ミントの種類一覧|4品種の違いと選び方
ミントは、清涼感のある香りの葉を持つシソ科ハッカ属の多年草です。図鑑には、ミント全般の育て方をまとめた「ミント」と、代表的な品種の「ペパーミント」「スペアミント」「アップルミント」の4種を掲載しています。種類による一番大きな違いは香りで、メントールの多いペパーミントは鼻に抜ける強い清涼感、スペアミントは甘く穏やかな香り、アップルミントはリンゴのようなやさしい香りです。育て方の基本は共通で、どの種類も地下茎で旺盛に広がり、-10°C程度まで耐えて冬は地上部が枯れて休眠します。ここでは香り、用途、葉の形、育てやすさを一覧で比べ、使い道に合う一鉢の選び方をまとめました。
このページで比べているミントの種類(4品種):ミント、アップルミント、スペアミント、ペパーミント。ほかにニホンハッカ(和種ハッカ)、パイナップルミント、チョコレートミントなど8品種も紹介しています。
ミントとは
| 分類 | シソ科ハッカ属(Mentha) |
|---|---|
| 原産地 | ユーラシア大陸の温帯域が中心。日本にもニホンハッカが自生する |
| 寒さへの強さ | 強い。図鑑の4種は-10°C程度まで耐え、冬は地上部が枯れて休眠する |
| 開花期 | 7〜9月(品種による) |
| 増やし方 | 挿し芽・株分けが基本。ペパーミントは種がほとんどできない |
| 植え方 | 地下茎で広がるため鉢植えが基本。1品種1鉢で育てる |
ミントは、ユーラシア大陸の温帯域を中心に分布するシソ科ハッカ属の多年草の総称で、川辺や湿った草地など水気の多い場所に自生します。品種どうしが交雑しやすく、ペパーミントのように交雑から生まれた雑種も多いため、園芸店には香りや葉の形の違う多くの品種が並んでいます。
香りの違いは、主に香り成分の違いによるとされ、メントールの多いペパーミントやニホンハッカは冷たい清涼感、カルボンが中心のスペアミントは甘くさわやかな香りになります。
共通するのは、地下茎とランナーで旺盛に広がり、刈り込みに強く、収穫するほど枝数が増えることです。どの種類も庭に直接植えると広がりすぎるので、鉢植えで育て、毎年植え替えて株を更新するのが長く楽しむコツです。
ミントの品種を比較
横にスクロールすると、ほかの項目も比べられます
| 品種 | 大きさの目安 | 難易度 | 日当たり | 水やり | 冬の最低温度 |
|---|---|---|---|---|---|
ミント | プランター栽培で草丈20-50cm。地下茎とランナーで横に広がるため、株の幅は鉢のサイズいっぱいまで広がります。 | 初心者向け | 半日陰 | 土が乾いたら(毎日〜1日おき) | -10°C 以上 |
アップルミント | 草丈40〜80cm。条件がよいと1m近くになることもあります。地下茎で横に広がります。 | 初心者向け | 半日陰 | 土の表面が乾いたらたっぷり。乾燥には比較的強い | -10°C 以上 |
スペアミント | 草丈30〜60cm。花穂が伸びると80cm近くになることもあります。地下茎で横に広がります。 | 初心者向け | 半日陰 | 土の表面が乾いたらたっぷり(夏は朝夕) | -10°C 以上 |
ペパーミント | 草丈30〜60cm。地下茎とランナーで横に広がり、鉢植えでは鉢いっぱいに茂ります。 | 初心者向け | 半日陰 | 土の表面が乾いたらたっぷり(夏は朝夕) | -10°C 以上 |
ミントの選び方
初めての一鉢ならスペアミント
最初の一鉢には、香りに角がなく料理にも飲み物にも使えるスペアミントが向いています。性質も丈夫で、半日陰でもよく育ち、収穫を兼ねて摘むほど枝数が増えます。迷ったらスペアミントから始め、好みの香りがわかってから2鉢目を選ぶと失敗がありません。
強い清涼感のハーブティーならペパーミント
ペパーミントはメントールが多く、口に含むと冷たく感じるほどの清涼感があります。乾燥させても香りが残りやすく、ハーブティーやデザートの香り付けに向いています。日照が多いほど香りが強くなるとされるので、1日4〜5時間以上日の当たる場所で育てます。
料理やモヒートに使うならスペアミント
サラダや肉料理、ヨーグルトのソース、モヒートには、甘く穏やかな香りのスペアミントが定番です。メントールが少ないので、料理に加えても香りが強すぎません。葉が柔らかいので、茎の先の若葉をこまめに摘んで使います。
