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ウメの育て方

Prunus mume公開日: 最終更新日:

ウメの育て方の要点

開花
1〜3月
植えどき
1月
水やり
庭植えは根付けば基本不要。鉢は表面が乾いたら
置き場所
直射日光

Hapot編集部より

ウメは、同じサクラ属のサクラやアンズと違い、剪定に強く毎年切ってこそ花も実も充実する木で、冬剪定を楽しめる人なら庭でも8号以上の鉢でも花と実の両方を狙えます。花を愛でる花ウメと実を収穫する実ウメの2系統があり、実ウメは接ぎ木苗から3〜4年で6月に青梅が採れ、梅酒や梅シロップ、梅干しと保存食づくりが庭から始まります。まだ雪の残る1〜3月に真っ先に咲いて香りで春を告げ、耐寒性は-15°C程度と強く全国で庭植えできます。成長は速く、徒長枝がよく伸びる分、切って樹形を作る楽しみがあります。桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿ということわざの通り、12〜1月の冬剪定と6〜7月の夏剪定が管理の柱です。実ウメは1本で実る品種でも、開花期の重なる別品種が近くにあると収量が安定します。注意点は春の新梢に必ず付くアブラムシと、幹に食入するコスカシバで、青梅は生食できないため加工して楽しみます。

ウメの姿

分類・基本データ

科
バラ科
属
サクラ属 Prunus
種
ウメ
別名
梅、うめ、花梅、実梅、南高梅、枝垂れ梅
原産地
中国原産。奈良時代に渡来し、万葉集では桜を上回る数が詠まれた春の代表です。

ウメの育て方の5つのポイント

水やり

庭植えは根付けば基本不要。鉢は表面が乾いたら

日光

直射日光

温度の目安

-15〜35°C(耐寒性強、全国で栽培可)

湿度

40-60%

土

水はけの良い肥沃な土

ウメはどれくらい大きくなる?

大きさの目安

庭植えで3〜6m(剪定で制御)。鉢植え・盆栽でも花と実を楽しめる。

成長の速さ

速い(徒長枝がよく伸びる=剪定で作る木)

温度の目安(耐寒〜耐暑)

-15〜35°C(耐寒性強、全国で栽培可)

ケアのポイント

肥料

12〜1月の寒肥+実ウメは収穫後のお礼肥

成長速度

速い(徒長枝がよく伸びる=剪定で作る木)

毒性

生の青梅(種子・果肉)は青酸配糖体を含み生食不可。加工(梅酒・梅干し等)で無害化

「梅切らぬ馬鹿」——冬の剪定が花と実の両方を作ります。実ウメは受粉樹があると収量が安定します。

育て方の詳細

苗・株の選び方

良い苗木は、接ぎ木部分がしっかり癒合して段差が滑らかなこと、幹の直径が1cm以上で節間が詰まっていること、鉢底から白い根が見えることの3点で選びます。

避けたいのは、幹にヤニや木くずが出ている苗と、枝先が枯れ込んで芽が少ない苗です。目的で系統を選び、花を楽しむなら枝垂れや紅白咲き分けなど品種豊富な花ウメ、梅仕事なら南高、豊後、白加賀が三大定番の実ウメです。実ウメは自家結実性の有無を確認し、1本なら南高に受粉樹として小梅を組み合わせるのが王道です。

置き場所・日当たり

1日6時間以上日の当たる場所が、花付きと実付きの絶対条件です。生育適温は15-25°C、耐寒性は-15°C程度と非常に強く全国で育ちますが、1〜3月の開花期に強い寒風が当たると花が傷み、実ウメは受粉を担う虫の活動も鈍るため、南向きの日だまりが理想です。成長は速く庭植えで3〜6mになるので、建物から2m以上離し、剪定で2.5〜3mに保ちます。鉢植えでも花はよく咲き、8号以上の鉢で高さ1〜1.5mに維持できます。実ウメは南高や豊後のように1本で実る品種でも、開花期の重なる別品種が近くにあると収量が上がります。失敗例として、北側の半日陰に植えて花が数輪しか咲かないことがあります。若木なら落葉期に日なたへ移植し、動かせない成木は周囲の枝を整理して日を入れれば、2年目から花数が戻ります。

