苗・株の選び方
良い球根の目安は、指で押して硬く締まっていること、表面の皮に傷やカビがないこと、直径2-3cmと大きく重みがあることの3点です。大きな球根ほど花数が多くなります。
避けたいのは、触って柔らかい球根と、芽が長く伸びて白くもやしのようになった球根で、どちらも植えても咲かないことが多くなります。春咲きの観賞用クロッカスと秋咲きのサフランは植え付け時期が違うため、袋の表記を確認します。10月に出回り始めた早い時期に買うと選択肢が多く状態も良好です。
Hapot編集部より
クロッカスは、秋に球根を植えて屋外に置くだけで2-3月の春一番に咲く、球根植物の中で最も手間のかからない初心者向きの花です。地中海沿岸から小アジア原産で、香辛料のサフランと同じ仲間の早春球根です。草丈5-10cmと小さく、花は地面すれすれで咲くため、見下ろせる花壇の最前列や目線に近い小鉢、芝生への埋め込みが向きます。耐寒性は非常に強く-15°Cにも耐え、むしろ冬の寒さに当たらないと開花しないため、暖かい室内では育てません。植えっぱなしで年々球根が増え、3-4年は掘り上げずに楽しめます。花は日が当たると開き、曇りや夜には閉じる性質があり、一輪で1-2週間咲き続けます。水は植え付け後から春まで土が乾いたら与え、夏は休眠するので放置で構いません。肥料も植え付け時の元肥と花後のお礼肥だけで十分で、失敗するとすればネズミの食害と水はけ不良による腐敗くらいです。

水やり
植え付け後〜春は乾いたら。夏は休眠
日光
直射日光
温度の目安
-15〜20°C(耐寒性抜群。開花には冬の寒さが必要)
湿度
40-60%
土
水はけの良い土
大きさの目安
草丈5〜10cm。花壇最前列・芝生・小鉢・グラス植えで。
成長の速さ
植えっぱなしで年々増える
温度の目安(耐寒〜耐暑)
-15〜20°C(耐寒性抜群。開花には冬の寒さが必要)
肥料
植え付け時の元肥+花後のお礼肥(少量)
成長速度
植えっぱなしで年々増える
毒性
観賞用クロッカスの球根は誤食注意(食用サフランと混同しない)
「秋に植えて、春一番を待つ」だけ。花が地面すれすれで咲くので、見下ろせる場所・目線の近い鉢が特等席です。
良い球根の目安は、指で押して硬く締まっていること、表面の皮に傷やカビがないこと、直径2-3cmと大きく重みがあることの3点です。大きな球根ほど花数が多くなります。
避けたいのは、触って柔らかい球根と、芽が長く伸びて白くもやしのようになった球根で、どちらも植えても咲かないことが多くなります。春咲きの観賞用クロッカスと秋咲きのサフランは植え付け時期が違うため、袋の表記を確認します。10月に出回り始めた早い時期に買うと選択肢が多く状態も良好です。
日当たりの良い屋外で育てます。花は日光に当たると開き、曇りや夜には閉じるため、午前中から日の当たる場所に植えると開いた姿を長く楽しめます。耐寒性は非常に強く-15°C程度まで耐え、開花には冬の寒さに当たることが必要なので、防寒は一切不要で暖かい室内には置きません。花壇の最前列、芝生の中、小鉢、水耕栽培用のグラスなど、草丈5-10cmの花を見下ろせる場所が特等席です。失敗例として、冬の間だけ暖房のある室内に取り込んで葉ばかり伸び花が咲かないことがありますが、屋外に戻して翌年から一冬寒さに当てれば再び咲きます。夏は休眠するので、鉢は雨の当たらない日陰へ移すか、地植えはそのまま放置で構いません。
クロッカスの球茎は直径2-3cmと小さく、浅めに植えるため鉢の土が乾きやすいのが特徴です。植え付け直後にたっぷり与えたら、根が伸びる12月までは表面が乾いてから与え、芽が出てからは鉢植えで週1回、開花期の2-3月は3日に1回ほどに増やします。冬は凍結を避けて晴れた日の午前中に与えます。花が終わっても葉が緑のうちは新しい球茎が育っている最中なので、5月に葉が黄ばむまで水を切らさないことが翌年の花につながります。葉が倒れて黄色くなったら水やりを止め、夏は完全に乾かします。失敗例として、花が終わった3月で水やりをやめてしまい、翌年の球茎が太らず葉だけになることがあります。その場合は次の春、花後も葉が枯れるまで水と液肥を続ければ、1-2年で花数が戻ります。水栽培では球茎の底が水に触れない程度の水位にし、根が伸びるまで暗く涼しい場所に置きます。
