葉を、葉柄の付け根で切り取ります。二股に分かれた葉はこの品種らしさなので、傷んでいなければ残します。株が混み合って中心が見えなくなったら、古い葉を全体の2割ほど間引きます。
よくある失敗は、高さをそろえようと長い葉の先を切ってしまうことです。シダの葉は切った位置から伸びないため、先が平らに切りそろえられた不自然な姿になります。高さを抑えたいときは、長い葉を付け根から抜くように間引きます。
時期と道具を準備する
5〜9月に行います。先の細い清潔なハサミを用意し、倒れた葉、小葉が抜けた葉、茶色い葉を見分けます。
倒れた葉を付け根で切る
外へ倒れて戻らない葉は、葉柄を株元までたどって切ります。倒れた葉を残すと、株の中心に光が届きにくくなります。
混み合った古い葉を間引く
株の中心が見えなくなっていれば、古い葉から全体の2割ほどを付け根で間引きます。二股に分かれた健康な葉は残します。
置き場所を見直す
倒れる葉が多かった場合は光不足なので、作業後に窓へ近い明るい場所へ移します。新しい葉の立ち方で効果を確かめます。
植え替えは2年に1回、5〜7月が目安です。ダッフィーは株元から地下を這う茎を伸ばして鉢いっぱいに広がり、タマシダの仲間らしく、根の間に水を蓄えた小さな玉のような塊ができることがあります。この玉は株の貯水タンクなので、植え替えのときも取り除かずに残します。根鉢の外側と底を軽くほぐし、一回り大きな鉢に植え付けます。
よくある失敗は、玉を球根の病気と思って取り除き、植え替え後に水切れに弱くなることです。黒く柔らかくなった玉だけを取り除き、硬く白っぽい玉はそのまま土に戻せば、株の回復が早くなります。植え替え後の水やりは、表面が乾いてからで十分です。
時期と道具を用意する
5〜7月に行います。一回り大きな陶器鉢、観葉植物用土、鉢底石、清潔なハサミとナイフ、割り箸を用意します。
葉をまとめて株を抜く
直立した葉をひもで軽く束ね、折れないようにしてから株を抜きます。鉢の側面をたたいて根鉢をゆるめると抜きやすくなります。
根と玉を確かめる
根鉢の外側と底を軽くほぐし、黒い根を切ります。水を蓄えた丸い玉は、硬いものは残し、黒く柔らかいものだけ取り除きます。
元の高さで植え付ける
鉢底石を2cm敷いて土を入れ、株元を元の高さにして植えます。割り箸で隙間をなくし、鉢底から流れるまで水を与えます。
明るい日陰で休ませる
束ねたひもを外し、2週間ほど明るい日陰に置きます。新しい葉が立ち上がり始めたら、窓辺の明るい場所へ戻します。
増やし方は株分けが基本で、地下を這う茎から出た子株も使えます。5〜7月が適期です。株分けでは、根茎を葉が4〜5枚以上のまとまりに手で割り、それぞれ小鉢に植え付けます。鉢の縁から離れたところに出てきた子株は、地下でつながる茎を切って掘り上げ、そのまま植え付ければ育ちます。水を蓄えた玉が付いている子株は、根付くまでの水切れに強く、成功しやすい傾向があります。
よくある失敗は、分けた直後に暗い場所で養生させ、新しい葉がひょろひょろに伸びることです。分けた株も明るい日陰に置き、土が乾いてから水を与えると、締まった姿で育ちます。
時期と道具を準備する
5〜7月の植え替えと同時に行います。清潔なナイフ、小鉢、観葉植物用土を用意し、株を鉢から抜いておきます。
根茎を手で割る
葉が4〜5枚以上と根が付くまとまりになるよう、根茎を手でゆっくり割ります。離れない部分だけをナイフで切り分けます。
離れた子株を掘り上げる
親株から離れて出ている子株は、地下でつながる茎を切って根ごと掘り上げます。水を蓄えた玉が付いていれば一緒に植えます。
小鉢に植えて水を与える
それぞれを小鉢に植え、鉢底から流れるまで水を与えます。その後は表面が乾いてから水を与え、過湿にしないようにします。
明るい日陰で育てる
暗い場所では葉が間延びするので、レースカーテン越しの明るい日陰に置きます。新しい葉が立てば根付いた合図です。
害虫は付きにくい品種ですが、カイガラムシが葉柄の付け根や地下茎の近くに付くことがあります。見つけたら綿棒でこすり取り、数が多ければ薬剤を使います。乾燥した部屋ではハダニも出て、丸い小葉の表に白い斑点が散るのが初期の合図です。葉の裏までシャワーで洗い流して、湿度を上げます。
よくある失敗は、小葉の裏の縁に沿って並ぶ茶色い粒を害虫と思って葉を切り落とすことです。丸い小葉の縁に規則正しく並ぶ粒は胞子のうで、株が充実している証拠です。こすっても取れず、並びが整っていれば心配ありません。害虫を見落とさないよう、月に1回は葉柄の付け根までのぞいて確かめます。
新しい葉が立ち上がり始めたら、水を3〜4日に1回へ戻し、5月から薄い液肥を月1回与えます。冬の間に倒れた葉はここで切り、窓辺の明るい場所へ移します。植え替えと株分けは5月以降に行います。
表面が乾いたら朝のうちにたっぷり与え、受け皿の水は毎回捨てます。液肥は月1回続けます。真夏の直射日光は小葉を焼くので、レースカーテン越しに。冷房の風が当たる場所は避け、2日に1回の葉水でハダニを防ぎます。