水やりの詳細

庭植えは根付けば降雨で基本足り、夏に1週間以上雨がないときに株元へ10Lほど与えます。鉢植えは土の表面が乾いたら鉢底から流れるまで与え、春と秋は2〜3日に1回、夏は毎日朝に、落葉後の冬は週1回が目安です。実ウメは5〜6月の実の肥大期に水切れすると実が落ちたり小さくなったりするため、この時期だけは庭植えでも乾燥に注意します。開花中の鉢は水切れすると花が早く散るので、1〜3月も土の乾きを確認します。7〜8月は翌年の花芽ができる時期で、乾燥が続くと花数が減ります。失敗例として、5月に鉢植えを3日水切れさせ、膨らみかけた実が一斉に落ちることがあります。すぐにたっぷり与えて半日陰で養生すれば株は持ち直し、残った実は正常に育ち、翌年は肥大期の水やりを守れば防げます。

最適な土の作り方

水はけの良い肥沃な土を好みます。庭植えは落葉期の11〜2月(1月の厳寒期を除く)に、直径と深さ60cmの穴を掘り、掘り上げた土に堆肥15Lと苦土石灰100gを混ぜて埋め戻し、接ぎ木部分を土から出して浅めに植え、支柱を添えます。鉢植えは赤玉土7、腐葉土3の配合か、市販の果樹用培養土を使い、8号以上の鉢に鉢底石を3cm敷きます。粘土質の庭は軽石を混ぜるか10cm高植えにして水はけを確保します。肥料は12〜1月の寒肥が基本で、実ウメは収穫後のお礼肥も加えます。

剪定・切り戻し

梅切らぬ馬鹿の通り、剪定してこそ輝く木です。適期は2回で、本番は落葉期の12〜1月、補助が6〜7月の夏剪定です。冬剪定では、真上に勢いよく伸びた徒長枝は花が付きにくいため元から抜くか3〜5芽で切り詰め、花芽の付く10〜20cmの短い枝を残します。長い枝は切る、短い枝は残すがウメ剪定の口伝です。夏剪定は混み合う新梢を整理して光を入れ、翌年の花芽づくりを助けます。成長は速く放任で3〜6mになるので、主枝を分岐点で切り返して2.5〜3mに保ちます。樹液の動く4〜5月と、花芽の見えない9〜11月の強剪定は避けてください。失敗例として、冬に短い枝まで一律に切り詰めて翌春花が咲かないことがあります。次の冬から徒長枝だけを抜く剪定に戻せば、翌々年には短果枝が育って花が戻ります。

