苗・株の選び方
良い苗は、節間が詰まって茎が太いこと、葉の色が濃く艶があること、つぼみが3つ以上付いていることの3点で見分けます。
避けたいのは、ひょろりと徒長した苗と、下葉が黄ばんだり葉裏に白い斑点(ハダニ)が出ている苗の2つです。用途で系統を選ぶことも大切で、縁取りや混植にはフレンチ種、切り花や存在感重視ならアフリカン種、センチュウ対策を最優先するなら効果が高いとされるフレンチ種を選びます。4月下旬〜5月に出回る苗が最も状態が良く、定植後すぐに咲き始めます。
Hapot編集部より
マリーゴールドは、種からでも苗からでも失敗がほとんどなく、初めて花を育てる人や菜園を持つ人に最も向いた一年草です。春から晩秋まで咲き続けるオレンジと黄色の太陽色に加え、「植える農薬」と呼ばれる実用性を兼ね備えています。根から出る分泌物が土中のセンチュウ(野菜の根を傷める害虫)を抑え、独特の香りがアブラムシなどを遠ざけるとされ、トマトやナスの株元に植える野菜の護衛として世界中の菜園で使われてきました。真夏の暑さにも負けず咲き続けるスタミナは一年草の中でも随一で、5月に植えれば11月の霜まで半年間、庭に色が絶えません。花がら摘みと、7月末の切り戻しの2つを覚えれば、秋には春以上の花を見せてくれます。小型で多花のフレンチ種、大輪のアフリカン種と用途で選べ、花壇の縁取りからプランター、切り花まで幅広く使えるのも魅力です。

水やり
土の表面が乾いたら
日光
直射日光
温度の目安
15-30°C(霜が降りるまで開花)
湿度
40-60%
土
水はけの良い土(土質を選ばない)
大きさの目安
フレンチ種は20〜40cm、アフリカン種は60cm〜1m。花壇・プランター・菜園の縁で活躍。
成長の速さ
速い
温度の目安(耐寒〜耐暑)
15-30°C(霜が降りるまで開花)
肥料
月1回の置き肥か2週に1回の液肥(控えめでOK)
成長速度
速い
毒性
無毒。花はエディブルフラワー、ハーブとしても利用
「花がら摘み」と「真夏の切り戻し」で秋まで咲き続けます。菜園の守り神として野菜の株元に植えるのもお忘れなく。
良い苗は、節間が詰まって茎が太いこと、葉の色が濃く艶があること、つぼみが3つ以上付いていることの3点で見分けます。
避けたいのは、ひょろりと徒長した苗と、下葉が黄ばんだり葉裏に白い斑点(ハダニ)が出ている苗の2つです。用途で系統を選ぶことも大切で、縁取りや混植にはフレンチ種、切り花や存在感重視ならアフリカン種、センチュウ対策を最優先するなら効果が高いとされるフレンチ種を選びます。4月下旬〜5月に出回る苗が最も状態が良く、定植後すぐに咲き始めます。
日当たりの良い場所が定位置で、1日5時間以上の日照があると花数が最も多くなります。半日陰でも育ちますが花は減り、茎が間延びします。暑さに強く、30°Cを超える真夏の花壇でも元気に咲く貴重な存在です。菜園ではトマト・ナス・キュウリなどの株元や畝の縁に混植するとコンパニオンプランツとして働きます。フレンチ種(草丈20〜40cm)は縁取りやプランターに、アフリカン種(60cm〜1m)は花壇の後方や切り花にと、系統で使い分けてください。
よくある失敗は、建物の北側など日照3時間以下の場所に植えて、つぼみが付かず葉ばかり茂るケースです。プランターなら日なたへ移し、花壇なら周囲の背の高い草を刈って光を入れると、2〜3週間で再びつぼみが上がります。
土の表面が乾いたら株元にたっぷり与えるのが基本で、春と秋は2〜3日に1回、真夏のプランターは毎朝が目安です。乾燥に強く、多少の水切れではへこたれませんが、過湿はむしろ苦手で、水はけの悪い場所では根腐れや立ち枯れの原因になります。花に上から水をかけると花弁が傷んで灰色かび病を招くため、株元に注ぐようにしてください。真夏は朝の涼しいうちに与えれば夕方までもち、昼の水やりは土の温度を上げるので避けます。失敗しやすいのは、梅雨時に受け皿に水をためたまま置き、下葉から黄変して株元が黒ずむことです。気づいたら受け皿の水を捨て、土が乾くまで3〜4日待ってから通常の水やりに戻すと持ち直します。庭植えは根付いた後、晴天が1週間続いたときだけ与えれば十分です。
