苗・株の選び方
種は、育て方に合った型を選ぶことがいちばん大切です。長く摘み取りたいなら株立ち型、一度に株ごと収穫したいなら株張り型、葉の切れ込みが浅くやわらかい葉を食べたいなら大葉種を選びます。種袋のまきどき表示と、有効期限、発芽率の表示も確かめます。
苗を買う場合は、葉の色が濃い緑で、節と節の間が詰まり、ポットの底から白い根がのぞいているものが良い苗です。避けたいのは、ひょろひょろに伸びて茎が細いものと、葉に白い線やアブラムシが付いているものです。
Hapot編集部より
シュンギク(春菊)は、9〜10月に種をまけば、摘み取りながら冬から春まで長く収穫できる、プランター向きの冬野菜です。鍋物の青みを自分で育てたい人や、葉物の次の一品を探している人に向いています。地中海沿岸原産のキク科の野菜で、独特の香りが虫を寄せにくく、アブラナ科の葉物より害虫の被害が少なめです。生育適温は15-20°Cと涼しい気候を好み、軽い霜には耐えますが、日が長くなる春には花芽ができてトウ立ちします。
品種は、根元から枝分かれして株ごと抜いて収穫する株張り型と、茎が立ち上がってわき芽を次々に摘み取る株立ち型に分かれます。長く収穫したいなら株立ち型を選び、本葉8〜10枚で先端を摘むのがコツです。深さ15cm以上のプランターで育ち、種まきから約40日で最初の収穫ができます。キク科の連作障害が出やすいので、同じ場所や土では1〜2年あけます。春菊の香りの強いやわらかい葉は、鍋物やおひたし、生のサラダでも楽しめます。

水やり
土の表面が乾いたら
日光
直射日光
温度の目安
15-20°C(生育適温。5°C以下で生育が止まり、-3°C前後で葉が傷む)
湿度
40-60%
土
野菜用培養土(pH6.0-6.5)
大きさの目安
収穫期は草丈15〜20cm。トウ立ちすると60cm前後になる。深さ15cm以上のプランターで育つ。
成長の速さ
速い(種まきから約40日で収穫)
温度の目安(耐寒〜耐暑)
15-20°C(生育適温。5°C以下で生育が止まり、-3°C前後で葉が傷む)
肥料
元肥+2週間に1回の追肥(摘み取り後は液肥)
成長速度
速い(種まきから約40日で収穫)
毒性
食用。キク科の植物にアレルギーがある人は注意
種は光を好むので、土は種が隠れる程度に薄くかける。発芽さえそろえば、あとは摘み取りと追肥のくり返しで春先まで収穫が続きます。
種は、育て方に合った型を選ぶことがいちばん大切です。長く摘み取りたいなら株立ち型、一度に株ごと収穫したいなら株張り型、葉の切れ込みが浅くやわらかい葉を食べたいなら大葉種を選びます。種袋のまきどき表示と、有効期限、発芽率の表示も確かめます。
苗を買う場合は、葉の色が濃い緑で、節と節の間が詰まり、ポットの底から白い根がのぞいているものが良い苗です。避けたいのは、ひょろひょろに伸びて茎が細いものと、葉に白い線やアブラムシが付いているものです。
日当たりと風通しのよい屋外で育てます。1日4〜5時間以上日が当たれば育ち、半日陰でも収穫できますが、日照が足りないと茎が細く伸びて葉がやわらかくなりすぎます。生育適温は15-20°Cで、25°Cを超えると生育が鈍り、5°C以下でほとんど止まります。関東以西の平地なら、12月以降は不織布をふんわりかけると霜で葉先が傷むのを防げます。
プランターは深さ15cm以上が目安で、幅65cmの標準プランター(土量12〜14L)なら2条まきで最終的に8〜10株、8号の丸鉢(土量約6L)なら3株育てられます。よくある失敗は、日陰の狭い場所に詰めて植え、茎がひょろひょろに伸びることです。その場合は日当たりのよい場所へ移し、株間を15cmまで間引くと、次に出るわき芽から締まった葉になります。
発芽までの5〜7日は毎日水を与え、土の表面を乾かさないようにします。シュンギクの種は発芽に時間がかかり、途中で乾くと発芽がそろいません。発芽後は、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るまでたっぷり与えます。10月は2〜3日に1回、11月以降は3〜4日に1回が目安で、冬は晴れた日の午前中に与えます。水切れが続くと葉がかたくなり、苦みも強くなります。