  1. 1

    冬剪定の時期と道具を準備する

    本番は落葉期の12〜1月です。清潔な剪定ばさみ、ノコギリ、癒合剤、手袋、脚立を用意し、丸く膨らんだ花芽と細い葉芽を見分けながら作業します。

  2. 2

    長い徒長枝を元から抜く

    真上に勢いよく伸びた長い徒長枝は花が付きにくいので、付け根から切るか3〜5芽で切り詰めます。長い枝は切る、短い枝は残すが基本です。

  3. 3

    短果枝と枯れ枝を整理する

    花芽の付く10〜20cmの短い枝は残し、枯れ枝、内側に向かう枝、交差する枝を付け根から切ります。切る量は全体の3分の1までにします。

  4. 4

    高さを抑えて癒合剤を塗る

    主枝を分岐点で切り返して樹高を2.5〜3mに保ちます。直径1cm以上の切り口には癒合剤を塗り、腐朽菌の侵入を防ぎます。

  5. 5

    6〜7月に夏剪定で新梢を整理する

    収穫後の6〜7月に混み合う新梢を付け根から抜いて光を入れ、翌年の花芽づくりを助けます。花ウメは花後の3月に伸びた枝を3分の1切り戻します。

  6. 6

    剪定後は寒肥とマシン油で管理する

    冬剪定の後は堆肥と油かすを寒肥として株元に与え、つぼみが膨らむ前にマシン油乳剤を散布します。鉢植えは土が乾いたら水を与えてください。

植え替え

植え付けの適期は落葉期の11〜2月で、厳寒期の1月は避けます。1〜2年生の接ぎ木苗を庭なら直径60cmの植え穴、鉢なら8号以上に、接ぎ木部分を出して浅めに植え、支柱を添えてたっぷり水を与えます。鉢植えは1〜2年に1回、落葉期に植え替えます。根の成長が速く根詰まりしやすいため、古い土を3分の1落として一回り大きな鉢へ移すか、根を3分の1整理して同じ鉢に新しい土で植え直します。収穫のサインは、梅酒や梅シロップ用なら6月上旬に実が2〜3cmに膨らんで硬い青梅のうち、梅干し用なら6月中下旬に黄色く色づいて香りが立った頃です。失敗例として、深植えで接ぎ木部分が埋まり、台木から芽が出て品種の枝が弱ることがあります。台木の芽をかき取り、株元の土を除いて接ぎ木部分を露出させれば勢いが戻ります。

  1. 1

    植え付けの時期と道具を準備する

    適期は落葉期の11〜2月で、1月の厳寒期は避けます。1〜2年生の接ぎ木苗、8号以上の鉢か直径60cmの植え穴、果樹用培養土、鉢底石、支柱を用意します。

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    植え穴と用土を準備する

    庭植えは掘り上げた土に堆肥15Lと苦土石灰100gを混ぜて埋め戻します。鉢植えは鉢底石を3cm敷き、赤玉土7、腐葉土3の用土を3分の1入れます。

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    根を軽く整理して浅めに置く

    傷んだ根と長すぎる根を切り、根鉢の肩を軽くほぐします。接ぎ木部分が土に埋まらない高さに置き、周りに土を詰めて割り箸で突いて隙間をなくします。

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    支柱を立てて水を与える

    支柱を立てて幹を麻ひもで緩く結び、鉢底から流れるまで水を与えます。庭植えは株元に水鉢を作り、10L以上の水をゆっくり注ぎます。

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    芽吹きまで乾かさずに管理する

    植え付け後は土が乾いたら水を与え、肥料は芽吹き後の3月から少量与えます。花は翌春から咲き、実ウメは3〜4年目の収穫を待ちます。

増やし方

品種の維持は接ぎ木が基本です。種から育てると親と同じにならず、結実まで5〜7年かかります。家庭では3月に、12〜1月の冬剪定で採って湿らせた新聞紙で包み冷蔵保存した前年枝を穂木にし、2年生の実生台木に切り接ぎします。穂木は芽を2〜3個付けて5〜6cmに切り、下端をくさび形に削って台木の切り込みに差し込み、形成層を合わせて接ぎ木テープで固定し、切り口に癒合剤を塗ります。活着率は5〜7割で、1か月ほどで芽が動けば成功です。挿し木は活着率が低く一般的ではありません。現実的なのは苗木の購入で、1〜2年生の接ぎ木苗から花は翌年、実は3〜4年で楽しめます。失敗例として、穂木を乾かして接ぎ、芽が動かないことがあります。穂木は採取後すぐに冷蔵し、接ぐ直前に切り口を新しくすれば翌年の再挑戦で活着が見込めます。

