モクセイの種類一覧|3品種の違いと選び方
キンモクセイ、ギンモクセイ、ヒイラギは、どれもモクセイ科モクセイ属の常緑樹です。秋の香りで知られるキンモクセイとギンモクセイは9〜10月、節分の飾りで知られるヒイラギは11〜12月に、小さな花を咲かせて甘い香りを漂わせます。違いは主に花の色と香りの強さ、葉のトゲの有無で、育て方の基本はほぼ同じです。図鑑に掲載している3種を一覧で比べ、見分け方と、植える場所に合う選び方をまとめました。
モクセイの品種を比較
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条件別のおすすめ
モクセイの選び方
秋に強い香りを楽しむならキンモクセイ
キンモクセイは9〜10月にオレンジ色の小花を枝いっぱいに咲かせ、離れた場所まで香りが届きます。香りの強さを求めるなら第一候補です。日当たりの良い場所ほど花付きが良くなり、日陰では葉ばかり茂って咲きにくくなります。
香りを控えめにしたいならギンモクセイ
ギンモクセイの花は白〜クリーム色で、香りはキンモクセイより穏やかです。玄関先や窓の近く、隣家との境など、強い香りが気になる場所に向きます。開花時期はキンモクセイと同じ9〜10月で、白い花は落ち着いた印象になります。
冬に咲く花と、トゲのある生け垣ならヒイラギ
ヒイラギは11〜12月、ほかの木の花が少ない時期に白い小花を咲かせます。若い木の葉にはトゲがあり、昔から魔よけや防犯の生け垣に使われてきました。半日陰でも育つので、キンモクセイが咲きにくい場所にも植えられます。
鉢植えで育てるなら
3種とも鉢植えで育てられ、7〜10号鉢で高さ1〜1.5mに保てます。成長がゆっくりで樹形がまとまりやすいのはヒイラギです。キンモクセイとギンモクセイは根の張りが早いので、2〜3年に1回、一回り大きな鉢へ植え替えると花付きが保てます。
寒い地域で庭に植えるなら
キンモクセイとギンモクセイの耐寒温度は-5°C前後が目安で、関東以西の平地なら庭植えできます。ヒイラギは-10°C前後まで耐えるとされ、3種の中では寒さに強いほうです。東北や内陸の寒冷地では、北風の当たらない場所を選ぶか、鉢植えにして冬は軒下へ移します。
剪定の時期はキンモクセイ・ギンモクセイとヒイラギで違う
キンモクセイとギンモクセイは、花芽が夏にできるため、剪定は花が終わった直後から翌年3月までに済ませます。夏に刈り込むと、その秋の花がほとんど咲きません。ヒイラギも花後の冬から早春が剪定の適期で、刈り込みに強く生け垣の形を保ちやすい木です。
似た品種の見分け方
花の色と香りで見分ける
オレンジ色の花で強く香るのがキンモクセイ、白〜クリーム色で香りが穏やかなのがギンモクセイです。どちらも9〜10月に咲きます。11〜12月に白い花が咲いていれば、ヒイラギと考えてよいでしょう。キンモクセイより淡い黄色の花ならウスギモクセイの可能性があります。
葉のトゲで見分ける
ヒイラギの葉は縁が鋭いトゲ状に波打ち、触ると痛いほどです。ただし老木になると、トゲのない丸い葉が増えます。キンモクセイの葉は縁がほぼなめらかで細長く、ギンモクセイの葉はキンモクセイより幅が広く、縁に細かいギザギザが出ることが多い点で見分けます。
クリスマスの「ヒイラギ」とは別の木
赤い実をつけてクリスマスの飾りに使われるのは、モチノキ科のセイヨウヒイラギ(ホーリー)で、モクセイ科のヒイラギとは別の木です。ヒイラギの実は翌年の初夏に黒紫色に熟し、赤くはなりません。葉のトゲが互い違いに付くか、葉が向かい合って付くかでも見分けられ、モクセイ科のヒイラギは葉が向かい合って付きます。
品種ごとの特徴

キンモクセイ
Osmanthus fragrans var. aurantiacus
キンモクセイ(金木犀)は、剪定の時期さえ守れば初心者でも毎年花を咲かせられる丈夫な常緑樹で、秋の香りを庭で楽しみたい人に向いています。
キンモクセイの育て方を見る

ギンモクセイ
Osmanthus fragrans
ギンモクセイ(銀木犀)は、キンモクセイの仲間で、白〜クリーム色の小花を咲かせる常緑樹です。
ギンモクセイの育て方を見る

ヒイラギ
Osmanthus heterophyllus
ヒイラギ(柊)は、日なたから半日陰まで育ち刈り込みにも強いので、目隠しの生け垣や魔よけの庭木を手軽に持ちたい人に向く常緑樹です。
ヒイラギの育て方を見る
品種に共通する水やり・置き場所・植え替えの方法はキンモクセイの育て方にまとめています。
そのほかの珍しい種類
国内ではほとんど流通していないため、図鑑に個別のページは作っていない種類です。名前を見かけたときの参考にしてください。
ウスギモクセイ
キンモクセイより淡い黄色の花を咲かせる変種で、香りはやや穏やかです。九州などに多いとされ、キンモクセイと違って実をつけることがあります。
ヒイラギモクセイ
ギンモクセイとヒイラギの雑種とされる木で、葉の縁に細かいトゲがあります。秋に白い花を咲かせ、刈り込みに強いため生け垣によく使われます。