苗・株の選び方
良い株は、葉の紫色が濃く、株元から新しい葉がたくさん立ち上がっていることで見分けます。葉柄が短く締まり、こんもりまとまった株は日当たりの良い環境で育てられた証拠です。花が咲いている株なら、つぼみが多く残っているものを選びます。
避けたいのは、葉柄がひょろひょろ伸びて倒れている株と、葉に白いかすれや斑点がある株です。光不足やハダニ、さび病の可能性があります。休眠中で葉のない鉢や、球根だけで売られていることもあり、その場合は球根がふっくらと硬いものを選びます。
Hapot編集部より
オキザリス・トリアングラリスは、蝶のような三角形の紫の葉と、夜になると葉を閉じる動きを楽しめる、球根性のカタバミの仲間です。南米原産で、紫の葉の品種は「紫の舞」の名でも親しまれ、葉の中心に明るい紫の模様が入ります。春から秋にかけて、葉の間から淡いピンクや白の小さな花を次々と咲かせます。土の中に小さな鱗茎状の根茎(球根)を持ち、暑さや寒さ、水切れが続くと地上部を枯らして休眠するのが大きな特徴です。葉が枯れても球根が生きていれば、水を控えて休ませると再び芽を出します。明るい窓辺でよく育ち、株分けで簡単に増やせるため、初心者でも扱いやすい植物です。ただし葉にシュウ酸を含むため、ペットのいる家では置き場所に注意します。この記事では、休眠の見分け方と休ませ方、球根の植え付けと株分け、紫の色をきれいに保つ置き場所まで解説します。

水やり
生育期は土の表面が乾いたら。休眠中は月1〜2回、土を軽く湿らせる程度
日光
半日陰
温度の目安
10-28°C(球根は5°C前後まで耐えるが、葉は霜で傷む)
湿度
40-70%
土
水はけの良い草花用培養土
大きさの目安
草丈15〜30cmほどで、株元から葉柄を伸ばしてこんもり茂ります。葉は3枚の三角形の小葉からなり、1枚の小葉は長さ2〜5cmほどです。
成長の速さ
速い(生育期は株元から次々と新しい葉が出る)
温度の目安(耐寒〜耐暑)
10-28°C(球根は5°C前後まで耐えるが、葉は霜で傷む)
肥料
4〜6月と9〜10月に、液肥を2週間に1回
成長速度
速い(生育期は株元から次々と新しい葉が出る)
毒性
ASPCA(米国動物虐待防止協会)では、オキザリス(シャムロック)は犬・猫・馬に有毒とされ、可溶性シュウ酸塩による嘔吐やよだれ、多く食べた場合の腎臓への影響が挙げられている。ペットのいる家ではかじられない場所に置く
葉が一斉に枯れても、多くは休眠で枯死ではありません。明るい場所で育て、葉が枯れたら水を控えて休ませると、数週間〜数か月で再び芽吹きます。
良い株は、葉の紫色が濃く、株元から新しい葉がたくさん立ち上がっていることで見分けます。葉柄が短く締まり、こんもりまとまった株は日当たりの良い環境で育てられた証拠です。花が咲いている株なら、つぼみが多く残っているものを選びます。
避けたいのは、葉柄がひょろひょろ伸びて倒れている株と、葉に白いかすれや斑点がある株です。光不足やハダニ、さび病の可能性があります。休眠中で葉のない鉢や、球根だけで売られていることもあり、その場合は球根がふっくらと硬いものを選びます。
明るい窓辺や、春と秋は屋外の日当たりの良い場所で育てます。光が好きで、1日3〜4時間ほど日が当たると葉の紫色が濃くなり、花もよく咲きます。光が足りないと葉柄が長く伸びて倒れ、色もくすみます。一方で真夏の強い直射日光と高温は苦手で、葉焼けや夏の休眠のきっかけになるため、7〜8月はレース越しや半日陰に移します。
寒さには比較的強く、球根は5°C前後まで耐えるとされますが、葉は霜に当たると傷みます。最低気温が10°Cを下回るころには室内の明るい窓辺に取り込むと、冬も葉を楽しめることがあります。葉は光の方向に向くので、ときどき鉢を回すと形が整います。
