苗・株の選び方
良い株は、枝の先に蕾がたくさん控えていること、葉の色が濃く、下葉まで落ちずに付いていること、株元がぐらつかず枝が詰まってこんもりしていることの3点で見分けます。蕾の多い株を選ぶと、購入後も長く花を楽しめます。
避けたいのは、下葉が黄色く枯れ落ちて、枝だけがひょろりと伸びた株です。水切れや日照不足で体力が落ちている可能性があります。葉裏にアブラムシやハダニが付いていないかも確認します。寒い時期に購入した場合は、屋外に出さず暖かい室内の窓辺で育てます。
Hapot編集部より
オタカンサスは、夏から秋にかけて、白い目の入った澄んだ青紫の花を次々に咲かせる、ブラジル原産の熱帯性の花木です。ブラジリアンスナップドラゴンやアマゾンブルーの名で鉢花として流通し、切り花では「ブルーキャッツアイ」の名でも知られます。花は長さ3〜4cmほどの唇のような形で、中心の白い模様が猫の目のように見えるのが特徴です。夏の暑さには比較的強く、日当たりの良い場所で育てると6〜10月ごろまで長く咲き続けます。一方で寒さには弱く、霜に当たると枯れてしまうため、日本では鉢植えで育て、秋に室内へ取り込んで冬を越すのが一般的です。冬は最低5°C以上、できれば10°C前後の明るい室内に置く、これが毎年咲かせるための基本です。花が終わった枝を切り戻すと脇芽が伸びて次の花が付き、挿し木でも簡単に増やせます。青い花の少ない夏の寄せ植えや窓辺の鉢花として重宝し、花色の涼しさを長く楽しめる植物です。

水やり
春〜秋は土の表面が乾いたらたっぷり(夏は毎日確認)。冬は表面が乾いて2〜3日後に控えめに
日光
直射日光
温度の目安
10-30°C(冬は最低5°C以上、10°C前後あると安心。霜には当てない)
湿度
50-70%
土
水はけと水もちの良い草花用培養土
大きさの目安
鉢植えでは高さ30〜60cmほどで、切り戻しながら育てるとこんもりまとまります。花は長さ3〜4cmの唇形で、枝の先に数輪ずつ咲きます。流通は4〜5号鉢が中心です。
成長の速さ
やや速い(生育期は枝がよく伸び、切り戻すと1か月ほどで次の花が付く)
温度の目安(耐寒〜耐暑)
10-30°C(冬は最低5°C以上、10°C前後あると安心。霜には当てない)
肥料
5〜9月に薄めた液肥を10日〜2週間に1回
成長速度
やや速い(生育期は枝がよく伸び、切り戻すと1か月ほどで次の花が付く)
毒性
人やペットへの毒性はとくに知られていないが、口にしないよう置き場所に注意する
花を長く咲かせる鍵は、日当たりと花後の切り戻しです。夏は水切れに注意し、秋に最低気温が10°Cを下回る前に室内へ取り込みます。
良い株は、枝の先に蕾がたくさん控えていること、葉の色が濃く、下葉まで落ちずに付いていること、株元がぐらつかず枝が詰まってこんもりしていることの3点で見分けます。蕾の多い株を選ぶと、購入後も長く花を楽しめます。
避けたいのは、下葉が黄色く枯れ落ちて、枝だけがひょろりと伸びた株です。水切れや日照不足で体力が落ちている可能性があります。葉裏にアブラムシやハダニが付いていないかも確認します。寒い時期に購入した場合は、屋外に出さず暖かい室内の窓辺で育てます。
春から秋は、日当たりの良い屋外か明るい窓辺で育てます。1日4〜6時間ほど日が当たる場所だと、花付きが安定します。光が足りないと枝がひょろひょろと伸び、花数が減って色もさえなくなります。真夏の強い西日では葉が傷むことがあるので、7〜8月は午後に日陰になる場所が向いています。雨が続くと花が傷みやすいため、長雨の時期は軒下へ移します。熱帯性で寒さには弱く、最低気温が10°Cを下回り始める前に、日当たりの良い室内へ取り込みます。冬は窓辺に置きますが、夜の窓際は冷え込むので、部屋の内側へ少し離します。
よくある失敗は、室内の暗い場所で夏を過ごさせて、蕾が付かないまま秋を迎えることです。花を楽しむ季節は、できるだけ屋外の明るい場所に出してください。
