苗・株の選び方
球根は大きく、タコ足がふっくら揃っていて、カビや欠けのないものを選びます。芽(タコ足の反対側の突起)がしっかりしている球根は発芽も力強いです。ポット苗(芽出し球根)から始めれば吸水処理不要でさらに手軽:初挑戦なら苗スタートも賢い選択です。
Hapot編集部より
ラナンキュラスは、薄紙のような花弁が幾重にも重なる、球根植物のなかで最も豪華な花です。一輪でバラに匹敵する存在感がありながら、バラより育てやすく価格も手頃。近年は結婚式のブーケや春の切り花の主役として人気が急上昇し、「育てる球根」としても秋の園芸店の華になっています。栽培の個性は球根のスタート方法にあり:カラカラに乾燥したタコ足状の球根をいきなり植えると腐りやすいため、湿らせたバーミキュライトなどで数日かけてゆっくり吸水させる「吸水処理」から始めます。この儀式さえ丁寧にやれば、あとは日なたで水を切らさないだけ。春には一球から10輪以上の花束のような開花が待っています。
水やり
土の表面が乾いたら(生育期は水切れ注意)
日光
直射日光
適温
5-20°C(生育適温10-15°C。凍結と高温が苦手)
湿度
40-60%
土
水はけの良い花用培養土
肥料
芽出し後から月2回の液肥(花数のスタミナ源)
成長速度
秋植え→早春から開花
毒性
全草に毒性(プロトアネモニン)。汁液でかぶれることも。ペットの誤食に注意
球根は大きく、タコ足がふっくら揃っていて、カビや欠けのないものを選びます。芽(タコ足の反対側の突起)がしっかりしている球根は発芽も力強いです。ポット苗(芽出し球根)から始めれば吸水処理不要でさらに手軽:初挑戦なら苗スタートも賢い選択です。
日当たりの良い場所で育てます。生育適温は10〜15°Cと冷涼好みで、秋〜春の日なたが定位置。霜には注意が必要で、強い凍結で葉が傷むため、寒冷地や強霜の日は軒下・不織布で保護します(関東以西の平野部なら軒下で十分越冬可能)。春の開花期に暖かくなりすぎると花が早く終わるため、遅くまで涼しい場所ほど長く楽しめます。鉢植えなら霜の夜だけ軒下に動かせる機動力が武器です。
植え付け後から春まで、土の表面が乾いたらたっぷりと。葉が茂り始めてからの生育期は想像以上に水を消費し、水切れするとつぼみの数が減るため「乾かしすぎない」ことが花数の秘訣です。ただし過湿は球根腐敗の元なので、水はけの良い土で「乾いたら、たっぷり」のメリハリを。花に水をかけると薄い花弁がすぐ傷むため、株元給水を徹底してください。花後、葉が黄変し始めたら徐々に水を減らして休眠へ導きます。
水はけの良い花用培養土でOKです。庭植えは2週間前に苦土石灰、1週間前に腐葉土と元肥を混ぜて高めの畝に。そして最重要が球根の「吸水処理」:乾燥球根を湿らせたバーミキュライト(またはキッチンペーパー)に埋め、冷蔵庫や涼しい場所で2〜3日かけてゆっくり膨らませます。急に水に浸けると割れ・腐敗の原因に。膨らんだ球根を、タコ足を下向きにして深さ2〜3cm(浅め)に植え付けます。
咲き終わった花は、花茎の根元から切り取ります(種を作らせず次のつぼみへ栄養を回す)。切り花として早めに収穫するのも株のためになり、一石二鳥:つぼみに色が見え始めた頃に切ると、飾ってから長持ちします。黄変した葉も随時取り除き、株元の風通しを保って灰色かび病を予防しましょう。
植え付けは10〜11月(吸水処理を済ませてから)。翌年も楽しむ場合は、花後に葉が枯れたら球根を掘り上げ、水洗いして陰干しし、ネット袋で秋まで涼しい場所に保存します。梅雨の多湿期に植えっぱなしにすると球根が腐りやすいため、日本の気候では「掘り上げ保存」が基本です。秋にまた吸水処理から再スタートします。
分球で増やせます。掘り上げた球根は自然に分かれていることが多く、タコ足のかたまりごとに手で分けて保存すればOK。開花サイズの球根なら翌春も咲きます。種から育てる方法もあります(開花まで1年)が、市販の球根からのスタートが手軽で確実。お気に入りの色は掘り上げ保存で毎年つなぎ、新色は秋の球根売り場で追加するのが楽しみ方の王道です。
アブラムシと灰色かび病が二大注意です。アブラムシは春の茎・つぼみに群がり、ウイルス病も媒介するため見つけ次第駆除を。灰色かび病は花がら・枯れ葉の放置と多湿で発生するので、こまめな花がら摘みと風通しの確保が予防のすべて。うどんこ病が春の後半に出ることもありますが、開花末期なら実害は限定的です。球根の腐敗は吸水処理の丁寧さと水はけで防ぎます。
3〜5月が開花の本番。液肥と花がら摘みで一球10輪超を目指す。
休眠期。掘り上げた球根を涼しい場所で乾燥保存。
10〜11月に吸水処理→植え付け。年間で最も大事な工程。
葉が茂る生育期。強い霜だけ軒下や不織布で防護。
原因
吸水処理なしの直植え、または急激な吸水による組織の破壊。
対策
残った球根は、湿らせたバーミキュライトで2〜3日かけてゆっくり膨らませてから植え直します。「急がない吸水」がラナンキュラス最大の関門です。
原因
肥料切れ・日照不足・球根が小さい。
対策
月2回の液肥と日当たりの確保で、株に体力が付けば次々とつぼみが立ちます。花数は球根のサイズにも比例するため、秋の購入時は大きめを選びましょう。
ラナンキュラスの花言葉は「とても魅力的」「晴れやかな魅力」。幾重にも重なる花弁の華やかさそのもので、贈り花としての人気を支えています。
幾重にも重なる花弁は「富の重なり」を象徴するとされ、春の金運・良縁を呼ぶ花といわれます。明るい花色を玄関に飾ると気の入口が華やぎます。
①湿らせたバーミキュライト(軽く握って水が滴らない程度)を容器に入れる、②乾燥球根を埋める、③冷蔵庫の野菜室か涼しい場所に置く、④2〜3日かけて球根がふっくら倍ほどに膨らんだら完了、の4ステップです。ポイントは「急がないこと」:水に直接ドボンと浸けると急激な吸水で組織が割れ、腐敗の入口になります。膨らんだ球根はタコ足を下・芽を上にして浅植えすれば、1か月ほどで芽が出てきます。
一球から10輪以上咲かせる鍵は「株の体力づくり」です。①芽出し後から月2回の液肥を欠かさない(花数はスタミナに比例)、②日当たりの確保、③咲いた花を早めに切り花として収穫し、次のつぼみに栄養を回す、④水切れさせない、の4点で花数が大きく変わります。球根が小さかった場合も花数は少なめになるため、秋の購入時に大きめの球根を選ぶことも翌春への投資です。