苗・株の選び方
本葉3〜4枚で節間が詰まり、茎が太い苗を選びます。初心者は必ず「接ぎ木苗」を:つる割れ病に強く、低温期の生育も安定します。品種は「夏すずみ」「Vシャイン」などうどんこ病耐性のあるものが家庭菜園の定番です。
Hapot編集部より
キュウリは、植え付けから1か月半で収穫が始まる、家庭菜園でもっともスピード感のある果菜です。最盛期には1日で3cm伸びることもある成長力で、朝採りのパリパリした食感と香りは店売りでは味わえない鮮度そのもの。プランターでも支柱やネットで上に誘引すれば省スペースで栽培でき、緑のカーテンとして夏の日よけを兼ねる楽しみ方も人気です。栽培の鍵は「水」と「風通し」:体の95%が水分の野菜だけに水切れは大敵で、梅雨時の蒸れによるうどんこ病・べと病が二大トラブルです。接ぎ木苗を選び、わき芽と下葉の整理さえ覚えれば、初心者でも一株から数十本の収穫が狙えます。
水やり
毎日たっぷり(夏は朝夕2回)
日光
直射日光
適温
18-30°C(生育適温22-28°C)
湿度
50-70%
土
野菜用培養土
肥料
植え付け2週後から2週おきに追肥
成長速度
非常に速い
毒性
食用。ペットにも無害
本葉3〜4枚で節間が詰まり、茎が太い苗を選びます。初心者は必ず「接ぎ木苗」を:つる割れ病に強く、低温期の生育も安定します。品種は「夏すずみ」「Vシャイン」などうどんこ病耐性のあるものが家庭菜園の定番です。
1日6時間以上日の当たる、風通しの良い場所で育てます。プランターは深さ30cm・容量20L以上の大型に1株が基本。つる性なので高さ180cm以上の支柱かネットを最初から設置し、上に誘引します。窓辺に這わせれば緑のカーテンとして西日対策にも。連作障害が出やすいウリ科なので、畑では2〜3年ウリ科を作っていない場所を選び、プランターは毎年新しい培養土で。株元に敷きワラをすると、乾燥防止と泥はね(病気の元)防止を兼ねられます。
キュウリ栽培は水やりが9割です。実の95%が水分で、蒸散量も野菜トップクラス:真夏は朝夕2回、それ以外も基本毎日たっぷり与えます。水切れすると、実が曲がる・苦くなる・成長が止まると三重苦に。特にプランターは乾燥が速いため、土の表面が乾く前に与えるくらいでちょうど良いバランスです。ただし株元の過湿は病気の元なので、水は株元周辺の土全体に、葉にかけないように。朝の水やりを基本にすると病気リスクが下がります。
市販の野菜用培養土(元肥入り)で十分です。畑なら植え付け2週間前に苦土石灰、1週間前に堆肥と元肥を混ぜ込み、水はけの良い高めの畝を立てます。根が浅く広がるタイプなので、深さより表土の質が大事。プランメーターは大型(20L以上)を使い、株数を欲張らないことが多収穫の近道です。
「整枝」が収穫量と病気予防を左右します。基本ルールは3つ:①株元から5節目までのわき芽と雌花はすべて取り除く(株の初期成長を優先)、②親づるが支柱の先端に届いたら摘心し、子づるは葉2枚を残して摘心、③古くなった下葉・病気の葉はこまめに取り除いて風を通す。この「下をスッキリ、上を茂らせる」管理が、うどんこ病・べと病の最大の予防になります。実は20cm前後の若どりを徹底:採り遅れると株が急速に疲れます。
苗の植え付けは4月下旬〜5月中旬、遅霜の心配がなくなってから。本葉3〜4枚のがっしりした苗を選び、根鉢を崩さず浅めに植えます。初心者には病気(つる割れ病)に強く低温にも強い「接ぎ木苗」を強くおすすめします(数十円の差で失敗率が大きく下がります)。植え付け時に仮支柱を立て、伸びに合わせて本支柱・ネットへ誘引していきます。
