苗・株の選び方
良い株は、葉が厚く張りがあり、しわや柔らかい部分がないこと、葉の色が品種らしく濃く、模様がはっきりしていること、株がぐらつかず根がしっかり張っていることの3点で見分けます。葉の数が多く、株元に子株が出ている株は充実しています。
避けたいのは、株元の葉が黄色く柔らかくなっている株と、葉の付け根に白い綿のようなカイガラムシが付いている株です。前者は根腐れ、後者は害虫の持ち込みにつながります。葉焼けで茶色くなった跡は元に戻らないので、見た目を重視するなら傷の少ない株を選びます。
Hapot編集部より
ガステリアは、直射日光が少ない室内の窓辺でも育ちやすく、多肉植物を初めて育てる人にも向いた丈夫な種類です。南アフリカ原産のススキノキ科の多肉植物で、舌のように厚く硬い葉が左右に重なったり、ロゼット状に広がったりします。葉の表面には白い斑点やざらざらした突起があり、緑一色のものから斑入りまで品種が豊富です。代表的なのは、短く分厚い葉が牛の伏せた姿に見える「臥牛(がぎゅう)」で、日本でも古くから愛好家に親しまれてきました。小型で群生する「子宝」や、青白い葉がこんもり茂る「恐竜(グロメラータ)」も人気です。名前はギリシャ語の「胃」に由来し、春に咲く筒状の花の根元が胃のようにふくらむことから付けられました。強い日差しを避け、土が乾いてから水を与える、この2点を守れば長く育てられます。成長はゆっくりで、小さな鉢のまま何年も楽しめます。

水やり
春と秋は土が乾いたらたっぷり(7〜10日に1回が目安)、真夏は控えめ、冬は月1〜2回
日光
半日陰
温度の目安
5-30°C(0°C近くまで耐えるとされるが、冬は5°C以上が安心)
湿度
30-60%
土
水はけの良い多肉植物用土
大きさの目安
種類によって高さ5〜20cmほどで、小型の種類は2〜3号鉢に収まります。臥牛は葉の長さ5〜10cmほどで、成長はとてもゆっくりです。子株が増えると鉢いっぱいに群生します。
成長の速さ
遅い(1年に葉が数枚増える程度)
温度の目安(耐寒〜耐暑)
5-30°C(0°C近くまで耐えるとされるが、冬は5°C以上が安心)
肥料
4〜6月と9〜10月に、薄めた液肥を月1〜2回
成長速度
遅い(1年に葉が数枚増える程度)
毒性
一般的な資料で有毒植物とはされていないが、詳しい報告は少ない。ペットや子どもが口にしないよう置き場所に注意する
失敗の多くは、真夏の直射日光と冬の水のやりすぎです。明るい日陰で育て、水は土がしっかり乾いてから与えます。
良い株は、葉が厚く張りがあり、しわや柔らかい部分がないこと、葉の色が品種らしく濃く、模様がはっきりしていること、株がぐらつかず根がしっかり張っていることの3点で見分けます。葉の数が多く、株元に子株が出ている株は充実しています。
避けたいのは、株元の葉が黄色く柔らかくなっている株と、葉の付け根に白い綿のようなカイガラムシが付いている株です。前者は根腐れ、後者は害虫の持ち込みにつながります。葉焼けで茶色くなった跡は元に戻らないので、見た目を重視するなら傷の少ない株を選びます。
ガステリアは多肉植物の中では強い光を必要としない種類で、レースカーテン越しの明るい窓辺が基本の置き場所です。屋外なら、春と秋は午前中だけ日が当たる半日陰が向いています。真夏の直射日光に当てると、葉が赤茶色や白っぽく変色する葉焼けを起こすため、7〜8月は遮光ネットや明るい日陰で管理します。反対に暗すぎると葉が細く伸び、株の形が乱れます。耐寒性は比較的あり、0°C近くまで耐えるとされますが、霜に当たると傷むので、最低気温が5°Cを下回る前に室内の窓辺へ移します。
よくある失敗は、多肉植物は日なたが好きだと考えて、夏の屋外の日なたに出し、数日で葉を焼いてしまうことです。焼けた跡は元に戻らないので、明るい日陰に移して新しい葉が育つのを待ちます。
生育期の春と秋は、土の中までしっかり乾いてから、鉢底から流れるまでたっぷり与えます。目安は7〜10日に1回ほどです。真夏は生育がゆるやかになるため、夕方の涼しい時間に、春秋より少なめに与えます。冬は株が休むので、月に1〜2回、暖かい日の午前中に土の表面を湿らせる程度にします。葉にしわが寄ってきたら水が足りない合図で、水を与えると数日で張りが戻ります。