生育期の春と秋は、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るまでたっぷり与えます。球根が過湿で腐りやすいので、乾いてから与えるリズムを守ります。夏は乾きが早いものの、蒸れると球根が傷むため、涼しい朝に与えます。冬に室内で葉が出ている場合は、表面が乾いて2〜3日後に控えめに与えます。
葉が一斉に黄色くなって倒れ、休眠に入ったら水やりを減らし、月1〜2回土を軽く湿らせる程度にします。よくある失敗は、休眠した株を枯れたと思って水を与え続け、球根を腐らせることです。休眠中にたっぷりの水を与え続けるのは避けてください。新しい芽が出てきたら、通常の水やりに戻します。
市販の草花用培養土に、パーライトか小粒の軽石を2割ほど混ぜると、球根が腐りにくくなります。自分で配合するなら赤玉土小粒5、腐葉土3、パーライト2が目安です。鉢底には鉢底石を1〜2cm敷きます。元肥として緩効性肥料を少量混ぜておくと、植え付け後の芽吹きがそろいます。鉢は浅めの平鉢や4〜5号鉢が扱いやすく、球根が多く入るほど葉がこんもり茂ります。水はけの悪い重い土は、休眠中の球根腐れの原因になります。
剪定らしい作業はほとんど必要ありません。黄色くなった葉や倒れた葉は、葉柄の付け根から引き抜くか切り取ります。古い葉を残すと蒸れてカビの原因になるため、こまめに整理すると株元の風通しが良くなります。花が咲き終わったら、花茎ごと付け根から摘むと、次の花が上がりやすくなります。
葉柄が長く伸びて株が乱れたときは、伸びた葉をすべて株元で切ってしまっても、球根が元気なら2〜3週間で新しい葉が出てきます。この「一度刈り込む」方法は、光不足で間延びした株や、ハダニの被害がひどい株の仕立て直しにも使えます。切ったあとは明るい場所に置き、水は控えめにします。
傷んだ葉を見つける
黄色くなった葉、倒れた葉、斑点の出た葉を探します。作業は季節を問わず、気付いたときに行います。
葉柄の付け根から取る
傷んだ葉は葉柄の付け根から引き抜くか、清潔なハサミで切り取ります。株元の風通しを良くします。
咲き終わった花茎を摘む
花がしぼんだら花茎ごと付け根から摘み取ると、次の花が上がりやすくなります。
乱れた株は刈り込む
葉柄が伸びて倒れた株は、葉をすべて株元で切り戻します。球根が元気なら2〜3週間で新しい葉が出ます。
刈り込み後は明るい場所に置く
切り戻した鉢は明るい場所に置き、新しい葉が出るまで水は控えめにします。葉が出たら液肥を再開します。
植え替えは1〜2年に1回、休眠明けか生育が始まる春(3〜4月)または秋(9〜10月)に行います。鉢いっぱいに球根が増えて葉が小さくなった、水がしみ込みにくくなったといった様子が合図です。鉢から抜いて土を落とし、小さな球根を手でほぐして分けます。
植え付けは、球根を2〜3cmの深さに、向きをそろえずに並べて土をかぶせるだけで大丈夫です。5号鉢なら10〜15個ほどが目安です。植え付け後は軽く水を与え、芽が出るまでは土を乾かし気味に管理します。芽が出たら明るい場所に移し、通常の水やりに切り替えます。傷んだ柔らかい球根は取り除きます。
時期と道具をそろえる
適期は3〜4月か9〜10月です。一回り大きな鉢か同じ大きさの鉢、草花用培養土、パーライト、鉢底石を用意します。
株を抜いて土を落とす
鉢から株を抜き、根の周りの土を手で落とします。小さな球根がたくさん付いているので、傷つけないようにほぐします。
球根を選別する
ふっくらと硬い球根を残し、柔らかく黒ずんだものは取り除きます。増えすぎている場合は株分けして鉢を分けます。
2〜3cmの深さに植える
鉢底石を敷いて用土を入れ、球根を2〜3cmの深さに並べて土をかぶせます。5号鉢なら10〜15個が目安です。