よくある失敗は、毎日たっぷり与え続けて土が常に湿り、根が傷んで下葉から黄色くなることです。その場合は土の表面が乾くまで水やりを休み、黄色い葉を取り除きます。1〜2週間で新しい葉が出てきます。秋の長雨の時期はべと病が出やすいので、プランターを軒下に移し、水は葉にかけず株元に与えます。
市販の野菜用培養土をそのまま使えます。シュンギクは酸性の土を嫌うので、自分で配合する場合は赤玉土6、腐葉土3、バーミキュライト1に苦土石灰を土10Lあたり10g混ぜ、pH6.0-6.5に整えます。プランターは鉢底石を2cm敷き、元肥入りの培養土を縁から3cm下まで入れます。畑では種まきの2週間前に1平方メートルあたり苦土石灰100gをまいて耕し、1週間前に堆肥2kgと化成肥料100gを混ぜて、高さ10cmの畝を立てます。連作障害を避けるため、前にキク科を育てた土は使わず、プランターの土は新しくするか再生材で更新します。
シュンギクの手入れの中心は、間引きと摘み取り収穫です。双葉がそろったら3cm間隔に、本葉4〜5枚で6cm間隔に、本葉6〜7枚で株立ち型は15cm、株張り型は10cm間隔に間引き、間引いた苗はサラダやおひたしで食べます。
株立ち型は、草丈20cmほど、本葉8〜10枚になったら、下の葉を4〜5枚残して先端を摘み取ります。すると葉の付け根からわき芽が伸び、わき芽も葉を2枚残して摘むと、また次のわき芽が出ます。これをくり返すと、1株から2〜3か月ほど収穫が続きます。株張り型は草丈20cmで株ごと抜き取ります。よくある失敗は、摘み取りが遅れて茎がかたくなることで、その場合はかたい茎を下の葉2〜3枚を残して切り戻し、液体肥料を与えると2週間ほどでやわらかいわき芽が出てきます。
時期と道具を準備する
草丈20cm、本葉8〜10枚になる種まき後約40日から始めます。清潔なハサミと収穫かご、液体肥料を用意します。
主枝の先端を摘み取る
株立ち型は下の葉を4〜5枚残し、その上で茎の先端を切ります。株張り型は草丈20cmで株ごと抜き取って収穫します。
わき芽を2枚残して摘む
残した葉の付け根から伸びたわき芽が15cmほどになったら、葉を2枚残して摘み取ります。これをくり返して長く収穫します。
収穫後に追肥する
摘み取るたびに液体肥料を与えて、次のわき芽を育てます。春につぼみが見えたら、早めに収穫を切り上げて片付けます。
植え替えはせず、育てる場所に直接種をまきます。種まきの適期は9月から10月で、3〜4月の春まきもできますが、日が長くなるとトウ立ちするので秋まきのほうが長く収穫できます。種は一晩水に浸けてから、深さ5mmほどのまき溝に1cm間隔ですじまきします。種は光を好むので、土は種が隠れる程度に薄くかけ、手で軽く押さえて水を与えます。条間は15〜20cmにします。
よくある失敗は、ほかの野菜と同じように1cm以上土をかけて、10日たっても芽が出ないことです。その場合は薄く土をかけ直してまき直し、発芽まで毎日水を与えます。連作障害が出やすいので、畑ではキク科を育てた場所を1〜2年あけます。最初の収穫は種まきから約40日で、65cmプランター1つで摘み取りを続けると、春先までに合わせて1kg前後採れるのが目安です。
時期と道具を準備する
9〜10月に行います。種、深さ15cm以上のプランター、野菜用培養土、鉢底石、まき溝を作る板、防虫ネットとジョウロを用意します。
種を水に浸けて土を入れる
種は前の晩から水に浸けておきます。鉢底石を敷いて培養土を縁から3cm下まで入れ、表面を平らにならして水を含ませます。
すじまきして薄く土をかける
板で深さ5mmのまき溝を条間15cmで作り、種を1cm間隔でまきます。種が隠れる程度に薄く土をかけ、手で軽く押さえます。
水を与えて防虫ネットをかける
ジョウロで静かに水を与え、防虫ネットをかけます。発芽までの5〜7日は毎日水を与え、土の表面を乾かさないようにします。
