苗・株の選び方
苗は5〜7月に購入するのがおすすめです。夏に買うなら蕾がたくさん付き、咲いている花が1〜2輪の株を選ぶと、環境に慣らしながら長く花を楽しめます。葉が濃い緑でツヤがあり、節間が詰まってがっしりした株が良株です。葉が黄ばんだ株、節間が間延びした株、葉裏にハダニの白い点がある株は避けましょう。鉢底から根が大きくはみ出しているものは根詰まり気味なので、購入後早めに一回り大きな鉢に植え替えます。初心者には花は小ぶりでも丈夫で多花性のオールド系・コーラル系が育てやすくおすすめです。
Hapot編集部より
ハイビスカス(Hibiscus rosa-sinensis)は、南国を象徴する大輪の花を5〜10月に次々と咲かせるアオイ科の熱帯花木です。中国南部〜インド洋の島々が起源とされ、ハワイや沖縄のイメージでおなじみですが、日本では鉢植えで管理し冬に室内へ取り込むのが基本です。花色は赤・ピンク・オレンジ・黄・白と豊富で、丈夫で花付きの良いオールド系、大輪で華やかなハワイアン系、小ぶりで多花性のコーラル系に大別され、系統によって耐暑性・耐寒性が異なります。一つの花は基本的に一日でしぼむ「一日花」ですが、健康な株なら毎日のように新しい蕾が開き、夏中花が絶えません。栽培難易度は中級で、日当たりと水切れ対策、そして最低12°C以上での冬越しが長く楽しむポイントです。
水やり
土が乾いたらたっぷり(夏は毎日、冬は週1回)
日光
直射日光
適温
12-35°C(最低12°C以上)
湿度
50-70%
土
水はけの良い花用土。赤玉土6:腐葉土3:パーライト1
肥料
春〜秋に2週間に1回液肥。開花中はリン酸多めの肥料
成長速度
速い
毒性
なし(花はハーブティーにも利用される)
苗は5〜7月に購入するのがおすすめです。夏に買うなら蕾がたくさん付き、咲いている花が1〜2輪の株を選ぶと、環境に慣らしながら長く花を楽しめます。葉が濃い緑でツヤがあり、節間が詰まってがっしりした株が良株です。葉が黄ばんだ株、節間が間延びした株、葉裏にハダニの白い点がある株は避けましょう。鉢底から根が大きくはみ出しているものは根詰まり気味なので、購入後早めに一回り大きな鉢に植え替えます。初心者には花は小ぶりでも丈夫で多花性のオールド系・コーラル系が育てやすくおすすめです。
日光が大好きな熱帯花木で、日当たりが花数に直結します。春〜秋は屋外の日なた(1日5時間以上の直射日光)で管理するのが基本。日照不足ではつぼみが付かない・付いても落ちる、が起こります。真夏の猛暑期(35°C超)は逆に花が付きにくくなるため、西日を避けた半日陰に移すと秋にまた咲き出します。寒さには弱く、最低気温が10°Cを下回る前に室内の日当たりの良い窓辺へ。冬の室内でも日光が足りれば咲き続けることがあります。
開花期の水切れは厳禁です。花とつぼみが多い株は大量に水を消費するため、夏は朝夕2回の水やりが基本。土の表面が乾いたら鉢底から流れるまでたっぷり与えます。水切れするとつぼみが黄色くなってポロポロ落ちるので、その症状が出たら水やり頻度を見直しましょう。冬は成長が緩やかになるため、土が乾いてから2〜3日後に控えめに。受け皿の水は根腐れの元なので必ず捨ててください。
花後の秋(10月頃、室内取り込み前)に全体を1/2〜1/3に切り戻すのが定番の管理です。コンパクトにすることで室内での置き場所を確保しやすくなり、翌春の新芽の吹きも良くなります。ハイビスカスは「新しく伸びた枝に花が咲く」ため、思い切った切り戻しが翌年の花数につながります。生育期には、混み合った枝や内向きの枝を軽く抜いて風通しを保ちましょう。
1〜2年に1回、5〜7月に。根の成長が非常に速く、根詰まりすると水切れとつぼみ落ちが頻発します。鉢底から根が出ていたら植え替えのサイン。一回り大きな鉢に、水はけの良い培養土(市販の花用培養土でOK)で植え付けます。真夏の植え替えは株の負担が大きいので、梅雨明け前までに済ませるのが理想です。
挿し木で増やせます。適期は5〜7月。花の付いていない元気な枝を10cm程度に切り、下葉を取って大きい葉は半分にカット、赤玉土や挿し木用土に挿します。明るい日陰で乾かさないよう管理すると1〜1.5か月で発根。翌年には花を楽しめるサイズに育ちます。在来系(オールド系)は発根しやすく、大輪のハワイアン系はやや難しいため、初挑戦なら在来系の枝で試すのがおすすめです。
アブラムシ・ハダニ・オンシツコナジラミがつぼみや新芽に付きやすい植物です。アブラムシは新芽とつぼみに群がるので見つけ次第駆除(牛乳スプレーや専用薬剤)。コナジラミは葉裏に付き、株を揺らすと白い虫が舞い上がるのが特徴で、黄色の粘着トラップと薬剤の併用が有効です。風通しの良い屋外管理は害虫予防にもなります。定期的に葉裏をチェックし、初期のうちに対処しましょう。