葉の伸びがゆるやかになるので、水は4〜5日に1回に減らし、液肥は9月で止めます。日差しが弱まる分、置き場所を窓に少し近づけて葉が倒れないようにします。最低気温が5°Cを下回る前に室内の明るい場所へ移します。
水は土の表面が乾いて2〜3日後、午前中に控えめに与えます。肥料は与えません。5°C以上を保てる明るい窓辺に置き、夜の窓際の冷え込みには当てないでください。暖房の乾燥で小葉が落ちるときは、葉水を週2〜3回加えます。
原因
光不足で葉柄が細く間延びし、自分の重さを支えられなくなっている。過湿で根が傷んでいる場合もある。
対策
レースカーテン越しの窓辺から50cm〜1mの場所へ移します。倒れた葉は起き上がらないので付け根から切り、土が常に湿っているなら水の間隔を空けます。
原因
水のやりすぎ。ダッフィーは小葉が小さく乾きにやや強いため、毎日の水やりでは土が湿り続けて根が傷む。
対策
受け皿の水を捨て、土の表面がしっかり乾いてから水を与えます。黄色い葉は付け根から切り、春から秋は3〜4日に1回を目安にします。
原因
ハダニの吸汁。乾燥した部屋で増えやすい。
対策
浴室のシャワーで葉の裏まで洗い流し、葉水で湿度を上げます。発生が続く場合は殺ダニ剤を7〜10日おきに2〜3回散布します。
原因
タマシダの系統が地下の茎に作る、水を蓄えるための塊。病気ではない。
対策
硬く白っぽい玉はそのまま土に戻します。黒く柔らかく腐ったものだけを取り除き、植え替え後の水やりは表面が乾いてからにします。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。
シダの仲間の花言葉は「魅惑」「誠実」などとされます。ダッフィーは花を咲かせませんが、丸い小葉がまっすぐに積み重なる姿が、飾らない誠実さを思わせるとして、新生活や就職祝いの贈り物に添えられることがあります。
風水では、まっすぐ上に伸びる植物は上昇の気を持つとされ、仕事運や向上心を後押しするといわれます。ダッフィーの丸い小葉は角が立たず、気をやわらげる形とされるため、書斎やデスクの近くなど、集中と落ち着きの両方がほしい場所に向くとされます。
多くは光不足で、葉柄が細く伸びて自分の重さを支えられなくなっています。ダッフィーはネフロレピスの中でも明るさを好み、暗い場所では葉が間延びして外へ倒れます。レースカーテン越しの窓辺から50cm〜1mの場所へ移すと、次に出る葉からまっすぐ立ちます。倒れた葉は起き上がらないので、付け根から切り取ってください。水のやりすぎで根が傷んで倒れることもあるので、土の湿り具合もあわせて確認します。
異常ではなく、この品種によく見られる特徴です。ダッフィーは葉の先が二股、ときには三股に分かれることがあり、むしろ品種らしさとして楽しまれています。分かれ方は株や葉によってまちまちで、すべての葉に出るわけではありません。傷んでいなければ切る必要はなく、分かれた葉が多い株を好んで選ぶ人もいます。分かれた先が茶色く傷んだときだけ、その葉を付け根から切ります。
タマシダの仲間が地下の茎に作る、水を蓄えるための塊です。ダッフィーはタマシダ(Nephrolepis cordifolia)の園芸品種なので、根の間に直径1〜2cmほどの丸い玉ができることがあります。乾燥が続いたときに株を支える貯水タンクの役割があるとされるため、植え替えで見つけても取り除かず、そのまま土に戻してください。黒く柔らかく腐っているものだけを取り除きます。
水やりの手軽さではダッフィー、葉の茂る勢いではボストンファーンに分があります。ダッフィーは小葉が小さく乾きの影響が出にくいので、多少水やりが遅れても葉が落ちにくい品種です。ボストンファーンは葉の量が多く水をよく吸うため、夏は毎日の水やりが必要になります。置き場所に余裕がなく、手間を少なくしたいならダッフィー、吊り鉢で大きく茂らせたいならボストンファーンが向いています。
ネフロレピスの中では寒さにやや強いとされますが、室内で冬を越すのが安心です。タマシダの系統で、暖かい地域では5°C前後でも葉を保つことがあります。ただし霜や寒風に当たると小葉が茶色く傷みます。冬は5°C以上を保てる明るい窓辺に置き、夜は窓から少し離します。水やりは控えめにし、土が乾いて2〜3日後に与えると根が冷えにくくなります。
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10月の季節の作業と、ネフロレピス・ダッフィーの手入れで迷いやすいところに合わせて選んでいます。
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執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。