苗・株の選び方
良い株は3点で見分けます。葉の艶が強く濃い緑であること、葉先や葉縁に枯れ込みがないこと、幹がまっすぐで株元がぐらつかないことです。小苗は複数本の寄せ植えになっていることが多いので、株分けを想定するなら本数も確認しましょう。
避けたいのは、葉が黄ばんで落ちかけている株と、葉裏や枝に白い綿状のもの(カイガラムシ)が付いた株です。開花を早く見たいなら、最初から5号鉢以上の大きめの株を選ぶと数年の時短になります。
Hapot編集部より
コーヒーの木は、直射日光と寒さの2つを避ければ室内で丈夫に育ち、いつか自分で育てた豆でコーヒーを淹れるという目標を持てる観葉植物です。艶のある深緑の葉は小さな株でも存在感があり、100円ショップの小苗から手に入るため、育てる目標のある植物が欲しい人や、数年がかりの楽しみを持ちたい人に向いています。原産はエチオピアの高原で、木陰と適度な湿度のある気候を好みます。順調に育てば実生から4〜5年でジャスミンに似た白い花が咲き、赤い実(コーヒーチェリー)が実ります。冬は10°C以上を保つ必要があり、理想は15°C以上です。難易度は中級とされますが、その理由は寒さと強い光への弱さだけで、水やりや肥料は一般的な観葉植物と変わりません。艶を保つ葉水を習慣にしながら、白い花と赤い実、そして自家焙煎までの数年間の成長を楽しんでください。

水やり
土の表面が乾いたら(春〜秋はたっぷり)
日光
間接光
温度の目安
10-30°C(15°C以上が理想)
湿度
50-70%
土
水はけの良い観葉植物用土(弱酸性)
大きさの目安
鉢植えで20cm〜1.5m。原産地では3〜5mの低木。実生4〜5年で開花サイズに。
成長の速さ
中
温度の目安(耐寒〜耐暑)
10-30°C(15°C以上が理想)
肥料
春〜秋に月1回緩効性肥料
成長速度
中
毒性
葉や未熟果にカフェイン等を含む。ペットの誤食に注意
「直射日光NG・寒さNG」の2大ルールを守れば意外と丈夫。ツヤツヤの葉を保つ葉水を習慣に、いつかの開花を目指しましょう。
良い株は3点で見分けます。葉の艶が強く濃い緑であること、葉先や葉縁に枯れ込みがないこと、幹がまっすぐで株元がぐらつかないことです。小苗は複数本の寄せ植えになっていることが多いので、株分けを想定するなら本数も確認しましょう。
避けたいのは、葉が黄ばんで落ちかけている株と、葉裏や枝に白い綿状のもの(カイガラムシ)が付いた株です。開花を早く見たいなら、最初から5号鉢以上の大きめの株を選ぶと数年の時短になります。
レースカーテン越しの明るい室内が最適です。コーヒー農園でシェードツリーの木陰で栽培されるように、原種は強い直射日光が苦手で、真夏の直射に当てると1日で葉が焼けて茶色い斑点が残ります。かといって暗すぎると徒長して葉の艶が鈍るので、明るい日陰の中でも明るい側を選んでください。
よくある失敗は、春に屋外の日なたへ急に出して葉焼けさせることです。焼けた葉は戻らないので切り取り、半日陰から2週間ほどかけて徐々に慣らせば、新しい葉は健全に育ちます。寒さは大敵で、10°C以下で葉が傷み、霜に当たると枯れます。冬は室内の窓辺で15°C以上を確保し、夜は窓から離して冷え込みから守ってください。エアコンの風の直撃も葉傷みの原因になります。
春から秋は土の表面が乾いたら鉢底から流れるまでたっぷり与え、週1〜2回が目安です。艶のある葉は元気のバロメーターで、水切れするとすぐ葉が下向きにしおれて知らせてくれます。この段階で与えれば半日ほどで復活しますが、しおれたまま数日放置すると下葉が黄変して落ちるため、夏は毎日土の乾き具合を確認してください。冬は生育が止まるので7〜10日に1回に減らし、乾かし気味にします。冬に夏と同じ頻度で与えて根腐れさせるのが典型的な失敗で、葉が黄ばんで落ち始めたら水やりを止めて土を乾かし、春に新しい土へ植え替えます。湿度を好むので、年間を通して週2〜3回の葉水を続けると、葉の艶維持とハダニ予防を兼ねられます。
水はけの良い弱酸性の土を好みます。市販の観葉植物用土でそのまま育てられますが、こだわるなら赤玉土(小粒)5、ピートモス3、パーライト2の配合が目安です。ブルーベリー用の酸性土を全体の2割ほど混ぜると、原産地に近い酸度に寄せられます。鉢底には鉢底石を2〜3cm敷いて排水を確保し、元肥として緩効性肥料を少量混ぜておきます。実を目指すなら鉢は深めのものを選び、根が下へ伸びる余裕を持たせてください。古い土は2年を目安に新しい土へ入れ替えます。