芽が出るまで控えめに管理する
軽く水を与え、芽が出るまでは乾かし気味にします。芽が出たら明るい場所に移し、通常の水やりに戻します。
株分け(球根分け)で簡単に増やせます。適期は植え替えと同じ春か秋です。鉢から株を抜いて土を落とすと、松かさのような細長い小さな球根がたくさん付いているので、手でほぐして数個ずつに分け、別の鉢に植え付けます。1個からでも芽が出ますが、3〜5個まとめて植えると早くこんもりした株になります。
植え付けの深さは2〜3cmが目安で、芽が出るまで2〜4週間ほどかかります。休眠中の株を分けるときは、球根が乾きすぎないよう、分けたらすぐに植え付けます。種からも育てられますが、家庭では株分けのほうが確実です。分けた鉢は明るい日陰で芽を待ち、葉が開いたら日なたに移します。
時期と道具を用意する
株分けの適期は春(3〜4月)か秋(9〜10月)です。植え付け用の鉢と、水はけの良い用土を用意します。
鉢から株を抜く
株を鉢から抜き、根の周りの土を落として、土の中にある細長い小さな球根が見えるようにします。
球根を手で分ける
球根を手でほぐし、3〜5個ずつのまとまりに分けます。柔らかく傷んだ球根は使いません。
すぐに植え付ける
分けた球根は乾かさないようにすぐ2〜3cmの深さに植え、軽く水を与えます。
明るい日陰で芽を待つ
芽が出るまで2〜4週間ほど明るい日陰で管理し、葉が開いたら日なたに移して液肥を始めます。
乾燥した室内では、葉裏にハダニが付きやすく、葉の色がかすれたように白っぽくなります。葉が混み合う前に古い葉を整理し、ときどき葉裏に水をかけるとハダニを防げます。新芽や花茎にはアブラムシが付くことがあり、見つけたら水で洗い流すか粘着テープで取ります。
屋外で育てる株では、葉にオレンジ色の粉のような斑点が出るさび病が出ることがあります。症状の出た葉は早めに切り取り、株元の風通しを良くして、水やりは葉にかけず株元に与えます。被害がひどい場合は、葉をすべて刈り込んで新しい葉に更新すると、病気の広がりを止めやすくなります。
休眠から覚めて芽が伸びる季節です。新芽が出たら明るい場所に移し、水は表面が乾いたらたっぷり与えます。3〜4月は植え替えと株分けの適期です。4月から液肥を2週に1回与えます。
高温と強い直射日光は苦手なので、レース越しや半日陰の涼しい場所に移します。蒸れると球根が傷むため、水は朝に与えます。暑さで葉が枯れて休眠に入ったら、水を月1〜2回に減らして秋まで休ませます。
涼しくなると再び葉が茂り、花も咲きます。9〜10月は植え替えと株分け、液肥の再開に向く時期です。最低気温が10°Cを下回るころに室内の明るい窓辺へ取り込みます。
室内の明るい窓辺で葉が残っていれば、水は表面が乾いて2〜3日後に控えめに与えます。冬は肥料を与えません。寒さで葉が枯れて休眠に入ったら、水を月1〜2回に減らし、春の芽出しを待ちます。
原因
暑さや寒さ、水切れによる休眠です。球根性で、条件が悪くなると地上部を枯らして休みます。
対策
枯れた葉を株元で切り、水を月1〜2回軽く湿らせる程度に減らします。明るく涼しい場所で休ませると、数週間〜数か月で芽が出ます。
原因
光不足が主な原因です。窒素の多い肥料の与えすぎでも葉柄が伸びやすくなります。
対策
1日3〜4時間日が当たる場所に移し、乱れた葉は株元ですべて切り戻します。2〜3週間で締まった葉が出てきます。
原因
休眠中の水のやりすぎや、水はけの悪い土による球根腐れです。
対策
柔らかく黒ずんだ球根を取り除き、硬い球根だけを水はけの良い新しい土に植え直します。芽が出るまでは乾かし気味に管理します。
原因
さび病です。屋外で育てた株や、風通しが悪く湿った環境で発生しやすくなります。
対策
