苗・株の選び方
良い苗の目安は、節間が詰まって株元から枝数が多いこと、つぼみを多く持ち花が咲き進んでいないこと、下葉が黄ばまず葉色が濃いことの3点です。
避けたいのは、茎がひょろりと伸びた徒長苗と、ポットの底から根が大量にはみ出して下葉が枯れ上がった売れ残り苗で、どちらも春までの伸びしろが小さくなります。花が咲き進んだ大株より、つぼみ主体の若い株のほうが長く楽しめます。10月中旬-11月の店頭が品揃えのピークで、この時期に良い苗を確保します。
Hapot編集部より
ノースポールは、秋にポット苗を植えて花がらを摘むだけで12月から5月まで白い小菊を咲かせ続ける、パンジーと並んで失敗の少ない初心者向きの秋植え一年草です。北アフリカ原産のパルドサム種の園芸品種で、株を覆う白い花を雪景色に見立てた品種名がそのまま流通名として定着しました。草丈15-25cm、横に30cmほどこんもり広がり、白と黄芯の花はどんな花色とも調和するため、寄せ植えに1株入れるだけで全体が明るくまとまります。耐寒性は強く霜に当たっても咲き続けますが、暑さには弱く、初夏に株が乱れたら寿命です。過湿に弱いキク科なので、水は土が乾いてから与え、肥料は月1回の置き肥で十分です。こぼれ種でよく増え、初夏に種を落とさせておくと秋に周囲へ子苗が並ぶため、数年続けると花壇の白がほぼ自給できるようになります。

水やり
土の表面が乾いたら(過湿嫌い)
日光
直射日光
温度の目安
5-20°C(耐寒性強。夏の暑さで終了)
湿度
40-60%
土
水はけの良い花用培養土
大きさの目安
草丈15-25cm、横に30cm広がる。縁取り・寄せ植え・ハンギングに。
成長の速さ
秋植えで冬から初夏まで長期開花
温度の目安(耐寒〜耐暑)
5-20°C(耐寒性強。夏の暑さで終了)
肥料
月1回の置き肥か2週に1回の液肥
成長速度
秋植えで冬から初夏まで長期開花
毒性
毒性の報告は特にない
「花がら摘み」だけで半年咲く白の働き者。こぼれ種の子孫が翌年も勝手に咲く、植えっぱなし界の隠れた実力者です。
良い苗の目安は、節間が詰まって株元から枝数が多いこと、つぼみを多く持ち花が咲き進んでいないこと、下葉が黄ばまず葉色が濃いことの3点です。
避けたいのは、茎がひょろりと伸びた徒長苗と、ポットの底から根が大量にはみ出して下葉が枯れ上がった売れ残り苗で、どちらも春までの伸びしろが小さくなります。花が咲き進んだ大株より、つぼみ主体の若い株のほうが長く楽しめます。10月中旬-11月の店頭が品揃えのピークで、この時期に良い苗を確保します。
日当たりの良い屋外で育てます。1日4時間以上の日照があれば咲き続け、日照が足りないと花数が減って株が間延びします。花壇の縁取り、寄せ植えの白役、プランターと、パンジー類と同じ使い勝手です。株が横に30cm四方ほど広がるため、株間は20-25cmとやや広めに取ります。耐寒性は強く-5°C程度の霜に当たっても咲き続けますが、寒風の強い場所では花びらが傷むので、南向きの日だまりが理想です。失敗例として、北側の玄関前に置いて冬の間ほとんど咲かず、株だけがひょろ長く伸びることがありますが、日当たりの良い場所へ移して伸びた枝を1/3切り戻せば、3月には花が戻ります。初夏に25°Cを超える日が続くと株が乱れ始めるので、その頃が撤収の目安です。
ノースポールは秋に植えてから翌年6月頃まで、冬も休まず咲き続ける長期戦の草花です。土の表面が乾いたら株元にたっぷり与えるのが基本で、冬は株の動きが鈍るので週1回程度、暖かい日の午前中に与えます。2月を過ぎて花数が一気に増えると水を吸う量も増え、プランターでは晴れた日に1-2日おきに乾くようになります。乾燥にはある程度耐えますが、水切れが続くと下葉から茶色く枯れ上がり、つぼみも小さくなります。白い花に上から水がかかると花びらが茶色く傷むので、株元の土に注ぎます。失敗例として、冬に受け皿の水をためたままにして根腐れさせ、株元の葉が黒ずんでくることがあります。受け皿の水を捨て、日なたで土が乾くのを待てば、春の暖かさとともに新しい葉が出て持ち直します。