オタカンサスは乾燥が続くと葉がしおれ、蕾が落ちやすくなる植物です。春から秋は、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るまでたっぷり与えます。生育が盛んな夏は土の乾きが早く、小さな鉢では朝夕2回の水やりが必要になる日もあるので、毎日土の状態を確かめます。一方で、受け皿に水がたまったままだと根が傷むため、たまった水は捨てます。秋に気温が下がってきたら、少しずつ水やりの間隔を広げます。冬は生育がゆるやかになるので、土の表面が乾いてから2〜3日待って、暖かい日の午前中に室温に近い水を与えます。
よくある失敗は、冬も夏と同じ感覚で水を与え続け、根を傷めることです。下葉が黄色くなって落ちるようなら、水を控えて土を乾かし気味にします。
市販の草花用培養土がそのまま使えます。自分で配合する場合は、赤玉土小粒6、腐葉土3、パーライト1を目安にし、水はけと水もちの両方を確保します。鉢底には鉢底石を2〜3cm敷き、元肥として緩効性肥料を規定量混ぜておきます。鉢は5〜6号が扱いやすく、素焼き鉢は乾きやすく、プラスチック鉢は乾きにくいので、置き場所と鉢の素材に合わせて水やりの間隔を調整します。寄せ植えにする場合は、同じように日なたと水を好む夏の草花と組み合わせると管理がそろいます。
オタカンサスは、枝の先に花を付けながら伸びていきます。花が一段落したら、花の付いていた枝を半分ほどの長さで切り戻すと、脇芽が伸びて次の花が咲きます。6〜9月の間に1〜2回行うと、株がこんもりまとまり、花の数も増えます。切る位置は葉の付け根(節)のすぐ上です。秋に室内へ取り込む前には、置き場所に収まるよう伸びすぎた枝を軽く切りそろえます。春、新芽が動き出す4〜5月には、冬の間に間延びした枝や傷んだ枝を株元から3分の1ほどの高さまで切り戻して、株を作り直します。
よくある失敗は、寒くなってから強く切り戻して、新芽が出ないまま株を弱らせることです。強い剪定は気温が上がる春から初夏に行い、冬は枯れた枝を取る程度にとどめます。
時期と道具を用意する
花後の切り戻しは6〜9月、株を作り直す強い剪定は4〜5月に行います。清潔なハサミを用意します。
咲き終わった枝を見つける
花が一段落した枝を選びます。蕾がまだ付いている枝は残し、咲き終わった枝から順に切ります。
節の上で半分に切り戻す
花の付いていた枝を、半分ほどの長さで葉の付け根(節)のすぐ上で切ります。脇芽が伸びて次の花が付きます。
傷んだ枝を整理する
枯れた枝や内側に向かって混み合う枝は株元から切り、風通しを良くします。咲き終わった花がらも取り除きます。
液肥を与えて次の花を待つ
切り戻した後は日なたに置き、液肥を10日〜2週間に1回与えます。1か月ほどで新しい枝の先に花が咲きます。
植え替えは1年に1回、気温が上がる5〜6月が適期です。鉢底から根が出ている、水がしみ込みにくい、水やりをしてもすぐしおれるといった様子が合図です。鉢から株を抜き、根鉢の肩と底の古い土を3分の1ほど落として、黒く傷んだ根を切り取り、一回り大きな鉢に新しい土で植え付けます。同じ鉢で育て続けたい場合は、根鉢を一回り小さく整えて植え直し、枝も3分の1ほど切り戻して、根と葉の量の釣り合いをとります。植え付け後はたっぷり水を与え、1週間ほど明るい日陰で休ませてから日なたへ戻します。
よくある失敗は、秋に植え替えて根が十分に張らないまま冬を迎えることです。寒さに弱い植物なので、植え替えは春から初夏に済ませます。
時期と道具をそろえる
気温が上がる5〜6月に行います。一回り大きな鉢、草花用培養土、鉢底石、清潔なハサミを用意し、前日は水を控えます。
株を鉢から抜く
鉢の縁を軽く叩き、株元を持って根鉢ごと抜きます。枝が折れやすいので、枝ではなく根元近くを持ちます。
古い土と傷んだ根を整理する
根鉢の肩と底の古い土を3分の1ほど落とし、黒く傷んだ根を切ります。白く元気な根はなるべく残します。
新しい土で植え付ける
鉢底石を2〜3cm敷き、元の高さに合わせて植えます。伸びた枝はこのとき3分の1ほど切り戻して、根の負担を減らします。
明るい日陰で休ませる
