マランタの種類一覧|5品種の違いと選び方
マランタは、夜になると葉を立てて閉じる「就眠運動」で知られる、ブラジル原産のクズウコン科の小型の観葉植物です。流通する品種の多くはマランタ・レウコネウラの変種や園芸品種で、違いは主に葉脈の色と葉の模様にあり、赤・黄緑・銀・斑点と、色の組み合わせで印象が大きく変わります。どれも草丈20〜30cmほどで、茎が横や下へ伸びるので吊り鉢にも向き、犬や猫に無毒とされる点も共通です。図鑑に掲載している品種を一覧で比べ、部屋の明るさと好みに合う選び方と、よく似たカラテアとの見分け方をまとめました。
マランタの品種を比較
横にスクロールすると、ほかの項目も比べられます
| 品種 | 大きさの目安 | 難易度 | 日当たり | 水やり | 冬の最低温度 |
|---|---|---|---|---|---|
マランタ | 鉢植えでは草丈20〜30cmほどで、茎が横や下へ伸びて株幅は30〜40cmほどに広がります。葉は長さ10〜15cmの楕円形です。 | 中級者向け | 間接光 | 春〜秋は土の表面が乾いたら(3〜4日に1回が目安)。冬は表面が乾いて2〜3日後 | 15°C 以上 |
| エリスロネウラ | 鉢植えで草丈20〜30cm、茎が垂れると株幅40cmほど。葉は長さ10〜13cmの楕円形で、3.5〜5号鉢や吊り鉢での流通が中心です。 | 中級者向け | 間接光 | 土の表面が乾いたら(春〜秋は3〜4日に1回) | 15°C 以上 |
| ケルコベアナ | 鉢植えで草丈20〜30cm、株幅30cmほど。葉は長さ10〜15cmの楕円形で、3.5〜5号鉢での流通が中心です。 | 初心者向け | 間接光 | 土の表面が乾いたら(春〜秋は4〜5日に1回) | 13°C 以上 |
| マッサンゲアナ | 鉢植えで草丈15〜25cm、株幅25〜30cmほど。葉は長さ8〜12cmの楕円形で、3〜4号鉢での流通が中心です。 | 中級者向け | 間接光 | 土の表面が乾いたら(春〜秋は3〜4日に1回) | 15°C 以上 |
| レモンライム | 鉢植えで草丈20〜30cm、茎が広がると株幅40cmほど。葉は長さ10〜13cmの楕円形で、3.5〜5号鉢や吊り鉢での流通が中心です。 | 中級者向け | 間接光 | 土の表面が乾いたら(春〜秋は3〜4日に1回) | 15°C 以上 |
条件別のおすすめ
マランタの選び方
葉の色と模様で選ぶ
華やかさを求めるなら、赤い葉脈が魚の骨のように走るエリスロネウラが目を引きます。明るく軽やかに見せたいなら全体がライムグリーンのレモンライム、落ち着いた色合いなら黒に近い葉に銀の線が入るマッサンゲアナ、素朴な緑なら斑点の並ぶケルコベアナが合います。
部屋の明るさで選ぶ
北向きの窓辺など明るさが控えめな部屋では、光による色の変化が少ないケルコベアナが育てやすい品種です。エリスロネウラとマッサンゲアナは、暗いと赤や銀の色が沈んで見えるので、レースカーテン越しの窓辺に近い場所が向いています。レモンライムは明るすぎても暗すぎても色が乱れるので、明るさが安定する場所を選びます。
置き方で選ぶ
吊り鉢や高い棚から垂らして楽しむなら、茎がよく伸びるエリスロネウラやレモンライムが向いています。テーブルや机の上にまとめて置くなら、株が低くまとまるマッサンゲアナや、茎が垂れにくいケルコベアナが扱いやすい大きさです。
初めて育てるなら
最初の一株には、乾燥にやや強く、光の強さで色が変わりにくいケルコベアナが向いています。マッサンゲアナは湿度60%以上を好み、仲間の中でも乾燥に敏感とされるので、加湿器のある部屋で育てると葉の縁を傷めずに済みます。
冬の温度はどの品種も共通
