苗・株の選び方
種から始めるなら、よく熟した食べ頃の実の種を使います(未熟果の種は発芽率が落ちます)。苗木を買うなら、幹がしっかりして葉色の濃いものを。結実を本気で狙うなら、開花タイプの異なる2品種(Aタイプ:ハス種など+Bタイプ:ベーコン種など)の接ぎ木苗を選びます。
Hapot編集部より
アボカドは、食べ終わった後の種から育てられる「キッチン発の観葉植物」として絶大な人気を誇ります。爪楊枝を刺して水に浸ける発芽実験は、大人の自由研究として何度見てもワクワクするもの。発芽後はつやのある大きな葉を茂らせ、数年で立派なインテリアツリーに育ちます。「実がなるの?」が誰もが抱く疑問ですが、結論は「かなり難しいが夢はある」:結実には数年の育成と開花条件(花の性質が特殊で2品種植えが理想)、冬越し温度が揃う必要があり、観葉として楽しみつつ夢を見るのが正しい距離感です。成長は速く剪定にも強いので、種から育てる木の入門として、これほど身近で楽しい素材はありません。
水やり
土の表面が乾いたら(成長期はたっぷり)
日光
直射日光
適温
10-30°C(幼木は5°C以下で傷む)
湿度
40-60%
土
水はけの良い土(過湿に弱い)
肥料
春〜秋に2か月に1回緩効性肥料
成長速度
速い
毒性
葉・種・皮はペットに有毒(ペルシン)。特に鳥類・犬に注意
種から始めるなら、よく熟した食べ頃の実の種を使います(未熟果の種は発芽率が落ちます)。苗木を買うなら、幹がしっかりして葉色の濃いものを。結実を本気で狙うなら、開花タイプの異なる2品種(Aタイプ:ハス種など+Bタイプ:ベーコン種など)の接ぎ木苗を選びます。
日当たりの良い場所で育てます。春〜秋は屋外の日なた(真夏の直射は幼木のうち半日陰に)に出すと、室内管理とは別物の勢いで育ちます。室内なら最も明るい窓辺へ。熱帯果樹なので寒さが弱点:成木は氷点下に耐える品種もありますが、種から育てた幼木は5°C以下で傷むため、冬は室内の窓辺が安全です。大きな葉は風で傷みやすいので、強風の当たる場所は避けましょう。
成長期(春〜秋)は土の表面が乾いたら鉢底から流れるまでたっぷりと。葉が大きく蒸散が盛んなため、夏は毎日〜2日に1回のペースになります。一方で根は過湿に弱く、受け皿の水を溜めたままにすると根腐れ一直線:「たっぷり与えて、しっかり乾かす」メリハリが大事です。冬は成長が止まるので7〜10日に1回に減らします。葉先が茶色く枯れるのは乾燥や水質のサインで、葉水をこまめにすると軽減します。
水はけ最優先です。赤玉土6:腐葉土3:パーライト1か、市販の観葉植物用土にパーライト2割追加で。アボカドの根は酸素要求が高く、水はけの悪い土だと数か月で調子を崩します。深めの鉢(直根が長く伸びるため)に鉢底石をしっかり敷いて植え付けてください。
放任すると一直線に背が伸びるため、好みの高さ(50cm〜1m)で主幹の先端を摘心します。すると脇芽が吹いて枝分かれし、樹らしい姿に。適期は5〜7月。伸びすぎた枝の切り戻しにも強く、思い切って刈り込んでも吹き直します。剪定した枝葉はペットが口にしないよう片付けを(ペルシンという有毒成分を含みます)。
1年に1回、5〜7月に。成長が速く根詰まりも速いため、鉢底から根が出たら迷わず一回り大きな鉢へ。直根が強いので深鉢を選びます。植え替えを怠ると下葉から黄変して落ちるので、「毎年初夏に鉢増し」をルーチンにするのが元気を保つ秘訣です。地植えは霜の少ない温暖地なら可能で、数年で3m超の勢いになります。
種まき(実生)が定番の楽しみです。手順:①食べた後の種を洗い、②尖った方を上にして爪楊枝3〜4本を側面に刺し、③コップの水に種の下半分を浸ける、④明るい室内で水を数日おきに替える。1〜2か月で根→芽の順に動き出します。土に直接まく方法(半分埋める)でも発芽率良好。発芽適温は20°C以上なので5〜8月スタートが確実です。実生株の実がなる確率は低くても、「この木はあの日のアボカド」という物語が育ちます。
室内ではハダニとカイガラムシに注意します。大きな葉の裏にハダニが付くと葉色がかすれるので、葉水と月1回のシャワー洗いで予防を。カイガラムシはブラシで除去します。屋外ではコガネムシの幼虫が鉢の中で根を食べることがあり、急に元気がなくなったら植え替えを兼ねて土中チェックを。病気は少なく、最大の敵はやはり過湿による根腐れです。
成長開始。5月から植え替え・摘心・種まきスタートの適期。
最盛期。屋外でぐんぐん育つ。水切れと葉焼けに注意。
水と肥料を減らし、最低気温10°Cで室内へ移動。
室内の明るい窓辺で。水は控えめ、5°C以下に当てない。
原因
低温(20°C未満)・種の上下逆・未熟果の種のいずれか。
対策
尖った方を上にし、暖かい場所(20°C以上)で水を数日おきに替えて再挑戦を。種が黒ずみカビ臭ければ失敗なので、次のアボカドで5〜8月にやり直しましょう。
原因
根詰まり(成長が速いため毎年起こる)か、過湿による根傷み。
対策
鉢底から根が出ていたら5〜7月に一回り大きな深鉢へ。受け皿の水を溜めない管理も徹底を。植え替え後は新芽から復活します。
アボカドの花言葉は「豊かさ」。栄養豊富な森のバターの名にふさわしい言葉です。
種から芽吹く生命力は「発展・再生の気」の象徴とされ、キッチンやダイニングで育てると家の食運・健康運を支えるといわれます。
まず1〜2か月は待ってください。アボカドの発芽はゆっくりで、種が割れて根が出るまで平均1か月、芽まで2か月かかることも普通です。チェックポイントは①尖った方を上にしているか(逆さだと発芽しない)、②水が種の下半分に触れているか、③室温20°C以上か、④水を数日おきに替えているか。種が黒ずんでカビ臭い場合は残念ながら失敗なので、次のアボカドで再挑戦を。冬のスタートは温度不足で失敗しがちなので、5〜8月に始めるのが成功の近道です。
可能性はありますが、ハードルは高めです。実生株の結実には①開花できる成熟(早くて4〜5年、普通は7年以上)、②冬越し(開花には屋外栽培が現実的で、耐寒性が課題)、③受粉(アボカドの花は午前と午後で雌雄が切り替わる特殊な性質で、開花型の異なる2本があると理想)が必要です。本気で収穫を狙うなら温暖地で接ぎ木苗2品種の地植えが王道。実生は「観葉として楽しみ、実がなったら奇跡のボーナス」の心構えがちょうど良い距離感です。
アボカドの定番症状で、原因は乾燥(空気・水切れ)・塩類蓄積・根のトラブルです。①エアコンの風を避けて葉水を増やす、②月1回たっぷりの水で鉢内の肥料塩類を流す、③1年以上植え替えていなければ根詰まりを疑い初夏に鉢増し、の順で対処します。枯れた部分は戻らないため、広範囲なら葉ごと切除を。新しい葉がきれいに展開していれば、株全体としては健康です。