土質はあまり選ばず、市販の草花用培養土で十分に育ちます。配合するなら赤玉土小粒6、腐葉土4の割合に、元肥として緩効性肥料を混ぜます。ただし窒素分が多すぎると葉ばかり茂って花数が減るので、元肥は規定量を守ります。花壇は植え付けの2週間前に苦土石灰を混ぜて酸度を整え、1週間前に腐葉土と元肥をすき込みます。株が横に30cmほど広がるので、株間は20-25cm、65cmプランターなら3株が目安です。こぼれ種でよく増えるので、翌年も咲かせたい場所の近くに植えておくと、秋に自然に芽が出ます。
花がら摘みが開花持続の生命線です。咲き終わって黄芯が茶色くなった花を花首から摘むだけで、次々とつぼみが上がり続けます。2-3日に1回見回り、種づくりに養分を取られないようにします。春に伸びて姿が乱れたら、全体を1/3ほど切り戻すと2-3週間でこんもり復活してもうひと咲きします。切り戻しの後に液肥を1回与えると回復が早まります。失敗例として、3月に株全体を1/2以上切り詰めて花のない期間が1か月続くことがありますが、日なたで水を切らさず液肥を2週に1回与えれば4月中に再び咲き揃います。初夏に暑さで株が乱れたら寿命のサインなので、採種したい株は花がら摘みをやめて種を落とさせ、残りは撤収します。
時期と道具を用意する
花がら摘みは開花中の12-5月、切り戻しは姿が乱れる3-4月に行います。清潔な園芸バサミと液肥を用意します。
黄芯が茶色くなった花を花首から摘む
咲き終わって黄芯が茶色くなった花を花首から摘み取ります。2-3日に1回見回ると種づくりに養分を取られず、次のつぼみが上がります。
乱れた株を全体の1/3切り戻す
春に茎が伸びてだらしなくなったら、全体の1/3を目安に切り戻します。1/2以上切ると花のない期間が長引くので避けます。
切り戻し後に液肥を与える
切り戻したら液肥を1回与え、日なたで水を切らさないようにします。2-3週間で脇芽が茂り、こんもり復活します。
初夏に採種株を残して撤収する
暑さで株が乱れたら寿命です。採種したい株は花がら摘みをやめて種を落とさせ、残りは撤収して夏の花に交代します。
一年草扱いのため植え替えは不要で、秋にポット苗を植えて初夏に撤収するサイクルです。定植の適期は10-11月で、春先まで苗が出回るので2-3月の植え付けも可能ですが、その場合は花期が短くなります。根鉢を軽くほぐし、根鉢の表面が土と同じ高さになるように植え、株間は20-25cm空けます。65cmプランターなら3株が目安です。寄せ植えの組み替えなど移植には比較的耐えますが、涼しい時期に根鉢を崩さず行います。失敗例として、12月以降の遅い植え付けで根張りが足りず冬の花が少ないことがありますが、日なたで管理し月1回の置き肥を続ければ3月から本来の花数に追いつきます。植え付け後はたっぷり水を与え、日なたに置きます。
時期と道具を用意する
定植の適期は10-11月です。ポット苗、花用培養土、緩効性肥料、鉢底石、65cmプランターか花壇、移植ゴテを用意します。
鉢底石と元肥入りの土を入れる
鉢底石を2cm敷き、元肥を混ぜた培養土を縁から3cm下まで入れます。花壇は1週間前に腐葉土と元肥を混ぜ、水はけが悪ければ高めの畝にします。
根鉢をほぐして株間20-25cmで置く
ポットから抜いた根鉢の底を軽くほぐし、株間20-25cmで置きます。65cmプランターなら3株が目安で、横に30cm広がる分を見込みます。
根鉢の高さに合わせて土を寄せる