若木のうちは剪定せず、まっすぐ伸ばして樹形の芯を作ります。高さを抑えたい場合は、好みの高さ(室内なら1〜1.2m前後)で主幹の先端を摘心すると脇枝が茂り、こんもりした姿になります。成木は内側に向かって混み合った枝や交差する枝を付け根から抜き、風と光を通す程度で十分です。適期は5〜7月で、実を収穫した枝の切り戻しも同時期に行います。失敗しやすいのは、秋以降に強く切り戻して新芽が寒さで傷むことです。もし遅い時期に切ってしまった場合は、15°C以上の室内で管理し、春まで肥料を控えて新芽の展開を待ちます。切り口には癒合剤を塗っておくと乾燥や雑菌の侵入を防げます。
時期と道具を用意する
5〜7月の生育期に行います。清潔な剪定ばさみ、切り口を保護する癒合剤、切った枝を挿し木にするなら挿し木用土を用意します。
仕上がりの高さで主幹を摘心する
高さを抑えたい株は、好みの高さの節の上5mmで主幹の先端を切ります。その下の節から脇枝が出て、横に広がる姿になります。
混み合う枝を付け根から抜く
内側に向かう枝、交差する枝、細く弱い枝を付け根から切り取ります。全体の2〜3割までにとどめ、切りすぎないようにします。
収穫後の枝を切り戻す
実を採った枝は、葉のある節を2〜3節残して切り戻します。翌年その節から新しい枝が伸び、再び花芽が付きます。
切り口を保護して養生する
太い切り口には癒合剤を塗ります。作業後は明るい日陰で1〜2週間管理し、新芽が動き出したら通常の水やりと施肥に戻します。
1〜2年に1回、5〜7月に行います。成長に伴って根がよく回るため、鉢底から根が出る、水の染み込みが遅い、下葉が黄変して落ちるといった様子が植え替えのサインです。一回り大きな鉢に、根鉢の肩と底を軽くほぐして植え替えます。開花や結実を目指すなら、最終的に7号鉢以上まで段階的に鉢増しすることが近道になります。
よくある失敗は、小さな苗をいきなり大きな鉢に植え、土が乾かずに根腐れさせることです。葉が黄ばんで落ち始めたら鉢から抜き、黒く傷んだ根を切って一回り小さな鉢に植え直せば持ち直します。低温期の植え替えは根が動かず失敗しやすいので避け、植え替え後は2週間ほど明るい日陰で養生させてください。
時期と道具を準備する
5〜7月に行います。一回り大きな深めの鉢、鉢底石、観葉植物用土(ブルーベリー用土を2割混ぜても可)、清潔なハサミを用意します。
鉢から株を抜き根を確かめる
前日から水やりを控え、鉢の縁をたたいて根鉢を抜きます。根が白ければ健康、黒くぶよぶよなら根腐れなので傷んだ部分を切ります。
根鉢の肩と底を軽くほぐす
根鉢の表面の古い土を1〜2cm落とし、底で巻いた根を指でほぐします。全体の3分の1以上は崩さないようにします。
新しい鉢に植え付ける
鉢底石を2〜3cm敷き、土を入れて株の高さを合わせ、隙間に土を詰めます。幹がぐらつくなら支柱を立てて固定します。
水を与えて2週間養生する
鉢底から流れるまで水を与え、2週間は直射日光を避けた明るい日陰に置きます。肥料は根が落ち着く1か月後から再開します。
種まきと挿し木で増やせます。種まきは自家結実した完熟チェリーから種を取り出し、果肉を洗ってすぐにまく採りまきが基本です。コーヒーの種は乾燥保存すると急速に発芽力を失うため、市販の生豆や焙煎豆からは発芽しません。発芽適温は20-25°Cで、湿らせた用土に1cmほどの深さにまき、乾かさないよう管理すると1〜2か月で丸い双葉が出ます。挿し木は6〜7月に、その年に伸びた若い枝を10cmほどに切り、下葉を落として湿らせた挿し木用土に挿します。発根率は中程度で、失敗の多くは乾燥です。しおれたら透明の袋をかぶせて湿度を保ち、明るい日陰で1〜2か月待つと発根します。どちらも冬は生育が止まるので、暖かい時期に始めてください。
採りまきの時期と道具
実が赤く熟した時期に行います。完熟チェリー、水を張った容器、種まき用土、小鉢か育苗ポット、透明の袋を用意します。
果肉を取り除いて種を洗う
実を指でつぶして種を取り出し、水の中でぬめりが取れるまで洗います。乾燥させず、その日のうちにまくのが発芽の鍵です。