鉢底から流れるまで水を与え、1週間ほど明るい日陰に置きます。新芽が動いたら日なたへ戻し、液肥を再開します。
オタカンサスは挿し木で簡単に増やせます。適期は5〜6月と、暑さが落ち着く9月です。花の付いていない元気な枝の先を、2〜3節付けて7〜10cmに切り、下の葉を取って上の葉を2〜4枚残します。切り口を30分ほど水に浸けてから、湿らせた挿し木用土や赤玉土小粒に挿し、明るい日陰で土を乾かさないように管理すると、20〜25°Cなら2〜3週間で根が出ます。根が出たら草花用培養土で3号ほどの鉢に植え替え、先端を摘んで枝数を増やします。秋に挿し木で小さな株を作っておくと、場所をとらずに冬越しさせやすくなります。
よくある失敗は、花の付いた枝を挿し穂に使い、養分が花に取られて根が出にくくなることです。花や蕾は取り除いてから挿します。
時期と道具を用意する
適期は5〜6月と9月です。清潔なハサミ、水を入れたコップ、湿らせた挿し木用土を入れた小鉢を用意します。
花のない枝を切る
花や蕾の付いていない元気な枝の先を、2〜3節付けて7〜10cmに切ります。下の葉を取り、上の葉を2〜4枚残します。
水を吸わせて土に挿す
切り口を30分ほど水に浸けてから、湿らせた挿し木用土に節が1つ埋まるように挿します。明るい日陰に置きます。
乾かさずに発根を待つ
土の表面が乾かないよう霧吹きで湿らせ、20〜25°Cなら2〜3週間で根が出ます。直射日光と強い風は避けます。
鉢に植えて摘心する
根が出たら草花用培養土で3号ほどの鉢に植え替えます。新しい枝が伸びたら先を摘み、枝数を増やします。
比較的丈夫ですが、新芽や蕾にはアブラムシ、乾燥した時期や室内の葉裏にはハダニ、室内で冬越しさせた株にはコナジラミが付くことがあります。アブラムシやハダニは、見つけたら水で洗い流すのが手軽な対策です。ハダニは葉の表面が白くかすれたように見えるのが目印で、葉水で予防できます。数が多い場合は、適用のある殺虫剤を使います。風通しが悪く湿った状態が続くと、灰色かび病で花や蕾が茶色く腐ることがあるため、咲き終わった花はこまめに取り除き、株の間隔をあけます。
よくある失敗は、蕾が落ちる原因を害虫だと思い込むことです。多くは水切れや日照不足、急な置き場所の変化が原因なので、先に水やりと日当たりを見直します。
最低気温が15°Cを超える5月頃から屋外の日なたへ移し、1週間ほどは半日陰で慣らします。新芽が動き出したら液肥を始め、5〜6月は植え替えと切り戻し、挿し木の適期です。アブラムシが付きやすいので新芽を確認します。
花が次々に咲く季節です。土が乾きやすいので毎日確認し、乾いたらたっぷり水を与えます。花が一段落したら枝を半分ほどに切り戻すと、次の花が上がります。強い西日は避け、乾燥によるハダニに注意して葉水をします。
9月は挿し木の適期で、冬越し用の小さな株を作っておくと安心です。肥料は9月で止め、水やりの間隔を少しずつ広げます。最低気温が10°Cを下回る前に、日当たりの良い室内へ取り込みます。
最低5°C以上、できれば10°C前後を保てる明るい室内に置きます。水は土の表面が乾いてから2〜3日後に控えめに与え、冬は肥料を与えません。夜は冷え込む窓際から離し、暖房の風が直接当たらない場所に置きます。
原因
水切れです。夏の晴天が続く時期は土の乾きが早く、小さな鉢では1日で乾ききることもあります。
対策
鉢底から流れ出るまでたっぷり水を与え、直射日光の当たらない場所で半日ほど休ませます。夏は毎日土を確かめ、乾いていれば朝に水を与えます。
原因
日照不足による徒長です。室内の暗い場所や、日の当たる時間が短い場所に置いた株に多い症状です。
対策
春から秋は1日4〜6時間ほど日の当たる場所へ移します。伸びた枝は半分ほどに切り戻すと、脇芽が伸びて花が付きやすくなります。
原因
寒さによる傷みです。熱帯原産で、5°Cを下回る場所や夜に冷え込む窓際では葉が傷みます。
対策
10°C前後を保てる明るい室内へ移し、水を控えて肥料は止めます。枝が緑で硬ければ、春に切り戻すと新芽が出てきます。
