苗・株の選び方
良い株は3点で見分けます。茎が青緑色で張りがあり、しわや黄ばみがないこと、トゲが赤褐色ではっきりしていること、株元が硬く黒ずみがないことです。接ぎ木株は、接ぎ口がしっかりつながり、台木が腐っていないかも確かめます。
避けたいのは、茎の先が細く白っぽく伸びた徒長株と、トゲの間や株元に白い綿や殻のような虫が付いた株です。徒長した部分は元の太さに戻らないので、締まった姿の株を選ぶと育てやすくなります。購入後は乳液に備えて、植え替えまでの間も手袋を用意しておくと安心です。
Hapot編集部より
ユーフォルビア・アエルギノーサは、日当たりと風通しを確保できれば、多肉植物に慣れた人なら長く楽しめる小型のユーフォルビアです。種小名のアエルギノーサは「緑青色の」という意味で、その名のとおり青緑色の細い茎に、赤褐色から銅色のトゲが並ぶ色の対比が魅力です。茎は太さ1〜2cmほどで、株元からよく枝分かれし、高さ20〜30cm前後のこんもりした株にゆっくり育つとされます。原産は南アフリカ北東部の岩の多い斜面で、生育期は春から秋の夏型寄りです。日本の家庭で気を付けたいのは、梅雨から夏の蒸れと過湿、室内の日照不足による徒長、冬の寒さの3点です。また、トウダイグサ科の仲間らしく、茎を傷つけると出る白い乳液は有毒で、皮膚や目を刺激します。国内では、成長を早めるためにほかのユーフォルビアの台木に接ぎ木した株も多く流通しています。冬は5°C以上を保ち、断水気味に休ませるのが基本です。

水やり
生育期は土が完全に乾いたらたっぷり(春秋は7〜10日に1回、真夏は様子を見て控えめ)、冬は月1回程度か断水
日光
直射日光
温度の目安
5-35°C(乾かしておけば0°C近くまで耐えるとされるが、5°C以上が安心)
湿度
30-50%
土
水はけの良い多肉植物用土(軽石・赤玉土主体)
大きさの目安
高さ20〜30cm前後で、茎の太さは1〜2cmほど。株元から枝分かれして横にも広がります。流通は2.5〜4号鉢の小株が中心です。
成長の速さ
ゆっくり(接ぎ木株はやや速い)
温度の目安(耐寒〜耐暑)
5-35°C(乾かしておけば0°C近くまで耐えるとされるが、5°C以上が安心)
肥料
4〜6月と9月に薄い液肥を月1〜2回、または春に緩効性肥料を少量
成長速度
ゆっくり(接ぎ木株はやや速い)
毒性
茎の白い乳液は有毒で、皮膚に付くとかぶれ、目に入ると強い炎症を起こすことがある。作業時は手袋を着け、ペットや子どもの誤食に注意
春から秋は屋外の雨の当たらない日なたで、土が乾ききってから水を与えます。冬は5°C以上の明るい窓辺で水を控え、作業のときは乳液に触れないよう手袋を着けます。
良い株は3点で見分けます。茎が青緑色で張りがあり、しわや黄ばみがないこと、トゲが赤褐色ではっきりしていること、株元が硬く黒ずみがないことです。接ぎ木株は、接ぎ口がしっかりつながり、台木が腐っていないかも確かめます。
避けたいのは、茎の先が細く白っぽく伸びた徒長株と、トゲの間や株元に白い綿や殻のような虫が付いた株です。徒長した部分は元の太さに戻らないので、締まった姿の株を選ぶと育てやすくなります。購入後は乳液に備えて、植え替えまでの間も手袋を用意しておくと安心です。
春から秋は、雨の当たらない屋外の日なたで1日4〜6時間以上日に当てるのが理想です。光が足りないと青緑の茎が細く間延びし、トゲの赤みもくすみます。屋外に出すのは最低気温が10°Cを超える4〜5月頃からが目安です。真夏の7〜8月は、西日とコンクリートの照り返しで茎が黄色く焼けることがあるので、遮光率30%ほどの寒冷紗の下か、午後に日陰になる場所へ移します。梅雨の長雨は軒下でしのぎ、風が抜ける場所に置きます。冬は最低気温が5°Cを下回る前に室内の日当たりの良い窓辺へ取り込み、夜は窓から30cmほど離します。
よくある失敗は、室内の暗い場所で育てて茎の先が細く白っぽく伸びることです。伸びた部分は元の太さに戻らないため、春から少しずつ日なたに慣らし、気になる枝は生育期に切り戻して新しい枝に更新します。