根鉢の表面が土と同じ高さになるよう土を寄せ、株元を軽く押さえます。深植えすると株元が蒸れるので避けます。
水を与えて日なたで管理する
たっぷり水を与え、日当たりの良い場所に置きます。定植から2週間はナメクジに注意し、以後は土が乾いたら株元に水を与えます。
種まきとこぼれ種で増えます。種まきの適期は9-10月で、発芽適温は15-20°Cです。ポットに種まき用土を入れて3-4粒まき、覆土はごく薄くして発芽までの7-10日は乾かさないようにします。本葉2枚で1本に間引き、本葉5-6枚になる11月に定植します。真骨頂はこぼれ種で、初夏に種を落とした場所から秋に小苗が続々と発芽します。本葉2-4枚の幼苗のうちにスプーンで土ごと掬って好きな場所へ移植すれば、購入苗と同じように育ちます。失敗例として、8月の残暑にまいて発芽が揃わず、出た芽も徒長することがありますが、涼しくなった10月にまき直せば問題ありません。採った種は封筒に入れて冷暗所で保存し、翌秋にまきます。
時期と道具を用意する
種まきの適期は9-10月、発芽適温は15-20°Cです。種、種まき用土、3号ポット、じょうろを用意します。こぼれ種の子苗はスプーンで移植します。
ポットに3-4粒まいて薄く覆土する
ポットに種まき用土を入れ、3-4粒を離してまきます。覆土は種が隠れる程度のごく薄さにし、静かに水を与えます。
発芽まで乾かさず明るい場所に置く
発芽までの7-10日は表面が乾かないよう管理し、明るい日陰に置きます。発芽したら日なたへ移して徒長を防ぎます。
本葉2枚で1本に間引く
本葉2枚で元気な1本を残して間引きます。こぼれ種の子苗も本葉2-4枚のうちに土ごと掬って好きな場所へ移します。
本葉5-6枚で定植し日なたで管理する
11月に本葉5-6枚になったら株間20-25cmで定植します。たっぷり水を与えて日なたに置き、月1回の置き肥を始めます。
丈夫で病害虫は少なめです。春先のアブラムシが新芽やつぼみに付くので、見つけ次第水で洗い流すか粘着テープで取り除きます。多湿期の灰色かび病は、花がらを放置すると花びらが灰色のカビで腐り広がるため、花がら摘みと株元給水、20cm以上の株間で予防します。失敗例として、長雨の後に花が茶色く傷んでカビが見えることがありますが、傷んだ花と花がらをすべて摘み取り、風通しの良い場所へ移せば晴天が続いた1-2週間で新しい花が咲きます。ナメクジが定植直後の若苗をかじることがあるため、植え付けから2週間は夜に見回るか誘引剤を置きます。初夏の暑さで株が乱れるのは寿命なので、病気と混同せず撤収します。
3-5月は株が一回り大きくなり、白い花で株が覆われる最盛期です。土が乾いたら株元に水を与え、2週に1回の液肥で花を咲かせ続けます。咲き終わった花は花茎ごと摘み、伸びて形が乱れたら全体を1/3ほど切り戻すと、5-6月にもう一度咲きます。アブラムシは見つけ次第取り除きます。
初夏の暑さで株が乱れたら寿命です。採種したい株は花がら摘みをやめて種を落とさせ、残りは撤収します。水も肥料も不要になり、種は封筒で冷暗所に保存します。梅雨の長雨で灰色かび病が出た株は早めに片付けます。
10-11月が苗の植え付けと種まきの適期です。元肥入りの水はけの良い土に株間20-25cmで植え、たっぷり水を与えて日なたに置きます。こぼれ種の子苗はこの時期に移植します。定植直後はナメクジに注意します。
咲きながら越冬します。水は週1-2回、暖かい日の午前中に与え、月1回の置き肥を続けます。霜に強いので屋外の日だまりに置き、寒風の強い場所は避けます。受け皿の水をためたままにする根腐れに注意します。
原因
気温上昇による徒長と株の茂りすぎです。多肥も一因になります。
対策
株全体を1/3ほど切り戻すと、2-3週間でこんもり復活してもうひと咲きします。春の追肥は控えめにし、日なたで管理します。
