苗・株の選び方
本葉3-4枚で節間が詰まり、茎が太く、葉色が濃い苗を選びます。初心者は接ぎ木苗を選ぶと、つる割れ病に強く低温期の生育も安定します。品種は夏すずみやVシャインなど、うどんこ病に耐性のあるものが家庭菜園の定番です。
避けたいのは、徒長して茎がひょろ長い苗と、下葉が黄色くなったり葉裏にアブラムシが付いている苗です。4月上旬に売られる早出しの苗も、植え付けまで待つ間に老化しやすいので、植える時期に合わせて買います。
Hapot編集部より
キュウリは植え付けから1か月半で収穫が始まる、家庭菜園で最もスピード感のある果菜で、初めて夏野菜に挑戦する人に向いています。プランターでも深さ30cm、容量20L以上の大型容器に1株なら十分育ち、支柱やネットで上に誘引すれば省スペースで、緑のカーテンとして夏の日よけを兼ねる楽しみ方も人気です。最盛期には1日で3cm伸びることもある成長力で、朝採りのパリッとした食感と香りは店売りでは味わえません。栽培の鍵は水と風通しの2点です。実の95%が水分といわれる野菜だけに水切れは大敵で、梅雨時の蒸れによるうどんこ病とべと病が二大トラブルになります。接ぎ木苗を選び、わき芽と下葉の整理さえ覚えれば、1株から数十本の収穫も狙えます。ウリ科は連作障害が出やすいので、畑では2-3年空け、プランターは毎年新しい培養土を使ってください。

水やり
毎日たっぷり(夏は朝夕2回)
日光
直射日光
温度の目安
18-30°C(生育適温22-28°C)
湿度
50-70%
土
野菜用培養土
大きさの目安
つるは2m以上に伸長。支柱・ネット仕立てで縦方向に栽培する。
成長の速さ
非常に速い
温度の目安(耐寒〜耐暑)
18-30°C(生育適温22-28°C)
肥料
植え付け2週後から2週おきに追肥
成長速度
非常に速い
毒性
食用。ペットにも無害
「水を切らさない」「実は若採り」「下葉を整理して風を通す」の3点で、長く多収穫できます。採り遅れの巨大キュウリは株を疲れさせるので注意。
本葉3-4枚で節間が詰まり、茎が太く、葉色が濃い苗を選びます。初心者は接ぎ木苗を選ぶと、つる割れ病に強く低温期の生育も安定します。品種は夏すずみやVシャインなど、うどんこ病に耐性のあるものが家庭菜園の定番です。
避けたいのは、徒長して茎がひょろ長い苗と、下葉が黄色くなったり葉裏にアブラムシが付いている苗です。4月上旬に売られる早出しの苗も、植え付けまで待つ間に老化しやすいので、植える時期に合わせて買います。
1日6時間以上日の当たる、風通しの良い場所で育てます。生育適温は22-28°Cで、18°Cを下回る春先の早植えは生育が止まるので、5月の連休前後に植えます。プランターは深さ30cm、容量20L以上の大型に1株が基本で、小さな容器に2株植えると水切れと蒸れで実が曲がりやすくなります。つる性なので高さ180cm以上の支柱かネットを最初から設置し、上に誘引します。ウリ科は連作障害が出やすく、畑では2-3年ウリ科を作っていない場所を選び、プランターは毎年新しい培養土を使います。日当たりの悪いベランダで葉ばかり茂って実が付かない場合は、鉢を最も明るい位置へ移し、下葉を整理して光を通せば2週間ほどで着果が戻ります。収穫は植え付けから40-50日、実の長さが20cm前後になったら適期です。
キュウリ栽培は水やりが9割といわれます。実の95%が水分で、蒸散量も野菜の中でトップクラスです。真夏は朝夕2回、それ以外の時期も基本的に毎日たっぷり与えます。水切れすると、実が曲がる、苦くなる、成長が止まるという三重の失敗につながります。特にプランターは乾燥が速いため、土の表面が乾く前に与えるくらいでちょうど良いバランスです。ただし株元の過湿は病気の元なので、水は株元周辺の土全体に、葉にかけないように注ぎます。夏の外出で丸1日水を切らし、葉がぐったりしおれた場合は、夕方に鉢底から流れ出るまでたっぷり与え、翌朝も追加すれば数日で新しい葉が展開します。すでに曲がった実は戻らないので早めに収穫し、株の負担を減らします。