土質をほとんど選ばず、市販の花用培養土でも庭土でも育ちます。自分で配合するなら赤玉土(小粒)6、腐葉土3、パーライト1が目安で、プランターは鉢底石を2〜3cm敷いて水はけを確保します。元肥は控えめにし、緩効性肥料を用土10Lあたり10g程度にとどめてください。肥料が多いと葉ばかり茂る葉ボケの原因になります。花壇は植え付けの1週間前に苦土石灰を1平方メートルあたり100g混ぜ、腐葉土をすき込んでおきます。菜園に混植する場合は野菜の肥料が自然に届くため、マリーゴールド専用の施肥は不要です。株間は20〜25cmです。
花がら摘みが開花を持続させる基本です。咲き終わった花は種づくりに栄養を取られる前に、花首のすぐ下でハサミで切るか指で摘み取ります。週に1回まとめて行えば十分です。そして7月末〜8月上旬の切り戻しがマリーゴールドの一番の裏技で、夏バテで花が小さく乱れた株を半分の高さまで刈り込むと、2〜3週間で新しい枝が茂り、9月から霜まで春以上の大きな花で咲き直します。
よくある失敗は、切り戻しをためらって放置し、10月に株が倒れて内側が蒸れ、下葉が枯れ上がることです。この場合も遅れて3分の1ほど切り戻し、薄い液肥を1〜2回与えると、霜までの1か月は花を戻せます。切り戻しは葉を残す位置で切ることが条件で、葉のない茎まで切り下げると芽が出にくくなります。
時期と道具を確認する
花がら摘みは開花中ずっと週1回、切り戻しは7月末〜8月上旬に行います。清潔なハサミと手袋を用意し、切り戻しは曇りの日か夕方の涼しい時間帯を選びます。
咲き終わった花を摘む
しおれた花は花首のすぐ下で切るか、指で摘み取ります。種を採る分だけ残し、それ以外は種を作らせないことで次の花に栄養を回します。
株全体を半分の高さに切り戻す
夏に乱れた株は、葉が残る位置を確認しながら全体を半分の高さに刈り込みます。葉のない茎まで切り下げると芽が出にくいので、必ず葉の上で切ります。
枯れ葉と混んだ枝を整理する
株元の枯れた下葉と、内側で重なり合った細い枝を取り除きます。風通しが良くなることで、梅雨明け以降の灰色かび病とハダニの予防にもなります。
液肥を与えて回復を待つ
切り戻し後は薄めた液肥を1〜2回与え、土が乾いたら水やりを続けます。2〜3週間で新しい枝が茂り、9月から霜が降りるまで再び大きな花が咲きます。
一年草のため植え替えはなく、ポット苗の定植が主な作業です。適期は4月下旬〜6月で、遅霜の心配がなくなり最低気温が10°Cを超えてからが目安です。ポット苗の根鉢を軽くほぐし、根鉢の表面が土と同じ高さになるように植え、株間20〜25cmを取ります。深植えすると株元が蒸れて立ち枯れの原因になるので注意してください。マリーゴールドは移植に比較的強く、花壇のレイアウト変更で動かすことも可能ですが、真夏の移植は根を傷めるため、朝夕の涼しい時間帯か9月以降にします。失敗しやすいのは、4月上旬に植えて遅霜に当たり、葉が黒く縮れることです。霜で傷んだ葉は回復しないので取り除き、株が生きていれば新芽が出ます。定植後は根付くまでの1週間、土が乾いたらたっぷり水を与え、肥料は2週間後から始めてください。
時期と道具をそろえる
定植は4月下旬〜6月、遅霜の心配がなくなってから行います。ポット苗、花用培養土、鉢底石、移植ごて、緩効性肥料、手袋を用意し、苗は前日に水を与えておきます。
植え場所と土を準備する
プランターは鉢底石を2〜3cm敷き、元肥を控えめに混ぜた培養土を8分目まで入れます。花壇は苦土石灰と腐葉土をすき込み、株間20〜25cmで植え穴を掘ります。
苗をポットから抜いて植える
ポットを逆さにして苗を抜き、根鉢の底を軽くほぐします。根鉢の表面が土と同じ高さになるよう植え、深植えしないよう注意して周囲の土を軽く押さえます。
株元にたっぷり水を与える
株元に鉢底から流れるまで水を与え、土が沈んだら足します。花壇でも植え穴に水がしみ込むまで与え、根と土を密着させてください。
