苗・株の選び方
良い株は、葉が鮮やかな色で、茶色く縮れた部分がないこと、茎の先まで葉が密に付いていること、土が適度に湿っていることの3点で見分けます。コンテリクラマゴケなら、葉に青い光沢がはっきり見える株を選びます。
避けたいのは、葉先や株の中心が茶色く乾いている株と、土が乾ききって葉が縮れている株です。乾燥で傷んだ部分は元に戻りません。テラリウムに使うなら、小さなポットで売られている株を選ぶと容器に収めやすく、アポダのように低く広がる種類は地面を覆う役に向いています。
Hapot編集部より
セラギネラは、シダ植物の仲間で、細かな鱗のような葉が茎に重なって付く、苔のようにも見える小さな観葉植物です。イワヒバ属には世界に700種ほどがあり、園芸では、葉が青い金属のような光沢を帯びるコンテリクラマゴケ、苔のように低く密に広がるアポダ、明るい緑や黄緑の葉で地面を覆うクラウシアナなどが出回ります。花は咲かず、胞子で増える植物で、葉の色や質感そのものを楽しみます。もともと湿った林の地面や岩の上に育つため、強い光と乾燥が大の苦手です。乾いた部屋では葉先から茶色く縮れますが、湿度の保てるガラス容器の中では見違えるように生き生きと茂るので、テラリウムの定番素材として人気があります。土を乾かさず、空気の湿度を高く保つ、これがセラギネラを元気に育てる最大のポイントです。日本に自生するイワヒバも同じ仲間ですが、こちらは乾燥すると葉を丸めて耐える性質があり、育て方が異なります。

水やり
土の表面が乾き始めたら(春〜秋は毎日確認)。冬も土を乾かしきらない
日光
間接光
温度の目安
10-28°C(冬は5°C以上が安心。種類により0°C近くまで耐える)
湿度
70%以上(乾燥に弱く、テラリウム向き)
土
水もちの良い観葉植物用土。ピートモスや水苔を混ぜた配合
大きさの目安
草丈は5〜15cmほどで、茎が地面を這うように横へ広がります。アポダは高さ数cmの苔のような姿、コンテリクラマゴケは茎が30cm以上伸びて垂れ下がることもあります。
成長の速さ
中(春から夏は茎が這うように伸びて横に広がる)
温度の目安(耐寒〜耐暑)
10-28°C(冬は5°C以上が安心。種類により0°C近くまで耐える)
肥料
5〜9月に月1回、規定より薄めた液肥(少なめで十分)
成長速度
中(春から夏は茎が這うように伸びて横に広がる)
毒性
セラギネラの毒性について、はっきりした報告は多くない。ペットや子どもが口にしないよう置き場所に注意する
乾燥させないことが何より大切です。土は乾ききる前に水を与え、葉水やガラス容器で空気の湿度を保ちます。強い光には当てず、明るい日陰で育てます。
良い株は、葉が鮮やかな色で、茶色く縮れた部分がないこと、茎の先まで葉が密に付いていること、土が適度に湿っていることの3点で見分けます。コンテリクラマゴケなら、葉に青い光沢がはっきり見える株を選びます。
避けたいのは、葉先や株の中心が茶色く乾いている株と、土が乾ききって葉が縮れている株です。乾燥で傷んだ部分は元に戻りません。テラリウムに使うなら、小さなポットで売られている株を選ぶと容器に収めやすく、アポダのように低く広がる種類は地面を覆う役に向いています。
直射日光の当たらない、明るい日陰が基本の置き場所です。林の地面に育つ植物なので、レースカーテン越しの光か、窓から少し離れた場所が向いています。直射日光に当たると、細かな葉がすぐに茶色く焼けて縮れます。コンテリクラマゴケの青い光沢は、やや暗めの日陰のほうがきれいに出るといわれます。反対に暗すぎると茎が間延びして、葉の密度が下がります。
最も気を付けたいのは空気の乾燥です。エアコンや暖房の風が直接当たる場所には絶対に置かず、湿度の保てる場所を選びます。乾燥しやすい部屋では、ふた付きのガラス容器に入れるテラリウム仕立てにするか、加湿器の近く、浴室や洗面所の明るい窓辺に置くと、葉先の傷みが大きく減ります。冬は5°C以上を保ち、夜に冷え込む窓際から離します。