種を浅くまいて湿らせる
湿らせた種まき用土に、種の平らな面を下にして1cmほどの深さに埋めます。霧吹きで土を湿らせ、透明の袋をかぶせて保湿します。
20-25°Cで発芽を待つ
明るい日陰で20-25°Cを保ち、土を乾かさないよう管理します。1〜2か月で丸い双葉が出るので、袋を外して光に慣らします。
本葉が出たら鉢上げして管理する
本葉が2〜3枚になったら3号鉢に1本ずつ植え替えます。以後はレースカーテン越しの光に置き、土が乾いたら水を与えて育てます。
室内で注意するのはカイガラムシとハダニの2つです。カイガラムシは葉裏や枝に付き、艶のある葉がベタつく(甘露)ことで気づくことが多く、放置するとすす病で葉が黒く汚れます。見つけ次第、歯ブラシでこすり落とし、ベタつきは濡れた布で拭き取ってください。ハダニは乾燥期の葉裏に発生し、葉の色がかすれて白っぽくなります。週2〜3回の葉水で予防でき、発生したら浴室でシャワーをかけて洗い流します。
よくある失敗は、葉が黒く汚れてから病気と思って殺菌剤だけを使うことです。原因のカイガラムシを取り除かなければ再発するので、月1回の葉拭きで早期発見を習慣にしてください。屋外に出す場合は夏の葉焼けが実質最大の病気なので、遮光を忘れずに。
水やりは土の表面が乾いたら週1〜2回に戻し、5月から月1回の緩効性肥料を再開します。置き場所はレースカーテン越しの明るい窓辺で、植え替えや摘心も5月以降に行います。急に屋外の日なたへ出すと葉焼けするので、徐々に慣らしてください。
土の乾きが早いので毎日確認し、乾いたらたっぷり与えます。肥料は月1回を続け、真夏の直射日光は避けて明るい日陰へ。週2〜3回の葉水で艶を保ちます。水切れによるしおれと、エアコンの風による葉傷みに注意してください。
9月までは肥料を続け、10月以降は止めます。水やりは間隔を少しずつ広げ、乾かし気味に移行します。最低気温が10°Cを下回る前に室内の明るい窓辺へ移動を。急な冷え込みで葉が落ちやすい時期なので、夜間の温度を確認してください。
水やりは7〜10日に1回に減らし、肥料は与えません。15°C以上を保てる明るい窓辺に置き、夜は冷気を避けて窓から離します。暖房の乾燥で葉先が傷みやすいので葉水は続け、10°C以下になると葉が茶色く傷むため温度管理を最優先にします。
原因
低温障害。10°C以下、特に窓際の夜間冷気で起こる。
対策
傷んだ葉は切除し、15°C以上を保てる部屋の内側へ移します。幹が生きていれば春に新芽が吹きます。冬は窓から離し、夜は部屋の中央寄りに置くのが基本です。
原因
カイガラムシの寄生とその排泄物(甘露)。放置するとすす病を併発する。
対策
葉裏と枝を歯ブラシで清掃し、ベタつきは濡れた布で拭き取ります。月1回の葉拭きを習慣にすれば再発をほぼ防げます。
原因
寒さ、水切れの繰り返し、根詰まりのいずれか。冬なら夜間の冷え込み、夏なら水切れが多い。
対策
冬は15°C以上の場所へ移し、夏は土が乾いたらすぐ水を与えます。何年も植え替えていなければ5〜7月に一回り大きな鉢へ。幹が緑で新芽が動いていれば回復します。
原因
株が若い(実生4〜5年未満)、鉢が小さい、冬の温度不足、光不足のいずれか。
対策
7号鉢以上まで段階的に鉢増しし、春から秋は明るい日陰で月1回の肥料を与えます。冬も15°C前後を保つと花芽が付きやすくなります。高さ1m前後に育つまでは気長に待ってください。
原因
直射日光による葉焼けが最も多い。春に急に屋外へ出したときに起こりやすい。
対策
レースカーテン越しの光に戻し、屋外に出すなら半日陰から2週間かけて慣らします。焼けた葉は戻らないので切り取り、新しい葉の状態で回復を判断します。
ここにない症状は症状から調べるで、葉の色・しおれ・虫・病気などから逆引きできます。

コーヒーの木は、高さ1m前後・7号鉢ほどに育った株なら、鉢植えでも花が咲きます。小苗から育てた場合は4〜5年が目安で、時期は5〜6月ごろです。冬も15°C前後を保ち、春から秋によく日に当てて肥料を与えることが咲かせる条件とされます。乾燥ぎみの時期のあとにたっぷり水を与えると、開花のきっかけになるともいわれます。
