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観葉植物中級者向け

コーヒーの木の育て方

Coffea arabica最終更新日:
編集部

Hapot編集部より

コーヒーの木は、毎日の一杯でおなじみのコーヒー豆が実る、アカネ科の常緑樹です。観葉植物としての魅力は、波打つ深緑の葉の強いツヤ:照明を反射してきらきら光る葉は、小さな株でも存在感があります。100円ショップの小苗から手に入る身近さも人気の理由。そして最大のロマンが「自家焙煎への道」です。順調に育てば4〜5年でジャスミンに似た白い花が咲き、赤い実(コーヒーチェリー)が実り、種を取り出して焙煎すれば世界で一杯だけの自家産コーヒーに。実現には冬の温度管理(10°C以上)と数年の愛情が必要ですが、「育てる目標がある観葉植物」として、これほど夢のある一鉢はありません。

分類・基本データ

アカネ科
コーヒーノキ属 Coffea
コーヒーの木
別名
コーヒーノキ、アラビカコーヒー、コーヒープラント
原産地
エチオピアの高原原産。木陰と適度な湿度のある高地の気候を好みます。
大きさ
鉢植えで20cm〜1.5m。原産地では3〜5mの低木。実生4〜5年で開花サイズに。

育て方サマリ

水やり

土の表面が乾いたら(春〜秋はたっぷり)

日光

間接光

適温

10-30°C(15°C以上が理想)

湿度

50-70%

水はけの良い観葉植物用土(弱酸性)

ケアのポイント

肥料

春〜秋に月1回緩効性肥料

成長速度

毒性

葉や未熟果にカフェイン等を含む。ペットの誤食に注意

「直射日光NG・寒さNG」の2大ルールを守れば意外と丈夫。ツヤツヤの葉を保つ葉水を習慣に、いつかの開花を目指しましょう。

育て方の詳細

苗・株の選び方

葉のツヤが強く、濃緑で葉先の枯れがない株を選びます。小苗は寄せ植えポットのことが多く、株分けを想定するなら本数もチェック。開花を早く見たいなら、最初から大きめ(5号以上)の株を選ぶと数年の時短になります。

置き場所・日当たり

レースカーテン越しの明るい室内が最適です。コーヒー農園が「シェードツリーの木陰」で栽培されるように、原種は強い直射日光が苦手:真夏の直射は一日で葉焼けします。かといって暗すぎると徒長してツヤも鈍るため、「明るい日陰の上限」を狙ってください。寒さは大敵で、10°C以下で葉が傷み、霜で枯死します。冬は室内の窓辺で15°C以上を確保し、夜の冷え込みから離すこと。エアコンの風の直撃も葉傷みの元です。

水やりの詳細

春〜秋は土の表面が乾いたら鉢底から流れるまでたっぷりと、週1〜2回。ツヤのある葉は元気のバロメーターで、水切れするとすぐ葉先から下向きにしおれてサインを出します(与えれば半日で復活)。冬は成長が止まるため7〜10日に1回に減らし、乾かし気味に。湿度を好むので、年間を通して週2〜3回の葉水を:葉のツヤ維持とハダニ予防を兼ねる、コーヒーの木の一番の美容法です。

最適な土の作り方

水はけの良い弱酸性土壌が好みです。市販の観葉植物用土で問題なく育ちますが、こだわるなら赤玉土5:ピートモス3:パーライト2の配合で。ブルーベリー用土を2割ほど混ぜて酸度を寄せる手もあります。鉢底石を敷き、過湿を避ける水はけを確保してください。

剪定・切り戻し

若木のうちは剪定不要で、まっすぐ伸ばして樹形を作ります。高さを抑えたい場合は、好みの高さで主幹を摘心すると脇枝が茂ります。成木は混み合った内側の枝を抜いて風を通す程度でOK。適期は5〜7月。実を収穫した後の枝の切り戻しも同時期に行います。

植え替え

1〜2年に1回、5〜7月に。成長に伴い根がよく回るため、鉢底から根が出る・水の染み込みが遅い・下葉が黄変して落ちる、が植え替えサインです。一回り大きな鉢に、根鉢を軽くほぐして植え替えを。開花・結実を目指すなら、株のサイズアップ(最終的に7号鉢以上)がそのまま開花への近道になります。低温期の植え替えは厳禁です。