家庭菜園では毎年苗を購入するか、種から育てます。種まきは4月にポットまき(発芽適温25〜30°C、保温が必要)し、本葉3〜4枚で定植。5月以降なら直まきも可能です。時間差で2回に分けてまく・植えると、収穫期をリレーして夏の間長く楽しめます。自家採種はF1品種では親と同じ性質にならないため、実用的には毎年の種・苗購入が基本です。
二大病害はうどんこ病(葉に白い粉)とべと病(葉に黄色い斑点→褐色)。どちらも梅雨〜夏の過湿と風通し不足で多発します。予防は①下葉かきと整枝で風を通す、②泥はね防止の敷きワラ、③朝の水やり、の3点。発生初期なら重曹スプレーや専用薬剤で抑えられます。害虫はアブラムシ(新芽に群がる)とウリハムシ(葉を円形にかじるオレンジ色の甲虫)が常連:アブラムシは見つけ次第駆除、ウリハムシは午前中の手捕りか防虫ネットで。株が急にしおれるつる割れ病は接ぎ木苗でほぼ回避できます。
4月下旬〜5月に植え付け。仮支柱・防虫対策をセットで。
収穫最盛期。毎日の水やり・2週おきの追肥・若どりの徹底を。
株の終わりの時期。片付けて土を休ませる(連作回避)。
栽培オフ。プランターの土は消毒・再生材で更新しておく。
原因
つる割れ病(土壌病害)の典型症状。株元が裂けてヤニが出ていれば確定的。
対策
発症すると治療は困難で、株は抜き取り処分します。予防がすべて:接ぎ木苗を選ぶ、ウリ科の連作を避ける(2〜3年)、プランターは新しい土を使う、の3点で次作はほぼ回避できます。
原因
べと病。梅雨時の多湿と泥はねで感染が広がる。
対策
病葉は見つけ次第取り除き、株元に敷きワラをして泥はねを防止。整枝で風を通し、水やりは朝に株元へ。進行が速い病気なので、初期の専用薬剤散布が有効です。
キュウリの花言葉は「洒落」。つるが軽やかに伸びていく様子に由来するといわれます。黄色い花は雄花と雌花に分かれ、雌花の根元には最初から小さなキュウリが付いています。
みずみずしい緑と旺盛な成長力は「発展の気」を持つとされ、緑のカーテンは夏の陽気を和らげ家の気を整えるといわれます。
曲がりの主因は株の疲れ=水切れ・肥料切れ・採り遅れです。①水を毎日たっぷり(夏は朝夕)、②2週おきの追肥を欠かさない、③20cm前後で若どりして株の負担を減らす、の3点でかなり改善します。葉が茂りすぎて実に光が当たらない場合も曲がるので、整枝で風と光を通してください。なお曲がったキュウリも味は同じなので、家庭菜園では気にしすぎないのが一番です。
着果不良で、原因は株の若さ・肥料切れ・受粉環境です。株がまだ小さい序盤(5節目まで)の雌花は摘み取り、まず株を育てるのがセオリー。その後も続く場合は追肥を確認し、極端な高温(35°C超)や日照不足がないかもチェックを。キュウリは単為結果性(受粉なしで実る)なので受粉作業は基本不要ですが、株の体力がすべての土台です。下葉かきで栄養の浪費を抑えるのも有効です。
うどんこ病は「乾燥気味の葉面+風通し不足」で広がります。対策は①耐病性品種(夏すずみ等)を選ぶ、②整枝と下葉かきで風の通り道を作る、③株間を詰めすぎない、④発生初期に重曹水(水1Lに重曹1g)や専用薬剤を葉の裏表に散布、の4段構え。毎年出る場合は連作の影響もあるため、プランターの土を新しくし、置き場所の風通しを見直してください。初期対応が早いほど簡単に抑えられます。