苗・株の選び方
再生栽培なら、根がしっかり付いていて根元が太く、葉が青々とした小ネギの束を選びます。種や苗から育てるなら、分げつが旺盛で刈っても復活し続ける九条ネギ系が家庭向きです。苗は草丈15cm前後で葉先まで緑が濃く、根が白いものを選びます。
避けたいのは、根が茶色く乾いてしまった束や、葉が黄ばんで根元がぶよぶよした苗です。種袋は採種年が新しいものを選び、古い種は発芽率が落ちるので避けます。根深ネギは土寄せの手間がかかるので、まずは葉ネギから始めるのが確実です。
Hapot編集部より
ネギは、菜園経験がまったくない人でも失敗しにくい、家庭菜園で最も敷居の低い野菜のひとつです。深さ15cmほどのプランターがあればベランダで一年中育てられ、薬味を切らしたくない人や、まず何か一つ育ててみたい人に向いています。小ネギ(葉ネギ)なら、買ってきた根付きの束の根元5cmを土に挿すだけで2〜3週間後には収穫が再開する再生栽培が可能で、根元を残して刈るたびに新しい葉が伸びてきます。種や苗から育てる本格的な葉ネギ栽培、土寄せで白い部分を長く作る根深ネギ(長ネギ)まで、慣れに合わせて段階を上げられるのも魅力です。病害虫に強く、過湿と酸性土だけ避ければ枯らす方が難しいほど丈夫で、トマトやキュウリの株元に混植するコンパニオンプランツとしても働きます。九条ネギのように分げつする品種は株分けで何年も続けられ、一度植えれば味噌汁の「あとちょっと」を長く支えてくれます。

水やり
土の表面が乾いたら(過湿嫌い)
日光
直射日光
温度の目安
15-25°C(耐寒・耐暑とも強い)
湿度
40-60%
土
水はけの良い土(酸性を嫌う)
大きさの目安
葉ネギは30〜50cm。プランターの隅の一列から畑の畝まで。
成長の速さ
速い(再生栽培は2-3週間で収穫再開)
温度の目安(耐寒〜耐暑)
15-25°C(耐寒・耐暑とも強い)
肥料
月2回の液肥(切るたびに回復の燃料を)
成長速度
速い(再生栽培は2-3週間で収穫再開)
毒性
食用。ただし犬・猫にはネギ属として強い毒性。誤食厳禁
「根元5cmを残して切り、液肥を与え、また伸ばす」の繰り返しが基本です。過湿だけ避ければ、枯らす方が難しい常備菜園になります。
再生栽培なら、根がしっかり付いていて根元が太く、葉が青々とした小ネギの束を選びます。種や苗から育てるなら、分げつが旺盛で刈っても復活し続ける九条ネギ系が家庭向きです。苗は草丈15cm前後で葉先まで緑が濃く、根が白いものを選びます。
避けたいのは、根が茶色く乾いてしまった束や、葉が黄ばんで根元がぶよぶよした苗です。種袋は採種年が新しいものを選び、古い種は発芽率が落ちるので避けます。根深ネギは土寄せの手間がかかるので、まずは葉ネギから始めるのが確実です。
日当たりの良い場所が基本ですが、半日陰でも十分に育ちます。葉ネギはプランターの深さ15cm以上、根深ネギを目指すなら土寄せの余地が必要なので深さ30cm以上の深型を選びます。連作障害は比較的出にくい野菜ですが、ネギ属を続けた土は病気が残ることがあるため畑では1年あけると安心で、プランターは植え直しのたびに土を更新します。
よくある失敗は、日陰の湿った場所に置いて葉が細く黄ばむことです。この場合は日当たりの良い場所へ移し、水を控えて2〜3週間様子を見ると新しい葉から色が戻ります。収穫は葉ネギなら草丈30cm前後になった頃が目安で、株元を4〜5cm残して刈ればまた伸びます。キッチンから近い場所に置くと切る頻度が上がり、株も若返って好循環になります。
過湿を嫌うため、土の表面が乾いてから与える控えめの管理が基本です。常に湿ったままだと根腐れやべと病の原因になり、葉先から黄色く枯れ込みます。再生栽培で根元を挿した直後の1週間だけは根付くまで乾かさないようにし、その後は乾いたらたっぷりのリズムに戻します。夏は朝のうちに与えて日中の蒸れを避け、冬は生育がゆっくりになるので月に数回、暖かい午前中で十分です。失敗しやすいのは受け皿に水をためたままにして根が傷むケースで、葉が全体にしおれて根元がぶよぶよしていたら過湿のサインです。受け皿の水を捨てて風通しの良い場所へ移し、土が乾くまで水を止めると、傷んでいない株は1〜2週間で持ち直します。刈り取り収穫の直後は葉の蒸散が減るので、水も少し控えめにすると株が締まります。
