苗・株の選び方
①つぼみが株の中心にたくさん控えている、②葉の数が多く締まっている(葉の数=花の数といわれます)、③球根がぐらつかない、の3点で選びます。年末より11月の早い時期に買うほうが、株が疲れておらず長く楽しめます。屋外用なら耐寒性のある「ガーデンシクラメン」表記を確認してください。
Hapot編集部より
シクラメンは、花の少ない冬の室内を彩る「冬の鉢花の女王」です。11月から春まで、かがり火のような花を次から次へと咲かせ続け、歳末の贈答用鉢花として不動の定番。ガーデンシクラメン(耐寒性を高めた小型種)なら屋外の寄せ植えでも活躍します。栽培の鍵は意外にも「暑がり・寒がり」の温度管理:生育適温は10〜20°Cと人間の「肌寒い」くらいが最適で、暖房の効いた暖かいリビングでは花が止まってしまいます。「暖房のない明るい玄関や廊下」こそシクラメンの特等席。水やりの独特のルール(球根に水をかけない・底面給水)さえ覚えれば、春まで100輪以上咲かせることも夢ではありません。
水やり
土の表面が乾いたら(球根を避けて株元 or 底面給水)
日光
直射日光
適温
5-20°C(生育適温10-20°C)。暖房の部屋は苦手
湿度
40-60%
土
水はけの良い花用培養土
肥料
開花中は週1回薄い液肥(花のスタミナ源)
成長速度
季節駆動(秋〜春に開花、夏は休眠)
毒性
球根に毒性あり(シクラミン)。ペットの誤食に注意
①つぼみが株の中心にたくさん控えている、②葉の数が多く締まっている(葉の数=花の数といわれます)、③球根がぐらつかない、の3点で選びます。年末より11月の早い時期に買うほうが、株が疲れておらず長く楽しめます。屋外用なら耐寒性のある「ガーデンシクラメン」表記を確認してください。
冬は「暖房のない明るい窓辺」が特等席です。生育適温は10〜20°Cで、20°Cを超える暖房の部屋では花が減り、葉が間延びしてぐったりします。玄関・廊下・寝室など、人が上着を着たくなる涼しい場所ほどよく咲くと覚えてください。日光は大好きなので、日中はよく日の当たる窓辺へ。夜の窓際は冷え込むため(5°C以下は避けたい)、夜だけ部屋の内側に移すと理想的です。ガーデンシクラメンは霜に当てなければ屋外の日なたでOKです。
シクラメン最大の特殊ルールが「球根と葉に水をかけない」こと。株の中心の球根が濡れると灰色かび病で腐りやすいため、水は葉をかき分けて株元の土に注ぐか、鉢底の受け皿に与えて吸わせる「底面給水」で。底面給水鉢(二重底の鉢)で売られている株は、下のタンクに水を絶やさないだけでOKです(月1回は上からも与えて old 水を流すと根に酸素が届きます)。土の表面が乾いたら与えるリズムで、開花中の水切れは花が一斉にしおれる原因になります。
購入鉢のまま冬を越すのが基本なので、植え付け時期の土づくりは夏越し後の9月が出番です。水はけの良い花用培養土に、球根の上半分が土から出る「浅植え」で植え替えます(深植えは腐敗の元)。ガーデンシクラメンを寄せ植えにする場合も同様に浅植えで、株元に他の植物の葉がかぶさらないよう風通しを確保してください。
「花がら摘み」と「葉組み」が冬の日課です。咲き終わった花・黄変した葉は、茎を持って球根の付け根からねじって引き抜きます(ハサミで途中から切ると、残った茎が腐って病気の元に)。株の中心につぼみが集まるよう、外側の葉を外へ誘導する「葉組み」を月1回行うと、中心に光が入って次々とつぼみが上がります。この2つの手入れが、春まで咲き続けるかどうかの分かれ目です。