市販の野菜用培養土(元肥入り)で十分です。畑なら植え付け2週間前に苦土石灰を1平方メートルあたり100gまき、1週間前に完熟堆肥3kgと化成肥料100gを混ぜ込み、水はけを良くするため高さ15-20cmの畝を立てます。根は浅く広く張るタイプなので、深さよりも表土の質が大切です。プランターは深さ30cm、容量20L以上の大型を使い、鉢底石を敷いて水はけを確保します。株数を欲張らず1株ずつ植えることが多収穫の近道です。
整枝が収穫量と病気予防を左右します。基本は3つあり、まず株元から5節目までのわき芽と雌花はすべて取り除いて株の初期成長を優先させます。次に親づるが支柱の先端に届いたら先端を摘心し、子づるは葉2枚を残して摘心します。そして古くなった下葉や病気の葉はこまめに取り除いて風を通します。この下をすっきりさせて上を茂らせる管理が、うどんこ病とべと病の最大の予防になります。整枝をせず放任した株は、7月に葉が混み合って病気が広がり、8月には収穫が止まることが多いです。その場合も、病葉と混んだ子づるを思い切って整理して追肥すれば、2-3週間で新しいつるから収穫が戻ります。実は植え付けから40-50日で採れ始め、長さ20cm前後、太さが均一で皮に張りがあるうちに収穫します。
時期と道具を準備する
整枝は植え付け2週間後から収穫終了まで随時、収穫は植え付けから40-50日後に始まります。清潔なハサミ、誘引ひも、収穫かごを用意し、晴れた日の朝に行います。
5節目までのわき芽と雌花を取る
株元から5節目までのわき芽と雌花は、小さいうちに指で摘み取ります。株の初期成長を優先させ、後の収量を増やします。
親づるを摘心して子づるを整える
親づるが支柱の先端に届いたら先端を摘心します。子づるは葉2枚を残して先を摘み、混み合う枝を整理します。
下葉と病葉をかき取る
古くなった下葉や、白い粉や黄色い斑点の出た葉は付け根から取り除き、風通しを保ちます。一度に3枚以上は取らないようにします。
20cm前後の実を毎朝収穫する
実の長さが20cm前後になったらハサミで切り取ります。収穫後は株元にたっぷり水を与え、2週間おきの追肥を続けて株の疲れを防ぎます。
苗の植え付けは4月下旬から5月中旬、遅霜の心配がなくなってからです。本葉3-4枚のがっしりした苗を選び、根鉢を崩さず浅めに植えて、根鉢の表面が土と同じ高さになるようにします。初心者には病気に強く低温にも耐える接ぎ木苗をおすすめします。株間は畑なら50-60cm、プランターは1株です。植え付け時に仮支柱を立ててひもで軽く固定し、伸びに合わせて高さ180cm以上の本支柱やネットへ誘引していきます。4月中旬の低温期に植えて生育が止まった株は、ビニールのあんどん囲いで保温し、気温が上がれば追いつきます。ウリ科は連作障害が出やすいので、畑では2-3年空け、プランターは毎年新しい土を使います。植え付けから40-50日で最初の収穫を迎え、実が20cm前後になったら採ります。
時期と道具をそろえる
4月下旬から5月中旬に行います。本葉3-4枚の接ぎ木苗、移植ごて、仮支柱、ひも、容量20L以上のプランターか元肥入りの畝、ジョウロを用意します。
植え穴を掘って水を注ぐ
株間50-60cmで根鉢より一回り大きな穴を掘り、穴にたっぷり水を注いで染み込ませます。プランターは1株にし、中央に穴を作ります。
根鉢を崩さず浅植えする
ポットから苗を抜き、根鉢を崩さずに置きます。接ぎ木苗は接ぎ目が土に埋まらないよう、根鉢の表面が土より少し高くなる浅植えにします。
仮支柱を立ててひもで結ぶ
苗の脇に50cmほどの仮支柱を斜めに立て、茎を8の字にゆるく結びます。株元に敷きわらをして乾燥と泥はねを防ぎます。
活着まで毎日水を与える
植え付け後1週間は毎日株元に水を与えます。伸びてきたら高さ180cm以上の本支柱かネットへ誘引し、2週間後から2週間おきに追肥します。
家庭菜園では毎年苗を購入するか、種から育てます。種まきは4月に3号ポットへ2-3粒まき、発芽適温25-30°Cを保つため室内の暖かい場所や簡易温室で管理します。発芽後は日光に当てて徒長を防ぎ、本葉1枚で1本に間引いて、本葉3-4枚で定植します。5月以降なら直まきも可能で、1か所3粒まいて本葉2枚で1本にします。2-3週間ずらして2回に分けてまくと、収穫期をリレーして夏の間長く楽しめます。自家採種はF1品種では親と同じ性質にならないため、毎年の種や苗の購入が実用的です。低温で発芽しないまま種が腐った場合は、暖かい5月に入ってから直まきし直せば十分間に合います。ウリ科の連作障害を避けるため畑では2-3年空け、収穫は種まきから60-70日、実の長さ20cm前後を目安にします。