水はけの良い土に酸度調整をするのが基本です。ネギ属は酸性土を嫌うため、市販の野菜用培養土でそのまま育てられますが、ひと握りの苦土石灰を混ぜておくと安定します。畑では植え付け2週間前に1平方メートルあたり100gほどの苦土石灰をまいて耕し、1週間前に堆肥と元肥を混ぜて高さ10cm前後の畝を立てます。根深ネギは深さ20〜30cmの溝を掘って苗を立て、生育に合わせて土寄せするので、溝の脇に土を残しておきます。プランターは葉ネギで深さ15cm以上、根深ネギは30cm以上の深型に、鉢底石を敷いてから培養土を入れます。
ネギの手入れは収穫そのものが剪定にあたります。葉ネギは草丈30cm前後になったら、ハサミで株元から4〜5cm残して刈り取り、刈るたびに液肥を与えると2〜3週間で次の葉が伸びます。一度に根元まで切ってしまうと再生に時間がかかり、株が消耗して細くなるのが典型的な失敗で、そうなったら株分けを兼ねて新しい土に植え直し、液肥で回復を待ちます。春(4〜5月)に花芽のネギ坊主が上がったら、葉の生産を優先するため早めに摘み取ります。摘んだつぼみは天ぷらにするとおいしくいただけます。根深ネギは白い部分を伸ばすため、生育に合わせて3〜4回に分けて株元に土寄せをし、葉の分かれ目まで埋めないように注意します。収穫は葉ネギがいつでも、根深ネギは植え付けから4〜5か月後、白い部分が30cmほどに伸びた頃が目安です。
時期と道具を準備する
葉ネギの収穫は草丈30cm前後になった頃で、季節を問わず行えます。よく切れる清潔なハサミ、収穫かご、刈り取り後に与える液肥を用意します。
株元を4〜5cm残して刈り取る
株元から4〜5cmの高さでハサミを入れ、まとめて刈り取ります。根元まで切ると再生に時間がかかり株が消耗するので、必ず葉の基部を残します。
ネギ坊主は早めに摘む
4〜5月に花芽のネギ坊主が上がったら、つぼみのうちに摘み取ります。放置すると葉が硬くなるため、摘んだ後に一度刈り取って柔らかい葉を待ちます。
勢いが落ちたら株分けする
数か月刈り続けて葉が細くなったら、株を掘り上げて分げつをほぐし、新しい土に間隔を空けて植え直します。傷んだ根や枯れ葉は取り除きます。
刈り取り後に液肥を与える
刈り取りや株分けの後は、株元に薄めた液肥を与えて回復を助けます。水は土の表面が乾いてから与え、2〜3週間で次の収穫に備えます。
植え付けは3〜4月と9〜10月が適期です。葉ネギの苗は草丈15cm前後の細めのものを、株間5〜10cmで2〜3本ずつまとめて植えると分げつしやすくなります。再生栽培は根付きの小ネギの根元5〜7cmを、根を傷めないように2〜3cm間隔で植えて株元を軽く押さえます。深植えは腐りやすいので、根が隠れる程度の浅植えが基本です。再生栽培の株は数か月で勢いが落ちてくるため、掘り上げて分げつした株をほぐし、新しい土に間隔を空けて植え直すと若返ります。
よくある失敗は、古い土に植え直して生育が止まることで、この場合は培養土を新しくして苦土石灰を混ぜ、液肥を再開すると1か月ほどで葉の勢いが戻ります。連作障害は出にくい方ですが、同じ土で3年以上続けるとさび病が出やすくなるので、畑では1年あけるか場所をずらします。
時期と道具を準備する
3〜4月か9〜10月に行います。草丈15cm前後の苗か根付きの小ネギ、深さ15cm以上のプランター、苦土石灰を混ぜた培養土、移植ごて、ジョウロを用意します。
浅い植え溝を作る
培養土をプランターの縁から3cm下まで入れ、深さ3〜5cmの溝を10cm間隔で切ります。深植えは腐りやすいので、根が隠れる程度の浅い溝で十分です。
苗を2〜3本ずつ立てて植える
苗は株間5〜10cmで2〜3本ずつまとめて溝に立て、根が隠れるように土を戻します。再生栽培の根元は5〜7cm残し、2〜3cm間隔で植えて株元を軽く押さえます。
植え付け後にたっぷり水を与える
植え付けが終わったら株元にたっぷり水を与え、土と根を密着させます。根付くまでの1週間は土を乾かさず、日当たりの良い場所に置きます。
2週間後から液肥を始める
根付いて新しい葉が伸び始めたら、2週間後から月2回の液肥を与えます。以後は土の表面が乾いてから水を与え、過湿を避けて管理します。