よくある失敗は、乾いているか確かめずに水を与え続け、根腐れさせることです。受け皿にたまった水は必ず捨ててください。株元の葉が黄色く柔らかくなったら過湿を疑い、水を止めて鉢から抜き、黒く傷んだ根を切って乾いた新しい土に植え直します。
市販の多肉植物用土がそのまま使えます。自分で配合する場合は、赤玉土小粒4、鹿沼土小粒2、軽石小粒2、腐葉土2が目安です。ガステリアは根が太く長く伸びるので、ほかの多肉植物よりやや深めの鉢を選ぶと根がよく張ります。鉢底には鉢底石を1〜2cm敷き、水はけを確保します。素焼き鉢は乾きやすく根腐れを防ぎやすい一方、プラスチック鉢は乾きにくいので水やりの間隔を長めにします。肥料分の多い土は葉が間延びする原因になるので、元肥はごく少量にとどめます。
ガステリアは茎が伸びない種類で、基本的に剪定の必要はありません。手入れは、枯れた下葉や傷んだ葉を取り除くことが中心です。株元の葉が茶色く枯れてきたら、付け根から手で外すか、清潔なハサミで切り取ります。花が咲き終わったら、花茎を株元に近い位置で切ります。種を採るつもりがなければ、花がしおれた段階で早めに切ると株の体力を温存できます。作業は生育期の4〜6月か9〜10月に行い、切り口が乾くまでの数日間は水を控えます。
よくある失敗は、葉焼けや傷の付いた葉を次々に切り取って、株を小さくしてしまうことです。見た目が悪くても緑色の部分が残っている葉は光合成をしているので、半分以上枯れるまでは残しておきます。
時期と道具を用意する
作業は4〜6月か9〜10月に行います。清潔なハサミかピンセットを用意し、作業後数日は水を控える予定にしておきます。
枯れた下葉を取り除く
株元の茶色く枯れた葉を、付け根から手で外すか、ハサミで切り取ります。緑の部分が残る葉は無理に取りません。
咲き終わった花茎を切る
花がしおれたら、花茎を株元に近い位置で切ります。種を採らない場合は、早めに切ると株の体力を温存できます。
虫が付いていないか確認する
葉を整理したら、付け根や株の中心にカイガラムシが付いていないか確かめ、見つけたら綿棒でこすり落とします。
切り口を乾かしてから水やり
切り口が乾くまで3〜4日は水を控え、明るい日陰に置きます。乾いたら通常の水やりに戻します。
植え替えは2〜3年に1回、4〜6月か9〜10月に行います。鉢底から根が出ている、子株が増えて鉢がいっぱいになった、水が染み込みにくいといった様子が合図です。植え替えの1週間ほど前から水を止めて土を乾かし、鉢から抜いたら古い土を軽く落として、黒く傷んだ根や枯れた根を切ります。太く白い根はなるべく残します。一回り大きく深めの鉢に乾いた用土で植え付け、水は1週間ほどたってから与えます。
よくある失敗は、植え替え直後にたっぷり水を与え、傷ついた根から腐らせてしまうことです。植え付け後は明るい日陰で休ませ、根が落ち着いてから少しずつ水やりを再開すると、2〜3週間で元の生育に戻ります。
時期と道具をそろえる
適期は4〜6月か9〜10月です。一回り大きく深めの鉢、多肉植物用土、鉢底石、清潔なハサミを用意し、1週間前から水を止めます。
株を鉢から抜く
鉢の縁を軽く叩き、株元を持って根鉢ごと抜きます。葉は硬いものの折れることがあるので、株元近くを持って作業します。
古い土と傷んだ根を整理する
古い土を軽く落とし、黒く傷んだ根や枯れた根を切ります。太く白い根は残し、子株を分ける場合はこのときに外します。
乾いた土に植え付ける
鉢底石を1〜2cm敷き、乾いた用土で元と同じ深さに植えます。株がぐらつかないよう、周りの土を軽く押さえます。
1週間後から水を与える
明るい日陰で1週間ほど休ませ、それから鉢底から流れるまで水を与えます。肥料は1か月ほどたってから再開します。