新芽が動き出したら屋外に出します。切り戻し剪定の適期。肥料を開始。
開花の最盛期。水やりと追肥を欠かさず。蕾がたくさんつくので花がら摘みも。
10月頃から室内への取り込み準備。急な冷え込みに注意。
12°C以上を保てる明るい室内で管理。水やりは控えめ。落葉しても春に復活します。
原因
環境の急変、水切れ、日光不足
対策
置き場所を固定し、水切れさせない。日当たり確保
原因
窒素肥料が多すぎ、日光不足
対策
リン酸・カリ多めの肥料に切り替え、日当たりの良い場所に
原因
ハダニの発生
対策
葉裏に葉水を定期的に行い、ひどい場合は殺ダニ剤
ハイビスカス全体の花言葉は「繊細な美」「新しい恋」。一日でしぼむはかなさと、翌日また新しい花を咲かせる前向きさが由来とされます。色別では、赤が「勇敢」「常に新しい美」、ピンクが「華やか」、黄色が「輝き」、白が「艶美」「繊細な美」。ハワイでは女性が髪に飾る花として知られ、贈る相手やシーンに合わせて色を選ぶ楽しみがあります。
風水でハイビスカスは、鮮やかな花色と次々に咲き続ける性質から「陽の気」が非常に強い花とされ、活力・発展・恋愛運を高めるといわれます。特に赤い花は厄除けと仕事運に、ピンクは恋愛運・人間関係運に良いとされます。方角は太陽の気が入る南〜南東のベランダや庭が好相性で、玄関先に置くと外から良い気を呼び込むといわれます。沖縄では魔除け・厄除けの花として古くから屋敷の周りに植えられてきた歴史もあります。花がら(しぼんだ花)を株に残すと陰の気がたまるとされるため、毎日摘み取って常に新しい花が映える状態を保ちましょう。
関東以北はもちろん、平地の暖地でも屋外越冬は基本的に難しく、最低気温が15°Cを下回り始める10月中〜下旬には室内へ取り込みます。冬越しの目安は最低12°C以上で、日当たりの良い窓辺に置き、水やりは土が乾いてから2〜3日後と控えめにします。エアコンの温風が直接当たると葉が傷むので注意してください。取り込み前に株全体を3分の2程度に切り戻すと、室内で場所を取らず春の芽吹きも良くなります。冬に葉が多少落ちても、幹が生きていれば5月頃に新芽が吹いて復活します。
沖縄や奄美など霜の降りない地域では地植えが可能で、生け垣としても利用されています。一方、本州の平地では冬の寒さで枯れるため、鉢植えで育てて冬は室内に取り込むのが原則です。九州南部や伊豆など温暖な沿岸部では、比較的耐寒性のある品種を南向きの軒下に植え、株元を厚くマルチングすれば越冬できる場合もありますが、強い寒波で枯れるリスクは残ります。確実に毎年楽しみたいなら、大きめの鉢で育てて「夏は屋外・冬は室内」と移動させるスタイルがおすすめです。
本当です。ハイビスカスは朝開いて夕方にはしぼむ「一日花」が基本で、咲き終わった花は自然に落ちます。これは異常ではなく性質なので心配いりません。ただし品種や気温によっては2〜3日咲き続けることもあり、特に秋の涼しい時期は花もちが良くなります。一日花でも健康な株なら次々と蕾が上がるため、夏の間は毎日新しい花を楽しめます。しぼんだ花をそのままにすると種を作るのに栄養を取られ、灰色かび病の原因にもなるので、花がらは毎日摘み取るのが花数を増やすコツです。
南向きの窓辺で1日4〜5時間以上の直射日光が確保できれば、室内でも開花は可能です。ただし屋外の日向に比べると光量が不足しがちで、花数は少なくなります。レースカーテン越しの光だけでは葉は茂っても蕾が付きにくく、付いた蕾も落ちやすくなります。室内栽培のコツは、ガラス越しでも最も日が当たる特等席に置いて動かさないこと、エアコンの風を避けること、乾燥でハダニが出やすいので葉水を毎日行うことです。春〜秋だけでもベランダなど屋外に出せると、花付きは見違えるほど良くなります。
強い剪定に耐えるので、思い切って小さくできます。適期は2回あり、生育期前の5〜6月か、室内取り込み前の10月です。全体の2分の1〜3分の2程度まで切り戻しても、節の近くから新芽が吹いて樹形が整います。各枝に葉を2〜3枚残して切ると芽吹きがスムーズです。ハイビスカスは春から伸びた新しい枝に花を付けるため、切り戻し後はむしろ花数が増える効果も期待できます。真夏の剪定は咲くはずの蕾を落としてしまうので、樹形を乱す枝を軽く整える程度にとどめましょう。
残念ながら作れません。市販のハイビスカスティーの原料は、観賞用のハイビスカス(ブッソウゲ)とは別種のローゼル(Hibiscus sabdariffa)という植物で、花ではなく果実を包む肉厚のガク(萼)を乾燥させたものです。あの鮮やかなルビー色と酸味はローゼル特有のもので、観賞用品種の花びらを乾燥させても同じ味や色にはなりません。ティーを自家製したい場合は、春にローゼルの苗や種が流通するので、それを育てて10〜11月に収穫するのが正解です。観賞用の花に毒性はありませんが、農薬を使った株は口にしないでください。