増やし方の入口は3つあります。買った根元を植える再生栽培が最も早く、種まきは3〜4月か9〜10月に、深さ1cmのまき溝にすじまきして薄く覆土し、発芽まで乾かさないようにします。発芽適温は15-25°Cで、7〜10日ほどで芽が出ます。本葉が出たら株間3cmに間引き、草丈15cmになったら定植します。分げつする性質があるため、育てながら株分けでも増やせます。九条ネギなど分げつの旺盛な品種は、一度植えれば株分けを繰り返して何年も続けられます。失敗しやすいのは、夏の種まきで高温のために発芽がそろわないことです。気温が30°Cを超える時期は避け、秋まで待ってまき直せば問題なく発芽します。種は購入から1年以内のものを使うと発芽率が安定し、古い種は発芽が半分以下に落ちることがあります。
時期と道具を準備する
3〜4月か9〜10月に行います。種、深さ15cm以上のプランターか育苗箱、野菜用培養土、板か棒、ジョウロを用意し、発芽適温15-25°Cの時期を選びます。
まき溝を切って種をすじまきする
培養土を湿らせ、板で深さ1cmのまき溝を10cm間隔で作ります。種を1cm間隔ですじまきし、5mmほど覆土して手のひらで軽く押さえます。
発芽まで乾かさない
ジョウロで優しく水を与え、発芽する7〜10日の間は土の表面を乾かさないようにします。気温が30°Cを超える時期は発芽がそろわないので避けます。
本葉が出たら間引く
本葉が出たら株間3cmになるように、細い苗や込み合った苗をハサミで根元から切ります。残す苗の根を動かさないよう、抜かずに切るのが確実です。
草丈15cmで定植して液肥を始める
草丈15cm前後になったら株間5〜10cmで2〜3本ずつ定植します。育苗中は週1回の薄い液肥を与え、定植後は根付く1週間、土を乾かさず管理します。
ネギ自体が虫を寄せつけにくい野菜で、病害虫は少なめです。注意したいのはアブラムシ、葉に白いかすれ模様を残すネギアザミウマ、雨が続く時期に出るさび病(オレンジ色の粉状の斑点)とべと病です。発症した葉は刈り取って処分し、乾かし気味の管理と風通しの確保で抑えます。刈り取り収穫そのものが被害葉のリセットになるのも、この野菜の利点です。さび病は春先に窒素肥料が多いと出やすいので、葉色が濃すぎるときは追肥を止めます。
よくある失敗は、さび病の葉を放置して株全体に広がるケースで、見つけた日に発症葉を切り取り、2週間ほど水と肥料を控えると新しい葉はきれいに伸びます。夏の高温期はアザミウマが増えるため、週1回は葉の表面を観察し、被害葉は早めに刈って更新します。連作障害は出にくいものの、病気が続く土は1年あけます。
種まきと植え直しの適期です。土の表面が乾いたら水を与え、月2回の液肥で刈り取り後の回復を助けます。日当たりの良い場所に置き、4〜5月に上がるネギ坊主は早めに摘み取ります。雨が続くとさび病が出やすいので、発症葉は刈って処分します。
生育は旺盛ですが蒸れに注意する季節です。水は朝のうちに与え、日中の高温時は避けます。液肥は月2回のまま続け、風通しの良い場所に置きます。高温乾燥でネギアザミウマが増え、葉が白くかすれるため、被害葉は早めに刈り取って更新します。
種まきの第二適期で、株分けで冬に備える時期です。水は乾いたらたっぷり与え、植え直した株には2週間後から液肥を再開します。日当たりの良い場所で株を太らせ、長雨が続く時期はべと病に注意して過湿を避けます。
寒さに強く冬も収穫できますが、生育はゆっくりになります。水は月に数回、暖かい午前中に控えめに与え、肥料は休みます。霜の当たる場所でも枯れませんが、プランターは軒下に寄せると葉先の傷みが減ります。凍結で葉先が枯れたら刈り取って更新します。
原因
さび病。雨の多い時期と窒素肥料の与えすぎで発生しやすく、春先に多い。
対策
発症葉を刈り取って処分し、乾かし気味で風通しの良い管理に切り替えます。追肥は2週間ほど止め、刈り取り収穫で株をリセットすると新しい葉はきれいに伸びます。
原因
株の消耗と土の栄養切れ。水だけの栽培や液肥なしの刈り取りでは特に早く起こる。
対策
掘り上げて分げつした株をほぐし、新しい土に間隔を空けて植え直します。以後は刈るたびに液肥を与える習慣にすると、株分け更新で年単位に続けられます。
原因
過湿による根腐れ。受け皿に水をためたままにしたり、水はけの悪い土で常に湿っていると起こる。