耐寒性はどの品種も10°C前後が下限で、13〜15°C以上あると葉が傷みにくくなります。冬は夜に冷え込む窓際から離し、暖房の温風が当たらない場所に置きます。暖房で乾いた空気は葉先の傷みとハダニの両方を招くため、葉水を続けます。
似た品種の見分け方
マランタとカラテアの違い
どちらもクズウコン科で夜に葉を閉じますが、マランタは草丈20〜30cmと小さく、茎が横や下へ這うように伸びます。カラテアは株元から葉が立ち上がる自立型で、品種によっては高さ60cmを超えます。マランタの葉は長さ10〜15cmの楕円形が中心で、カラテアは品種ごとに丸い葉や細長い葉など形が大きく違います。
エリスロネウラとレモンライムの違い
どちらも葉脈が魚の骨のように走る模様ですが、エリスロネウラは濃い緑の地に赤い葉脈が入り、中央に黄緑の帯が見えます。レモンライムは地色が明るいライムグリーンで、葉脈も黄緑のため、赤い色はどこにも入りません。葉の裏も、エリスロネウラは赤紫を帯び、レモンライムは淡い緑です。
ケルコベアナとマッサンゲアナの違い
ケルコベアナは明るい緑の地に、中央の葉脈の両側に濃い茶緑の斑点が並び、葉脈の線は目立ちません。マッサンゲアナは黒に近い濃い緑の地に銀白の細い葉脈が走り、中央の葉脈に沿って銀色の帯が入ります。なお、マッサンゲアナの名はドラセナ(幸福の木)の品種にもあるので、購入時は属名を確かめます。
品種ごとの特徴

マランタ
Maranta leuconeura
マランタは、夜になると葉を立ち上げて閉じ、朝に再び開く「就眠運動」が見られる、小型の観葉植物です。
マランタの育て方を見る
マランタ・エリスロネウラ
Maranta leuconeura var. erythroneura('Fascinator' など)
マランタ・エリスロネウラは、濃い緑の葉に鮮やかな赤い葉脈が魚の骨のように走る、マランタの中で最も華やかな品種です。
マランタ・エリスロネウラの育て方を見る
マランタ・ケルコベアナ
Maranta leuconeura var. kerchoveana
マランタ・ケルコベアナは、明るい緑の葉に、中央の葉脈の両側に濃い茶緑の斑点が並ぶ、マランタの中で最も素朴で丈夫な品種です。
マランタ・ケルコベアナの育て方を見る
マランタ・マッサンゲアナ
Maranta leuconeura var. massangeana('Massangeana' としても流通)
マランタ・マッサンゲアナは、黒に近い濃い緑の葉に、銀白色の細い葉脈と、中央の葉脈に沿った銀色の帯が入る、マランタの中で最も落ち着いた色合いの品種です。
マランタ・マッサンゲアナの育て方を見る
マランタ・レモンライム
Maranta leuconeura 'Lemon Lime'
マランタ・レモンライムは、明るいライムグリーンの葉に、黄緑の葉脈が魚の骨のように走る、全体が明るい色合いのマランタです。
マランタ・レモンライムの育て方を見る
品種に共通する水やり・置き場所・植え替えの方法はマランタの育て方にまとめています。
そのほかの珍しい種類
国内ではほとんど流通していないため、図鑑に個別のページは作っていない種類です。名前を見かけたときの参考にしてください。
クズウコン(Maranta arundinacea)
根茎からデンプンをとる作物として知られる種類で、英語ではアロールートと呼ばれます。観葉植物のマランタより大きく、草丈1m前後に育つとされます。白い斑の入る型が観賞用に出回ることもありますが、国内の流通は多くありません。
マランタ・シルバーバンド(Maranta 'Silver Band' として流通)
灰緑から銀色がかった葉に、中央の葉脈に沿って濃い色の帯が入る品種として流通しています。葉の色が淡いぶん強い光で傷みやすいとされ、育て方はレモンライムに準じて明るさの安定した場所に置きます。