花は直径1〜2cmほどの白い星形で、葉の付け根に数輪ずつ固まって咲き、ジャスミンに似た甘い香りがあります。一つひとつの花は2〜3日ほどで終わります。自家受粉するので1本でも実がつき、緑の実が半年から1年ほどかけて赤く熟します。実をたくさんつけすぎると株が弱るため、多いときは間引くとよいでしょう。葉や未熟な実にはカフェインなどが含まれるため、ペットの誤食に注意してください。
コーヒーの木の花言葉は「一緒に休みましょう」です。コーヒーブレイクで人が集まり、くつろぐひとときをそのまま表した言葉に由来するといわれます。ジャスミンに似た白い花の甘い香りも、安らぎの時間を連想させます。
風水では、丸みのある艶やかな葉が「金運と調和」の気を持つとされ、リビングや仕事場に置くと対人運を高めるといわれます。花が咲き実がなる木であることから繁栄の象徴ともされ、家族の集まる場所に飾ると良いとされる由来になっています。
順調に育てて開花まで4〜5年、実の収穫はその半年から1年後が目安です。開花の条件は、株の充実(最低でも高さ1m、7号鉢クラス)、冬も15°C前後を保つ温度管理、春から秋の十分な日照と施肥の3つです。花は自家受粉するので1本でも実り、赤く熟したチェリーから種を取り出し、乾燥させて焙煎すれば自家産コーヒーが飲めます。収量は成木1本で数十杯分程度ですが、味わいは格別です。
乾燥(空気か水切れ)、寒さ、根詰まりが三大原因です。エアコンの風を避けて葉水を週2〜3回以上にし、冬なら置き場所の最低温度を確認してください(10°C以下で葉が傷みます)。1〜2年植え替えていなければ初夏に鉢増しを。水道水のミネラルが葉先に蓄積するケースもあるため、月1回たっぷりの水で鉢内を洗い流すのも有効です。新しい葉が健康なら、株は問題なく育っています。
なります。100円ショップの小苗は実生1年目の幼木で、適切に育てれば数年で立派な木に成長します。こつは、買ってすぐ一回り大きな鉢に植え替えること(ポットは根詰まり寸前が多い)、複数本の寄せ植えなら翌春に株分けすること、明るい日陰と冬15°C以上で管理することの3つです。4〜5年後の開花も十分狙えるので、ワンコインから始まるコーヒー栽培の夢として最高の費用対効果です。
寒さ、水切れ、根詰まりのいずれかが原因です。冬に落ちるなら夜間の窓際の冷え込みが最も疑わしく、15°C以上の部屋の内側へ移してください。夏に下葉から落ちるなら水切れの繰り返しで、土が乾いたらすぐたっぷり与えるようにします。何年も植え替えていない株は根詰まりで水を吸えず落葉するので、5〜7月に一回り大きな鉢へ。落ちた葉は戻りませんが、幹が緑で新芽が動いていれば回復します。
出ません。焙煎豆は加熱されており、生豆も乾燥と保管の過程で発芽力を失っているためです。コーヒーの種は乾燥に弱く、完熟した実から取り出してすぐにまく採りまきが唯一確実な方法です。自分の株が結実するまで待つか、園芸店や通販で発芽用として販売されている種か苗を入手してください。種は20-25°Cで湿らせた土にまき、1〜2か月で発芽します。
コーヒーの木の季節の作業や、土・鉢・肥料の選び方をくわしく解説した記事です。

観葉植物の冬越し
観葉植物を室内に取り込む時期の目安(最低気温15°C)、冬の置き場所、水やりの減らし方、肥料と葉水、寒さで傷んだときの対処まで解説。図鑑の観葉植物を耐えられる最低温度で一覧にしています。

秋の植え替え
秋は多肉植物や草花、果樹の植え替え・植え付けに向く一方、観葉植物は春まで待つのが基本です。秋の適期の目安、植物タイプ別の可否、根の扱い方と植え替え後の管理を解説します。

植物別の土の違い
観葉植物の土と野菜・花の土の違いは堆肥と肥料の量、多肉植物の土との違いは乾く速さです。4種類の土の原料・水はけ・保水・肥料分を比較表にし、観葉植物の土で野菜は育つか、多肉の土で観葉植物は育つかなど、代用できる組み合わせと選び方を解説します。
10月の作業と、コーヒーの木の手入れで迷ったときに役立つページです。
執筆: Hapot編集部
植物を迎えたばかりの人が枯らさずに育てられるように、植物図鑑と症状別の記事を編集しているチームです。農林水産省や農研機構など公的機関の栽培指針を確認したうえで、温度や頻度を数値で示し、迷いやすい判断は結論から書くことを大切にしています。誤りや古くなった情報はお問い合わせから受け付け、確認のうえ更新しています。