セラギネラは土が乾くと、細かな葉が縮れて茶色くなり、元に戻りにくい植物です。土の表面が乾き始めたら、鉢底から流れ出るまでたっぷり与えます。春から秋は成長が盛んで乾きも早いため、毎日土を確かめます。冬は成長がゆるやかになりますが、土を乾かしきらないように、室温に近い水を与えます。土への水やりとは別に、1日1〜2回、霧吹きで葉に水をかけて湿度を補うと、葉先の傷みとハダニを防げます。
よくある失敗は、乾燥を気にするあまり受け皿に水をためっぱなしにして、根を腐らせることです。受け皿の水は毎回捨ててください。テラリウムで育てる場合は、容器の内側が曇る程度の湿度が目安で、底に水がたまりすぎないよう、霧吹きで少しずつ水を足します。
水もちが良く、適度に水はけもある土が向いています。市販の観葉植物用土に、ピートモスか刻んだ水苔を2〜3割混ぜると、乾きにくくセラギネラに合った土になります。自分で配合するなら、赤玉土小粒4、ピートモス4、パーライト2が目安です。鉢は乾きにくいプラスチック鉢や浅めの鉢が使いやすく、鉢底には鉢底石を1cmほど敷きます。テラリウムに植える場合は、容器の底に軽石やハイドロボールを敷いて余分な水がたまる層を作り、その上に用土を入れると根腐れを防げます。肥料分の多い土は必要なく、元肥は少量で十分です。
セラギネラは茎が這うように伸びて広がるため、伸びすぎた茎や形の乱れた部分を切り戻して整えます。適期は5〜9月で、清潔なハサミで茎の途中を切れば、切ったところから脇の茎が伸びて密な姿になります。切った茎は挿し芽に使えます。
乾燥や葉焼けで茶色くなった部分は元の緑には戻らないので、見つけたら付け根から切り取ります。茶色い葉を残したままにすると、湿った環境ではそこからカビが広がることがあります。テラリウムでは容器の中で茎が混み合いやすいので、ガラスに触れている葉や、ほかの植物を覆ってしまう茎をこまめに切ります。古くなって中心がまばらになった株は、元気な茎を挿し芽にして更新すると、きれいな姿を保てます。
時期と道具を用意する
切り戻しは成長期の5〜9月に行います。清潔なハサミを用意し、寒い時期の強い切り戻しは避けます。
茶色い葉を取り除く
乾燥や葉焼けで茶色くなった部分を付け根から切り取ります。残しておくとカビの原因になります。
伸びすぎた茎を切る
形が乱れた茎や鉢からはみ出た茎を、好みの長さで切ります。切ったところから脇の茎が伸びて密になります。
テラリウムでは混み合いを整える
ガラスに触れている葉や、ほかの植物を覆う茎を切り、容器の中の風通しと見た目を整えます。
切った茎を挿し芽にする
元気な茎は5cmほどにそろえ、湿らせた用土の上に寝かせて挿し芽にし、株の更新用にとっておきます。
植え替えは1〜2年に1回、気温が20°C前後になる5〜6月に行います。鉢いっぱいに茎が広がった、水がすぐに乾くようになった、といった様子が合図です。根は細く浅く広がるタイプなので、深い鉢より浅めの鉢が向いています。根鉢の周りを軽くほぐし、一回り大きな鉢に水もちの良い用土で植え替えます。
株が広がりすぎた場合は、植え替えのときに手で2〜3株に分けて株分けできます。植え替え後は1週間ほど明るい日陰に置き、葉水を多めにして湿度を保ちます。よくある失敗は、植え替えの作業中に細かな葉が乾いて傷むことです。作業は手早く行い、霧吹きで葉を湿らせながら進めると傷みを防げます。
時期と道具をそろえる
適期は気温20°C前後の5〜6月です。一回り大きな浅めの鉢、水もちの良い用土、鉢底石、清潔なハサミ、霧吹きを用意します。
葉を湿らせて株を抜く
作業前に霧吹きで葉を湿らせ、鉢の縁を軽く叩いて根鉢ごと抜きます。細かな葉が乾かないよう手早く進めます。