種から育てます。発芽適温は15-20°Cで、条件が合えば5〜7日で発芽しますが、もともと発芽率が低めの野菜なので、種は多めにまいて間引きます。購入から1年以内の新しい種を使うと発芽がそろいやすく、種袋の有効期限と発芽率の表示を確かめます。苗を作って植えたい場合は、3号ポットに5〜6粒まいて本葉2〜3枚までに2本に間引き、本葉4〜5枚で根鉢を崩さずに植え付けます。
よくある失敗は、9月上旬の残暑の中でまいて、高温で発芽しないことです。気温が25°Cを下回る9月中旬以降を待ち、暑い日は夕方にまいて不織布をかけると発芽がそろいます。春に花を咲かせて種を採ることもできますが、熟すまで株を残す手間がかかるので、毎年新しい種を買うほうが確実です。
時期と道具を準備する
双葉がそろう種まき後7〜10日から始めます。先の細いハサミとピンセット、間引き後に与える液体肥料を用意します。
双葉で1回目の間引き
双葉がそろったら、形の悪いものや弱いものを抜いて3cm間隔にします。残す株の根を動かさないよう、指で株元を押さえて抜きます。
本葉4〜5枚で2回目の間引き
本葉4〜5枚で6cm間隔にします。間引いた苗はやわらかく、サラダやおひたしで食べられます。このあとから2週間に1回追肥します。
本葉6〜7枚で株間を決める
株立ち型は15cm、株張り型は10cm間隔に最後の間引きをします。株元に土を寄せて、倒れないように軽く押さえます。
シュンギクは香りが強く、アブラナ科の葉物に比べて害虫の被害は少なめです。それでも、葉に白い線を描くハモグリバエ、新芽に群がるアブラムシ、夜に葉を食べるヨトウムシが付くことがあります。種まき直後から目合い1mm以下の防虫ネットをかけると、多くの被害を防げます。週に1回は葉裏を見て、幼虫や虫の群れを見つけたら葉ごと取り除きます。
病気では、秋の長雨で葉に黄色い斑点が出て葉裏にカビが生えるべと病と、茶色い斑点が広がる炭そ病に注意します。よくある失敗は、間引きをせず密植のままにして湿気がこもり、べと病が広がることです。病気の葉を摘み取り、株間を15cm以上にして風を通せば、新しく出る葉は健康に育ちます。キク科を同じ土で続けて育てると病気が増えるので、1〜2年あけます。
秋まきの株は3月まで摘み取り収穫が続き、4月にトウ立ちします。水は土が乾いたら与え、摘み取り後に液肥を施します。日なたに置き、つぼみが見えたら早めに収穫を切り上げます。3〜4月まきは草丈20cmで株ごと抜きます。
シュンギクは暑さに弱く、夏の栽培は向きません。春まきの株は6月までに片付け、プランターの土は古い根を除いて再生材を混ぜ、日当たりのよい場所で休ませます。夏にまくと発芽しにくく、虫や病気も増えます。
9〜10月の秋まきが最適期です。発芽まで毎日水を与え、その後は乾いたら与えます。日なたに置き、間引き後から2週間に1回追肥します。長雨でべと病が出やすいので、間引きで風通しを確保し、雨の日は軒下へ移します。
摘み取り収穫の最盛期です。水は晴れた日の午前中に、土が乾いたら与え、摘み取るたびに液肥を施します。日当たりのよい場所に置き、霜が降りる夜は不織布をかけて葉先が傷むのを防ぎます。5°C以下では生育がゆっくりになります。
原因
シュンギクの種は光を好むため、覆土が厚いと発芽しにくくなります。発芽までの乾燥や、25°Cを超える高温も原因です。
対策
種を一晩水に浸けてからまき、土は種が隠れる程度に薄くかけます。発芽までの5〜7日は毎日水を与え、乾く場合は不織布をかけます。空いたところは追いまきします。
原因
日が長くなる春から初夏に花芽ができる性質のためです。春まきや、秋まきの株を春まで残すと起こります。
対策
つぼみが見えたら茎がかたくなる前に早めに収穫します。春まきは草丈20cmで株ごと抜き取り、長く摘み取りたい場合は9〜10月の秋まきにします。
原因
ハモグリバエの幼虫が葉の中を食べ進んだ跡で、絵描き虫とも呼ばれます。
対策
線の先にいる幼虫を指でつぶすか、被害を受けた葉を摘み取って処分します。種まき直後から防虫ネットをかけると、成虫が卵を産むのを防げます。
原因
収穫が遅れて茎が伸びすぎた、水切れや肥料切れで生育が止まった、のいずれかが多い原因です。