時期と道具を準備する
4月に行います。3号ポット、種まき用土、種、霧吹き、透明のふたか簡易温室を用意し、発芽適温25-30°Cを保てる暖かい室内の窓辺で管理します。
ポットに種を2-3粒まく
湿らせた種まき用土に種を2-3粒、1cm間隔でまき、1cm覆土して軽く押さえます。霧吹きで表面を湿らせ、発芽まで乾かさないようにします。
ふたで保温して発芽を待つ
ふたをかぶせて保温し、4-5日で発芽したらふたを外して日光に当てます。日照不足だと徒長するので、昼は屋外の日なたへ出します。
本葉1枚で1本に間引く
本葉が1枚開いたら茎が太い1本を残し、他は根元をハサミで切ります。週1回の薄い液肥を与え、夜間は10°C以上を保ちます。
本葉3-4枚で定植する
種まきから約30日、本葉3-4枚になったら5月に定植します。定植の1週間前から屋外に慣らし、植え付け後は1週間毎日水を与えます。
二大病害はうどんこ病とべと病です。うどんこ病は葉に白い粉をまいたような斑点が出て、べと病は葉に黄色い小斑点が出て褐色に枯れ広がります。どちらも梅雨から夏の過湿と風通し不足で多発し、予防は下葉かきと整枝で風を通すこと、泥はね防止の敷きわら、朝の水やりの3点です。害虫はアブラムシとウリハムシが常連で、ウリハムシは葉を円形にかじるオレンジ色の甲虫です。アブラムシは見つけ次第駆除し、ウリハムシは動きの鈍い午前中の手捕りか防虫ネットで防ぎます。株が昼にしおれて夕方に戻る症状が続くつる割れ病は、接ぎ木苗でほぼ回避できます。うどんこ病が下葉全体に広がった株でも、病葉を全て取り除いて薬剤を散布し、追肥すれば2週間ほどで新しい葉から収穫が戻ります。
4月下旬から5月に植え付けます。活着まで毎日水を与え、肥料は元肥のみで2週間後から追肥を始めます。日当たりと風通しの良い場所に支柱を立てて置きます。低温で生育が止まったりウリハムシに葉をかじられやすいので、あんどん囲いとネットで守ります。
収穫の最盛期です。水は毎日、真夏は朝夕2回たっぷり与え、2週間おきに追肥します。日当たりの良い場所で支柱やネットに誘引し、下葉を整理して風を通します。水切れで実が曲がったり、蒸れでうどんこ病が出やすいので、若採りと病葉の除去を続けます。
9月に入ると株が疲れて収穫が終わります。水は乾いたら与える程度に減らし、追肥は止めます。実が付かなくなったら片付け、支柱とネットを洗って乾かします。連作障害を避けるため、畑は2-3年ウリ科を作らず、プランターの土は再利用しません。
栽培は休みです。水やりも肥料も不要で、プランターの土は消毒か再生材で更新し、新しい培養土を用意します。日当たりの良い場所を来季の置き場所として計画します。古い土を放置するとつる割れ病の菌が残るので、土の処分と道具の消毒を済ませておきます。
原因
つる割れ病(土壌病害)の典型症状。株元が裂けてヤニが出ていれば確定的。
対策
発症すると治療は困難で、株は抜き取り処分します。予防がすべてで、接ぎ木苗を選ぶ、ウリ科の連作を2-3年避ける、プランターは新しい土を使う、の3点で次作はほぼ回避できます。
原因
べと病。梅雨時の多湿と泥はねで感染が広がる。
対策
病葉は見つけ次第取り除き、株元に敷きわらをして泥はねを防止します。整枝で風を通し、水やりは朝に株元へ。進行が速い病気なので、初期の専用薬剤散布が有効です。
原因
水切れ、肥料切れ、採り遅れによる株の疲れ。葉が茂りすぎて実に光が当たらない場合も曲がる。
対策
毎日の水やりと2週間おきの追肥を立て直し、20cm前後で若採りして株の負担を減らします。整枝で風と光を通せば、2-3週間で次の実からまっすぐになります。曲がった実も味は同じです。
原因
風通し不足と葉面の乾燥で広がるカビの病気。梅雨明け後の高温期に多発する。
対策
病葉を取り除き、発生初期なら重曹水(水1Lに重曹1g)か専用薬剤を葉の裏表に散布します。下葉かきと整枝で風を通し、耐病性品種を選ぶと再発が減ります。