水やりは「乾いてからたっぷり」を守ります。生育期の4〜6月と9〜10月は、鉢の中まで土が乾いたのを確かめてから、鉢底から流れるまで与えます。目安は7〜10日に1回ですが、鉢の大きさや置き場所で変わるので、竹串を挿して湿り気がないことを確かめると確実です。真夏の高温期は生育が鈍るとされ、蒸れやすいので、夕方の涼しい時間に控えめに与えます。10月下旬からは間隔を2〜3週間に1回へ広げ、冬は月1回、鉢土の表面が湿る程度にするか断水します。
よくある失敗は、梅雨や冬に土が湿ったまま水を足し、株元を腐らせることです。株元が黒く柔らかくなったら水を止め、乾いた用土に植え直すか、健全な枝を挿し木にして株を残します。
市販の多肉植物用土に、軽石小粒を2割ほど足すと水はけが安定します。自分で配合するなら、硬質赤玉土小粒4、軽石小粒4、腐葉土かピートモス2が目安です。鉢底には鉢底石を2cmほど敷きます。鉢は通気性の良い素焼き鉢かスリット鉢が向き、株の大きさに対して大きすぎない2.5〜4号を選びます。元肥は緩効性肥料をごく少量にし、肥料分の多い草花用培養土をそのまま使うのは避けます。水もちの良い土で育てると茎が太りやすい反面、梅雨や冬に根腐れしやすくなるため、迷ったら水はけを優先します。
アエルギノーサは自然に株元から枝分かれしてまとまるため、定期的な剪定はほとんど必要ありません。切るのは、日照不足で細く伸びた枝、混み合って風通しを悪くしている枝、傷んだ枝を整理するときで、適期は気温が20°C前後で安定する5〜6月です。清潔なカッターかハサミで枝の付け根を切ると、白い乳液がにじみ出ます。切り口に水をかけて乳液を洗い流し、そのまま日陰で乾かします。切った枝は挿し木に使えます。
よくある失敗は、素手や保護具なしで作業し、乳液が手や目に付くことです。ゴム手袋と眼鏡を着け、乳液が肌に付いたらすぐに流水でよく洗い、目に入ったときは洗い流したうえで眼科を受診してください。
時期と道具を用意する
気温が20°C前後で安定する5〜6月の晴れた日に行います。清潔なカッター、ゴム手袋、眼鏡、水を入れた容器を用意します。
切る枝を選ぶ
細く徒長した枝、内側で混み合う枝、黄ばんだり傷んだりした枝を選びます。健全な枝は残し、株の形を見ながら少しずつ減らします。
付け根で切る
選んだ枝を付け根で切り、途中で切って短い枝を残さないようにします。トゲに注意し、ピンセットで枝を押さえると作業しやすくなります。
乳液を流して乾かす
切り口から出た乳液を水で洗い流し、雨の当たらない日陰で1週間ほど乾かします。その間は水やりを控えます。
植え替えは2〜3年に1回、5〜6月か9月に行います。鉢底から根が出ている、水が染み込みにくくなった、株が鉢より大きくなったといった様子が合図です。前の水やりから1週間ほどあけて土を乾かした状態で鉢から抜き、古い土を3分の1ほど落として、黒く傷んだ根を切ります。一回り大きな鉢に乾いた新しい用土で植え付け、水やりは1週間ほどあけてから再開します。接ぎ木株は接ぎ口を土に埋めないように植えます。
よくある失敗は、植え替え直後に水を与えて傷んだ根から腐らせることです。茎がしわしわになっても慌てず、明るい日陰で1週間待ってから水を与えれば、多くは2〜3週間で張りが戻ります。
時期と道具をそろえる
5〜6月か9月の晴れた日に行います。一回り大きな素焼き鉢、多肉植物用土、鉢底石、ゴム手袋、眼鏡、ピンセットを用意し、1週間前から水を止めます。
保護具を着けて株を抜く
手袋と眼鏡を着け、トゲの少ない株元を新聞紙で包んで持ちます。鉢の縁を軽く叩き、根鉢ごと静かに引き抜きます。
古い土と傷んだ根を取る
古い土を3分の1ほど落とし、黒く柔らかい根や枯れた根をハサミで切ります。根に白い綿状のネジラミがいれば水で洗い流します。
乾いた用土で植え付ける
鉢底石を2cm敷き、乾いた新しい用土で元の深さに植えます。接ぎ木株は接ぎ口を土に埋めず、割り箸で軽く突いて隙間をなくします。
1週間あけて水を与える
植え付け後は水を与えず、明るい日陰で1週間休ませます。その後たっぷり水を与え、さらに1週間ほどで日なたへ戻します。