原因
灰色かび病です。花がらの放置と長雨、多湿が誘因になります。
対策
傷んだ花と花がらをこまめに摘み取り、株元給水と風通しの確保をします。晴天が1-2週間続けば新しい花が咲きます。
原因
日照不足、肥料切れ、または12月以降の遅い植え付けによる根張り不足です。
対策
1日4時間以上日の当たる場所へ移し、月1回の置き肥か2週に1回の液肥を再開します。遅植えの株も3月には本来の花数に追いつきます。
原因
冬の水のやりすぎや受け皿の水による根腐れです。過湿に弱いキク科で起こりやすい症状です。
対策
受け皿の水を捨てて土が乾くまで待ち、日なたに置き直します。以後は週1-2回、暖かい日の午前中に与えるリズムに切り替えます。
原因
ナメクジやヨトウムシが定植直後の柔らかい若苗をかじっています。
対策
夜に見回って捕殺するか、株元に誘引剤を置きます。定植から2週間ほどで葉が硬くなると被害は減ります。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。
ノースポールの花言葉は「誠実」「冬の足音」「高潔」です。冬の間じゅう白く咲き続ける健気さと、汚れのない白い花びらの姿に由来するとされます。「冬の足音」は、初冬に咲き始めて冬の訪れを知らせる花期から生まれたといわれます。
白い花の群れは「浄化と調和」の象徴とされ、寄せ植えや花壇の気のバランスを整える名脇役といわれます。白は風水で金の気を持つ色とされ、西や北西の花壇に植えると家庭の金運や人間関係を整えるとされることに由来します。玄関脇に置くと気の入口を清めるといわれます。
最適解のひとつです。開花期がパンジーやビオラと秋から初夏まで完全に重なり、こんもりした草姿が寄せ植えの中間から縁を自然に埋め、白と黄芯の花がどの花色とも喧嘩せず、管理もパンジーと同じで手間が増えません。定番の組み合わせは、主役のパンジーに白のまとめ役としてノースポール、縁にアリッサムを添える三段構成です。スイートアリッサムより花が大きい分、離れて見ても白が効くのがノースポールの強みです。
初夏に数株を残して種を落とさせるだけです。株が乱れてきてもすぐ抜かず、種が茶色く熟して落ちるまで待つと、9-10月にその周辺へ双葉から本葉の子苗が多数発芽します。本葉2-4枚の幼苗のうちにスプーンで土ごと掬って好きな場所へ移植すれば、活着は良好です。以後は購入苗と同じ管理で構いません。数年続けると秋になれば勝手に苗ができる半自給サイクルが完成し、増えすぎたら間引くだけで済みます。
咲き終わった花は花首から摘み、株全体の切り戻しは春に姿が乱れたときだけ行います。花がらを放置すると種づくりに養分が回って花が止まるため、2-3日に1回摘み取ります。3-4月に茎が伸びてだらしなくなったら、全体を1/3ほど切り戻すと2-3週間でこんもり復活してもうひと咲きします。1/2以上の強い切り戻しは花のない期間が長引くので避けます。初夏に暑さで乱れたら寿命なので、切り戻さず採種して撤収します。
基本的にできません。ノースポールは冷涼な気候を好む一年草扱いで、気温が25°Cを超える日が続く6月頃に株が乱れて枯れ込みます。切り戻して涼しい半日陰に置けば夏を越すこともありますが、翌年の花数は新しい苗に劣るため、種を採って秋にまき直すか新しい苗を植えるほうが確実です。夏越しに挑戦するなら、5月末に1/3切り戻し、雨の当たらない風通しの良い場所へ移して水を控えめにします。
ノースポールの季節の作業や、土・鉢・肥料の選び方をくわしく解説した記事です。
10月の作業と、ノースポールの手入れで迷ったときに役立つページです。
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。