対策
草丈15〜20cmのうちに収穫し、摘み取ったあとは2週間に1回液体肥料を与えます。土の表面が乾いたらたっぷり水を与え、かたい茎は切り戻して新しいわき芽を育てます。
原因
秋の長雨や密植で湿気がこもると出るべと病です。
対策
病気の葉は早めに摘み取って処分し、株間を15cm以上に間引いて風を通します。水は株元に与え、雨が続く時期はプランターを軒下に移します。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。
シュンギクの花言葉は「豊かな愛情」「ちょっと愛して」とされます。春に咲く黄色や白と黄色の明るい花が、ふんわりと人を和ませる様子に由来するといわれます。食卓では葉を楽しむ野菜ですが、トウ立ちした株に咲く花は、キク科らしい素朴な美しさがあります。
風水では、黄色い花は金運や明るい気を呼ぶ色とされ、春に咲くシュンギクの花もその一つとされます。香りの強い野菜は悪い気を払うともいわれ、キッチンに近いベランダのプランターで育てると、食卓に季節の気を運んでくれるとされます。根拠のある話ではないので、日当たりを優先して置き場所を選びます。
深さ15cm以上のプランターに、9〜10月に種をまけば育てられます。幅65cmの標準プランター(土量12〜14L)なら、条間15cmの2条まきで最終的に8〜10株が目安です。野菜用培養土を縁から3cm下まで入れ、種は薄く土をかけて発芽まで毎日水を与えます。間引きながら株間を広げ、2週間に1回追肥すると、約40日で最初の収穫ができ、摘み取りを続ければ春先まで採れます。
草丈20cmほどになったら、下の葉を4〜5枚残して茎の先端を切ります。残した葉の付け根からわき芽が伸びるので、わき芽が15cmほどになったら、葉を2枚残して摘み取ります。これをくり返すと、1株から2〜3か月収穫が続きます。摘み取ったあとは液体肥料を与えると、わき芽の伸びがよくなります。摘み取り収穫に向くのは株立ち型で、株張り型は株ごと抜いて収穫します。
つぼみが付き始めたころの葉や茎は食べられますが、花が咲くと茎がかたく、苦みも強くなります。つぼみが見えたら、やわらかい先端を早めに収穫して食べ切るのがおすすめです。花が咲いた株は収穫を終えて、黄色い花を観賞して楽しむか、片付けて次の野菜の準備をします。トウ立ちは日が長くなる春に起こる性質なので、長く採りたい場合は9〜10月の秋まきにします。
収穫の仕方が違い、株張り型は株ごと抜き、株立ち型はわき芽を摘み取って長く収穫します。株張り型は根元から枝分かれして横に広がり、関西で菊菜と呼ばれるタイプに多く、草丈20cmほどで抜き取ります。株立ち型は茎がまっすぐ立ち上がり、先端を摘むとわき芽が次々に伸びます。プランターで少しずつ長く採りたいなら株立ち型、一度にまとめて鍋に使いたいなら株張り型が向いています。
多い原因は、土のかけすぎと、発芽までの乾燥です。シュンギクの種は光を好むので、1cm以上土をかけると芽が出にくくなります。種は一晩水に浸けてからまき、土は種が隠れる程度に薄くかけて、発芽までの5〜7日は毎日水を与えます。25°Cを超える残暑の時期も発芽がそろいにくいので、9月中旬以降の涼しくなった時期にまくと発芽しやすくなります。
関東以西の平地なら、霜よけをすれば冬越ししながら収穫を続けられます。軽い霜には耐えますが、-3°C前後まで冷えると葉先が傷んで茶色くなります。12月以降は霜の降りそうな夜に不織布をふんわりかけるか、プランターを軒下に移します。5°C以下では生育がゆっくりになるので、摘み取りは控えめにし、水は晴れた日の午前中に与えます。3月に暖かくなると、また勢いよくわき芽が伸びてきます。
10月の季節の作業と、シュンギクの手入れで迷いやすいところに合わせて選んでいます。
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執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。