やさしい香りと見た目を楽しむならアップルミント
アップルミントは、産毛に覆われた丸い葉と、リンゴのような甘い香りが特徴です。清涼感はごく穏やかで、ミントの刺激が苦手な人にも向きます。葉の毛が口当たりに残るので、生で添えるよりハーブティーやゼリー、ポプリに使います。斑入りのパイナップルミントは近縁の品種です。
日当たりがよく乾きやすいベランダならアップルミント
ミントの多くは水を好み、真夏は朝夕の水やりが必要です。アップルミントは葉の毛が強い日差しと乾燥から葉を守るため、ミントの中では日なたと乾燥に比較的強く、真夏も朝1回の水やりで足りることが多い品種です。背が高くなるので、梅雨前と8〜9月に刈り込みます。
種から育てたいなら
ペパーミントは種がほとんどできない雑種なので、苗から育てて挿し芽や株分けで増やします。スペアミントは4〜5月に種まきできますが、ミントは交雑しやすく、種から育てた株は香りにばらつきが出ることがあります。好みの香りを確実に育てたいなら、葉をこすって香りを確かめた苗を選びます。
何種類か育てるなら1品種1鉢で
ミントは地下茎とランナーで強く広がり、同じ鉢に寄せ植えすると勢いのある品種がほかを覆ってしまいます。花が咲くと交雑して、こぼれ種から香りのあいまいな株が育つこともあります。品種ごとに鉢を分け、つぼみは早めに摘み、庭に直接植えるのは避けます。
似た品種の見分け方
葉の形と手触りで見分ける
アップルミントの葉は丸く厚みがあり、細かい毛でふわふわしているので、触るとすぐにわかります。ペパーミントの葉は先がとがった濃い緑で、表面がなめらかです。スペアミントの葉は明るい緑で、表面に細かいしわがあり、縁にぎざぎざの鋸歯があります。
茎の色で見分ける
ペパーミントは茎や葉脈が紫色を帯びることが多く、緑色の茎のスペアミントやアップルミントと見分ける目安になります。ただし日照や季節によって色の出方は変わります。
香りで見分ける
葉をこすると、ペパーミントは鼻に抜ける冷たい清涼感、スペアミントはチューインガムのような甘くさわやかな香り、アップルミントはリンゴを思わせるやさしい甘い香りがします。苗を選ぶときは、香りを確かめるのが一番確実です。
ペパーミントとハッカの違い
日本で「ハッカ」と呼ばれるのは、主に日本に自生するニホンハッカ(和種ハッカ)です。ペパーミントはヨーロッパで生まれた雑種でセイヨウハッカとも呼ばれ、ニホンハッカはペパーミントよりさらにメントールが多いとされます。
品種ごとの特徴

ミント
Mentha
ミントは、半日陰でも育ち多少の水切れや寒さにも耐える、園芸初心者が枯らさずに収穫まで楽しむのに最適なハーブです。
ミントの育て方を見る

アップルミント
Mentha suaveolens
アップルミントは、リンゴのような甘くやさしい香りと、産毛に覆われた丸い葉が特徴の、とても丈夫なミントで、香りの刺激が苦手な人や、庭の彩りとしても楽しみたい人に向いています。
アップルミントの育て方を見る

スペアミント
Mentha spicata
スペアミントは、甘く穏やかな香りで料理にも飲み物にも使いやすい、最初の一鉢に向くミントです。
スペアミントの育て方を見る

ペパーミント
Mentha × piperita
ペパーミントは、ミントの中でもメントールが多く、すっと鼻に抜ける強い清涼感が欲しい人に向いた品種で、ハーブティーやデザートの香り付けを楽しみたい人の最初の一鉢にも向いています。
ペパーミントの育て方を見る
品種に共通する水やり・置き場所・植え替えの方法はミントの育て方にまとめています。
そのほかのミントの品種
図鑑にまだ個別のページがないミントの品種です(8品種)。見た目の特徴と、図鑑の品種との違い、流通量の目安を紹介します。
ニホンハッカ(和種ハッカ)
日本に自生するハッカ属の植物で、メントールを多く含むとされます。かつて北海道の北見地方などで、ハッカ油の原料として盛んに栽培されました。
パイナップルミント
アップルミントの近縁で、緑の葉の縁にクリーム色から白の斑が入る品種です。香りはパイナップルを思わせるとされ、性質はアップルミントよりやや繊細です。斑のない緑の茎が出たら早めに取り除きます。
