苗・株の選び方
種袋の「まき時」と「トウ立ちの遅さ」を確認して選びます。秋まきは選択肢が広く、味の東洋種・丈夫な交配種のどちらでも成功しやすい時期。プランター栽培ならベビーリーフ用のミックス種から始めるのも手軽です。
Hapot編集部より
ホウレンソウは、種まきから30〜50日で収穫できる、秋冬の家庭菜園で最も回転の速い葉物野菜です。真骨頂は「寒さで甘くなる」こと:霜に当たったホウレンソウは糖度を上げて身を守るため、冬採りの株は市販品を超える甘さになります(寒締めホウレンソウとして高値がつくほど)。プランターでも手軽に育ち、ベビーリーフ収穫なら1か月かからないスピード感。栽培の唯一にして最大の関門が「土の酸度」です:日本の雨で酸性に傾いた土では発芽しても育たないため、種まき前の苦土石灰が合言葉。これさえ押さえれば、秋にまいて冬中収穫する「自家製冷蔵庫」がベランダに完成します。
水やり
土の表面が乾いたら(発芽までは毎日)
日光
直射日光
適温
15-20°C(冷涼好き。耐寒性は-10°C級)
湿度
40-60%
土
中性〜弱アルカリ性の土(酸性は致命的)
肥料
元肥+本葉4-5枚で追肥1回
成長速度
非常に速い(30-50日で収穫)
毒性
食用。シュウ酸を含むため茹でてアク抜きを
種袋の「まき時」と「トウ立ちの遅さ」を確認して選びます。秋まきは選択肢が広く、味の東洋種・丈夫な交配種のどちらでも成功しやすい時期。プランター栽培ならベビーリーフ用のミックス種から始めるのも手軽です。
日当たりの良い場所で育てます。冷涼な気候を好み、秋まき(9〜10月)→秋冬採りが味・育てやすさともにベストシーズン。耐寒性は野菜トップクラスで、露地で-10°C近くまで耐え、霜に当たるほど甘みを増します。夏は暑さと長日でトウ立ちしやすく難易度が上がるため、初心者は秋に始めるのが鉄則。プランターは深さ15cm以上あれば十分で、ベランダの手すり際など日の当たる場所に置いてください。
発芽までの4〜7日は土を乾かさないよう毎日水やりを(ホウレンソウの種は吸水に時間がかかるため、一晩水に浸けてからまくと発芽が揃います)。生育中は土の表面が乾いたらたっぷり。過湿は立ち枯れの原因になるため、水はけの良い土でメリハリのある水やりを。冬は生育がゆっくりになる分、水も控えめで大丈夫です。
ホウレンソウ栽培の生命線です。酸性土壌(pH6.0未満)では発芽後に葉が黄化して育ちません。種まきの2週間前に苦土石灰を1㎡あたり100〜150g(プランターなら培養土に規定量)混ぜ込み、pH6.5〜7.0に調整します。1週間前に堆肥と元肥を入れて畝立て。プランターは「野菜用培養土+苦土石灰ひと握り」で簡単に整います。前作で石灰を入れた場所なら追加は控えめに(やりすぎも微量要素欠乏を招きます)。
手入れは「間引き」です。すじまきした列から、①本葉1〜2枚で株間3cm、②本葉3〜4枚で株間6cm、と2回に分けて間引きます。間引き菜はベビーリーフとしてサラダで美味。最終株間は6〜8cmと葉物らしく密でOKです。収穫は株ごと抜くか、外葉から順に摘む「かき取り収穫」なら同じ株から長く採れます。
移植には向かず、直まきが基本です。深さ1cmのまき溝に1〜2cm間隔ですじまきし、覆土して鎮圧。発芽適温は15〜20°Cで、9〜10月まきが最も揃います。時間差で2週おきにまけば、秋から早春まで収穫リレーが可能。真冬にまく場合は不織布のベタがけで発芽を助けます。
種まきで育てます。種は毎年購入が基本(雌雄異株で自家採種は難易度高)。品種は秋まきなら在来種系の「次郎丸」「日本ほうれん草」(味重視)か、交配種の「オーライ」「アクティブ」(病気に強く多収)が定番。西洋種と東洋種の交配種が現代の主流で、初心者にも扱いやすくおすすめです。
秋まきなら害虫は比較的少なめですが、アブラムシとシロオビノメイガ(葉を巻く幼虫)、ヨトウムシに注意します。防虫ネットのトンネルが最も確実な予防。病気ではべと病(葉裏に灰色のカビ)が多湿期に出るため、株間の確保と水はけで予防し、耐病性品種を選ぶのも有効です。葉が黄色くなる場合は病気より「土の酸度不足」をまず疑ってください。
3〜4月に春まき可(トウ立ちしにくい春用品種で)。
栽培オフ(暑さと長日でトウ立ち)。秋に備えて土の酸度調整を。
9〜10月が種まき黄金期。時間差まきで収穫リレーの設計を。
収穫最盛期。霜に当たった株は甘さ倍増。寒締めを楽しむ。
原因
種の吸水不足(ホウレンソウの種は皮が硬い)・高温期の種まき・覆土の乾燥。
対策
種を一晩水に浸けてからまき、発芽まで毎日水やりを。真夏を避け、発芽適温(15〜20°C)の時期にまくのが最大のコツです。
原因
べと病。多湿と密植で発生しやすい。
対策
発症葉を除去し、間引きで株間を確保して風を通します。次作は耐病性品種(R-7など交配種)を選ぶとほぼ回避できます。
ホウレンソウの花言葉は「健康」「活力」。鉄分豊富な緑黄色野菜の代表そのものの言葉です。
濃い緑の葉物は「健康運の土台」とされ、家庭菜園の緑は台所の気を活性化するといわれます。
典型的な「酸性土壌」のサインです。ホウレンソウは野菜の中で最も酸性に弱く、pH6.0を下回ると鉄やマグネシウムを吸えず黄化して止まります。対処は苦土石灰の追加施用(株元にパラパラまいて軽く土と混ぜ、水やり)ですが、効果はゆるやかなので、本命は次作の種まき2週間前にしっかり石灰を混ぜ込むこと。プランターの古土を使い回している場合も酸性化していることが多いため、新しい培養土+石灰でリセットするのが早道です。
ホウレンソウは「日が長くなること」でトウ立ちする長日植物です。春まきで起こりやすく、こうなると葉が硬くなり味が落ちるため、早めに収穫してしまいましょう。予防は①秋まき中心の作型にする(最も確実)、②春はトウ立ちの遅い春用品種を選ぶ、③夜間に街灯や室内光が当たる場所を避ける(光で長日と誤認します)、の3点です。ベランダ栽培は夜の照明の影響を受けやすいので、置き場所の夜の明るさも一度チェックしてみてください。