小さな球茎が腐らないよう、水はけを最優先にします。鉢植えは市販の球根用培養土か、赤玉土小粒7、腐葉土2、川砂1の配合にします。球茎は花に必要な養分をすでに蓄えているので元肥はごく少量で十分で、肥料分が多い土はかえって腐敗の原因になります。庭植えは腐葉土を混ぜて水はけを整え、粘土質の場所は盛り土をしてから植えます。深さは3-5cm、株間は3-5cmと球根類の中でも浅く狭く、4号鉢に5-6球を寄せて植えると花が重なって見栄えがします。芝生に植える場合は、芝を小さくはがして球茎を置き、土と芝を戻します。
手入れは花がら摘みと、葉を枯れるまで残すことの2つだけです。花は花首の付け根から指で摘み取ります。クロッカスの葉は中央に白い筋の入った細い線形で、花の後にさらに伸びますが、この葉が5月まで光合成をして翌年用の新しい球茎を太らせます。倒れても切ったり束ねたりせず、黄色く枯れるまでそのままにします。失敗例として、芝生に植えた株の葉を4月の芝刈りで一緒に刈り取り、翌年に花が咲かなくなることがあります。植えた場所だけは葉が枯れる5月下旬まで刈り込みを待てば、翌々年には花が戻ります。枯れた葉は手で軽く引くと抜けるので、取り除いて株元を清潔にします。
時期と道具を用意する
花がら摘みは開花中の2-3月、枯れ葉の整理は6月に行います。道具は不要ですが、清潔な園芸バサミがあると花首を切りやすくなります。
咲き終わった花を花首から摘む
しぼんだ花は花首から指で摘み取ります。種づくりに養分を取られなくなり、球根が太ります。葉は絶対に切りません。
花後にお礼肥を与える
花がら摘みの後、株元に緩効性肥料を少量与えます。葉が光合成をして球根を太らせる時期なので、日なたで土が乾いたら水を与えます。
葉は6月に枯れるまで残す
緑の葉は自然に黄変して枯れるまで残します。芝生に埋めた株も、葉が枯れるまでその部分の芝刈りは控えます。
枯れた葉を取り除いて休眠させる
6月に枯れた葉を手で軽く引いて取り除き、水を止めて休眠させます。鉢は雨の当たらない日陰へ移し、秋まで放置します。
植え付けは10-11月です。クロッカスは毎年古い球茎の上に新しい球茎ができて入れ替わるため、植えっぱなしにすると少しずつ浅い位置へ上がってきます。深さ3-5cm、尖った芽を上にして株間3-5cmで植えます。庭植えは3-4年に1回、花が小さくなってきたら葉が枯れた後に掘り上げ、元の深さに植え直します。鉢植えは鉢の中で球茎が混み合いやすいので、1-2年ごとに掘り上げて新しい土で植え直すと毎年よく咲きます。掘り上げると新しい球茎の下に古い球茎がしぼんで付いていますが、これは役目を終えたものなので外して捨てます。失敗例として、浅植えのまま年数がたち、球茎が地表に出て乾燥したり鳥につつかれたりすることがあります。見つけたら秋を待たずに土をかぶせ、秋に適切な深さで植え直します。
時期と道具を用意する
植え付けの適期は10-11月です。球根、花用培養土、鉢底石、4号鉢か花壇、移植ゴテ、緩効性肥料を用意します。芝生に埋めるなら小さなスコップも使います。
鉢底石と元肥入りの土を入れる
鉢底石を2cm敷き、元肥を少量混ぜた培養土を鉢の縁から7cm下まで入れます。花壇は1週間前に腐葉土と元肥を混ぜて高めの畝にしておきます。
尖った方を上にして深さ5cmに置く
球根の尖った方を上にして、深さ5cm前後、株間5cmで置きます。4号鉢なら5-6球を密に植えると華やかに咲きます。
土をかぶせて軽く押さえる
球根の上に土をかぶせ、表面を軽く押さえます。浅植えは霜で球根が持ち上がるので、球根の高さの2-3倍の深さを守ります。
水を与えて屋外の日なたで管理する
たっぷり水を与え、屋外の日なたに置きます。冬の寒さに当てることが開花の条件なので室内には取り込まず、土が乾いたら午前中に水を与えます。