株分けで増やすのが最も確実です。株元から出た子株に葉が3〜4枚付き、根も出ていれば、植え替えのときに手で親株から外して別の鉢に植えます。根が少ない子株は、切り口を2〜3日乾かしてから乾いた土に植えます。葉挿しもでき、充実した葉を付け根から外して切り口を1週間ほど乾かし、乾いた土の上に寝かせるか浅く挿すと、1〜2か月で根と小さな芽が出てきます。ただし芽が育つまでには時間がかかり、鉢植えらしい大きさになるまで1〜2年みておきます。適期はどちらも4〜6月か9〜10月です。
よくある失敗は、切り口を乾かさずに湿った土に挿して腐らせることです。腐った場合は傷んだ部分を切り直し、もう一度乾かしてからやり直します。
時期と道具を用意する
適期は4〜6月か9〜10月です。清潔なナイフかハサミ、乾いた多肉植物用土、小鉢を用意します。株分けは植え替えと同時に行います。
子株を親株から外す
葉が3〜4枚あり根の出た子株を選び、付け根を手でひねるか、ナイフで切り分けます。根をなるべく付けたまま外します。
切り口を乾かす
子株の切り口や、葉挿しに使う葉の付け根を、風通しの良い日陰で2〜7日ほど乾かします。乾くまで土に植えません。
乾いた土に植えるか置く
子株は乾いた土に浅く植えます。葉挿しは乾いた土の上に寝かせるか、付け根を浅く挿して明るい日陰に置きます。
発根を待って水を与える
1〜2週間後から少量ずつ水を与え始めます。葉挿しは1〜2か月で根と芽が出るので、芽が育つまで乾かし気味に管理します。
病害虫は少ない植物ですが、葉の付け根や株の中心に付くカイガラムシとコナカイガラムシに注意します。白い綿のような塊や、葉にべたべたした汚れを見つけたら、歯ブラシや綿棒でこすり落とします。数が多い場合は多肉植物に使える殺虫剤を散布します。根に付くネジラミは、植え替えのときに根の周りが白い粉をまぶしたようになっていることで気付きます。見つけたら根を水でよく洗い、新しい土に植え直します。風通しの悪い場所で過湿が続くと、葉に黒い斑点が出る病気が起きることもあります。
よくある失敗は、虫の付いた株をほかの多肉植物と並べたまま置き、被害を広げることです。見つけた株は離して管理し、2週間ほど様子を見て再発がないか確かめます。
4月から生育が始まるので、土が乾いたらたっぷり水を与え、薄めた液肥を月1〜2回与えます。置き場所はレース越しの窓辺か屋外の半日陰です。4〜6月は植え替えと株分けの適期で、花茎が伸びて花が咲く時期でもあります。
暑さで生育がゆるやかになるので、肥料は止め、水は夕方に控えめに与えます。直射日光は葉焼けの原因になるため、明るい日陰で管理します。梅雨の長雨に当てると根腐れしやすいので、雨の当たらない場所へ移し、風通しを確保します。
9月から再び生育するので、土が乾いたら水を与え、液肥を月1〜2回再開します。植え替えや株分けは10月中旬までに済ませます。最低気温が5°Cを下回る前に、室内の明るい窓辺へ取り込みます。秋は葉の色つやが最もよくなる時期です。
5°C以上の明るい室内に置き、水は月1〜2回、暖かい日の午前中に控えめに与えます。冬は肥料を与えません。夜に冷え込む窓際からは離します。低温期に水が多いと根腐れしやすいので、迷ったら水やりを先送りします。
原因
直射日光による葉焼けです。ガステリアは強い光に弱く、夏の日なたや、室内から急に屋外へ出したときに起こりやすい症状です。
対策
レース越しの窓辺か明るい日陰に移します。焼けた跡は元に戻りませんが、株が元気なら新しい葉が育つにつれて目立たなくなります。
原因
水のやりすぎや冬の低温による根腐れです。土が湿ったまま冷えると、根が傷んで株元から腐り始めます。
対策
水を止めて鉢から抜き、黒く傷んだ根と腐った葉を取り除きます。切り口を数日乾かしてから乾いた新しい土に植え、1週間後から少量ずつ水を与えます。
原因
水不足か、根腐れで水を吸えなくなっている状態です。葉にためた水を使い切ると、葉が薄くしぼんできます。
対策
土が乾いていれば鉢底から流れるまで水を与えると数日で戻ります。土が湿っているのにしわが寄る場合は、根を確かめて傷んだ部分を切り、植え直します。
原因