根付くまで日なたで管理する
1週間は土が乾いたら水を与え、日当たりの良い場所に置きます。肥料は2週間後から月1回の置き肥を始め、若苗を狙うナメクジに注意してください。
種まきで簡単に増やせます。適期は4〜6月で、発芽適温は20-25°Cです。細長い種を5mmほどの厚さで覆土し、乾かさないよう管理すれば3〜5日でそろって発芽します。本葉が2〜3枚になったらポットに1本ずつ移し、本葉6〜8枚で定植します。花後の種は非常に採りやすく、枯れて茶色くなった花の中に矢のような種が束になって入っています。晴れた日に採って封筒に入れ、冷暗所で保存すれば翌春にまけます。失敗しやすいのは、雨の後にまだ湿った花がらから種を採り、袋の中でカビさせることです。採種は花がらが完全に乾いてから行い、保存前に新聞紙の上で2〜3日追い乾燥させると防げます。こぼれ種でも初夏に発芽するため、一度植えれば毎年どこかで咲く花になります。
時期と道具を用意する
種まきは4〜6月、発芽適温は20-25°Cです。種、種まき用土、育苗ポットかセルトレイ、霧吹き、ラベルを用意し、前年に採った種は事前に乾いた状態か確認します。
種をまいて薄く覆土する
ポットに用土を入れて湿らせ、種を2〜3粒ずつ横に寝かせて置きます。5mmほど土をかぶせ、霧吹きで表面を湿らせます。種が見えるほど浅いと乾いて発芽しません。
乾かさずに発芽させる
明るい日陰に置き、表面が乾いたら霧吹きで湿らせます。3〜5日で発芽したら日なたに移し、本葉が2枚出た頃に元気な1本を残して間引きます。
本葉6〜8枚で定植する
本葉が6〜8枚になり、根がポットの底に回ったら株間20〜25cmで植え付けます。植える前日に水を与えておくと根鉢が崩れにくくなります。
花後に種を採って翌年につなぐ
秋に枯れて乾いた花がらから種を抜き、新聞紙の上で2〜3日乾かして封筒に入れ、冷暗所で保存します。湿ったまま保存するとカビるので注意してください。
害虫を防ぐ側の植物ですが、自身にはハダニ(高温乾燥期)とナメクジ(若苗の食害)が付くことがあります。ハダニは葉が白っぽくかすれる症状で分かり、葉裏にホースで水をかけて洗い流し、混み合った枝を整理して風通しを良くすると収まります。梅雨時の過湿では灰色かび病と立ち枯れ病が出るため、水はけと風通しを確保し、傷んだ花がらをこまめに取り除きます。失敗例で多いのは、真夏に葉水を怠って株全体が白くかすれ、下葉から落ちるケースです。被害の大きい葉を取り、葉裏を週2回洗い流しつつ株元をマルチングで乾燥から守れば、2〜3週間で新しい葉が出ます。総じて丈夫で、野菜より先にマリーゴールドが枯れることはめったにありません。薬剤を使う場合は、菜園に混植しているなら野菜にも使える種類を選んでください。
4月下旬から種まきと植え付けを始めます。土の表面が乾いたら水を与え、定植2週間後から月1回の置き肥を開始します。日当たりの良い場所に置き、若苗はナメクジに食べられやすいので夜の見回りをしてください。
咲き続けますが、プランターは毎朝の水やりが必要です。肥料は2週に1回の液肥を続け、7月末に株を半分に切り戻します。日なたのままで構いません。高温乾燥でハダニが出やすいので、葉裏に水をかけて予防します。
切り戻し後の第二の最盛期です。水は2〜3日に1回、9月に液肥を1〜2回与えて花を大きくします。日当たりの良い場所で霜まで咲き、種採りもこの時期です。長雨の後は灰色かび病が出るので、花がらをこまめに取ります。
霜で地上部が枯れて終了です。水も肥料も不要で、枯れた株は抜き取るか、センチュウ対策として細かく刻んで土にすき込みます。採種した種は封筒に入れて冷暗所で保存し、湿気でカビさせないよう注意してください。
原因
夏バテ。長期開花による自然な消耗です。
対策
7月末〜8月上旬に株を半分に切り戻し、薄い液肥を1〜2回。9月から霜まで、春以上の第二の満開が戻ります。
原因
高温乾燥期のハダニ。
対策
葉裏へのシャワーで洗い流し、株元の乾燥をマルチングで緩和します。混みすぎた枝の整理も予防になります。
原因