分球で増やします。クロッカスは新しい球茎の脇に小さな子球(木子)をいくつも付けるため、植えっぱなしでも年々株が広がります。積極的に増やすなら、5-6月に葉が枯れたら掘り上げ、新しい球茎と子球を分けます。直径2cm以上の球茎は翌春に咲き、それより小さい子球は1-2年育てると咲く大きさになります。分けた球茎は土を落として日陰で数日乾かし、ネット袋で秋まで保存します。種からも育ちますが、開花まで3-4年かかります。失敗例として、子球を親と同じ鉢に詰めて植え、どれも太らずに咲かなくなることがあります。子球は別の鉢やプランターに株間3cmで植えて1年養成し、葉が枯れるまで液肥を与えれば翌年から咲き始めます。芝生に植えた株は掘り上げず、自然に増えるのに任せても構いません。
時期と道具を用意する
分球の適期は葉が枯れた6月です。移植ゴテ、ネット袋か紙袋、球根を並べる新聞紙を用意し、晴れが続いた乾いた日に作業します。
葉が枯れたら球根を掘り上げる
葉が完全に黄変して枯れたら、球根を傷つけないよう周囲から広めに掘り上げます。親球の周りに付いた子球も一緒に取り出します。
子球を分けて大きさで分ける
親球から子球を手で外し、直径2cm以上の開花サイズと小さな養成用に分けます。柔らかい球や腐った球は取り除きます。
陰干ししてネット袋で保存する
風通しの良い日陰で1週間ほど陰干しし、ネット袋に入れて秋まで保存します。ビニール袋は蒸れてカビるので使いません。
秋に深さ5cmで植え付ける
10-11月に尖った方を上にして深さ5cm、株間5cmで植えます。小さな子球も同じ管理で日なたに置き、1-2年で開花サイズに育ちます。
株そのものに付く病害虫は少なく、気をつけたいのは鳥とネズミ、保存中の傷みです。黄色い花は鳥についばまれることがあり、開花期に花びらが散らされていたら不織布や防鳥ネットをかけて防ぎます。球茎は野ネズミの好物で、被害の多い地域は鉢植えにするか、植え穴の底と周囲に金網を敷きます。掘り上げて保存している間は、球根に付くアブラムシが発生したり、湿気でカビが出たりするので、ネット袋で風通しの良い日陰に吊るし、月に一度は傷んだ球茎がないか確認します。失敗例として、水はけの悪い場所で球茎が茶色く柔らかく腐り、春に芽が出ないことがあります。腐った球茎は周りの土ごと取り除き、翌年は盛り土をして水はけを改善した場所に植えます。
2-3月に咲きます。花は日が当たって暖かくなると開き、曇りの日や夜は閉じるので、よく日の当たる場所で楽しみます。土が乾いたら午前中に水を与えます。花が終わったら花首を摘み、葉が黄ばむ5月まで2週に1回の液肥を与えて新しい球茎を太らせます。花を鳥についばまれる場合はネットをかけます。
5-6月に細い葉が倒れて黄ばんだら休眠です。クロッカスの球茎は高温多湿の夏に土の中で腐りやすいため、鉢植えは掘り上げ、古い球茎を外して新しい球茎と子球をネット袋に入れ、雨の当たらない涼しい日陰で9月まで保存します。水はけの良い庭植えは植えっぱなしで構いません。保存中のカビとアブラムシに注意します。
10-11月に植え付けます。水はけの良い土に深さ3-5cm、株間3-5cmで浅く密に植え、たっぷり水を与えて屋外の日なたに置きます。元肥はごく少量にします。芝生への埋め込みもこの時期です。ネズミの食害が多い地域は金網を敷くかプランターにします。
12-1月は土の中で根を伸ばし、白い筋の入った細い芽が地表に出てきます。開花には冬の寒さが必要なので屋外に置き、防寒はしません。鉢植えは週1回ほど、土が乾いたら晴れた日の午前中に水を与え、肥料は不要です。霜柱で球茎が持ち上がっていたら土をかぶせ直します。
原因
球根の栄養不足です。過密化、葉の早切り、日照不足のいずれかで起こります。
対策
6月に掘り上げて分球し、日当たりの良い場所へ植え直します。葉は自然に枯れるまで残し、花後のお礼肥も忘れずに与えます。1-2年で開花サイズに戻ります。
原因
ネズミ類の食害か、水はけ不良による腐敗です。
対策
食害地域は金網ガードかプランターへ切り替えます。水たまりのできる場所は高植えや土壌改良で排水を確保します。
原因
日照不足か低温です。クロッカスの花は日が当たって暖かいときだけ開きます。
対策
異常ではありません。午前中から日の当たる場所に置くと晴れた日に開きます。曇りや雨、夜に閉じるのは正常な性質で、一輪で1-2週間咲き続けます。