原因
水のやりすぎや受け皿の水による根の傷みです。冬や梅雨の時期に起こりやすくなります。
対策
受け皿の水を捨て、土が乾くまで水を止めます。改善しない場合は、春から初夏に鉢から抜いて黒く傷んだ根を切り、新しい土に植え直します。
原因
ハダニの寄生です。乾燥した時期や、室内で冬越しさせている株の葉裏に発生しやすくなります。
対策
葉の裏に強めに水をかけて洗い流し、数日おきに繰り返します。被害が広がっている場合は適用のある殺ダニ剤を使い、傷んだ葉は取り除きます。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。

オタカンサスの花は、長さ3〜4cmほどの唇のような形で、澄んだ青紫の花びらの中心に白い模様が入ります。この白い模様が猫の目のように見えることから、切り花ではブルーキャッツアイの名でも呼ばれます。日当たりの良い場所で育てると、6〜10月ごろに枝の先に数輪ずつ咲き、次々に新しい花を開きます。
咲き終わった花は茶色くしぼんで株に残るので、こまめに摘み取ります。花が一段落した枝を半分ほどに切り戻すと、脇芽が伸びて次の花が付き、秋まで長く楽しめます。
オタカンサスの花言葉として「神秘的」「優雅」などが紹介されることがありますが、由来ははっきりしません。澄んだ青紫の花と、中心の白い模様が静かな印象を与えることから結び付けられたともいわれます。贈るときは、寒さに弱いので冬は室内で育てることを添えると親切です。
オタカンサスについて、風水で広く知られた決まった意味づけはありません。一般に、青や紫の花は気持ちを落ち着かせ、冷静さをもたらす色とされます。夏の窓辺やリビングに置くと、見た目にも涼しげな印象になります。日当たりを好むので、株にとっても明るい窓辺が適した場所です。
最低5°C以上、できれば10°C前後の明るい室内なら冬越しできます。熱帯原産で寒さに弱く、霜に当たると枯れてしまうため、秋に最低気温が10°Cを下回る前に室内へ取り込みます。冬は日当たりの良い窓辺に置き、夜は冷え込む窓際から離します。水は控えめにして肥料は与えません。大きな株を取り込む場所がない場合は、9月に挿し木で小さな株を作っておくと、場所をとらずに冬を越せます。
まず日当たりと切り戻しを見直します。光が足りないと枝が間延びし、花芽が付きにくくなります。春から秋は1日4〜6時間ほど日の当たる場所に置き、生育期は液肥を10日〜2週間に1回与えます。花は伸びた枝の先に付くため、花が一段落したら枝を半分ほどに切り戻すと、脇芽が伸びて次の花が咲きます。株が古くなって花数が減った場合は、挿し木で若い株に更新すると花付きが戻ります。
同じオタカンサス(Otacanthus caeruleus)の流通名です。花の中心にある白い模様が猫の目のように見えることから、切り花ではブルーキャッツアイの名で出回ることがあります。鉢花ではオタカンサスやブラジリアンスナップドラゴン、アマゾンブルーの名で売られています。育て方は同じで、日当たりの良い場所で育て、冬は暖かい室内で管理します。
多くは水切れか根の傷み、または冬の寒さが原因です。夏に土が乾ききる日が続くと、下葉から黄色くなって落ちます。一方、土がいつも湿っているのに葉が落ちる場合は、水のやりすぎで根が傷んでいる可能性があります。土の状態を確かめ、乾いていればたっぷり水を与え、湿っていれば乾くまで水を止めます。冬に葉が落ちる場合は温度不足なので、10°C前後を保てる明るい場所へ移します。
霜の降りない暖かい地域を除き、鉢植えで育てるのが基本です。寒さに弱く、冬の屋外では枯れてしまうことが多いためです。夏の間だけ花壇に植え、秋に掘り上げて鉢に植え替え、室内で冬を越す方法もあります。ただし掘り上げで根を傷めやすいので、手間を減らすなら最初から鉢で育て、季節に合わせて置き場所を移すのが確実です。
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。