植え替えは夏越し後の9月に。夏越しには2通りあります:①非休眠法=夏も涼しい半日陰で水やりを続け、葉を残したまま越す(初心者向き・翌年の開花が早い)、②休眠法=6月に水を切って葉を枯らし、涼しい日陰で乾燥保存、9月に植え替えて再開(手間いらずだが復活はギャンブル気味)。植え替えは一回り大きな鉢に浅植えで、古い土を1/3ほど落として新しい培養土へ。
家庭での繁殖は種まきになりますが、開花まで1年以上かかり温度管理も繊細なため、上級者の楽しみです。球根の分割はシクラメンでは腐敗リスクが高く推奨されません。実生に挑戦する場合は、花後にできた種を採り、秋にまいて冬は室内で育苗します。実用的には「今年の株を夏越しさせて翌年も咲かせる」ことが、シクラメンの増やす楽しみに相当します。
最大の敵は灰色かび病です。球根や花がらの湿りから発生し、株の中心が腐ると復活困難:予防は①球根に水をかけない、②花がら・枯れ葉をこまめに引き抜く、③風通しの確保、の3点です。害虫はスリップス(花に入り込み花弁に白いかすり傷)とホコリダニ(新芽が縮れる)が定番で、被害花の除去と発生時の専用薬剤で対処します。暖房の部屋での軟弱化はあらゆる不調の入口なので、涼しい置き場所がすべての予防の土台です。
開花の後半戦。花がら摘みを続け、暖かくなったら涼しい場所へ。
夏越し期間。非休眠なら涼しい半日陰で管理、休眠なら断水保存。
9月に植え替え・再始動。新葉が動き出したら液肥を開始。
開花最盛期。涼しく明るい場所+週1液肥+花がら摘みの三点セット。
原因
灰色かび病。球根への水かけ・花がらの放置・暖房の効いた多湿環境が誘因。
対策
傷んだ部分を球根の付け根から引き抜いて除去し、風通しの良い涼しい場所へ。以後は底面給水か株元給水に切り替え、花がら摘みを徹底します。
原因
置き場所が暖かすぎる(20°C超)、日照不足、肥料切れのいずれか。
対策
暖房のない明るい窓辺(10〜15°C)へ移動し、週1回の液肥を再開します。葉の数はつぼみの数に直結するため、環境改善が最優先です。
シクラメン全体の花言葉は「遠慮」「気後れ」「内気なはにかみ」。うつむいて咲く花姿に由来します。赤は「嫉妬」、白は「清純」、ピンクは「憧れ」。
冬に長く咲く花は「陰の季節に陽の気を灯す」とされ、玄関に置くと家全体の運気を明るく保つといわれます。かがり火のような花は魔除けの象徴とも。
置き場所が暖かすぎるのが最多原因です。20°Cを超える部屋では花芽が上がらなくなるため、暖房のない明るい窓辺(10〜15°C)へ移動してください。加えて①週1回の液肥(開花はスタミナ勝負)、②花がら摘みの徹底、③葉組みで株の中心に光を入れる、の3点でつぼみが再始動します。葉が多いのは体力がある証拠なので、環境さえ直せば復活の見込み大です。
原因は「水切れ」か「球根の腐敗」の二択で、対処が真逆なのでまず土を確認します。土がカラカラなら水切れ:バケツに鉢ごと沈めて30分吸水させれば数時間で復活します。土が湿っているのにしおれている場合は球根の腐敗(灰色かび病や過湿)の疑いが濃く、こちらは残念ながら復活困難なことが多いです。球根を触ってぶよぶよなら手遅れ、硬ければ乾かし気味にして様子見を。日頃から「球根に水をかけない」「花がらを残さない」が最大の保険です。
夏越しに成功すれば毎年咲きます。方法は2つ:①非休眠法=花が終わっても水やりを続け、風通しの良い涼しい半日陰(軒下など)で葉を保ったまま夏を越し、9月に植え替え。翌冬の開花が早く確実です。②休眠法=6月に水を絶って葉を枯らし、鉢ごと雨の当たらない日陰で保存、9月に植え替えて再開。手間いらずですが目覚めない株もあります。初挑戦なら非休眠法がおすすめ。2年目の株は花数が増え、うまく付き合えば5年10年と咲き続ける長寿植物です。