家庭で手軽なのは挿し木です。5〜6月に、太さのしっかりした枝を5〜10cmほどの長さで付け根から切ります。切り口から出る乳液を水で洗い流し、風通しの良い日陰で1〜2週間、切り口が乾いて固まるまで置きます。乾いた多肉植物用土に浅く挿し、水はさらに1週間ほどあけてから少量ずつ与え始めます。気温20〜30°Cなら1〜2か月で発根するとされます。種からも育てられますが、採種や発芽の管理が難しく、家庭では一般的ではありません。
よくある失敗は、切り口が乾く前に湿った土に挿して腐らせることです。切り口が黒く柔らかくなったら、健全な部分まで切り直して乾かし直せば、再び挿し木に使えます。
時期と道具を準備する
適期は5〜6月です。清潔なカッター、ゴム手袋、眼鏡、水を入れた容器、乾いた多肉植物用土と小鉢を用意します。
枝を付け根から切る
太さのしっかりした枝を5〜10cmの長さで付け根から切ります。細く徒長した枝は根が出にくいので、締まった枝を選びます。
乳液を洗い流す
切り口からにじむ白い乳液を、水を張った容器にくぐらせるか流水で洗い流します。親株側の切り口も同じように洗います。
切り口を乾かす
風通しの良い日陰で1〜2週間置き、切り口が乾いて固くなるまで待ちます。立てて乾かすと茎が曲がりにくくなります。
乾いた土に挿して待つ
乾いた用土に1〜2cm挿し、1週間後から少量ずつ水を与えます。20〜30°Cで1〜2か月、軽く揺すってぐらつかなければ発根の目安です。
比較的病害虫の少ない植物ですが、茎の付け根やトゲの間に付くカイガラムシ、根に付くネジラミ、乾燥期のハダニに注意します。カイガラムシは見つけ次第、柔らかい歯ブラシか綿棒でこすり落とします。トゲが多く手が入りにくい株は、ピンセットを使うと茎を傷つけずに作業できます。ネジラミは植え替えの際に根に白い綿状のものが付いていないかで確かめ、見つけたら根を水で洗って新しい用土に植え替えます。風通しの良い屋外で管理すると、多くの害虫は発生を抑えられます。
よくある失敗は、茎のくぼみに付いた小さなカイガラムシを見逃し、数が増えて茎が黄ばむことです。月1回はトゲの間と株元を確認し、多い場合は適用のある殺虫剤を使います。
4〜5月、最低気温が10°Cを超えたら屋外の日なたへ移します。1〜2週間は半日陰で慣らします。水は土が乾ききってから7〜10日に1回に増やし、薄い液肥を月1〜2回与えます。植え替えと挿し木はこの時期から始めます。急な直射日光による茎焼けに注意します。
梅雨は軒下で雨を避け、風通しを確保します。水は土が乾ききってから、夕方の涼しい時間に控えめに与えます。肥料は7〜8月は止めます。真夏は西日と照り返しを避け、30%ほど遮光します。蒸れによる株元の腐れとハダニに注意します。
9月は再び生育する時期で、水は乾いたらたっぷり与え、薄い液肥を月1〜2回再開します。日なたでよく日に当てると茎が締まります。10月下旬から水の間隔を2〜3週間に1回に広げ、最低気温が5°Cを下回る前に室内へ取り込みます。
室内の日当たりの良い窓辺に置き、5°C以上を保ちます。寒い時期に肥料と多めの水を与えないでください。水は月1回、表面が湿る程度か断水にします。夜の窓際の冷え込みと、暖房の風が直接当たる場所に注意します。
原因
梅雨や冬の過湿による根腐れが株元まで進んだ状態。気温が低く水を吸わない時期に、生育期と同じ量の水を与えると起こりやすい。接ぎ木株は台木から傷むこともある。
対策
水を止めて鉢から抜き、腐った根と株元の柔らかい部分を手袋をして取り除きます。上部が健全なら5〜10cmで切って乳液を洗い、1〜2週間乾かしてから挿し木で株を残します。
原因
日照不足による徒長。室内の窓辺だけで育てたり、冬に暗い場所に置いたりすると、茎が細く色も薄くなる。
対策
春から秋は屋外の日なたで1日4〜6時間以上日に当てます。急に移すと茎が焼けるので1〜2週間かけて慣らします。伸びた部分は戻らないため、5〜6月に付け根から切って更新します。
原因
冬の断水や水切れによる水分不足。土が湿っているのにしわが寄る場合は、根腐れで水を吸えなくなっている。
対策
生育期で土が乾いていれば、たっぷり水を与えると数日で張りが戻ります。土が湿ったままなら鉢から抜いて根を確かめ、黒い根を切って乾いた用土に植え直します。冬の軽いしわは春まで待ちます。
原因