光不足による徒長です。暗い部屋や窓から離れた場所に長く置くと、葉が細く間延びし、色も薄くなります。
対策
レース越しの明るい窓辺に移します。伸びた葉は戻りませんが、新しく出る葉は締まった形になります。急に強い光に当てると葉焼けするので、少しずつ慣らします。
原因
コナカイガラムシの発生です。風通しの悪い場所で、葉の付け根や株の中心に付きやすい害虫です。
対策
歯ブラシや綿棒でこすり落とし、数が多ければ多肉植物に使える殺虫剤を散布します。ほかの鉢から離して管理し、2週間ほど再発がないか確かめます。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。

ガステリアは、株が充実すると家庭でも毎年のように春に花を咲かせます。4〜6月ごろ、葉の間から30〜50cmほどの細い花茎が斜めに伸び、長さ2cm前後の筒状の花が下向きにいくつも並びます。花はピンクからオレンジがかった赤で、先端が緑色を帯びるものが多く、根元がふくらんだ形をしています。属名のガステリアは、このふくらみをギリシャ語の「胃」になぞらえたものです。
花は下から順に咲き、1本の花茎で数週間楽しめます。咲き終わったら花茎を株元に近い位置で切ると、株の体力を温存できます。
ガステリアには、広く定まった花言葉は見当たりません。多肉植物全般には「タフ」「たくましさ」といった言葉が添えられることが多く、ガステリアも小さな鉢で何年も育ち続ける丈夫さから、同じような意味を込めて贈られることがあります。
ガステリアについて、風水で広く知られた決まった意味づけはありません。一般に、厚くとがった葉を持つ多肉植物は悪い気を払うといわれ、玄関やデスクの上など、気になる場所に小さな鉢を置く使い方が紹介されます。半日陰に強いので、置き場所を選びやすい植物です。
明るい日陰なら育ちますが、真っ暗な場所では弱ります。ガステリアは多肉植物の中では耐陰性が高く、レースカーテン越しの窓辺や、直射日光の入らない明るい部屋でも元気に育ちます。ただし照明だけの部屋や窓から離れた暗い場所に置き続けると、葉が細く間延びし、色も薄くなります。暗い場所に飾りたい場合は、週に数日は明るい窓辺に戻して光に当てると、形を保ちやすくなります。
臥牛はガステリアの一種で、短く分厚い舌のような葉が特徴です。一般にガステリア・アームストロンギーの名で知られ、葉の表面のざらざらした突起や白い模様の入り方で多くの品種が選び出されてきました。育て方はほかのガステリアと同じで、明るい日陰と乾かし気味の水やりが基本です。成長がとてもゆっくりで、年に数枚しか葉が増えないため、ほかの種類より植え替えの間隔を長めにして構いません。
土が乾いているなら、水不足の可能性が高いです。ガステリアは葉に水をためているので、水が足りないと葉が薄くなってしわが寄ります。生育期なら鉢底から流れるまでたっぷり水を与えると、数日で張りが戻ります。一方、土が湿っているのにしわが寄る場合は、根腐れで水を吸えなくなっていることがあります。その場合は鉢から抜いて根を確かめ、黒く傷んだ根を切って乾いた土に植え直してください。
咲かせても株が弱ることは少なく、楽しんで構いません。ガステリアは春に長い花茎を伸ばし、ピンクやオレンジ色の筒状の花を下向きにいくつも付けます。株が充実していれば毎年のように咲きます。咲き終わったら花茎を株元に近いところで切り取ると、株の体力を温存できます。種を採りたい場合は花茎を残しますが、株が小さいうちは負担になるため、早めに切るのがおすすめです。
霜の当たらない暖かい地域でなければ、冬は室内に取り込むのが安心です。ガステリアは0°C近くまで耐えるとされますが、霜に当たったり、冷たい雨で土が湿ったまま冷え込んだりすると、葉が傷んで根腐れを起こします。最低気温が5°Cを下回る前に室内の明るい窓辺へ移し、水は月1〜2回に減らします。暖地で軒下に置く場合も、寒波の予報が出た日は取り込んでください。
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。