原因
ウリハムシの成虫の食害。幼虫は根を食べるため、幼苗期に被害が集中すると株が弱る。
対策
動きの鈍い午前中に手で捕まえるか、幼苗期は防虫ネットやあんどん囲いで物理的に防ぎます。本葉5-6枚以降は株が耐えるので、被害葉を取り除いて様子を見ます。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。
キュウリの花言葉は「洒落」とされます。つるが軽やかに伸びていく様子に由来するといわれます。黄色い花は雄花と雌花に分かれ、雌花の根元には最初から小さなキュウリが付いているのが見分け方で、花の観察も栽培の楽しみのひとつです。
みずみずしい緑と旺盛な成長力は発展の気を持つとされ、緑のカーテンは夏の強い陽気を和らげて家の気を整えるといわれます。京都の祇園祭ではキュウリの断面が八坂神社の紋に似ることから、祭りの期間中はキュウリを食べない風習があると伝えられています。
曲がりの主因は株の疲れで、水切れ、肥料切れ、採り遅れが重なって起こります。水を毎日たっぷり、夏は朝夕与え、2週間おきの追肥を欠かさず、20cm前後で若採りして株の負担を減らすと改善します。葉が茂りすぎて実に光が当たらない場合も曲がるので、整枝で風と光を通してください。曲がったキュウリも味は同じなので、家庭菜園では気にしすぎないのが一番です。
着果不良で、株の若さ、肥料切れ、受粉環境のいずれかが原因です。株がまだ小さい5節目までの雌花は摘み取り、まず株を育てるのが基本です。その後も続く場合は追肥を確認し、35°Cを超える高温や日照不足がないかも確認します。キュウリは受粉しなくても実る単為結果性なので受粉作業は不要ですが、株の体力がすべての土台です。下葉かきで栄養の浪費を抑えるのも有効です。
うどんこ病は乾燥気味の葉面と風通し不足で広がります。対策は夏すずみなどの耐病性品種を選ぶこと、整枝と下葉かきで風の通り道を作ること、株間を詰めすぎないこと、そして発生初期に重曹水(水1Lに重曹1g)や専用薬剤を葉の裏表に散布することの4段構えです。毎年出る場合は連作の影響もあるため、プランターの土を新しくし、置き場所の風通しを見直してください。初期対応が早いほど簡単に抑えられます。
苦味の成分ククルビタシンは、水切れや肥料切れ、低温、日照不足などで株がストレスを受けると増えるとされます。特に生育初期の低温と、真夏の水切れで出やすくなります。対策は毎日の水やりと2週間おきの追肥で株の勢いを保ち、実は20cm前後で若採りすることです。苦味はヘタに近い部分に集まりやすいので、ヘタ側を厚めに切り落とし、塩もみすると食べやすくなります。株が回復すれば次の実から苦味は消えます。
できます。窓の外に高さ180cm以上のネットを張り、深さ30cm、容量20L以上のプランターを1mあたり2つ置いて1株ずつ植えます。つるが伸びたら横に広がるようネットに誘引し、親づるが上端に達したら摘心して子づるを広げると、7月には葉が窓を覆います。ゴーヤーより成長が早く6月から日よけになる一方、株の寿命は短く8月末には葉が枯れ上がります。水切れが速いので朝夕の水やりと2週間おきの追肥を欠かさず、実は毎朝収穫して株を疲れさせないようにしてください。
キュウリの季節の作業や、土・鉢・肥料の選び方をくわしく解説した記事です。

秋植え野菜
10〜11月に種まき・植え付けできる野菜とハーブ16種を、時期・種か苗か・プランターの深さ・収穫時期で一覧に。10月に植えるもの、11月に植えるもの(タマネギの苗・エンドウ・ソラマメ)の区別、9月までに植える野菜の扱い、土と元肥、寒さ対策とトウ立ちを解説します。

秋の植え替え
秋は多肉植物や草花、果樹の植え替え・植え付けに向く一方、観葉植物は春まで待つのが基本です。秋の適期の目安、植物タイプ別の可否、根の扱い方と植え替え後の管理を解説します。

種まきと苗
コスト・難易度・選べる品種数で「種まき」と「苗買い」を比較。野菜・草花の品目別にどちらが向くかの早見表つきです。
10月の作業と、キュウリの手入れで迷ったときに役立つページです。
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。