チョコレートミント
ペパーミントの品種で、茎や葉が濃い紫褐色を帯び、香りにチョコレートを思わせる甘さがあるとされます。育て方はペパーミントと同じです。
オーデコロンミント
ペパーミントの仲間で、柑橘やラベンダーを思わせる華やかな香りが特徴です。メントールの清涼感は控えめで、香りを楽しむポプリや入浴用に使われます。
モロッカンミント
スペアミントの系統で、モロッコでミントティーに使われてきたとされます。スペアミントより香りが強くすっきりしていて、ハーブティー向きの品種として流通しています。
ペニーロイヤルミント
地面を這うように広がる小さな葉のミント(Mentha pulegium)で、強い香りから虫よけとして使われてきました。精油の成分には毒性があるとされ、食用やハーブティーには使いません。
コルシカミント
地中海のコルシカ島などに自生する、ごく小さな葉を持つ地を這うミント(Mentha requienii)です。グラウンドカバーとして使われ、踏むと強い清涼感の香りが立ちます。暑さと乾燥には弱い種類です。
ウォーターミント
ヨーロッパの水辺に自生するミント(Mentha aquatica)で、ペパーミントの親の一つとされます。水辺を好み、ビオトープの水際に植えられることもあります。
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出典: ミントの種類一覧|ペパーミント・スペアミント・アップルミントなど4種の違いと見分け方(写真付き)(Hapot)https://hapot.jp/plants/types/mint
ミントの種類についてよくある質問
ペパーミントとスペアミントの違いは?
一番の違いは香りで、ペパーミントはメントールが多く冷たい清涼感が強く、スペアミントは甘く穏やかな香りです。ペパーミントはハーブティーやデザートの香り付けに、スペアミントは料理やモヒートに向きます。見た目では、ペパーミントは茎や葉脈が紫色を帯び、葉の先がとがっています。ペパーミントは種がほとんどできないので、苗から育てて挿し芽で増やします。
アップルミントとスペアミントの違いは?
葉の形と香りが違い、アップルミントは丸く毛のある葉でリンゴのようなやさしい香り、スペアミントは細長くしわのある葉で甘くさわやかな香りです。アップルミントは葉の毛が口当たりに残るので、ハーブティーやゼリー向きです。スペアミントは料理やモヒートに使いやすい種類です。アップルミントは日なたと乾燥に比較的強く、背が高くなりやすい点も違います。
初心者に育てやすいミントの種類は?
最初の一鉢にはスペアミントがおすすめです。香りに角がなく料理にも飲み物にも使え、性質も丈夫で半日陰でもよく育ちます。水やりを忘れがちな人や日当たりのよいベランダなら、乾燥に比較的強いアップルミントも向いています。どの種類も地下茎で広がるので鉢植えで育て、毎年3〜4月か9〜10月に植え替えて株を更新します。
ハーブティーに向くミントの種類は?
強い清涼感を楽しむならペパーミント、やさしい香りならアップルミントが向いています。ペパーミントはメントールが多く、乾燥させても香りが残りやすいので、まとめて刈って保存するのにも向きます。アップルミントはリンゴのような甘い香りで、刺激が苦手な人にも飲みやすいハーブティーになります。スペアミントは甘くさわやかな香りで、ティーにも料理にも使える万能型です。
ミントの種類を同じ鉢に寄せ植えしてもいい?
寄せ植えは避け、1品種1鉢で育てるのが基本です。ミントは地下茎で強く広がるため、同じ鉢では勢いのある品種がほかを覆ってしまいます。また花が咲くと交雑しやすく、こぼれ種から香りのあいまいな株が育つことがあります。何種類か育てるときは鉢を分け、ランナーが隣の鉢に入らないよう間隔をあけ、つぼみは早めに摘み取ります。
ハッカとペパーミントの違いは?
日本で「ハッカ」と呼ばれるのは主にニホンハッカ(和種ハッカ)で、ペパーミントとは別の種類です。ニホンハッカは日本に自生するハッカ属の植物で、ペパーミントよりさらにメントールが多いとされ、かつて北海道でハッカ油の原料として栽培されました。ペパーミントはヨーロッパで生まれた雑種で、セイヨウハッカとも呼ばれます。育て方はどちらも同じで、鉢植えで1品種1鉢にします。