肥料(特に窒素)の与えすぎによる葉ボケ、または日照不足。
対策
肥料を止め、日当たりの良い場所へ移します。1日5時間以上の日照があれば2〜3週間でつぼみが上がります。元肥は控えめにし、追肥は月1回の置き肥程度にとどめてください。
原因
梅雨時の過湿による立ち枯れ病。深植えや水はけの悪い土で起きやすい。
対策
しおれた株は回復しにくいため抜き取り、周囲の土は使い回さないようにします。残りの株は受け皿の水を捨てて乾かし気味にし、次回は浅植えと水はけの良い土で植え直してください。
原因
ナメクジやネキリムシによる若苗の食害。夜間に活動する。
対策
夜に見回って捕殺し、株元の土を浅く掘ってネキリムシがいれば取り除きます。誘引剤や、株元に卵の殻や銅テープを置く方法も有効です。本葉が8枚以上に育てば被害は減ります。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。
マリーゴールドの花言葉は「変わらぬ愛」「勇者」「健康」です。名前は「聖母マリアの黄金(Mary's gold)」に由来し、聖母の祝日に咲いていたことから教会に捧げられた花とされます。太陽を追うように咲き続ける姿が「変わらぬ愛」の由来で、黄色は「健康」、オレンジは「予言」の意味を持つともいわれます。
風水では太陽色の花は「強い陽の気」を持つとされ、マリーゴールドは庭や玄関まわりの厄除けと活力アップの定番です。メキシコでは死者の日に先祖を導く花として祭壇に飾られ、香りと色が魂を呼ぶと信じられてきました。菜園を守る実用性そのままに、家の南側や東側に植えると家運を明るくするといわれます。
野菜の株元や畝の縁に20〜30cm間隔で混植し、シーズン終了時に株を土にすき込む2段構えが基本です。センチュウ対策の効果は根の分泌物によるもので、農薬のような即効性ではなく発生密度を下げる予防と考えてください。連作土壌の改善には数シーズンの継続が必要です。相性が良いのはトマト・ナス・キュウリ・ダイコンなどで、香りによるアブラムシの忌避も期待できますが、過信せず防虫ネットとの併用が現実的です。効果が高いとされるのはフレンチ種で、苗はできるだけ野菜と同時期に植えます。
真夏の疲れによる自然な現象で、7月末〜8月上旬に株全体を半分の高さに切り戻すのが対処法です。葉を残す位置で切れば2〜3週間で新しい枝が茂り、9月から霜が降りるまで春以上に見事な第二の開花期がやってきます。切り戻し後に薄めた液肥を1〜2回与えると回復が早まります。何もしなくても咲き続けはしますが、切り戻した株との花の大きさと株姿の差は歴然です。切り戻しの時期を逃した場合も、9月中なら3分の1程度の軽い切り戻しで持ち直します。
咲き終わった花を摘まずに残し、花がらが茶色くカラカラに乾いてから採ります。花の付け根を軽くつまんで引くと、先端が黒く根元が白い矢のような種が束になって抜けます。晴れた日に採り、新聞紙の上で2〜3日乾かしてから封筒に入れ、冷暗所で保存すれば翌春にまけます。湿ったまま袋に入れるとカビるので注意してください。1株から数百粒採れ、発芽率も2〜3年は保たれます。ただし交配種(F1)の場合は親と同じ花にならないこともあるので、それも楽しみと考えてください。
食用として育てられた株なら、花弁をエディブルフラワーとして使えます。サラダや料理の彩りに向き、独特の香りがあるので少量が基本です。ただし園芸店の観賞用苗は農薬が使われている場合があるため、食用にするなら種から無農薬で育てた株の花に限ってください。センチュウ対策に使われる香りの強いフレンチ種より、香りが穏やかな品種の方が食べやすいです。キク科アレルギーのある人は避け、初めて食べるときは少量から試すことをおすすめします。葉や茎は食用にしません。
マリーゴールドの季節の作業や、土・鉢・肥料の選び方をくわしく解説した記事です。
10月の作業と、マリーゴールドの手入れで迷ったときに役立つページです。
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。