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    接ぎ木の時期と道具を準備する

    適期は3月です。冬剪定で採って冷蔵保存した前年枝の穂木、2年生の実生台木、よく切れるナイフ、接ぎ木テープ、癒合剤、ラベルを用意します。

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    穂木を芽2〜3個で切る

    穂木は芽を2〜3個付けて5〜6cmに切り、下端を2cmほどくさび形に削ります。削った面が乾かないよう、切ったらすぐに接ぎます。

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    台木に切り込みを入れて差し込む

    台木を地際から10cmで切り、切り口の縁に縦2〜3cmの切り込みを入れます。穂木の削り面を差し込み、台木と穂木の形成層を片側で合わせます。

  4. 4

    テープで固定して癒合剤を塗る

    接いだ部分を接ぎ木テープでしっかり巻いて固定し、穂木の上の切り口に癒合剤を塗って乾燥を防ぎます。ラベルに品種名と日付を書きます。

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    明るい日陰で活着を待つ

    風の当たらない明るい日陰に置き、土を乾かさないようにします。1か月ほどで穂木の芽が動けば成功で、台木から出る芽はすべてかき取ってください。

病害虫対策

三大害虫はアブラムシ、カイガラムシ、コスカシバです。アブラムシは3〜5月の新梢に必ずと言えるほど付いて葉を縮れさせるため、縮れた葉ごと摘み取り、多発時は薬剤を使います。冬のマシン油乳剤散布と、つぼみが膨らむ前の予防散布で翌春の発生を大幅に減らせます。カイガラムシは枝に固着してすす病を招くので、歯ブラシでこすり落とし、冬にマシン油乳剤を散布します。コスカシバは幹に食入してヤニと木くずを出すため、春と秋に幹を見回り、穴に針金を差し込むか薬剤を注入します。病気は実に黒い斑点が出る黒星病と、うどんこ病が代表で、冬剪定による風通しの確保が共通の予防です。失敗例として、幹のヤニを見過ごして翌年に枝が枯れることがあります。枯れ枝を切って穴に薬剤を注入し、幹に保護材を巻けば、健全な側から樹勢が戻ることが多いです。

年間カレンダー

1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
開花
肥料
手入れ
手入れの内容
  • 1月冬剪定(徒長枝を抜く)・寒肥・植え付け
  • 2月開花・観梅。マシン油散布はつぼみ膨らむ前に
  • 4月アブラムシ警戒・幼果の確認
  • 6月青梅の収穫・梅仕事・お礼肥
  • 7月夏剪定で新梢を整理
  • 12月剪定開始・寒肥の準備

季節ごとの管理

春の管理

1〜3月に開花し、花後は実ウメの幼果が育ちます。水は鉢植えなら2〜3日に1回、庭植えは不要です。肥料は与えず、寒肥の効きに任せます。日当たりの良い場所に置きます。3〜5月の新梢にはアブラムシが付くので、縮れた葉ごと摘み取ってください。

夏の管理

6月に青梅を収穫する梅仕事の季節です。水は鉢植えなら毎日朝に、庭植えは肥大期の5〜6月に乾けば与えます。収穫後にお礼肥を置き、6〜7月に混み合う新梢を整理する夏剪定を行います。日なたに置き、実の黒星病と落果はこまめに拾って処分してください。

秋の管理

来春の花芽が枝に乗る季節で、作業は少なめです。水は鉢植えなら2〜3日に1回、庭植えは不要で、肥料は与えません。日当たりを保ち、9〜11月の強剪定は避けます。幹のヤニでコスカシバを見回り、落ち葉を集めて黒星病の越冬源を減らしてください。

冬の管理

12〜1月の冬剪定と寒肥が本番です。徒長枝を元から抜き、短い枝を残します。寒肥は堆肥と油かすを株元に与えます。水は鉢植えのみ週1回程度です。植え付けの適期で、つぼみが膨らむ前にマシン油乳剤で害虫を防いでください。