原因
浅植えによる霜柱の影響です。深さ1-2cmの浅植えで起こります。
対策
見つけ次第、球根の高さの2-3倍の深さ5cm前後に植え直します。露出したまま乾燥すると咲かなくなるので早めに対処します。
原因
冬の寒さに当たっていないためです。クロッカスは低温に当たることで花芽が動きます。
対策
屋外に出して管理します。今年は葉を枯れるまで残してお礼肥を与え、翌年は一冬屋外の寒さに当てれば再び咲きます。室内で楽しむ場合も花芽が上がるまでは屋外に置きます。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。
クロッカスの花言葉は「青春の喜び」「切望」「信頼」です。雪の残る早春にいち早く咲き、春の訪れを待ち望む人々の気持ちを表したことに由来します。ギリシャ神話で青年クロッカスが恋人を想い続けて花に姿を変えた物語から、切望や信頼の意味も生まれました。紫は「愛の後悔」、黄は「私を信じて」とされます。
クロッカスは「春を呼ぶ花」とされ、玄関や東側の花壇に植えると新しい運気の流れを引き込むといわれます。他の花に先駆けて咲き、日が当たると開く性質から、陽の気をいち早く受け止める花とされたことが由来です。黄色い花は金運、紫の花は人間関係の運を高める色とされ、群生させるほど効果が増すとされます。
正常な性質で、クロッカス観賞の醍醐味です。クロッカスの花は温度と光に反応して開閉し、日が当たって暖かいと開き、曇りや雨、夜には閉じます。この性質のおかげで花粉が雨から守られ、一輪で1-2週間と花が長持ちします。よく開いた姿を楽しみたいなら、午前中から日の当たる場所に植えるのが正解です。閉じたつぼみ状の姿も開いた星形も両方楽しめる花なので、そのまま観察してください。
同属の別種であるサフラン(Crocus sativus)から採れます。10-11月に咲く紫の花の赤い雌しべ3本を摘んで乾燥させたものが香辛料のサフランで、1gに150本前後の花が必要です。家庭でも球根から簡単に育てられ、春咲きクロッカスと同じ植えっぱなし管理ですが、植え付けは8-9月と早めです。観賞用の春咲きクロッカスの雌しべは使えないので、必ずサフランと表記された球根を選んでください。
切らず、6月に自然に黄変して枯れるまで残してください。葉は花後に光合成をして球根を太らせる役目があり、緑のうちに切ると翌年の花が減るか咲かなくなります。芝生に埋めた株も、葉が枯れるまでその部分の芝刈りは控えます。見た目が気になる場合は、葉の周りに春の草花を植えて隠すのが一般的です。枯れた葉は手で軽く引くと取れるので、6月に取り除いて株元を清潔にします。花後のお礼肥も一緒に与えます。
水はけの良い場所なら3-4年は植えっぱなしで咲き、年々球根が増えて花数も増えます。球根が混み合って花が小さくなったり減ったりしてきたら、6月に葉が枯れた後に掘り上げて分球し、ネット袋で風通しの良い日陰に保存して10-11月に植え直します。鉢植えは土の養分が限られるため、2年に1回は秋に新しい土で植え替えると花が安定します。掘り上げずに増やす場合は、花後のお礼肥を毎年与えて球根を太らせてください。
クロッカスの季節の作業や、土・鉢・肥料の選び方をくわしく解説した記事です。

秋植え球根の植え方
チューリップ・ヒヤシンス・スイセン・ムスカリなど秋植え球根8種の植え付け時期、深さ、株間を一覧で比較。プランターでの植え方、吸水処理が必要な球根、冬の水やりと咲かない原因まで解説します。

秋の植え替え
秋は多肉植物や草花、果樹の植え替え・植え付けに向く一方、観葉植物は春まで待つのが基本です。秋の適期の目安、植物タイプ別の可否、根の扱い方と植え替え後の管理を解説します。

冬の寄せ植え
冬の寄せ植えに向く植物11種を役割(主役・脇役・葉もの)と耐寒性で一覧に。組み合わせの例、苗の数と鉢のサイズ、作り方の手順、冬の水やり・花がら摘み・液肥、よくある失敗まで解説します。
10月の作業と、クロッカスの手入れで迷ったときに役立つページです。
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。