根鉢を軽くほぐす
根鉢の周りを軽くほぐし、黒く傷んだ根や茶色く枯れた茎を取り除きます。大きな株は手で2〜3株に分けます。
新しい土で植え付ける
鉢底石を1cmほど敷き、元と同じ高さになるように植えます。株元に用土を詰め、軽く押さえて落ち着かせます。
湿度を保って休ませる
鉢底から流れるまで水を与え、1週間ほど明るい日陰に置きます。葉水を多めにし、肥料は2〜3週間後から再開します。
セラギネラは挿し芽と株分けで簡単に増やせます。適期は5〜9月です。茎を5cmほどに切り、湿らせた用土や水苔の上に寝かせるか、軽く挿すだけで根が出ます。茎の途中から根のような細い器官(担根体)を出して地面に付く性質があり、その部分を付けて切ると根付きやすくなります。
挿した後は、透明なカップをかぶせるか、ふた付きの容器に入れて湿度を保ち、明るい日陰に置きます。20〜25°Cなら2〜4週間で新しい葉が伸び始めます。株分けは植え替えのときに、根の付いた株を手で分けて植えるだけです。テラリウムでは、切った茎を用土の上に置いておくだけで、そのまま根付いて広がることもあります。
時期と道具を用意する
適期は5〜9月です。清潔なハサミ、湿らせた用土か水苔を入れた小鉢、透明なカップかふた付きの容器を用意します。
元気な茎を切る
緑の鮮やかな茎を5cmほどに切ります。茎から下に伸びる細い器官(担根体)が付いた部分を選ぶと根付きやすくなります。
用土の上に寝かせる
湿らせた用土や水苔の上に茎を寝かせるか、軽く挿します。担根体の付いた部分が土に触れるようにします。
湿度を保って根付きを待つ
カップをかぶせるか容器のふたを閉め、明るい日陰に置きます。ときどき換気し、2〜4週間で新しい葉が伸び始めます。
育った株を植え替える
新しい葉が伸びて根付いたら、カップを外して少しずつ部屋の湿度に慣らし、鉢やテラリウムに植え付けます。
比較的病害虫の少ない植物ですが、乾燥した室内ではハダニが付くことがあります。ハダニは葉が白っぽくかすれるのが目印で、毎日の葉水でかなり予防できます。見つけたら水で洗い流し、数が多ければ観葉植物用の殺虫剤を使います。屋外の湿った場所に置くと、ナメクジに葉を食べられることがあります。
テラリウムで注意したいのは、蒸れによるカビです。ふたを閉めきった容器では、茶色く傷んだ葉から白いカビが広がることがあります。傷んだ葉はこまめに取り除き、ふたを1日に数回開けて換気します。土がいつまでも水浸しで、茎の根元が黒く柔らかくなった場合は根腐れなので、水を控え、元気な茎を挿し芽にして更新します。
気温が15°Cを超えたら成長が始まります。水は土の表面が乾き始めたらたっぷり与え、5月から薄めの液肥を月1回始めます。5〜6月は植え替えと株分け、挿し芽の適期です。置き場所は明るい日陰です。
成長が盛んで乾きやすい季節です。毎日土を確かめ、葉水を1日1〜2回行います。直射日光は葉焼けの原因になるので当てません。エアコンの風が当たらない、明るく湿度の保てる場所に置きます。
9月で肥料を止め、水は土の表面が乾き始めたら与えるリズムを続けます。最低気温が10°Cを下回る前に、屋外の鉢は室内の明るい場所へ移します。茶色くなった葉は切り取り、冬に備えます。
5°C以上を保てる明るい室内に置き、夜は冷え込む窓際から離します。暖房で空気が乾くため、葉水を続けるか、ガラス容器や加湿器の近くで管理します。土は乾かしきらず、肥料は与えません。
原因
空気や土の乾燥です。エアコンや暖房の風、湿度の低い部屋では、細かな葉がすぐに傷みます。
対策
茶色い部分を切り取り、1日1〜2回葉水をして、ふた付きのガラス容器や加湿器の近くで管理します。新しい茎から緑が戻ります。
原因
直射日光による葉焼けです。窓辺の強い日差しや、夏の屋外の日なたで起こります。
対策