真夏の西日や照り返しによる茎焼け、または室内から急に直射日光へ出したことによる日焼け。
対策
7〜8月は30%ほど遮光するか午後に日陰になる場所へ移します。焼けた部分は元の色に戻りませんが、広がらなければ株は生きています。春に外へ出すときは半日陰から慣らします。
原因
カイガラムシの寄生。風通しの悪い室内や、トゲが密で手入れしにくい株元に発生しやすい。
対策
柔らかい歯ブラシや綿棒、ピンセットでこすり落とします。数が多い場合は適用のある殺虫剤を使い、屋外の風通しの良い場所で管理します。月1回は株元とトゲの間を確認します。
原因
茎を切ったりトゲが折れたりしたときに出る白い乳液による皮膚の刺激。ユーフォルビア属の乳液は有毒で、かぶれを起こすことがある。
対策
すぐに石けんと流水でよく洗います。目に入った場合はこすらず洗い流して眼科を受診します。以後の作業はゴム手袋と眼鏡を着け、切り口の乳液は水で流してから扱います。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。
アエルギノーサ独自の花言葉は、広く知られたものはありません。ユーフォルビア属は種類がとても多く、花言葉も種ごとにばらばらです。たとえば同じ仲間のポインセチアには「祝福」が知られ、冬の行事に飾られてきたことに由来するとされます。アエルギノーサに贈る言葉を選ぶなら、属の仲間の花言葉を参考にするとよいでしょう。
トゲのある植物は、風水では悪い気を跳ね返すとされ、玄関や窓辺など外から気が入る場所に置く使い方が紹介されます。上へ伸びる細い茎は、物事を前に進める力を表すともいわれます。乳液とトゲがあるため、子どもやペットの手が届かない高さに置きます。日当たりを好むので、暗い玄関に置く場合は日中だけ窓辺へ移します。
すぐに石けんと流水でよく洗い流してください。ユーフォルビアの乳液は皮膚に刺激があり、人によっては赤みやかゆみ、かぶれが出ることがあります。目に入ると強い痛みや炎症を起こすおそれがあるため、こすらずに流水で十分に洗い、早めに眼科を受診します。乳液は茎や枝を切ったとき、トゲが折れたときにも出るので、剪定や植え替えではゴム手袋と眼鏡を着け、作業後の手で目や口を触らないようにします。
基本の育て方は同じですが、台木の性質に合わせて水と寒さに少し気を配ります。国内では成長を早めるため、ほかの丈夫なユーフォルビアに接いだ株が流通しているとされます。台木が根を張るので自根の株より成長が早い反面、台木が過湿や寒さで傷むと上の穂まで弱ります。冬は5°C以上を保って水を控え、植え替えでは接ぎ口を土に埋めないようにします。台木から出る芽は穂の生育を妨げるので、見つけたら付け根で切ります。
日照不足による徒長が主な原因です。アエルギノーサは本来、強い日差しの当たる岩場に生える植物で、室内の窓辺だけでは光が足りず、茎の先が細く色も薄くなります。春から秋は雨の当たらない屋外の日なたで1日4〜6時間以上日に当て、急に移す場合は1〜2週間かけて慣らします。伸びた部分は元の太さに戻らないため、気になる枝は5〜6月に付け根から切り、挿し木に使うと株を更新できます。
5〜10°C前後の室内なら、月1回の少量か断水で冬を越せます。気温が下がると根の働きが鈍り、水を吸わないまま土が湿り続けると根腐れの原因になります。茎に少ししわが寄る程度なら問題なく、春に水を再開すれば張りが戻ります。暖房の効いた15°C以上の部屋で少しずつ生育を続けている場合は、2〜3週間に1回、土が乾ききってから控えめに与えます。冬に肥料は与えません。
光の量が足りないか、株が弱っていることが多いとされます。アエルギノーサの赤褐色から銅色のトゲは、よく日に当たって締まった株ほどはっきりした色になるといわれます。室内の暗い場所では新しく出るトゲの色が淡くなり、茎も細く伸びがちです。春から秋は屋外の日なたで育て、真夏だけ軽く遮光します。根詰まりや根腐れで生育が止まっている場合も色が冴えないので、2〜3年植え替えていなければ5〜6月に植え替えます。
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。