10月の作業をくわしく知りたいときは秋の植え替えの記事も参考になります。

よくあるトラブルと対策

春の新梢にアブラムシがびっしり付き、葉が縮れる

原因

ウメの春に必ずと言えるほど発生するアブラムシです。葉が巻いて縮れます。

対策

縮れた葉ごと摘み取って中の虫ごと処分し、多発時は薬剤を使います。冬のマシン油乳剤散布と、つぼみが膨らむ前の予防散布で翌春の発生を大幅に減らせます。

実の表面に黒い斑点が出る

原因

黒星病です。梅雨時の雨で広がるウメの代表的な病害です。

対策

見た目の問題で加工用途には支障ないことが多いです。落葉と落果の清掃と、冬剪定での風通しの確保が予防の基本で、気になる年は開花後から予防散布を行います。

花は咲くのに実が付かない

原因

受粉樹がない、開花期の寒さで虫が活動しない、徒長枝ばかりで実の付く短果枝が育っていないのいずれかです。

対策

開花期の重なる別品種(小梅類など)を近くに植えるか鉢で隣に置きます。冬剪定で徒長枝を抜いて短果枝を育て、開花が早すぎる品種は中〜遅咲きに切り替えると安定します。

5〜6月に膨らみかけた実が落ちる

原因

肥大期の水切れか、受粉不良による生理落果です。実の付けすぎでも落ちます。

対策

5〜6月は庭植えでも乾けば10Lほど与え、鉢植えは毎朝水を与えます。実が多すぎる枝は葉10枚に1果を目安に摘果すると、残った実が落ちにくく大きく育ちます。

幹からヤニと木くずが出ている

原因

コスカシバの幼虫が幹に食入しています。放置すると枝が枯れ、樹勢が落ちます。

対策

ヤニの出る穴を探して針金を差し込むか専用の薬剤を注入し、穴を癒合剤で塞ぎます。春と秋の幹の見回りを習慣にし、幹に保護材を巻くと産卵を防げます。

ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。

ウメの花言葉・風水

花言葉

ウメの花言葉は「高潔」「忍耐」「忠実」とされます。寒中に他の花に先駆けて咲く気高さと、菅原道真を慕って京から大宰府へ飛んだとされる飛梅伝説の忠義に由来するといわれます。白梅は「気品」、紅梅は「艶やか」と、色ごとの言葉もあるとされます。

風水・縁起

寒さの中で最初に咲くウメは「逆境を破る陽の気」の象徴とされます。松竹梅の一角として縁起が良く、庭の北東(鬼門)を清める木ともいわれます。実がたくさん付くことから子孫繁栄の象徴ともされ、収穫した実を無駄にせず加工することが福を招く条件とされます。

ウメのよくある質問

Qウメの花は咲くのに実がなりません。回答を見る
A

三大原因は受粉樹の不在、開花期の寒さ、剪定不足です。ウメは自家結実性の弱い品種が多く、開花期の重なる別品種が近くにないと実りません。小梅類などの受粉樹を植えるか、鉢で隣に置くのが最も効果的です。開花の早い品種は、受粉を担うミツバチがまだ活動しない寒さで不稔になることがあり、中〜遅咲きの実ウメ品種が安定します。徒長枝だらけの木は実の付く短果枝が育っていないため、冬剪定で樹を整えると数年で実付きが変わります。

Q収穫した青梅(ウメの実)はそのまま食べられますか。回答を見る
A

生食はできません。青梅の種子と果肉には青酸配糖体のアミグダリンが含まれ、生でかじると中毒の恐れがあり、特に種の核は避けてください。ただし恐れる必要はなく、梅酒、梅シロップ、梅干し、梅ジャムなど日本の伝統的な加工法はこの成分を分解して無害化する知恵です。収穫した青梅は水洗いしてヘタを取り、加工に回します。完熟して黄色くなった梅は毒性がほぼ消えて香りも極上で、梅干しやジャムに向きます。子どもが庭の青梅を口にしないよう注意してください。

Qウメは梅酒用と梅干し用で収穫時期は違いますか。回答を見る
A

違います。梅酒や梅シロップには、6月上旬に実が2〜3cmに膨らんで硬く青いうちの青梅が向き、香りとエキスがよく出ます。梅干しには6月中下旬に黄色く色づいて香りが立った完熟梅が向き、皮が柔らかく仕上がります。カリカリ梅は5月下旬の小さく硬い青梅を使います。収穫は実を軽く持ち上げてひねるか、ハサミで軸を切り、傷を付けないよう扱います。落ちた実は傷みやすいので、青梅なら落ちる前に、完熟梅なら落ち始めが目安です。

Q梅(ウメ)の剪定はいつ、どこを切ればいいですか。回答を見る
A

本番は落葉期の12〜1月で、真上に勢いよく伸びた徒長枝を元から抜くか3〜5芽で切り詰め、花芽の付く10〜20cmの短い枝を残します。長い枝は切る、短い枝は残すと覚えてください。6〜7月の夏剪定では混み合う新梢を整理して光を入れ、翌年の花芽づくりを助けます。花ウメは花後すぐに伸びた枝を3分の1切り戻しても構いません。避けるのは樹液の動く4〜5月と、花芽が見分けにくい9〜11月の強剪定です。切り口には癒合剤を塗ります。

Qウメは鉢植えでも実がなりますか。回答を見る
A

なります。8号以上の鉢に果樹用の用土で接ぎ木苗を植え、屋外の日なたに置けば、3〜4年目から数十個の収穫が期待できます。要点は、5〜6月の肥大期に水を切らさないこと、開花期の重なる別品種の鉢を隣に置いて受粉を助けること、12〜1月の冬剪定で徒長枝を抜いて高さ1〜1.5mに保つことの3つです。1〜2年に1回、落葉期に根を3分の1整理して植え替え、収穫後にお礼肥を与えれば、鉢でも毎年梅仕事ができます。

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この記事について

執筆: Hapot編集部

植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。

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