増やし方

種まきと挿し木で増やせます。自家結実した完熟チェリーから種を取り出し、果肉を洗ってすぐまくと発芽率良好(コーヒーの種子は乾燥保存で急速に発芽力を失うため「採りまき」が鉄則)。発芽適温は20〜25°Cで、1〜2か月で丸い双葉が出ます。挿し木は6〜7月に若い枝を挿しますが発根率は中程度。焙煎済みの市販豆からは発芽しないので、あしからず。

病害虫対策

室内ではカイガラムシとハダニが二大注意です。カイガラムシはツヤのある葉のベタつき(甘露)とその後のすす病で気づくことが多く、見つけ次第ブラシで除去を。ハダニは乾燥期の葉裏に発生し、葉水で予防できます。月1回、濡れ布で葉の表裏を拭く習慣が、ツヤ出しと防虫を同時に叶えます。屋外組は夏の葉焼けが実質最大の「病気」なので、置き場所の遮光を忘れずに。

年間カレンダー

1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
種蒔き
開花
肥料
手入れ
手入れの内容
  • 5植え替え・株分け・肥料開始
  • 6挿し木・種まき(採りまき)
  • 7葉水と葉拭きでツヤ維持
  • 8直射日光チェック・ハダニ予防
  • 10最低気温10°Cで室内の定位置へ

季節ごとの管理

春の管理

成長開始。肥料を再開し、植え替え・摘心は5月から。

夏の管理

成長期。直射日光を避けつつ明るく。葉水をこまめに。

秋の管理

水・肥料を減らし、最低気温10°Cになる前に室内へ。

冬の管理

15°C以上の明るい窓辺で。水は控えめ、葉水は継続。

よくあるトラブルと対策

冬に葉が茶色く傷んでしまった

原因

低温障害。10°C以下、特に窓際の夜間冷気で起こります。

対策

傷んだ葉は切除し、15°C以上を保てる部屋の内側へ。株が生きていれば春に新芽が吹きます。冬は「窓から離す・夜は中央へ」が鉄則です。

葉のツヤがなくなりベタつきも出てきた

原因

カイガラムシの寄生とその排泄物(甘露)。放置するとすす病を併発。

対策

葉裏と枝をブラシで清掃し、ベタつきは濡れ布で拭き取ります。月1回の葉拭きを習慣にすれば再発をほぼ防げます。

コーヒーの木の花言葉・風水

花言葉

コーヒーの木の花言葉は「一緒に休みましょう」。コーヒーブレイクそのままの、和みの一言です。ジャスミンに似た白い花の香りも安らぎを誘います。

風水・縁起

丸くツヤのある葉は「金運と調和」の気を持つとされ、リビングや仕事場に置くと対人運を高めるといわれます。実る木として繁栄の象徴でもあります。

コーヒーの木のよくある質問

Qコーヒーの木に実がなるまで何年かかりますか?回答を見る
A

順調に育てて開花まで4〜5年、実の収穫はその半年〜1年後が目安です。開花の条件は①株の充実(最低でも高さ1m・7号鉢クラス)、②冬も15°C前後を保つ温度管理、③春〜秋の十分な日照と施肥。花は自家受粉するので1本でも実り、赤く熟したチェリーから種を取り出し、乾燥→焙煎すれば自家産コーヒーが飲めます。収量は成木1本で数十杯分程度ですが、味わいは格別です。

Q葉先が茶色く枯れてきました。原因は?回答を見る
A

乾燥(空気か水切れ)・寒さ・根詰まりが三大原因です。①エアコンの風を避け、葉水を週2〜3回以上に、②冬なら置き場所の最低温度を確認(10°C以下で葉が傷みます)、③1〜2年植え替えていなければ初夏に鉢増しを。水道水のミネラルが葉先に蓄積するケースもあるため、月1回たっぷりの水で鉢内を洗い流すのも有効です。新しい葉が健康なら、株は問題なく育っています。

Q100均で買った小さなコーヒーの木、大きくなりますか?回答を見る
A

なります。100円ショップの小苗は実生1年目の幼木で、適切に育てれば数年で立派な木に成長します。コツは①買ってすぐ一回り大きな鉢に植え替える(ポットは根詰まり寸前が多い)、②複数本の寄せ植えなら翌春に株分けする、③明るい日陰+冬15°C以上で管理する、の3つ。4〜5年後の開花も十分狙えるので、ワンコインから始まるコーヒー栽培の夢としてはこの上ないコスパです。