傷んだ葉を切り取り、レースカーテン越しよりやや暗めの明るい日陰へ移します。焼けた葉は元に戻りません。
原因
過湿による根腐れです。受け皿に水がたまったままだったり、テラリウムの底に水がたまりすぎたりすると起こります。
対策
水を控え、傷んだ部分を取り除きます。株全体が弱っている場合は、元気な茎を切って湿った用土の上に寝かせ、挿し芽で更新します。
原因
ふたを閉めきった容器の中の蒸れです。茶色く傷んだ葉が残っていると、そこからカビが広がりやすくなります。
対策
カビの出た部分と傷んだ葉を取り除き、ふたを1日に数回開けて換気します。容器を直射日光の当たらない場所に置きます。
原因
光不足です。暗すぎる場所では茎の間が伸び、葉の密度が下がります。古くなった株でも中心がまばらになります。
対策
明るい日陰へ移し、伸びすぎた茎を5〜9月に切り戻します。切った茎を挿し芽にして株を更新すると、密な姿に戻ります。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。
セラギネラは花を咲かせない植物で、広く知られた決まった花言葉は見当たりません。苔のように地面を覆う姿や、コンテリクラマゴケの青い光沢を楽しむ植物として親しまれています。
セラギネラについて、風水で広く知られた決まった意味づけはありません。一般に、低く広がる緑は気持ちを落ち着かせるといわれ、湿度を好むので、洗面所や浴室の明るい窓辺のグリーンとして置く人もいます。
空気や土の乾燥が最も多い原因です。セラギネラは湿度70%以上を好み、暖房やエアコンの効いた部屋では葉先から茶色く縮れます。一度乾いて傷んだ葉は元に戻らないので、茶色い部分は切り取り、1日1〜2回の葉水や、ふた付きのガラス容器、加湿器の近くへの移動で湿度を保ちます。直射日光による葉焼けでも同じように茶色くなるので、明るい日陰に置いてください。新しく伸びる茎から緑が戻ってきます。
湿度を好むため、テラリウムにとても向いた植物です。ふた付きのガラス容器なら乾燥を防げ、細かな葉がふんわりと茂ります。容器の底に軽石やハイドロボールを敷き、その上に用土を入れて植えると、余分な水がたまる層ができて根腐れを防げます。直射日光が当たると容器の中が高温になるので、明るい日陰に置きます。閉めきるとカビが出ることがあるため、ときどきふたを開けて換気し、伸びた茎や傷んだ葉はこまめに切ります。
花は咲きません。セラギネラはシダ植物の仲間で、種ではなく胞子で増える植物です。茎の先に穂のような胞子の入った部分(胞子嚢穂)を付けることがありますが、花とは別のものです。家庭では、胞子からより、挿し芽や株分けで増やすのが手軽で確実です。葉の色や質感、苔のように広がる姿を楽しむ植物と考えてください。
光が強すぎるか、株が乾燥ぎみの可能性があります。コンテリクラマゴケの青い金属のような光沢は、湿った明るい日陰で育った葉ほどよく出るといわれます。日当たりの良い場所では緑が濃くなったり、葉が焼けて茶色くなったりします。レースカーテン越しよりもやや暗めの場所に移し、葉水で湿度を保つと、新しく伸びる葉に光沢が出てきます。若い葉や光の当たり方によって見え方が変わるので、いろいろな角度から観察してみてください。
同じイワヒバ属の仲間ですが、育て方はかなり違います。日本の岩場に自生するイワヒバは、乾燥すると葉を内側に丸めて耐え、水を与えると再び広げる性質があり、乾燥に強い植物です。一方、観葉植物として売られているコンテリクラマゴケやアポダ、クラウシアナは乾燥に弱く、土と空気を常に湿らせておく必要があります。購入した株の名前を確かめ、イワヒバでなければ、この記事の湿度を保つ育て方を目安にしてください。
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。