症状の出た葉を早めに切り取り、水は株元に与えます。被害が広い場合は葉をすべて刈り込み、新しい葉に更新します。
原因
ハダニが葉裏で汁を吸っている可能性があります。乾燥した室内で増えやすい害虫です。
対策
葉裏にシャワーをかけて洗い流し、混み合った古い葉を整理します。被害がひどければ葉を刈り込んで更新します。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。

オキザリス・トリアングラリスは、家庭の鉢植えでも春と秋を中心によく花を咲かせます。紫の葉の間から細い花茎がすっと伸び、その先に直径1.5〜2cmほどの淡いピンクから白の花が数輪ずつ付きます。花びらは5枚で、筒状にすぼまった付け根から漏斗形に開きます。日が当たると開き、曇りの日や夜には閉じるのはカタバミの仲間に共通する性質です。
1輪は数日でしぼみますが、株が充実していれば次々とつぼみが上がります。しぼんだ花は花茎ごと付け根から摘むと、株元がすっきりして次の花が上がりやすくなります。真夏の暑さや冬の寒さで休眠に入ると花も止まります。
オキザリスの仲間の花言葉として、「輝く心」「母の優しさ」がよく紹介されます。日が当たると花が開き、曇りや夜には閉じる様子から、明るさや優しさに結び付けられたといわれます。紫の葉が印象的なトリアングラリスは、プレゼント用の小鉢としても選ばれます。
オキザリス・トリアングラリスについて、風水で広く知られた決まった意味づけはありません。一般に紫は品格や精神の落ち着きを表す色とされ、明るい窓辺やリビングに置くと空間のアクセントになります。夜に葉を閉じて朝に開く動きは、暮らしのリズムを感じさせてくれます。
球根が生きていれば、休眠しているだけで復活します。暑さや寒さ、水切れが続くと、地上部を枯らして球根で休むのがこの植物の性質です。枯れた葉を株元で切り、水を月1〜2回軽く湿らせる程度に減らして、明るく涼しい場所で休ませてください。数週間から数か月で新しい芽が出てきます。球根を指で押して柔らかくぶよぶよしていれば腐っているので、その球根は取り除きます。
病気ではなく、就眠運動と呼ばれる自然な動きです。カタバミの仲間は、暗くなると小葉を傘のように閉じ、朝になって明るくなると再び開きます。光の強さに反応しているため、日中でも暗い場所に置くと閉じたままになることがあります。昼間も葉が閉じていたり、開いても元気がない場合は光不足のサインなので、明るい窓辺に移してください。
多くは光不足が原因です。オキザリス・トリアングラリスは光を求めて葉柄を長く伸ばし、支えきれずに倒れます。1日3〜4時間日が当たる明るい窓辺か、春と秋は屋外の日なたに移してください。すでに乱れた株は、葉を株元ですべて切り戻すと、2〜3週間で短く締まった新しい葉が出てきます。窒素の多い肥料を与えすぎても葉柄が伸びやすくなります。
室内の明るい窓辺で育て続けるか、休眠させて冬越しします。最低気温が10°Cを下回るころに室内へ取り込めば、冬も葉を楽しめることがあります。寒さで葉が枯れた場合は、水を月1〜2回に減らし、凍らない場所で春まで休ませます。球根は5°C前後まで耐えるとされますが、鉢の土が凍ると傷むので、屋外に置きっぱなしにするのは避けてください。
シュウ酸を含むため、ペットがかじらない場所に置いてください。ASPCA(米国動物虐待防止協会)では、オキザリスは犬・猫・馬に有毒とされ、可溶性シュウ酸塩による嘔吐やよだれ、たくさん食べた場合の腎臓への影響が挙げられています。吊り鉢や高い棚に置き、枯れ葉もこまめに片付けると安心です。かじった様子があり体調に変化がある場合は、動物病院に相談してください。
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。