対策
受け皿の水を捨てて風通しの良い場所へ移し、土が乾くまで水を止めます。傷んだ葉は刈り取り、株元が腐っていない株は1〜2週間で持ち直します。腐った株は抜いて土を替えます。
原因
ネギアザミウマの吸汁痕。夏の高温乾燥期に増え、葉の表面が白い筋状にかすれる。
対策
被害葉を刈り取って処分し、新しい葉に更新します。多発時は葉の表裏に水をかけて洗い流し、株が混み合っていれば株分けで風通しを良くします。
原因
とう立ち。冬を越した株が春の長日と気温上昇で花芽をつける自然な現象。
対策
ネギ坊主はつぼみのうちに摘み取り、天ぷらなどでいただきます。その後に株元を4〜5cm残して刈り取り、液肥を与えると2〜3週間で柔らかい新葉が伸びます。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。
ネギの花言葉は「笑顔」「愛嬌」とされます。春に丸く咲くネギ坊主のユーモラスな姿が、その由来とされます。細い葉の先に球状の花が乗る姿は、どこか親しみやすく、家庭菜園の春の風物詩でもあります。
薬味を切らさずに常備することは、食卓の気を整えるとされます。キッチン脇のネギプランターは、日々の健康運を支える存在とされ、いつでも収穫できる緑があることで台所に活気が生まれるといわれます。
なります。ただし「無限」に近づけるには土と肥料が必要です。根付きの束の根元5〜7cmを残し、2〜3cm間隔で土に植えて株元を押さえ、1週間は乾かさないようにすると、2〜3週間で収穫が再開します。以後は4〜5cm残して刈り、液肥を与える繰り返しです。水だけのコップ再生は2〜3回で細くなりますが、土と液肥なら数か月続き、勢いが落ちたら掘り上げて株分けし、新しい土に植え直せば年単位で続けられます。
葉先枯れは水切れか肥料切れ、株の老化のサインです。液肥を再開し、混み合った株は株分けで若返らせてください。白いかすれ模様はネギアザミウマの吸汁痕が有力で、被害葉を刈り取って処分すれば新しい葉はきれいに伸びます。オレンジ色の粉状斑点ならさび病で、発症葉の除去と乾かし気味の管理、風通しの確保で対応します。いずれも傷んだ葉は刈って新しい葉に更新できるのが刈り取り野菜の強みなので、ためらわず刈るのが正解です。
食べられます。ネギ坊主が出ると葉が硬くなりがちですが、つぼみのうちに摘み取れば天ぷらや炒め物でおいしくいただけます。花芽に栄養が回ると葉の生産が落ちるので、見つけたら早めに摘み、株元を4〜5cm残して一度刈り取ると、2〜3週間で柔らかい新しい葉が伸びてきます。ネギ坊主は春の長日と気温上昇が引き金で、冬を越した株には自然に起こる現象なので、失敗ではありません。刈り取り後に液肥を与えて回復を助けてください。
作れますが、深さ30cm以上の深型プランターと土寄せの余地が必要です。植え付け時に土を半分ほど入れて苗を立て、生育に合わせて3〜4回に分けて土を足し、白い部分を伸ばしていきます。葉の分かれ目まで埋めると生育が止まるので、そこは残します。植え付けから収穫まで4〜5か月かかり、白い部分が30cm前後になったら収穫の目安です。手間を考えると、まずは葉ネギで慣れてから挑戦するのが現実的です。土寄せ後は乾きやすいので、水は表面が乾いたらたっぷり与えます。
ネギの季節の作業や、土・鉢・肥料の選び方をくわしく解説した記事です。

秋植え野菜
10〜11月に種まき・植え付けできる野菜とハーブ16種を、時期・種か苗か・プランターの深さ・収穫時期で一覧に。10月に植えるもの、11月に植えるもの(タマネギの苗・エンドウ・ソラマメ)の区別、9月までに植える野菜の扱い、土と元肥、寒さ対策とトウ立ちを解説します。

秋の植え替え
秋は多肉植物や草花、果樹の植え替え・植え付けに向く一方、観葉植物は春まで待つのが基本です。秋の適期の目安、植物タイプ別の可否、根の扱い方と植え替え後の管理を解説します。

種まきと苗
コスト・難易度・選べる品種数で「種まき」と「苗買い」を比較。野菜・草花の品目別にどちらが向くかの早見表つきです。
10月の作業と、ネギの手入れで迷ったときに役立つページです。
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。